[登山] 南アルプス 光岳日帰り登山 [登山]
今回も予定通り南アルプスの南部に位置する「光岳(てかりだけ)」へ日帰りでピストンしました。 易老渡(いろうと)から登り「易老岳」「イザルヶ岳」「光岳」と縦走しました。 今回も、先週同様に朝から快晴の青空となり「イザルヶ岳」からは、南アルプスの山々は元より富士山や中央アルプスなどが一望できました。
「イザルヶ岳」頂上からの展望(HD動画。音声入っていますが風の音だけなのでミュートしてください)
日付 | 2010年9月11日(土) | |
天候 | 快晴 | |
場所 | 長野県飯田市南信濃木沢 | |
時間 | 8時間00分 | |
総距離(推定) | 17.2Km | |
総累積標高(推定) | +2180m -2180m | |
人数 | 1名 | |
行程・標高・時刻(赤字は地図とGPSから算出) | ||
06:15 | 880m | 易老渡 出発 |
08:45 (02:30) | 2354m | 易老岳 |
09:20 (00:35) | 2167m | 三吉平 |
10:10 (00:50) | 2540m | イザルヶ岳 休憩 |
10:25 (00:15) | 2540m | イザルヶ岳 出発 |
10:40 (00:15) | 2508m | 光小屋 |
10:55 (00:15) | 2591m | 光岳 昼食休憩 |
11:25 (00:30) | 2591m | 光岳 出発 |
12:05 (00:40) | 2207m | 三吉平 |
12:45 (00:40) | 2354m | 易老岳 |
14:15 (01:30) | 880m | 易老渡 到着 |
GPS実績図(黄色が予定、赤色が実績) ※登り・下りの尾根道で精度悪し。
自宅を3時半前には出発し、中央高速道路を「飯田IC」へと向かいます。 先週と同じように、空には星がまたたいており、晴天が期待できました。
飯田ICで高速を降りて一般道を進んでいきますが、カーナビの誘導が一部おかしく153号線の高架を通りすぎてしまいました。 何とか復帰し、弁天橋を通過して18号・251号線と進み矢筈(やはず)トンネルへと向かいます。 251号線を奥へと入ると、大型車両通行禁止の細い道を蛇行して進むことになりました。 帰りに確認したところでは、先の弁天橋から83号線へ入り、途中から251号線へ復帰する道が正解のようです。(もしくは、251号線から83号線への分岐を進む。 ただし、遠回り。)
細い道を抜けた後は、二車線路となり快適に進めました。 トンネルを通り過ぎ、152号線を南下して一方通行のトンネル(信号で交互通行)を通過してしばらくで上島トンネルが見えてくるので、その手前で右折します。(南アルプス登山口の看板が立っています)
とても人が住んでいそうもないような所を奥へと進んでいきますが、実際には何箇所か集落があるため、生活道路となっておりそれなりに整備されていました。 民家が無くなるまで奥へと入ると、土砂崩れの名残か所々で舗装がはげた砂利道を進むことになりました。(しかし、思ったよりも舗装が残っていて走りやすかったです) 易老渡駐車場の手前500mほどからは、完全な砂利道となり大きめの石(岩)が道路に埋まっており、右へ左へ蛇行しながら進んでいきました。(普通車ですが十分通れます)
ほぼ予定通り、飯田ICから1時間半ほどで易老渡の駐車場に到着しました。(上島トンネルからは40分ほど) 駐車場は幸い2~3台ほどの空きスペースがあったので、駐車して出発の準備をしました。(下写真)
駐車場の脇にあるボランティアで置かれている簡易トイレで用を済ませると、少し戻ったところにある登山口へと向かいます。(下写真)
鉄橋を渡って対岸へと到着すると、本格的な山道のはじまりです。(下写真)
登山道には、森林生態系保護地域の標識が随所にあり、そこに手描きで「光岳」までの距離が記入されていますが、距離が多めに間違っているため無視した方が賢明でしょう。(上の写真では登山口で11Kmと記載されています。 往復22Kmって・・・) また、登山口には”熊に注意”の看板がっ立っているので、鈴を鳴らして歩いていきます。
