[登山] 北アルプス中部周回縦走(四日目) [登山]
今回は、北アルプス中部周回縦走の四日目となる、平ノ小屋から読売新道を通り「赤牛岳」「水晶岳」「鷲羽岳」と三俣山荘までを載せます。
前日までとは打って変わって、朝から快晴の天気となりました。 その為、赤牛岳から鷲羽岳の稜線では素晴らしい眺めを見ながらの縦走となり充実した山行となりました。
行程表を見る場合は右のリンクをクリックして下さい。→ 四日目の行程表
前回は平ノ小屋の悪いところばかりを説明しましたが、良いところ?もあり、まずトイレが水洗です。 流した汚水をどのようにして流しているのか興味はありますが、衛生的ですね。 また、水が豊富なので水道の蛇口を捻ればいくらでも?出てきます。
朝の3時50分に地震(震度2弱ぐらい?)で目が冷めました。 幸い大きな地震では無かったため、崖崩れの心配などはありませんでした。 その後は、5時半からと食事の時間が遅いので、ゆっくりと起きて出発の準備をしました。 朝食後、頼んでおいたお昼の弁当(他の小屋でもすべて朝食・夕食・弁当を頼んでいます)をザックに入れて、6時の渡し船に間に合うように桟橋へと降りていきました。(ここの、下りの木の梯子が一番怖かったかも・・・)
下には、すでにキャンプ場からの登山者が一人待っていましたが、小屋からは自分だけのようです・・・。 船に乗り込むと6時5分に出発しました。(下写真)
運賃は無料なので、乗船名簿に記入をするだけでした。 ゆっくりとした速度で対岸の「平ノ渡場」へ向かいます。 船からの眺めは良く「針ノ木岳」や「越中沢岳」方面などが望めました。(下写真)
10分ほどの遊覧?をすませると、対岸に到着しました。 対岸には、2名の登山者が待っており、入れ替わりで乗船していきます。(下写真)
船に同乗した登山者の方も読売新道を登るようです。 途中でテント泊をされるとのことですが、テント張れるところがあるのでしょうか? この方に、三俣山荘に行くといったら「ご冗談を!!」見たいな顔をされて、「無理ですよ」ときっぱり言われてしまいました・・・。
ここまでは予定通りですが、ここから先が今回一番不安だった「奥黒部ヒュッテ」までの道となります。 情報では、木の梯子が連続して転落事故なども多く起こっているようです。
桟橋から木の梯子を登ると、針ノ木岳方面と奥黒部ヒュッテ方面の分岐になります。右の奥黒部ヒュッテ方面へと進んでいくと、すぐに木の梯子が現れはじめました。(下写真)
幸い滑るような状態ではありませんし、思ったよりしっかりとした作りなので足元に神経を集中して踏み外さないように渡って行きました。 この様な梯子が断続的にあり、その都度滑っても落ちないように気をつけながら渡って行きました。(下写真)
渡し場から一時間ほどで広い川岸の砂場へ出ました。 ここから少し行くと川を渡る丸太の橋が設置されていて渡ると奥黒部ヒュッテの建物が見えてきました。(下写真)
ここには寄らずにそのまま左奥へと続く登山道へと入って行きました。 しばらくは、尾根の末端へと向かう道となり、尾根へ乗ると急登の読売新道の始まりとなりました。 読売新道の全行程は、赤牛岳山頂までを4時間の予定で登っていきます。
はじめの内は、尾根上を進む道となっていましたが、奥に行くに従って木の根の上や岩場などを登っていく道となりました。 尾根を八等分した標識がありますが、2/8・4/8・6/8など一つおきに3分ほどの休憩を取るようにして登って行きした。 全体で四等分ということは、それらを一時間毎に通過しないと予定通りで無いことが分かり便利です。(下写真)
尾根を4/8の半分ほど登ると、植生が代わり周りの景色が見え始めて、それまでの樹林の中を進む苦痛から解放されます。(樹林の中は涼しいので好きですが・・・)
さてここまでは、予定通り2時間ほどで着ているので、後半も息を抜かずに登っていくことにします。 気持ちの良いハイマツの稜線となってきて景色を眺めながら向かう山頂へと登って行きました。 途中、無人雨量計など設置されているところなどを通過して次第に高度を上げていきます。 すると今まで見えていなかった山々が目に入ってきて、良い天気ということもあって一気にテンションが上がって行きました。(下写真)
太陽が燦々と照りつける中を登っていき、岩場のピークを通過すると上部の稜線へと出て目指す赤牛岳の頂上が見えてきました。(下写真)
