雪の霊仙山周回登山 [登山]
「上丹生(かみにゅう)」の「いぼとり地蔵」から「谷山谷」沿いに「漆ヶ滝」を経由して山頂へと行きましたが、山頂手前までは誰とも合わずに冬山を満喫できました。 また、下山路として西南尾根から廃村となっている「今畑」と「落合」を経由して「汗フキ峠」から「醒ヶ井養鱒場(さめがいようそんじょう)」へと周回しました。
日付 | 2009年12月20日(日曜日) | |
天候 | 朝のうち晴のち時々曇り | |
場所 | 滋賀県犬上郡多賀町大字霊仙 | |
距離 | 18.9Km | |
累積標高 | +1872m -1872m | |
時間 | 8時間15分 | |
人数 | 1名 | |
行程・標高・時刻(赤の標高はGPSから算出) | ||
07:45 | 130m | いぼとり公園 出発 |
08:10 (00:25) | 230m | 谷山谷登山口 |
09:45 (01:35) | 426m | 漆ヶ滝 |
10:45 (01:00) | 776m | 四丁横崖 |
11:10 (00:25) | 1016m | 避難小屋 昼食休憩 |
11:40 (00:30) | 1016m | 避難小屋 出発 |
12:10 (00:30) | 1083.5m | 霊仙山 |
13:50 (01:40) | 670m | 笹峠 |
14:15 (00:25) | 341m | 今畑 |
14:55 (00:40) | 503m | 汗フキ峠 |
16:00 (01:05) | 130m | いぼとり公園 到着 |
GPS工程図(黄色は予定、赤色は実測。但し、谷間では誤差大)
今回は雪が降った直後ということもあり、あまり早く到着すると凍結している可能性もある為、8時前に到着するように出発しました。 ノーマルタイヤで行ったため不安ではありましたが、名神高速道路は全く問題なく「米原I.C」で下りて醒ヶ井(さめがい)駅前からの県道17号線もしっかり除雪されており一部凍結気味の場所もありましたが、徐行運転し目的地の上丹生(かみにゅう)にある「いぼとり公園」まで無事到着しました。(下写真)
バリバリに凍った広い駐車場へ車を止め、トイレで用を足してから出発しました。 すぐに「醒井養鱒場」との分岐となりますが、まっすぐ川沿いに進みます。(下写真) 通行止の看板が立っていましたが、12月18日までとなっていました。
奥へと進むと路面に雪が残り出して、未舗装路へと入ると足跡は全くなく、雪が積もってからは誰も入っていない様子でした。 無料駐車場のある登山口につくと、そこは真っ白な雪が5cmほど積もった状態となっていました。(下写真)
登山口から「谷山谷」へと入っていくと、はじめのうちは左の丹生川を見下ろす形で進んで行きます。 しばらくすると対岸の斜面に「屏風岩」が見えてきました。(下写真)
この辺りで、右斜面上からシカの鳴き声がするのでそちらを見てみると、シカが大挙して(10頭以上)斜面を奥へと横切っていました。 登山道にも人の足跡こそありませんが、シカの足跡は沢山ついていたので、この辺りには相当数いると思います。
さらに奥へと進むと川と合流し、しばらくは伏流となった枯れ沢を歩きますが、「一の谷」の看板が見え出す頃には水が流れた沢の横を歩くことになります。
沢を何度か渡り返すと広畑コースとの分岐へと到着しました。(下写真)
雪の状態で「広畑コース」か「漆ヶ滝コース」かを決める予定でしたので、この時の雪質では「漆ヶ滝コース」でも行けると判断して谷を直進し「漆ヶ滝」へと向かいました。
すぐに「くぐり岩」と呼ばれる巨石が行く手を塞ぎますが、岩の間に隙間があり、名前の通りくぐり抜けることができます。(下写真)