登山道を進むと、いきなり尾根上までのつづら折りの急登が始まります。(下写真)
急登なのですが、この日は体調が非常に良かったのか、全く息切れせずに登って行けます。 その為、一定のステップで歩いて行け、一人また一人と先行の登山者を抜いていきます。 つづら折りが終わると尾根の末端に付きました。 ここからは、基本的に尾根沿いに「易老岳」まで登っていきますが、標高差があるため全体的に急斜面が多くなっています。
一時間ほどで「面平(めんだいら)」と呼ばれている鞍部へ到着すると数名の方が休憩していましたが、ここまでほとんど疲れていないため、行動食も歩きながら取り、結局一度も休憩なし(写真撮影が休憩替わりです)で「易老岳」まで登れました。(下写真)
登山道は面平の末端を通過しているため、平らな部分は一瞬で通過していくことになります。 雰囲気が良い木々の間を通り抜けると、また急登となりました。 しばらく登ると前方が明るくなり倒木帯へと到着しました。(下写真)
倒木帯が何故出来たのかは分かりませんが、ここを境に植物の植生が変化していました。(下写真)
シダやコケが多くなり滑りやすくなった道を登っていきます。 この辺りまで登ると木々の間から、右に光岳、左に聖岳などが見えていました。 「馬の背」と呼ばれる細尾根や岩場を進んでいくと、三角点があるピークへ到着しました。(下写真)
この三角点からひと登りすると、易老岳山頂にある分岐へ到着しました。(下写真)
ここまで登山者の方を20名以上は抜いてきましたが、6時に出発してこの人数ということは、それ以外にも多くの方が登っていることが想像できます。(小屋まで遠いので早立しているというのもあるかも知れませんが・・・)
行きにはこの分岐が易老岳の頂上だと思っていて寄りませんでしたが、実際には分岐から東へ20mほどの所に三角点と標識が立つ頂上があります。(帰りに寄りました) しかし、山頂は樹林に覆われており展望は全くありませんでした。(下写真)
ここからは県境尾根沿いに進むことになります。 稜線沿いなので展望がいい道と思っていましたが、実際には樹林の間を進むため、時々木々の合間から山が覗く程度でした。(下写真)
易老岳からしばらく下ると右手(西)に三吉(さんきち)ガレと呼ばれるガレ場へ到着しましす。 登山道からガレ場に道があるので向かうと、光岳から聖岳まで西側の景色を見ることが出来ました。(下写真)
ここまでまともな展望が得られなかった分、快晴の展望が開けるガレ場でしばらく景色を眺めていました。 ガレ場を通過すると小さな池が点在する所へ到着します。 この辺りが三吉平(さんきちだいら)と呼ばれるところの様です。(下写真)
三吉平を通過すると、次第に尾根道から離れて行き谷間を進むことになります。 涸れ沢の岩が多い登山道を進んでいきますが、ここも途中から急登となります。 谷間からは向かう光岳方面の空に、雲が高速に湧き上がるのが見えていました。(下写真)
谷を登りつめると、視界が開けて左手にイザルヶ岳が奥には静高平(しずこうだいら)と呼ばれる所が見えていました。(下写真)
ここに水場がありますが地図にも載っている通り、枯れて水は一滴も流れていませんでした。(下写真)
イザルヶ岳からの尾根との合流点への緩やかな登りを行くと、センジヶ原と呼ばれる所に到着しました。 ここに「イザルヶ岳」への分岐があるので予定通り山頂へ向かいます。(下写真)
山頂へは、分岐に往復15分と書いてある通りそれほど高低差はありません。 木々の間を縫うようにして登っていきますが、樹の枝にしたたかに頭を打ち付けてしまいました。(いつものことですが、痛いです・・・) しばらく登るとハイマツに囲まれて平坦な頂上が見えてきました。(下写真)
山頂からの展望は想像以上で、遠くの山々まで見渡すことが出来ました。 また、富士山は裾野からの均整な姿が見られ綺麗でした。
行動食などを食べながらしばらくの間、休憩がてら写真撮影を行っていきます。 今回の目的地の「光岳」は展望がない山として有名?なため、ここで見られるだけ展望を楽しんでいきました。