読売新道では、団体も含めて20名ほどの方とすれ違いましたが、この辺りでも数名の方が下って行きました。(逆に登る人には一度も遭いませんでした・・・)
稜線沿いのザレた道を登って行くと、向かう水晶岳方面の稜線が見えてます。 そして、予定通り奥黒部ヒュッテから4時間で頂上へ到着しました。 頂上にはパトロールの方2名と、老夫婦の方がいました。
頂上で昼食休憩とします。 平ノ小屋で貰った弁当を広げて食べようとしますが、割り箸が付いていません・・・。 まったくシッカリとして貰いたいものだと思いながら、ザック奥からスプーンを取り出して食べます。
後半も長いので、多めの休憩を取り出発しました。 その間にパトロールの方達は先に温泉沢ノ頭方面に、老夫婦の方達はこの時間から読売新道を降りられていきました。
向かう水晶岳への稜線は展望もよく、道も整備されていて歩きやすいためピッチを上げて進んでいきます。(下写真)
「温泉沢ノ頭」へ到着すると、先程のパトロールの方たちがいたので暫く話し込んでしまいました。 前日、スゴ乗越であったパトロールの方達の話をしたら誰なのかが思い当たるようでした。 また、この方たちは高天原から登られて登山道のチェックをされているようで、ついでだからと赤牛岳まで登られたようです。(下写真)
ここからは、水晶岳へと登りますが先行する方はいないようです。 近づくに従い、険しい岩場が見えてきますが、登山道は二重山稜の右をトラバースしてから、岩場を山頂まで登っていきました。(下写真)
急登の岩場を登って行くと、たくさんの人で賑わう山頂へ到着しました。(下写真)
到着時には10人ほどの人で賑わっていましたが、登山道を見るとまだ続々と登ってきているので、周りの景色を一通り観終わると「鷲羽岳」へと稜線を下って行きました。(下写真)
山頂からしばらくは、岩場が多い下りでしたが、すぐに快適な稜線となり目指す水晶小屋が見えてきました。(下写真)
水晶小屋では、水が心細くなっていたのとそろそろ甘いものに飢えてきていたため、炭酸ジュースなどを購入して飲んでいきました。(山の上での炭酸は美味しいですねぇ)
ここで時間を確認すると予定より遅れてきていました。 後で原因を調べると、温泉沢ノ頭から水晶小屋までは地図上のコースタイムとほぼ同じでした。 結構急いで歩いているので、地図のコースタイムが相当早めに記述されているようです。
遅れていることもあり、鷲羽岳まで急いで登っていきます。 ワリモ北分岐までは登山者が沢山いますが、ここからワリモ岳へと向かうと誰も登る人はいませんでした。(下写真)
「ワリモ岳」へ到着した所で、夕方ということもあり雲が多くなってきました。(下写真)
ここから「鷲羽岳」への道には地図上で危険のマークがあるので、緊張しましたが、特に危険箇所等はなく稜線の険しい道はトラバースして回避されています。(下写真)
ここが最後の登りだと気合を入れて登って行くと、ガスの中に隠れてしまった頂上へ到着しました。(下写真)
残念ながら景色が見られなくなってしまった、誰もいない山頂を後にして三俣小屋へと出発します。 山頂からの道は急な坂道となっていますが、つづら折りの道となっているので半分駆け足で降りていきます。(途中で勢い余ってコケましたが・・・)
急いで降りていったこともあり、前方に三俣小屋が見えてきます。 また、雲が切れた左手には鷲羽池が見えていました。(下写真)
急いで下ったこともあり、山頂から30分で小屋に到着しました。(スケジュールより20分遅れ) この日、小屋では雲ノ平山荘(まだ営業していませんでした)目当ての人が、周りの小屋へと押し寄せて大変な混雑となっていました。(予約25名のところに100名近く来たようです。 小屋の収容人数は70名) それでも、5畳に6人(5つの布団に6人)が寝ることになり、最悪の事態は真逃れました。(下写真)
この日の反省点は、
・面倒で日焼け止めを付けなかったため、手の甲が日に焼けてしまいました。(それほど酷い事には、なりませんでしたが・・・) こまめに塗るように心がけようと思います。
・鷲羽岳からの下りで急ぎすぎて、タオルを落としてきてしまいました。(ゴミになってしまいますね・・・)
おどさん、凄すぎデス! (@_@;)
そしてなんて素晴らしいお天気~!!
