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積雪期の岐阜乗鞍 猫岳日帰り登山 [登山]

 今回は、以前『笠ヶ岳』に一緒に登った3名のメンバーで、岐阜県乗鞍の平湯トンネル手前から「第三尾根」づたいに『猫岳』へと登りました。
 前半は雪の急登と言う事もあり、二人はスノーシューでの登りに苦労して「猫の小屋」までで時間切れとなりましたが、こちらはツボ足で途中まで登っていたため、何とか『猫岳』へ登頂することが出来ました。

 当日は朝から雲ひとつ無い快晴となっており、『白山』や『北アルプス』南部の山々などのすばらしい展望が見られ、充実した登山となりました。 

『猫岳』頂上から白山方面を望む

岐阜 乗鞍の猫岳登山
平湯トンネル手前駐車地~夫婦松~猫岳(往復)
日付2010年2月21日(日曜日)
天気快晴
場所岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯
距離12.7Km
累積標高+1280m -1280m
時間6時間50分
人数3名
行程・標高・時刻(赤の標高はGPSから)
08:201390m平湯トンネル手前 駐車地 出発
09:55 (01:35)1984m夫婦松
10:50 (00:55)2228mP2228(猫の小屋跡付近)
12:15 (01:25)2437m猫岳直下 昼食休憩
12:45 (00:30)2437m猫岳直下 出発
13:25 (00:40)2581m猫岳頂上
14:00 (00:35)2228mP2228(猫の小屋跡付近)
14:25 (00:25)1984m夫婦松(合流)
15:10 (00:45)1390m平湯トンネル手前 駐車地 到着


GPS行程図(赤色が実績)
20100221_map.jpg

 当日の朝方に、高山市で待ち合わせして「平湯」へと向かいました。 出発時は雲が湧いており不安になりましたが、向かうにしたがって晴れて行き、到着時は雲一つ無い快晴の青空となっていました。

 平湯トンネル手前のカーブ脇にある駐車エリアに到着すると、既に5台ほど車が止まっており最後尾での出発となりました。 また、他に登山を目的としている人は無く、山スキーが目当てのようです。(この時期は、スキー以外ではここから登山される方はいないのかも・・・)

 到着後、準備をして出発します。 駐車地の向かいにある「久手牧場」の看板からスタートします。 他の二名は早速スノーシューを履いています。 私はワカンを持って来てはいますが、固めの雪と判断し当面は登山靴のままで進みました。 牧場へと向かう道を奥へと入り、途中からは第三尾根の取り付きへと向かいます。(下写真)

駐車地から見た牧場入口

 牧場への道は、雪で覆われてどこが本来の道か分かりませんが、先行するスキーの跡にしたがって第三尾根沿いに進んで行きました。 はじめの方の斜面は疎林となっていて、対岸にそびえる『輝山(てらしやま)』を見ながら登って行きます。(下写真の左端)

 尾根に乗った後の雪の状態も、固く締まっており前夜に降った雪が5cmほど積もっているだけで、ほとんど沈み込んで行きませんでした。 尾根の途中のピークでは、展望が開けており高度が上がるにつれて『白山』や飛騨の山々を見ることが出来ました。(下写真)

尾根途中の展望(遠くに白山の山々)

尾根途中から上部を見上げる

 しばらくは景色の良い急登の斜面を我慢して登っていくと、広く開け展望が良い夫婦松(めおとまつ)展望駐車場へと到着しました。(下写真)

 ここまで登ると初めて本日登る予定の『猫岳』など「乗鞍岳」の展望が見ることが出来ました。(下写真)

左から『猫岳』『烏帽子岳』『恵比寿岳』

 尾根の途中までは全員で登っていきましたが、スノーシューの二人は浅い雪の斜面で難儀したらしく、中々上がってきませんでした。 仕方が無いので携帯で先に行くことを伝えて、ここからは単独の登山となります。
 夫婦松を過ぎると、樹林帯の中を尾根沿いに登って行くことになります。(下写真)

 登山道は基本的に尾根沿いを一直線に登っていきます。 所々で乗鞍スカイラインと合流するたびに、切り開かれた道路からは周りの景色を望むことが出来ました。(下写真)

