秋の気配の木曽駒ヶ岳 日帰り登山 [登山]
予定通り、中央アルプスの『木曽駒ヶ岳』と『宝剣岳』を経て『三ノ沢岳』への縦走を行いました。
行程が比較的長い上に、『宝剣岳』周辺では予想通り渋滞に巻き込まれて全体的に遅いペースとなりましたが、ほぼ予定通りの行程・時間で登ってこられました。
日付 | 2009年8月23日(日曜日) |
距離 | 26.4Km (内林道 2.8Km) |
累積標高 | +2866m -2866m |
時間 | 11時間40分 |
人数 | 1名 |
行程・時刻 | |
05:55 | 滑川第一砂防堰堤 駐車場 出発 |
06:05 (00:10) | 敬神ノ滝小屋(登山口) |
07:10 (01:55) | 金懸小屋(五合目) |
08:00 (00:50) | 遠見場(七合目) |
08:30 (00:30) | 八合目 |
09:20 (00:50) | 木曽前岳 2826m |
09:35 (00:15) | 玉ノ窪山荘(九合目) |
10:05 (00:30) | 木曽駒ヶ岳 2956.3m |
10:25 (00:20) | 中岳 2925m |
10:45 (00:20) | 宝剣岳 2931m |
11:05 (00:20) | 三ノ沢岳分岐 |
12:10 (01:05) | 三ノ沢岳 2846.5m 食事休憩 |
12:50 (00:40) | 三ノ沢岳 2846.5m 出発 |
14:20 (01:30) | 宝剣岳 2931m |
15:00 (00:40) | 玉ノ窪山荘(九合目) |
15:30 (00:30) | 八合目 |
15:50 (00:20) | 遠見場(七合目) |
16:35 (00:45) | 金懸小屋 |
17:20 (00:45) | 敬神ノ滝小屋 |
17:35 (00:15) | 滑川第一砂防堰堤 駐車場 到着 |
行程図[黄色は予定、赤が実際。但し、往路は途中までGPS不良のため未計測] (クリックで拡大)
今回も早朝に起きて登山口のある「寝覚の床」近くの「滑川第一砂防堰堤」の駐車場へと向かいました。
アルプス小屋からの林道で少し迷いましたが、時間通り6時前に到着しました。(林道の分岐は全て右折)
駐車場からは先週登ったばかりの『木曽御嶽山』が良く見えます。(下写真 右奥)
早速支度をして林道への道へと下りていくとすぐに車止めのゲートがあるので、右側からすり抜けて行きます。(下写真)
しばらくは舗装された林道を下って行きます。途中でストックを車に忘れてきたことに気が付きましたが、登り返すのが面倒で取りに行くのを諦めましたが、これが後で応えてきました。少し登りの道となり始めると、左側に「敬神ノ滝小屋」とその右奥に登山口が見えてきます。
ここでGPSがうまく現在位置を把握していないのに気が付きましたが、電波強度が低いのが原因と思いそのままにします。登山口から暗い樹林帯の登山道へと進むと急登が始まりました。
しばらくは非常に暗い道をひたすら登っていくことになります。途中で1名の先行者を抜き進むと1時間ほどで「金懸小屋」へと到着しました。(下写真は帰りに撮影)
小屋の中は帰りに見ていくとして今はひたすら上へ目指して進みます。GPSが何時までたっても位置を把握しないため「もしや」と思い電源を入れ直しました。すると直ぐに正確な位置を検出しました。どうも暴走していたらしいです…。(苦笑)小屋からすぐに「金剛水」と呼ばれる水場がありますが、チョロチョロと頼りない水量となっています。(下写真)
しばらく進むと「胸突き八丁」の指標があり急な登りになるかと思いましたが、それほど急な登りではありませんでした。(下写真 左)また、「らくだの背」の指標もあり、その前後にラクダのコブの様にピークがあります。(下写真 右)
さらに登っていくと「遠見場」と呼ばれる場所にでます。ここまでは樹林が邪魔で見通しが利きませんが、ここからは『御嶽山』などの山々が一望できました。(下写真)
朝方は晴れていたのですが、いつのまにか雲が出てきて周囲が暗くなっていました。(その為、午前中の写真はすべてアンダー気味です)
