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小屋泊での石徹白登山口~南竜ヶ馬場縦走[後編] [登山]


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 さて、「石徹白登山口」から『別山』へは、5時間後の10時40分に到着したので「南竜ヶ馬場」へと向かうことにしました。
しかし、どこの小屋で宿泊するのかはまだこの段階では決めていませんでした。

『別山』の道標(「石徹白」への18.9Kmは登山口までではない、向かう「南竜ヶ馬場」へは4.7Km)
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 次の目的地となる「油坂」へと向かいますが、事前の調査で「油坂」には雪渓が残っており少してこずることが予想されたので、状態次第では引き返す事も視野に入れて進みました。

『別山』の北尾根から見た『別山』(左奥)と『御舎利山』(中央手前)』
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 『別山』から「南竜ヶ馬場」は基本的に下りとなるのですが、途中の道は東側がガレとなっており一部慎重に歩く必要がありました。又、雪渓が数箇所残っているので、ステップを刻みつつストックで滑落しないように進みましたが、幸い先行者が2名ほどいた様で足跡が残っていたので利用させてもらいます。
 雪は融け掛かって腐っているためアイゼンを持っていきましたが、最後まで利用することはありませんでした。(早朝などは凍結しているのでしょうが・・・)

途中で見た『白山』と向かう尾根道
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 「南竜ヶ馬場」へ向かう途中で昼となりそろそろ燃料切れの様だったので、「天地」と呼ばれている付近の平坦地で食事休憩としました。幸い前回のような直射日光ではなく、日が陰ってきていたので快適に食事を取ることが出来ました。

『御舎利山』(奥)と縦走路
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 20分ほどの休憩後出発するとすぐに「油坂の頭」へ到着しますが、調査通りここからの下りにいきなり雪渓があり結構な急斜面となっています。(下写真)

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 ここからは「南竜ヶ馬場」はもちろん「室堂」や「甚之助避難小屋」や当然の事ながら『白山(御前峰)』も良く見えました。(下写真は雪渓下から撮影したため「南竜ヶ馬場」の赤い屋根しか見えません)

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「南竜ヶ馬場」のズーム(残念ながら休憩所は手前の稜線に隠れています)
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 「油坂」を下りていくと次第に水音が聞こえてきて、谷沢を渡ることになりますが、その前に水を補給してから先へと進みます。
 谷からの上り返しはまた雪渓となっていますが、直登に近いためそれほど大変ではありません。上りきると木道が引かれており、南竜ヶ馬場の湿原に到着していました。が、残念ながらまだ湿原には花は咲いていませんでした。(下写真)

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 木道を通って行くと赤い屋根の建物が固まって建っており、その一角にある南竜休憩所へと到着しました。(下写真左は休憩所、右は利用の注意書き)

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 休憩所に到着すると荷物をとりあえず置いて周りを散策することにしました。「南竜山荘」は4日後の7月1日から開くため慌しく荷物の運び込みや、金槌の打つ音が聞こえてきます。
 残念ながらあまり見るところも無いため、休憩所へ戻るとさすがに疲れていたため、しばし横になり休憩しました。

 横になりながら『白山(御前峰)』に向かうか、このままここに泊まるか考えていましたが、事前の情報では翌日の天候が良くないとの事だったので、早く下山できるようにここは頑張って「三ノ峰避難小屋」まで戻ることにしました。
 幸いまだ14時過ぎで日が長い時期なのと、4時間もあれば着くだろうと考えた上で決断しました。

 つい先ほど歩いた道を、逆方向に進んでいきます。谷をすぎて「油坂」とその雪渓を登っていきますが、先ほど横になって休憩したのが良かったみたいで、思っていたよりは楽に進むことが出来ます。途中からは花を見たり鳥を観察したり余裕が出てきました。(下写真)

ニッコウキスゲ(日光黄菅)と、遠くの岩上に鳥がいます
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 快適な尾根道を「さすがにこの時間は誰もいないな」と思って歩いていたら、ばったり女性の単独者と遭い、向こうもびっくりしているようでした。余計なお世話ですが、今から「油坂」を下るのかと心配になってしまいました。

『別山』へ向かう途中『白山』を振り返る(雪渓を登山道が横断しているのが分かる)
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 「南竜ヶ馬場」から2時間半後の16時40分に『別山』頂上に到着しましたが、さすがに誰もいませんでした。誰もいなくなった登山道を一人で歩くのは気持ちよく、気温も下がってさらに快適に目的地の「三ノ峰避難小屋」を目指します。

誰もいなくなった「別山平」から見た『別山』
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 ここで自宅へ泊まるむね携帯(DoCoMo)で連絡をします。(何とか3本線立つ場所を見つけて電話出来ました)
そして、『別山』から1時間ほどで「三ノ峰避難小屋」へ到着しました。

 小屋に誰かいるかなと期待しつつ、扉を開けると朝あった男性1名と女性2名のグループがくつろいでました。
「お邪魔します」と小屋に入り、早速夕食(ラーメンです[わーい(嬉しい顔)])。
 食事後は夕焼けを眺めてから横になってくつろぎ、そのまま就寝(19時半頃)しました・・・。

寝静まったところでなにやらゴソゴソと音がしてくるので、何事かと目が覚めました。どうやらネズミさんが食べかすを漁っているらしい・・・[たらーっ(汗)]
 音を立てて追い返すが、また寝静まると出て来るということを何回か繰り返しますが、こちらも疲れているのでいつの間にか爆睡し気がつくと朝になっていました。 朝ゴミ入れにしていたコンビニ袋を見ると大きな穴が・・・。[ふらふら]

 外が明るくなってきていたので朝日を見るために外へ出ます。思ったよりも暖かで、周りの低い山は雲(霧)で覆われていました。『別山』の右側から出てきた朝日も拝めたため、小屋へ戻り朝食を取り5時30分には小屋を出発しました。

『別山』から出る朝日
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小屋下から見た『二ノ峰』を取り巻く雲海
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 天候は決して良くはありませんが、幸い雨は降りそうではありませんでした。しかし、朝露が酷くスパッツを付けても、スボンが濡れてしまいました。(他の登山者のために露払いしてきました[わーい(嬉しい顔)]
 結局、急いで下ったわけではないのですが3時間ほどで「石徹白登山口」に無事到着しました。

下山後、天気予報を見ると晴れの予報に変わっている・・・白山も登っておけばよかったと思うことしきり。

今回の反省点は、特にありません。
 ・強いて言えば、小屋やテント泊時の食事を工夫する必要があると思いました。食事関係は、今後の課題だと思います。

 


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コメント 2

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joyclimb

二ノ峰を覆う雲海、凄いですね!
避難小屋で、夜間に物音がするとびっくりしますね。
物音の正体が分かるまでは少し恐いですね。
(以前、おなじような事がありました。)
by joyclimb (2009-07-01 20:35) 

おど

joyclimbさん、小屋で一人で寝ていたわけではないのでまだ大丈夫でしたが、いきなりガサゴソと音がしたときには、はじめなにか分からずドキドキしてしまいました。(笑)
床下から動く気配があるので、ネズミだとすぐに分かり安心はしましたが、寝ているところを噛まれたらたまりませんから、寝袋にくるまりました・・・。
 二ノ峰の雲海は風が強かったこともあり、雲が高速に左から右に流れていて見ていて綺麗でしたよ。(動画も撮ってありますが大きくなるのでアップしていません)
by おど (2009-07-01 22:20) 

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