ここからしばらくは、沢が荒れているためトラバースした道と沢を行ったり来たりすることになりました。 「三の沢」付近のトラバース道では、斜面の傾斜がきつくロープや掴まれそうな樹木もないため緊張しましたが、新雪で柔らかな状態だったため雪にステップを刻みながら慎重に通過しました。(ここが一番の危険箇所でした)
前方奥に「漆ヶ滝」が見えてくると右斜面を登るトラバース道へと登っていきます。(下写真は、「漆ヶ滝」)
トラバース道は、トラロープが張られている急斜面を進みますが、ロープをしっかりと握りながら進めば、それほど危険ではありませんでした。(下写真)
今回は無事に通れましたが、何度か雪が降ったり融けたりした後では凍って滑りやすくなり危険かもしれません。
滝を通過すると、左岸(南側)の谷へと道は続いておりそちらの道へと登っていきます。 ここからようやく登り道となり一気に高度を稼いでいきますが、谷沿いなので急登という感じではありません。
しばらく登ると暗い谷間から、光がさして明るくなった所へと出ると、「一の谷」(広畑)からの分岐道である「横道」と合流しました。(下写真)
さらに谷を詰めて行き「まわり道」と書かれている標識に従い谷を迂回すると、霊仙山の尾根である「四丁横崖」へと到着しました。(下写真)
予定より1時間ほど遅れての到着ですが、雪が思ったよりも多く先行者もいなかったので、致し方ないのかもしれません。 しかし、ここから先の山頂までは過去3回通ったことがある為、しばし休憩した後「避難小屋」へと向かいました。
雪がない季節は、この先の急斜面では足場の確保や泥などに苦労させられますが、雪があると逆に楽に登ることができました。(下写真は、斜面から見た伊吹山アップ)
小屋には誰か居るだろうと思って到着したのですが、周りに足跡もなく先週同様誰も居ませんでした。(下写真は、避難小屋)
小屋へと入り昼食休憩としましたが小屋の中も意外と寒く、暖かい飲み物とストーブで暖を取りながら食事をとりました。(壁の亀裂から雪が入り込んでいました)
食事後、小屋の前から改めて景色を眺めてから頂上へと出発しました。(下写真)
山頂へ向かって行くと吹き溜まりなのか場所によっては、膝辺りまで雪に埋もれてしまい往生しました。 岩場の雪の薄い所を選びながら進み『経塚山』頂上へと到着しました。(下写真)
今日は誰も『霊仙山』へ登っていないのか?と思っていたところ、『霊仙山』三角点山頂から2名の方が降りて来られ、すれ違いました。(「榑ヶ畑(くれがはた)」から頂上へ直登してきた様です)
三角点のある山頂へ到着すると、空気が澄んでいるのか今年登った鈴鹿では一番良く遠くまで見渡せました。(下写真)
先週登った「高島トレイル」の山々もすっかり雪化粧していました。(上写真)
続いて『霊仙山』の最高点へと向かいますが、こちらへは踏み込んだ形跡が無いので、分岐点で遅ればせながらも持ってきた和カンジキ(アルミワカン)を履きました。
和カンジキのおかげで比較的スムーズに最高点の頂上へと到着すると、ここからは『伊吹山』や鈴鹿北部の低山(烏帽子岳・三国岳・ソノドなど)がハッキリと見えました。(下写真)
鈴鹿の山々(近くは『藤原岳』『御池岳』、遠くは『御在所岳』や『鎌ヶ岳』など)
鈴鹿北部の山々(左端が「『ソノド』、その向こう側は養老山系)
予定より少し遅れ気味ではありましたが、計画通り「西南尾根」から「今畑」へと向かいます。 しばらく降りていると下から7名の登山者が登ってきました。
すれ違いざまに挨拶を交わすと、ここからはその方たちの足跡を辿って行くことになります。(下写真)
今回の山行はこの「西南尾根」からの景色が見たいのも理由の一つでしたので、快晴に恵まれ良かったです。 尾根を徐々に下っていくと琵琶湖と京都方面の見晴らしが良い「近江展望台」と呼ばれる所へ到着しました。(下写真。中央の山は「三上山」だと思います)