「遠見場」から30分ほど登ると樹林が低木に変わり始めて森林限界が近いことが分かります。すると左手(北側)に『麦草岳』のガレた尾根が見え始めます。(下写真は八合目から見た「牙岩」)
八合目には最近設置し直されたと思われる石像がありました。(下写真 左)
八合目を過ぎてすぐに『木曽前岳』への分岐があるので、今回は左へ折れて『木曽前岳』へと向かいます。(上写真右。 左奥が『木曽前岳』方面の道)
左手に『麦草岳』や「牙岩」などが良く見える快適な尾根道を進み(下写真左)、岩場を過ぎるとほどなく『木曽前岳』へと到着しました。(下写真右)
頂上からは西側の景色が良く見え『恵那山』や「北アルプス」の山々が良く見えます。
山頂は風が強く太陽が雲で陰って肌寒いため、休みもそこそこに『木曽駒ヶ岳』へと向かいました。『木曽駒ヶ岳』との鞍部へと降りていくと九合目となる「玉ノ窪山荘」へと到着しました。(下写真)
ここからは登り返しとなり岩場を縫うように高度を上げていきます。九合目から30分ほどで人でにぎわう『木曽駒ヶ岳』へと到着しました。(下写真)
『木曽駒ヶ岳』頂上
『木曽駒ヶ岳』山頂の神社
南アルプス北部の山々
伊那市方面と八ヶ岳や奥秩父の山々
『木曽前岳』
『宝剣岳』
『中岳』と「駒ヶ岳頂上山荘」
ここに来て初めて人の多さにビックリしました。ロープウェイから登ってくる人が大半なのでしょうが、周辺には数百人単位で人がいるのではないでしょうか?
ゆっくりしていられる状況ではないので、絶景を堪能してから次の『中岳』へと向かいました。しかし、人が多いので中々いつもの速度で歩くことが出来ません。
途中「駒ヶ岳頂上山荘」を通過し『駒ヶ岳』から15分ほどで『中岳』へ到着すると、ここも人が沢山いて休んでいられる状況ではありませんでした。また、この頃から時折雨粒がパラパラと降って来たので、直ぐに今回の核心部となる『宝剣岳』へと向かいます。(下写真は『中岳』からの眺め)
『中岳』山頂
『宝剣岳』
『西農鳥岳』と『塩見岳』の稜線上に見える『富士山』
『宝剣岳』の近くまで寄ると岩場をよじ登る人が認識できて面白いです。(下写真)
直下から見た『宝剣岳』
写真からも分かるように北側の登りはそれほどの傾斜ではありません。途中から裏へトラバースして南側から頂上に登ることになりますが、そのトラバースの部分が一番危険ではないかと思います。(下はすっぱり切れ落ちています)
『宝剣岳』の岩場1
『宝剣岳』から見た『空木岳』方面
向かう『三ノ沢岳』
最近は岩慣れしてきており、今回の『宝剣岳』の岩場の難度は普通という感覚でしたが、ここからの下りで岩場にしがみ付いて渋滞を引き起こす人がいたので、人それぞれかもしれません。(というか、高所恐怖症の人はやめた方が良いです)
ここも山頂は沢山の人なので復路に寄る事もあり、すぐに南側の登山道へと進みました。この先も岩場をいくつか越えることになります(下写真)
『宝剣岳』の岩場2
岩場が唐突になくなり、平坦な所へでるとそこが『三ノ沢岳』への分岐です。(下写真は分岐から見た『三ノ沢岳』)
ここまではほぼ予定通りに行程をこなしているので予定通り『三ノ沢岳』へと向かいました。『三ノ沢岳』の縦走路はガイドブックでは、あまり人がいないとなっていますがとんでもない、多くの人が行きかっているのが遠目でも分かります。
気合を入れなおして縦走路を山頂へと向かうと何名かの方とすれ違い、その中にサンダル履きの方が一名…目が点になりました。ネタでやるにしても命がけです…。
『三ノ沢岳』へは、幾つかのコブ(小ピーク)を越えていきますが、流石にここまでくると疲れが出てきてペースが落ちてきました。鞍部から登り返しに入った入ったところで、20名ほどの団体登山者とすれ違いました。先ほど見えた多くの人はこの団体の方達だったようです。
黙々とハイマツで見通しのよくなった縦走路を山頂へと向かい分岐から1時間ほどで『三ノ沢岳』山頂へと到着しました。(下写真)
『空木岳』への稜線
『木曽御嶽山』
『木曽御嶽山』ズーム
縦走路の途中から見た『宝剣岳』
『三ノ沢岳』頂上