北アルプス南部の山々(左:笠ヶ岳、右:槍・穂高など)

白山北部方面(左端が白山)

 鬱蒼と茂る樹林帯を抜けて尾根上部へと到着すると、乗鞍スカイラインの直線路を進むことになりました。(下写真)

乗鞍スカイラインと右奥に『猫岳』

猫岳アップ

 ここまででスキーの方を5名ほど抜いており、先行する方は1名だけとなったようです。 また、尾根上に出た事もあり、積雪量が増えて10cm以上沈み込み始めたため、ここで初めてワカンを履きました。
 スカイラインからの眺めはよく、低い雲なども完全に取れた素晴らしい長めの山々を望むことができました。(下写真)

白山方面

白山アップ(手前は高山市)

丸黒山(手前)と奥美濃の山々

奥美濃アップ(右に『能郷白山』、左に薄く『伊吹山』や鈴鹿の山々。多分…)

白山北部の山々

 景色を眺めながらゆっくりとスカイラインを歩いていきますが、そろそろお昼時となったため、景色の良いところで休憩をとることにしました。
 カーブを曲がった所からは、展望が良いだろうと歩いて行くと、考えることは一緒で先行のスキーの方もそこで食事休憩の準備をされていたのでご一緒させて頂きました。

 ところで、後で分かったのですが、この方もここは初めてとの事で本来は手前の直線路の途中から左斜面を『猫岳』へと登っていくのが普通のコースなのですが、こちらも事前調査をせずに来ているため、その様な事とは知らずに、南側へ回り込んで鞍部から登ることになりました。

 スキーの方より早く食事を済ませたため、まだ誰も歩いていないスカイラインを先に進ことになりました。 鞍部からの稜線へと向かう比較的緩やかな傾斜を探して登っていくと、『猫岳』南側の稜線に出ることが出来ました。(スキーの方は、流石に急登となり所々がガチガチに凍っているため、鞍部下まで行ってから稜線に乗ったようです)(下写真)

向かう鞍部(左端)への道

後ろを振り返ると白山が

稜線への急斜面を仰ぐ

 稜線まで出ると風が強く西斜面はガチガチに凍り、東斜面は膝上まで埋もれる雪となっていました。 その為、適度な深さで雪が積もっている所を探しながら歩いていきます。

 と、その時、突然ワカンごと腰まで穴にハマってしまいました。 上からは全くわかりませんが、下の樹林(ハイマツ?)に隙間が出来ており、そこに落ち込んでしまったようです。
 咄嗟に、このような時の対処方法を思い出し、なるべく周囲に手をつかないように腕全体で体重を分散させながら、這上り事なきを得ましたが流石にあせりました。(下写真)

 この後は慎重に歩いて行きましたが、ストックで突いて確認すると、どうもクレバスの様に東斜面との間に隙間が空いているようでした。(雪崩に発展するのかも…[がく~(落胆した顔)])
 山頂近くは2m以上の積雪のようで、樹木が完全に埋れていました。(下写真)

埋もれる樹木と山頂(右端)

 山頂へと到着すると、驚いたことにすでにスキーの跡が付いていました。(上で説明した様に、本来の道を最短距離で登って来られた方がすでに降りた後でした[もうやだ~(悲しい顔)])
 『猫岳』頂上からは360度の展望が広がっていました。(下写真)

猫岳から乗鞍中央部を望む(右から『里見岳』『大日岳』『恵比寿岳』『烏帽子岳』)

猫岳から乗鞍中央部を望む(右から『恵比寿岳』『烏帽子岳』『大黒岳』『四ッ岳』)

猫岳から乗鞍中央部を望む(中央は『四ッ岳』、右奥が『大黒岳』)

『剣ヶ峰』アップ(中央奥)

『四ッ岳』アップ

穂高方面の山々

『槍ヶ岳』(右)と『笠ヶ岳』(左)

穂高連峰(右奥に常念岳)