ここを過ぎると急な斜面を下っていき、一気に高度を下げて「笹峠」へと到着しました。 名前の通り周りは笹で覆われており、雪が付いていないと藪漕ぎを強いられそうなところでした。
「笹峠」から下は樹林帯となり、峠道の名残か比較的良い道でした。 樹林帯を進むと廃村となっている「今畑」の集落が見えてきて、その間をぬって進む事になります。 登山道の印を頼りに階段を降りて行くと車道へと到着しました。(下写真は、「今畑」の登山口)
ここでカンジキを外し、同じく廃村となっている「落合」へと向かいました。 落合の集落では、何か集会でも開いているのか、数台の車が公民館に止まっていました。
川沿いに「汗フキ峠」へと向かうと、足跡が続いており途中でシカでも捌いたのか真っ赤な血が散乱した所がありました。 さらにそこから上に向かってソリで引いて来た跡が残っており、所々で点々と血痕が残っていました。(猟師が上流で仕留めて持ってきたのでしょう)
次第に沢から離れて傾斜が増して来ると、「汗フキ峠」への斜面をトラバースして一気に高度を上げて行きました。(ここにもトラロープが設置されていました) そして、上部の尾根にたどり着くとそこが「汗フキ峠」でした。(下写真)
ここから先は通ったことがあるのと、ここからは大勢の人が行き交っているため、「榑ヶ畑(くれがはた)」への下り道を足早に進んでいきます。 しばらく降りると前方に山小屋「かなや」が見えてきますが閉まっていました。 ここまでで相当バテていたのと、はじめからここで水分補給を予定していたので「かなや」のジュース(500mlは¥200)を買っていきました。(下写真、ビールなども売っています)
ここまで来れば一安心と気を緩めると良くないことが起こるのはいつもの事ですが、登山道になっている沢に降りる所で石に足を滑らせ大胆にズッコケてしまいました。 幸いケガなどはありませんが、体勢を立てなおそうと無理に力を入れたのが悪いのか、首が軽くムチ打ちになってしまいました。(すでに治っています)
気を取り直して先へと進むと視界が開けて登山口の駐車場へと到着しましたが、車はすでに一台も止まっていませんでした。(下写真)
予定ではここからも山道を最短距離で「上丹生」まで向かうつもりでしたが、この時点で15時を回っていたため、予定を変更して林道を「醒ヶ井養鱒場」経由で下っていくことにしました。 黙々と林道を下っていくと「醒ヶ井養鱒場」へと到着しました。(下写真は、バス停)
ここまで来れば「上丹生」にある「いぼとり公園」の駐車場はすぐでした。(15分ほど)
今回は久しぶりの雪山と言う事もあり、歩き方から思い出しながらの山行となりましたが、無事下山できました。
今回の反省点は、
・朝食を買い忘れてしまい、軽くしか取れなかったのと昼食も少なすぎたのか、途中でバテてしまいました。
次回も雪山を予定していますが、どこへ行くかは未定です。(道さえ問題なければ美濃方面へ)
素晴らしい展望ですね。
やはり、冬は空気が澄んで遠くまでクッキリと見られますね。
by joyclimb (2009-12-21 22:33)
joyclimbさん、コメントありがとうございます。
気温がグッと下がった朝の山は景色が良くて良いですね。 そのかわり山頂では強い風と低温で、濡れた手袋の表面があっという間にバリバリに凍っていましたが・・・。(笑)
by おど (2009-12-21 23:01)
すっかり雪景色ですネ。
お地蔵さんの屋根から雪が滑り落ちそうで良い雰囲気ですネ。
置いてあるジュースは冷え冷えでしょうね。
by 山子路爺 (2009-12-22 16:51)
山子路爺さん、コメントありがとうございます。
いぼとり地蔵さんは、後で写真を見て雪被っているのに気がつきました。(笑)
ジュースですが、山の水を取り込んでいたので調度良い温度で美味しく飲めましたよ。(凍っていませんでした)
by おど (2009-12-22 17:46)