十分に楽しんだところで光岳へと向かいます。 センジヶ原の分岐へと戻っていきます、途中登りの時に頭をぶつけた枝に注意して降りていきますが、安心したのもつかの間別の枝にぶつかってしまいました。(帽子のツバが邪魔なんですけど、単に学習能力がないだけですね・・・)
センジヶ原の分岐に到着後は、光岳へと向かい木道を進んで行きます。(下写真)
分岐から10分ほど歩くと光小屋に到着しました。 小屋の外のベンチでは二名の登山者が休憩を取っていましたが、昼食は山頂で食べようと思っていたためそのまま通過して光岳頂上へと向かいます。(下写真)
この小屋の横はガレ場となっているため、そちらからの展望が開けて見晴らしが良くなっていました。(下写真)
空身の登山者などとすれ違い頂上へ向かいます。 途中に「寸又」からの登山道との分岐がありました。(下写真)
小屋から10分ほどで噂通り展望の少ない頂上へ到着しました。 しかし、団子型の標識横からは富士山や上河内岳(かみこうちだけ)・茶臼岳など東側の展望が開けていました。(下写真)
山頂から西に少し行くと展望地の岩場があるので、ここで昼食休憩を取ることにしました。(下写真)
この展望地からは、山名の謂となっている石灰岩の白い岩(光石:てかりいし)が見えました。(上写真) 時間があれば岩場へ行く予定でしたが、近くでよく見ると大したことがなさそうなので行くのを止めました。(岩は巨大ですが、ちょっと地味です)
今回は時間に余裕がありますが、山深いため早めに戻ることにしました。(結局、山頂まで4時間半程で来ています) 食事と予定より長めの休憩後、下山を開始します。
光小屋を経由してイザルヶ岳を右手に見ながら、岩場の谷を慎重に降りていきます。 途中で朝来るときに追い抜いた大勢の登山者とすれ違いながら徐々に高度を下げていきます。 三吉平らから「易老岳」までは登りとなりますが、急いでいないのでゆっくりと登っていきます。
途中の三吉ガレの展望地で、見納めとなる眺めを堪能してから易老岳へ向かいます。 易老岳の分岐に到着すると、行きに忘れていた山頂へ向かいました。 頂上到着時点で12時45分でした、このまま下山か茶臼岳へ行くか地図とにらめっこをしながら考えましたが、日も短くなったので安全を採って、今回は下山することにしました。
その後の下山中も、数名の登山者とすれ違いましたが、どこに泊まる予定なのでしょうか? そんなことを考えながら、滑りやすい岩や木の根が張り出した登山道を慎重に下って行きました。 すると案の定、上の方では終日爽やかな風が吹いており、炎天下でもあまり汗をかかずに済みましたが、標高が下がるのに従い暑くなってきました。
そして、易老岳から1時間半で易老渡の鉄橋へ到着しました。 駐車場周辺には、水場が無いのでこまっていたのですが、登るときには全く気が付きませんでしたが、駐車場手前に山から水が流れていて、そこにエンビ管が刺してあり飲めるようにも成っていました。 ここで顔を洗い喉を潤してさっぱりすると、駐車場に戻りました。
こうして今回も無事に戻ることが出来ました。
今回の反省点は、
・頭上注意でしょうか。
今までも何度か頭を打っていますが、その内たんこぶでは済まないような気がしているので、何とか対策を取りたいです。
次回は天気と気温次第ですが、気温が低くなれば奥美濃へ、高い場合は高い山(またどこかのアルプス?)へ行く予定です。
南アルプス南部の山頂標識はほとんどがこのタイプで立派です。
東海パルプが頑張っているのかな??
光岳は荷物が重く、膝を痛めてしまいあまり良い思い出が無いな~
>易老岳から1時間半で易老渡鉄橋へ到着しました。
早すぎです。まさか転がって降りてる!^^
by CARRERA (2010-09-12 21:46)
ここも本当に良い所ですね。
風の音が凄いですが汗をかいた時は気持ちがいいんですよね。
風景もいいしこんな所に行けたらいいな、もう無理です。
by 旅爺さん (2010-09-13 06:56)
おどさんは山の申し子のように歩かれますね~!
いつも素晴らしく羨ましく眺めています ^^;
by よしころん (2010-09-13 07:51)
富士山って、ホントに綺麗な形ですよねぇ!
