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南アルプス北部周回縦走(その2) [登山]

第一日目はこちらから。

 前回の続き…。

北沢駒仙小屋に到着し、夕食後すぐに眠りにつきましたが8時ぐらいから大雨の音で起こされ明日は大丈夫かと思いました・・・。しかし、翌朝外に出て見るとなんと快晴ではありませんか。[わーい(嬉しい顔)]

 早速出発の準備をしてまずは「北沢峠」へと向かいます。「北沢峠」へは、車道(未舗装)を歩くことになり10分程で到着しました。小屋ではゆっくり出来なかったため、ここで朝食(パン)を食べてからスタートしました。

 

南アルプス北部周回縦走
(2日目)
北沢駒仙小屋~仙ヶ岳~三峰岳~間ノ岳~北岳山荘
日付2009年8月3日(月曜日)
天候快晴のち曇り
距離20.5Km (内車道 500m)
累積標高+2600m -1712m
所要時間11時間50分
人数1名
行程・時刻
05:00北沢駒仙小屋 1980m 出発 
05:10(00:10)北沢峠 食事
05:20(00:10)北沢峠 出発
06:35(01:15)五合目 大滝ノ頭
07:20(00:45)小仙丈ヶ岳 2864m
08:20(01:00)仙丈ヶ岳 3032.6m
08:55(00:35)大仙丈ヶ岳 2975m
10:05(01:10)苳ノ平
10:30(01:05)伊那荒倉岳 2517.2m
11:00(00:30)独標 2499m 食事休憩
11:30(00:30)独標 2499m 出発
11:50(00:40)横川岳 2478m
12:00(00:10)野呂川越
14:35(02:35)三峰岳 2999m
15:25(00:50)間ノ岳 3189.3m
16:20(00:55)中白根山 3055m
16:45(00:25)北岳山荘 宿泊

GPSの軌跡(青線が2日目の記録)[クリックで拡大します]
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1泊目の北沢駒仙小屋
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 「北沢峠」から、左手(南)にある小仙丈尾根の登山道へと入って行きます。ここも初めは急登となりますが、しばらくして尾根に乗ると、朝日が差し込んで良い雰囲気の樹林帯を登っていくことになります。(下写真)

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「大滝頭」と呼ばれる所で右手に薮沢からの道と合流しますが、真っ直ぐに進んで行きます。そして、しばらくすると森林限界のため一気に視界が開け、それまで樹林の中で見通せなかった周りの絶景が見えて感動します。(下写真)

森林限界付近から見た『小仙丈ヶ岳』
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 ここからは快晴の中『富士山』や中央・北アルプスが見えていました。しばらくは展望を堪能して『小仙丈ヶ岳』へとさらに登ります。(下写真は登ってきた尾根)

中央奥が『甲斐駒ヶ岳』で、V字型の谷が前日下ってきた「仙水峠」からの谷道。谷下部に「北沢駒仙小屋」が見える。
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 『小仙丈ヶ岳』は上に見えているのですが、急登となるため中々到着しません。時々後ろを振り返りながら次第に標高が上がっていくのを実感しながら、黙々と登ること30分程でようやく『小仙丈ヶ岳』の頂上に到着しました。(下写真)

バックは中央アルプス北部(左)と北アルプス南部(右)
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 山頂からの景色は最高で、特に『仙丈ヶ岳』の壮大な山体を見ることが出来ます。(下写真)

『北岳』と『富士山』
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『小仙丈ヶ岳』から見た『仙丈ヶ岳』
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 ここからは景色を見ながらゆっくりと登っていくとカールの中に「仙丈小屋」の太陽電池の屋根と風力発電の風車が見えてきます。(下写真)

仙丈ヶ岳手前から見た「仙丈小屋」と、奥の山並みは北アルプス
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又、頂上とその上にいる沢山の人影も目視できるようになって来ました。(下写真)

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 そして、『小仙丈ヶ岳』から1時間程で『仙丈ヶ岳』へ到着しました。しかし、事前に見えていた通り山頂には団体のグループがおり、まったく落ち着けません。しかし、折角の絶景なので双眼鏡で周囲を見渡した後、写真だけ撮影し早々に次の『大仙丈ヶ岳』へと向かいました。
 『大仙丈ヶ岳』へは、『仙丈ヶ岳』から近いこともあり10名ほどの団体が登っています。途中で山頂から引き返してきた団体とすれ違い、誰もいなくなった『大仙丈ヶ岳』へと30分程で到着しました。
 ところで、この『大仙丈ヶ岳』への尾根道は両端が切れ込んだ谷(一方はカール)になっており中々高度感があって楽しめます。(岩場の稜線ですが、特に危険なところはありません)

