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晩秋の美濃平家岳と平家岳 [登山]

 今回は予定通り『美濃平家岳』と『平家岳』へと行って来ました。 昔は奥美濃でも奥地のヤブヤマだった様ですが、林道が整備され近くまで高速道路が通るようになった今では、比較的登られているようで全体的に良い道で問題なく行けました。
 また、この日は終日誰にも遭わず奥深い山に一人でゆっくりと浸れました。

美濃平家岳・平家岳登山
新深山トンネル登山口~美濃平家岳~平家岳(折り返し)
日付2009年11月28日(土曜日)
天候晴れ時々霧
場所福井県大野市久澤
距離19.2Km
累積標高+2112m -2112m
時間6時間45分
人数1名
行程・標高・時刻(赤の標高は地図から算出)
07:00490m新深山トンネル登山口 出発
07:40 (00:40) 897mNo.48鉄塔(897mピーク)
08:45 (01:05)1373mP1373.3
09:35 (00:50)1450m美濃平家頂上
10:30 (00:55)1304m1304mピーク
11:00 (00:30)1442m平家岳 昼食休憩
12:00 (01:00) 1442m平家岳 出発
12:25 (00:25)1304m1304mピーク
13:10 (00:45) 1450m美濃平家直下
13:40 (00:30)1373mP1373.3
14:20 (00:30) 897mNo.48鉄塔(897mピーク)
14:45 (00:25)490m新深山トンネル登山口 到着


GPS軌跡(赤色が往路、緑色が復路、黄色は予定。※復路で一部精度が悪くなっています)
091128_map.jpg

 起きて雨雲の状態を確認すると、幸い雨雲はすでに通過している様なので、予定通り登山口へと向かいました。 今回は今まで行った奥美濃の中でも遠くとなるため、高速道路を利用して「美並I.C」へと行き、そこから国道256号線を通って「板取」へと向かいました。
 途中、県道52号線から林道へと入る道が分かり辛かったのですが、それ以外は比較的整備された良い道でした。

「新深山トンネル」の駐車地に到着したのは、予定通り7時前ですぐに準備をして出発をしました。 路面は前夜の雨で濡れていますが、出発時には晴れ間がのぞいていました。(下写真)

 駐車したのはトンネルから出て左の旧道脇でしたが、右の登山口前の方が良かったようです。(上写真は、登山口前の空き地から撮影)
まずは、No.49の鉄塔へ巡視路の急な階段(一部崩壊しています)を登っていきます。(下写真)

 10分ほどの急登を行くと、次第に傾斜が緩くなり登山道らしくなってきました。(昔の登山道に接続するまでは、急登みたいです)
 登っていくと、前日に林業の方が入られたのか、道沿いの木が切り落とされて真新しい切り株の後と木のツンとした匂いが漂っていました。
 そして、登り始めてから30分程で突然目の前が開けてNo.49鉄塔へと到着しました。 さらに10分ほど登るとNo.48鉄塔へと到着します。 この鉄塔からの眺めは良くNo.49鉄塔と登山口や、まだ登らぬ奥美濃の山々が見られました。(下写真)

 ここからは尾根沿いに鉄塔を辿る巡視路を行くこととなります。 巡視路と行っても、結構な人が通行しているようで、しっかりした尾根道が続きました。 所々で分岐がありますが、基本的に次のピークや鉄塔へと向かえば正解です。(一箇所だけ、尾根の鉄塔ではなく、下の広い林を通り抜けるところがありました)
 途中で、ガレた岩場にロープがあるところや急傾斜のトラバース道がありましたが、ゆっくりと岩や草などにつかまりながら行けば、危険ではありません。

1022mピークからの眺め

1124mピークから次のピークを望む

 登山口から標高が1300m以下のところでは問題なく展望が見られましたが、上に登るにしたがって雲の中に入っていくことになりました。 完全に雲の中に入ってからは、霧で霞みシンと静まり返った登山道をひたすら先へと進むことになります。

 そして登山口から2時間15分で『美濃平家岳』直下に到着しました。 予定ではここからヤブの中を山頂に行くのですが、周りを見渡してもそれらしき跡がなかったため、意を決して(最近多いな[わーい(嬉しい顔)])尾根に向かってヤブへ突入しました。(藪の密度は以前激藪に悩まされた『蕎麦粒山』より薄かったです・・・)
 しばらくは、濡れた笹を掻き分けて行きましたが、尾根に出たところからは低木などの硬い枝が行く手を邪魔していました。 山頂へと向かって藪の薄いところを右へ左へと無理やり通過していくと、ツゲと思われる木の中に埋もれている県境杭を見つけました。(下写真)

 ここが山頂のはずですが、まわりを見ても山頂プレートらしきものは一切ありません。 近くの低木に乗って周りを見渡しましたがそれらしきものは無いため、諦めて北尾根から登山道へと合流するべくそちらへ向かいました。
 すると、10mほど進んだところで切り開かれ広くなったところがあり、そこに『美濃平家』のプレートがありました。(下写真)

 ここからはルート目印のテープや布があり、それを頼りに進むと藪はそれ程濃くなく、滑りやすい笹に注意しながら下って行くと、あっけなく登山道へ復帰出来ました。 結局、登山道から『美濃平家岳』へのルートは、西側の登山道脇の目印を頼りに藪を掻き分けて登れば、それほど苦労せずとも行けるようです。(下写真は、その目印)