頂上からは360度すばらしい眺めとなっており、山頂の岩場の上で昼食としました。周りの景色を見ていると、ここでも雨がパラパラと降ってきて来ましたが、空を見ると通り雨の様で北側から晴れだして来ています。肝心の食事は疲れからか喉を通らないため、お茶で無理やり流し込みました。(苦笑)
『熊沢岳』『空木岳』『南駒ヶ岳』の山々
食事後、再度周りの景色を堪能してから下山を開始します。しかし、今回は『宝剣岳』までは登りとなるためいつもの様には行きません。焦る気持ちを抑えながらまずは鞍部まで下り、ゆっくりと分岐への登りを行きました。途中からすっかり天気が回復し青空が映える景色を楽しみながら進むと、往路と同じ1時間ほどで分岐に到着しました。(下写真)
南アルプスの山々(左から『仙丈ヶ岳』『北岳』『間ノ岳』『西農鳥岳』)
再度『宝剣岳』へと向かうと案の定、南側から登っている人は一人もいませんでした。(下写真)
『宝剣岳』の岩場3
人がいないのは良いのですが、ロープウェイ乗り場からのスピーカーがけたたましく整理券の案内をしているのが頂上まで聞こえてきて、静かな山が台無しです。 山頂に到着すると数人しか居ないため、今度はゆっくりと山頂の撮影を行えました。(笑)
『宝剣岳』頂上
千畳敷方面(ロープウェイ乗り場はすごい人)
ここまで来れば後は降るだけとなるので気が楽になりました。次は『中岳』と『木曽駒ケ岳』のトラバース道へと向かいます。トラバース道は思ったよりは安全で、一部岩場がありますが『宝剣岳』ほどではありません。(下写真)
滑川
『中岳』『木曽駒ヶ岳』『木曽前岳』
『中岳』と『宝剣岳』(右横の筋がトラバース道)
玉ノ窪小屋を通過したのが15時と予定より1時間程遅くなっていたため、少し速度を上げて進みます。『木曽前岳』のトラバース道を進むと「お花畑」と呼ばれる、高山植物が咲き乱れているところに出ました。(下写真)
『宝剣岳』
『三ノ沢岳』
「お花畑」
色々な花に目を楽しませて貰いながら登山道を進んでいくと、八合目の『木曽前岳』の分岐へと到着しました。(下写真)
八合目から見た『木曽駒ヶ岳』
ここからは樹林帯となり展望が利かなくなるため、黙々と降る作業となりました。途中、往路では中を見ていなかった「金懸小屋」の中をトイレに寄ったついでに覗いて行きましたが、設備が整っており中も綺麗に整理・清掃されていました。また、手前の「金剛水」で水を補給して行きました。(美味しかったです)
そして、日が傾き始めた17時20分に「敬神ノ滝小屋」へと到着し、駐車場への最後の登りを行くと予定より30分遅れの17時半すぎに無事到着しました。(下写真)
駐車場から見た『麦草岳』方面(中央奥)
今回の反省点は、
・ストックは必須アイテムだとつくづく思い知らされました。足の疲れ具合が倍以上違うと思います。
次回は、涼しくなってきたのと週末は天気が崩れそうなので、久しぶりに鈴鹿山系に行く予定です。
東西南北の山々の展望、素晴らしいですね!
ストックを使うと特に下りは、楽に歩くことができるように感じます。
(長時間歩くときは、ストック(1本)を使用しています。)
by joyclimb (2009-08-26 21:19)
joyclimbさん、当日は午前中はともかく午後は快晴となってきて空気は澄んでいたので素晴らしい眺めとなりました。
ストックは私もシングルで利用しています。膝を痛めやすい方はダブルストックが良いようですね。(但し、扱いが難しいみたいです)
by おど (2009-08-26 21:50)
三ノ沢岳ピストン、やりましたね!
こちらからの宝剣岳もいいですね。
このコース私なら2日かります。
第一に寝覚の床からのコースは頭にない……
三ノ沢岳は行ってみたい気がします。
軟弱者はロープウェイ(シャトルバスが混む)利用ですかネ……
by 山子路爺 (2009-08-27 22:04)
山子路爺さん、
正直、三ノ沢岳は余計でした。しかし、思った通り稜線からの眺めは最高に良く、疲れを忘れて行けました。
その分後で疲れが出ましたが。(笑)
ぜひロープウェイを利用して、行って見てください。(半日コースで行けると思います)
by おど (2009-08-28 00:36)