『仙丈ヶ岳』に向かう途中に見た『大仙丈ヶ岳』
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両端が切れ込んだ『大仙丈ヶ岳』への尾根道
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『大仙丈ヶ岳』への途中に見た「大仙丈沢」(東側)の様子
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 『大仙丈ヶ岳』を後に、いよいよ仙塩尾根を『三峰岳』に向かって縦走することにします。(下写真)

今から行く仙塩尾根の縦走路
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 まずは、「苳ノ平」と呼ばれる所まで一気に高度を下げます。しばらくは、森林限界の上なので景色を見ながら気持ち良く下って行きます。(下写真)

森林限界付近から見た『仙丈ヶ岳』と『大仙丈ヶ岳』
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その内に樹林が増え始めてしばらく下りると『大仙丈ヶ岳』から1時間程で「苳ノ平」へと到着しました。
「苳ノ平」は名前の通りフキ(マルバダケブキ)が一面に自生しており、満開の花が咲き乱れていました。(下写真)

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 そして、フキの間を縫う様に登山道を進んでいくと、いよいよ樹林帯へと入っていきます。すぐに『伊那荒倉岳』へ到着しますが、展望がなくそのまま通過し、その先に「高望池」と呼ばれる小さな池がありました。(下写真)

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 この池の水は煮沸すれば飲める様で、覗き込むと確かに綺麗な水を湛えていました。
これ以降の道はアップ・ダウンを繰り返し、その一つ2499mの「独標」と呼ばれる展望の良いピークで11時となったため、食事休憩としました。ここからの展望も素晴らしく、正式な名前が付いていないのが不思議なピークです。(下写真は「独標」からの眺め)

『独標』から見た『仙丈ヶ岳』

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『独標』から見た、左から『北岳』『中白根山』『間ノ岳』

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 ここでも天気が良く、傘を差しながらの食事となりました。休憩中に、予定より早い行程で来ているので「両俣小屋」へ泊るか悩みましたが、取りあえず分岐点の「野呂川峠」まで向かうことにしました。
進むに従って高度が下がり、下の谷から涼しい風が吹いてきます。また、樹林もシットリとして来て苔むした感じの良い尾根道となってきました。(下写真)

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 そして、展望がない『横川岳』を通過した所で12時までに「野呂川峠」に到着した場合は宿泊を「北岳山荘」に変更することを決めました。駆け足で「野呂川峠」への下りを降りていくと12時ちょうどに「野呂川峠」へ到着しました。
 結局、次の目標は『三峰岳』に変更しましたがここからが大変でした。 ひたすら登りの登山道を黙々と登りつづけること約2時間、ようやく森林限界近くまで到達し、いつのまにかガスに覆われていた『三峰岳』の峰々が眼前に現われました。
 すると前方から話し声が聞こえたかと思うと、峰へと続く岩場から2名の男女が降りてきました。(両俣小屋に泊まられるのでしょう) 挨拶を交わすと岩場へ取り付き、クサリが掛った垂直の岩場を疲れた体で登って行きました。
 この尾根からは、さらに傾斜の度合いがきつくなった痩せ尾根となり苦労しました。しかも、峰が幾つもあり頂上まではクサリ場から40分以上も掛ってしまいました。(下写真)

『三峰岳』への尾根上部から下を見る

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 『三峰岳』は残念ながらガスの中にあり、周りの景色は良くわかりませんでした。時間もないため、次の目標の『間ノ岳』へと向かいました。途中では、一瞬ガスが晴れて『農鳥岳』方面が見えました。(下写真)

『三峰岳』と『間ノ岳』の中間から『農鳥岳』方面を見る(鞍部に「農鳥小屋」の赤い屋根が見えます)

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苦しい中にも、時々見える景色を楽しみながら登ること、50分程で『間ノ岳』へ到着しました。(下写真)

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 ここまで登れば、後は下りなので気が楽になります。次の『中白根山』へは、快適な稜線を行く事になります。途中で雷鳥の親子やサルの群れに出会いました。(下写真)

子供連れの雷鳥
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サルの群れ
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 しかし、標高3000m近くにサルの群れが居ることには驚きました。(2グループの計10匹近く見ました)
最後に、『中白根山』への上り返しを登って行くと頂上へ到着しますがここもガスでよく見えません。時間も遅くなっていたので急いで「北岳山荘」へ下ると16時45分に山荘に到着しました。

 山荘では到着が遅れたのと、この日の宿泊者が定員の160名で一杯となっていたため、炊事場が当てられました。結局、この後も男女2名と男4名のグループが来たようで、6畳間に7名(最後に来られた4名グループが3畳分のスペース)で寝ることになりました。

次回に続く・・・。


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コメント 1

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joyclimb

周囲の山並み素晴らしいですね!
(景色が良いと足取りが軽くなりますね。)

by joyclimb (2009-08-15 18:32) 

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