正面の布印から奥へ分け入る。左に折れると『平家岳』方面(帰路に撮影

  ここからは200mほど下ってから、再度登り返し『平家岳』へ登ることになりますが、その前に1413mピークへと向かいます。 ピークに到着すると、今度は『平家岳(井岸山)』との鞍部へと向かって一気に高度を落とします。 谷沿いの道に出ると、谷沿いに直進の道と山腹をトラバースする道とに分かれていましたが、ここは迷わず鉄塔標識が示すトラバース道へと向かいました。 すぐに谷へと降りている道がありますが、下に青いビニールシートがあり多分水場ではないかと思います。(未確認) ここは降りずにそのまま進むと、前方に小屋が見えてきました。(下写真)

 小屋の横には、簡易的なヘリポートが設置されており、小屋の標識によると「送電線鉄塔保守用」となっていて、平成24年末までの許可が取ってありました。 この日は人の気配はありませんでしたが、普段から使用されている気配はありました。
 小屋を過ぎると『平家岳』手前の『井岸山』をトラバースする道となります。 『井岸山』へ直登できそうなら行くつもりで考えていましたが、急斜面の上笹薮が濃く雨で濡れているのでとても行けそうも無いので、素直に巡視路を行きました。(笑)

 緩いトラバース道を登って行くと「九頭竜方面(面谷)」からの道と合流しました。(下写真)

左手が登って来た『美濃平家』、右手が『井岸山・平家岳』、後方が「面谷」方面

 180度方向を転換し『井岸山』へと登る尾根へと乗ります。 ここから先はやはり登山者の数が違うようで、よく踏まれた広い道となり、そのせいか登山道も滑りやすい木の根が剥き出しとなっていたり、所々でぬかるんでいたりしました。(下写真)

 合流点から10分ほど登っていくと『井岸山』のプレート(倒れていたので突き刺しときました[わーい(嬉しい顔)])が置いてある山頂へと到着しました。(下写真)

 山頂からは本来であれば『平家岳』が見るはずですが、霧が邪魔をしてまったく見られませんでした。 ここから、一旦下り再度登り返すとようやく山頂が見えてきて、登っていくと誰もいない『平家岳』頂上へと到着しました。(下写真)

 山頂からの展望も、当然ながら霧に包まれてまったくありませんでしたが、午後から天気が回復すると言う予報を信じて、予定より早く着いたこともあり、食事休憩を取りながら1時間程待つことにしました。(到着は11時)
 お湯を沸かしてカップラーメンとおにぎりを食べながら待っていると、周りが明るくなってきて薄陽が射してきました。 上空を見ると風にあおられ雲が勢い良く流れていき、その合間から青空が覗いています。(下写真)

見る見る周りの雲が風に流され、風下の南側以外はあっという間に晴れ渡りました。(下写真)

青空をバックに山頂プレートの撮り直し(笑)

小平家方面

北側の展望(残念ながら白山は雲の中)

荒島岳方面

西方面

 食べ終わり展望を楽しんでいると、最後まで雲に覆われていた南斜面も雲が流れて行き360度の展望が開けました。(下写真)

南方面

東方面

美濃平家岳を望む(中央奥)

 ひとわたり景色を見たところで、予定の一時間が近づいて来たため、名残惜しいですが山頂を後にしました。(結局、山頂にいた1時間の間、誰も登ってきませんでした)
 『井岸山』へと登り返す道から後ろを振り向くと、来る時には見られなかった『平家岳』の近影が見られました。(下写真)

 ここから先は来た道を戻るだけのいつもであれば単調となる作業ですが、この日は来る時は見られなかった展望を楽しみながら戻ることが出来ました。(下写真)

1413mピークから『平家岳』とその鞍部に山小屋を望む

1413mピークからの『美濃平家岳』 近影

『平家岳』遠景

 帰り道は、山頂での長時間の休憩のおかげか、はたまた明るく眺めの良い道を楽しんで進んだせいなのか、気がついたらNo.48鉄塔へと到着していました。(途中で2回ほど近くの藪から逃げ出す動物?がいてビックリしましたが、幸い襲われませんでした。[わーい(嬉しい顔)] 大きな音で鈴鳴らしているのに・・・)
 そして最後の急な道を慎重に降りて行くと、『平家岳』から2時間半ほどで登山口の駐車地へと到着しました。

 帰りには、登山口から10分ほどの所にある「板取川温泉浴場」(大人¥600)へより汗を流してから、一般道を通り帰路へと付きました。

今回の反省点は、
 ・特にありません。

しいて言えば、『美濃平家』への濃い藪で高級手袋(笑)が破けてしまったので、事前に軍手に替えるべきでした。(持ってきていたのですが面倒で変えませんでした[もうやだ~(悲しい顔)]

次回も、道路に雪さえなければ奥美濃の山を計画しています。

 


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コメント 4

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山子路爺

こんにちは。
頂上で待ったかいがありましたね。
場所は九頭竜湖の南でいいのでしょうか?
by 山子路爺 (2009-11-30 11:21) 

おど

山子路爺さん、
頂上に到着後、待っていたかのように晴れ渡ったので感動的でした。
「平家岳」は、九頭竜湖の真南にあります。 通常は九頭竜からの登山道を登られるようですね。

by おど (2009-11-30 18:56) 

joyclimb

待ったあとに青空が広がると、嬉しくなりますね!
藪から聞こえる物音にはびっくりしますよね!
by joyclimb (2009-11-30 21:42) 

おど

joyclimbさん、
晴れ上がった直後で、遠望は望めませんでしたが、満足できた山行となりました。 薮の音はイノシシだと思います。(下の谷からは、猟銃の音もしていました)
by おど (2009-12-01 08:16) 

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