その健脚本気で分けていただきたいですぅ。
by よしころん (2010-08-08 20:26)
こんばんは。
やっぱり読売新道は止めておきます。
でも水晶(黒)岳は良いなぁ。是非行きたいものです。
出来れば裏銀座で槍ヶ岳までの行程で。
by 山子路爺 (2010-08-08 23:58)
平の小屋から三俣山荘まで1日はすごいですね!途中の山々も行程の長さを思わせます。奥黒部ヒュッテまでの道もすごいですね。下の廊下を思い出しました。
by tochimochi (2010-08-09 09:23)
この日はいい天気のようでしたね
稜線の山々は、ほんとに素晴らしい・・・
その体力を分けて欲しい・・・・・
by g_g (2010-08-09 19:18)
気持ちの良い稜線が続いていますね!
晴天の稜線歩きは気分爽快ですが、日差しが強い分、日焼けしますね。
混みそうなときは、山小屋に早く着くことがとても重要ですね。
(去年のシルバーウィークに三俣山荘に泊まったときは、全ての床が人で
埋まっているような状況でした。)
by joyclimb (2010-08-11 00:56)
よしころんさん、コメントありがとうございます。
この日は天気に恵まれて、稜線沿いのコースということもあり本当に良かったです。
山子路爺さん、コメントありがとうございます。
読売新道は、逆コースで利用すれば良いと思いますよ。(下りのほうがスリップなどで危険かもしれませんが) 水晶岳は、遠目にも黒い山塊が目についてそれと分かりますね。 この山は、赤牛岳方面と鷲羽方面から登るのとでは雰囲気が違うと思いますよ。(当然、赤牛岳からがオススメ)
tochimochiさん、コメントありがとうございます。
奥黒部ヒュッテへの道は、見た目よりは大変ではありませんが、あの様な道は初めてだったので面白かったですよ。(慎重に歩きましたが 笑)
ブログには書き忘れていましたが、この道で少し迷ってしまったので注意が必要ですね。(橋を渡って、登り返すところを小川沿いに下っていってしまいました・・・ 5分ぐらいロスしましたね)
g_gさん、コメントありがとうございます。
このコースで天気悪いと、テンションが下がってこのタイムで行けたか分かりませんよ。 そういう意味でも比較的天気に恵まれた山行でしたね。
joyclimbさん、コメントありがとうございます。
元々三俣山荘は込むのかも知れませんね。 さいわいこの時は込むと行っても掲載したとおり大したことありませんでしたよ。
by おど (2010-08-12 15:26)
素晴らしい山行とレポートで感心します。
すべてが、興味深いです。 内容も、私のように手抜きなし。(笑)
日焼け止めはしっかり塗られたほうが良いですね。 歳をとるとシミになります。 手の甲・・ 私みたいに(笑)
by Jetstream777 (2010-08-15 11:50)
Jetstream777さん、コメントありがとうございます。
日焼けには気を付けているのですが、途中で快晴になると中々塗るタイミングを見計らうのが難しいですね。(汗で塗りにくくなるし・・・)
元々肌は弱いので何れはシミになりそうですよ。
by おど (2010-08-15 21:25)