『槍ヶ岳』アップ

『笠ヶ岳』アップ

 ここからはスキーの後を追って、スカイラインへと向かう谷へと進みます。 山頂直下は、所々が凍っており時々滑っては降りて行きました。(滑っても危険箇所ではありませんでした)
 スキーの方は谷下まで滑っていっているようですが、こちらは途中からは急斜面を避けてスキーの方が登ってきた後を辿り、樹林帯を緩やかに降りて行きました。

 しかし、この樹林帯が曲者でワカンなどではエッジが効かないため雪の斜面は滑りやすく、どの道このコースで登りは苦労したと思います。

 樹林帯を何とか抜けてスカイラインへと復帰すると、後は来た道を戻るだけとなりました。 尾根からの下りでは、緩やかな斜面は滑るように駆け下りて行き、急斜面はシリセードで降りて行きます。
 途中、携帯で「夫婦松」を待ち合わ場所にすると、先を急ぎ文字通り滑るように駆け下りて行きました。 するとあっと言う間に「夫婦岩」の展望地へと到着してしまいました。(『猫岳』頂上から1時間)

 ここからは三人で降りて行きますが、他の二名は小さなソリ(100~300円)を持ってきているため、傾斜がある度に滑り降りて行きます。 こちらはシリセードなので、急斜面はその跡を滑り降りて行きました。 遊びながら降りて行くと、尾根の最後の牧場下に100mほどの斜面がありました。 登る時は苦労しましたが、ここを一気に滑り降りていくと、今回の登山も無事終了となりました。(下写真)

シリセードで降りた最後の長距離斜面

今回の反省点は、
・特にありませんが、久しぶりの2000m以上の山で途中息苦しくなり、まだまだ鍛えないといけないと感じました。

次回は、天気が悪い予報なので近場の山を短めの距離とする予定です。

 


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コメント 10

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tochimochi

シリセード、懐かしい言葉です。雪山ならではですね。
スキーで滑降したらもっと気持ちいいでしょうね。
by tochimochi (2010-02-23 22:36) 

おど

tochimochiさん。コメントありがとうございます。
山スキーはやりたいのですが、今までまともに滑ったことがないので、まずスキーを習うところから始めないといけませんね。 当分の間は、ソリで十分なのかもしれません。(苦笑)

by おど (2010-02-23 22:48) 

山子路爺

いいなぁ!
天気も良かったようですね。
by 山子路爺 (2010-02-24 20:44) 

おど

山子路爺さん、
天気も景色も最高でした。 おかげで日焼けして大変です。(苦笑)

by おど (2010-02-24 21:34) 

にゃん

はじめまして みちのくの 6匹のネコと暮らす にゃんです
 猫岳と聞いて 興味を持ち コメントしました
  どのカットも きもちのいい 山岳写真ですね。
by にゃん (2010-02-25 11:24) 

tochimochi

私も山スキーを始めた頃はほとんど滑れませんでした。
でもやる気があれば何とかなるものです。ちょうどこれからがシーズンです。一歩を踏み出してください。
by tochimochi (2010-02-25 23:13) 

おど

にゃんさん、コメントありがとうございます。
うちでも猫を1匹飼っています。(プロファイルの写真の子)
 今回も、『猫岳』と「猫の小屋」と聞いて興味が湧きました。(猫はいませんでしたが・・・笑)
 上の「猫岳アップ」の写真を見ると、ピークが二つあって(耳)、その前に岩場(くち)があり猫の様に見えなくは無いですね。

by おど (2010-02-26 07:09) 

おど

tochimochiさん、
山スキーはこれからがシーズンなのですね。 今年は温かいのでとける前に行けるか分かりませんが、まずは装備(板)を買うところからスタートですかね。

by おど (2010-02-26 07:11) 

joyclimb

とても眩しそうですが、雪山は晴天がいいですね!
突然、腰まで嵌ると、びっくりしますね。
嵌った後の冷静な対応niceです。
最後の長距離斜面のシリセード、これは、楽しそうです!

by joyclimb (2010-02-27 23:59) 

おど

joyclimbさん、
雪山は初心者なので晴天の時しか登ってないですね。
シリセードですが、ズボンが破れそうなので、今度雪山へいく時は子供用のソリを持っていくつもりです。(笑)

by おど (2010-02-28 22:54) 

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