by achami (2010-09-13 12:35)
CARRERAさん、コメントありがとうございます。
南アルプスの北部は、団子型の山頂標識のみですね。 こんなに重たそうな標識を担いできたのでしょうか・・・。(100kg以上ありそう)
光岳は単独では面白みのない山ですが、易老岳からの稜線沿い、特にイザルヶ岳前後は素晴らしいと思いました。
下山ですが、易老岳から易老渡まで直線で4.5Kmほどなので時速3Kmで降りれば丁度一時間半ですね。(先週も同じようなこと書いたような・・・ 笑)
旅爺さん、コメントありがとうございます。
思ったよりも良い所でした。 もう少し標高が高くて、稜線沿いの道があれば言う事無しですが、崩れやすい地質なのか稜線から少し下ったところに登山道が付いていました。
今回のコースですが、年配の方もたくさん登られていて百名山は伊達ではないと言う感じです。(人が多いので安心して登山に集中出来ますよ)
よしころんさん、コメントありがとうございます。
山の申し子は言い過ぎですよ。(笑) 山に取り憑かれたぐらいかと・・・。 まだまだ、登りたい山は多いので(というか、行くたびに増えます)体力の続く限り登りますよ。
by おど (2010-09-13 12:35)
achamiさん、コメントありがとうございます。
富士山にはまだ登ったことがありませんが、眺めるには最高の山ですね。
by おど (2010-09-13 12:50)
光岳もその周りの山々も素敵ですね^^
本では見たことありましたが、明日にでも行きたいなって山並です。
ただ、累積標高2000M越えを日帰りする体力は持ち合わせていないので、子供が大きくなったら小屋泊まりでチャレンジってカンジです。
by fukusuke (2010-09-13 17:31)
イヤァ~素晴らしい山脈ですね、若ければ富士山が眺望できる山にいってみたいです、そして何処の山から見ても富士山はいい形ですね。
by g_g (2010-09-13 18:48)
fukusukeさん、コメントありがとうございます。
光岳は兎も角、周りの山々も決して標高は高くありませんが素晴らしく良いですね。 自分も初めの頃は累積標高2000m以上ともなると、後半バテていましたが最近は慣れたのか余りバテなくなりました。 結局、普段から体を動かせば人間の体は慣れるみたいですよ。(fukusukeさん、多分私より10以上は若いと思いますし)
g_gさん、コメントありがとうございます。
富士山の眺めが良い低山は沢山あると思うので、自分に合う山を探して行かれてはどうでしょうか?(静岡に沢山あります)
今回登った山は、富士山の真西付近なので、富士山の西側にある「大沢崩れ」が良く見えましたよ。(写真にも写ってます)
by おど (2010-09-13 20:29)
2:30ノンストップですか、さすがですね。
イザルガ岳周辺は広々として気持ちが良さそうです。富士山もきれいに円錐形に見えて気分もすっきりしそうです。
光岳は光石から来てるのですか、展望が無いのが残念です。
by tochimochi (2010-09-13 21:32)
こんばんは!快晴で素晴らしい景観特に富士山は圧巻ですね!
2500mを越えた地点からの展望でもこんなにもそびえ立って見える
日本一の山ですね!!
by シラネアオイ (2010-09-13 23:25)
tochimochiさん、コメントありがとうございます。
イザルヶ岳手前の静高平へは、それまで視界も限られた狭くて急な道を登ってくるだけに、その景色を見たときには感動できると思いますよ。
富士山は期待していただけに、それを裏切らない景色でした。
シラネアオイさん、コメントありがとうございます。
朝から快晴で、午後には崩れるかとも思いましたが、何とか持ったみたいです。 富士山はどこから見ても、はるか頭上に聳えてますよ。
by おど (2010-09-14 08:15)
こんばんは!nice!&ご来訪ありがとうございます。ゆっくりくつろげる空間そんなところが喫茶店だったような気がしていました。
最近は少なくなりました。
by シラネアオイ (2010-09-14 20:44)
日帰りでさすがですね
写真はいつも綺麗で素敵ですね
ひろたんもクリックしたら拡大になりますなんて
ブログにしてみたいです
勉強しないとね
トリカブトも綺麗に撮れていますね
by ひろたん (2010-09-14 21:46)
イザルヶ岳頂上からの眺め、すばらしいです。
富士山の眺めが抜群ですね!
暑くても青空が広がる天気の日の登山は、良いですね!
by joyclimb (2010-09-14 22:41)
ひろたんさん、コメントありがとうございます。
この日も真っ青な空で、写真のうつりが良かったです。(笑) トリカブトですが、時期が遅めのようでそろそろ終わりでしょうか。(花は疎らでした)
joyclimbさん、コメントありがとうございます。
イザルヶ岳は、いままで登った山の中でも屈指の展望を誇ると思います。(特に富士山は) この日は一日中快晴でしたが、幸い上り下りは樹林帯でイザルヶ岳周辺だけ炎天下でしたが、標高があるので涼しかったです。(風も調度良い具合に吹いていましたし)
by おど (2010-09-15 08:14)
こんにちは。
聖岳より南は未経験です。
予定を組みにくい山域です。
勿論日帰りは不可能です。
by 山子路爺 (2010-09-21 12:45)
山子路爺さん、コメントありがとうございます。
南アルプスは聖岳より南は未踏ですか。 聖岳から光岳は直ぐなので(一泊必要でしょうが)ピストンで縦走されてはどうでしょうか。
静岡方面からだと、案外近そうですがどうなんでしょうかね。
by おど (2010-09-21 19:00)
光岳日帰りとは、すごいとしか言いようがないですね。
by asa (2010-09-28 05:39)
asaさん、コメントありがとうございます。
光岳の日帰りは長野県側(易老渡)からであれば、それほど困難ではないと思います。 地図のコースタイム的には、無茶な気もしますが、この辺りのコースタイムそのものが甘めに設定されていますね。
by おど (2010-09-28 20:41)