[登山] 奥美濃 天狗岳から蕎麦粒山・湧谷山日帰り縦走(前編) [登山]
今回も予定通り、奥美濃の「天狗山」から「黒津山」「五蛇池山(ごじゃいけやま)」「蕎麦粒山(そむぎやま)」、そして「湧谷山(わくたにやま)」へ日帰りで周回縦走してきました。 「天狗岳」から「黒津山」までの稜線はよく締まった雪の上を快適に歩いて行けましたが、そこから先の稜線は険しい登りや午後に入って雪が腐りだして苦労しましたが、何とか廻ることが出来ました。 しかし、水不足や岩稜のトラバースなど反省点も沢山ある山行となりました。
※今回は長丁場となったため、前後編とします。(前編は「天狗山」から「五蛇池山」まで)
後編: [登山] 奥美濃 天狗岳から蕎麦粒山・湧谷山日帰り縦走(後編)
日付 | 2011年2月26日(土) | |
天気 | 快晴 | |
場所 | 岐阜県揖斐郡揖斐川町坂内広瀬 | |
距離 | 20.6Km | |
累積標高 | +2015m -2015m | |
時間 | 11時間45分 | |
人数 | 1名 | |
撮影枚数 | 383枚+199枚(NEX-5) | |
登山難度 (A:安易~E:高度) | C(五蛇池山と小蕎麦粒山に岩稜帯あり トラバースで回避。ピッケル必須。) | |
概略 | 各ピークからの展望は最高。 雪山を 堪能出来るが、危険箇所も多数あり気 を抜けない場所が続く。 後半は登り返しも多く、体力を要する。 | |
行程・標高・時刻(赤字はGPSの実績) | ||
06:40 | 255m | 道の駅さかうち 出発 |
07:55 (01:15) | 798.9m | 798.9mピーク |
08:55 (01:00) | 1149m | 天狗山 |
10:00 (01:05) | 1193.5m | 黒津山 |
11:00 (01:00) | 1147.6m | 五蛇池山 |
12:30 (01:30) | 1224m | 小蕎麦粒山 |
13:40 (01:10) | 1296.7m | 蕎麦粒山 |
15:00 (01:20) | 948.7m | 948.7mピーク |
16:50 (01:50) | 1079m | 湧谷山 |
17:00 (00:10) | 1011m | 丁子山 |
18:10 (01:10) | 267m | 車道出合 |
18:25 (00:15) | 255m | 道の駅さかうち 到着 |
※水色部分が今回掲載分。
GPS実績図(黄色が予定、赤色が実績、オレンジ色は一般的な周回路) ※天狗山まで誤差大
この辺りの山域は久しぶりとなります。 また、今回巡る山々の中では、2年前の春に「蕎麦粒山」に登ったことがあるだけでした。(その時の記録:ヘトヘトの蕎麦粒山)
今回は長丁場となる予定なので、少しでも早く登り始めるため、5時前に起きて出発しました。 ほぼ予定通り、道の駅「夜叉ヶ池の里 さかうち」に到着すると、別の登山者の方達の車が止まっており準備をしていました。(その方達は「アラクラ」から逆コースで登られたようです)
トイレに寄ってから出発の準備をすると、早々に「天狗山」の取り付き点へと道を奥へ進んでいきました。(下写真)
適当に取り付きましたが、雪が50cmほど積もっており雪が十分に締まっていないため、ズボズボと膝まで抜けてしまいます。 その為、上部で付ける予定だったワカンを早々に装着して進むことにしました。(下写真)
ワカンを装着しても相変わらず足元が不安定ですが、先ほどまでよりは沈み込まないため、取り敢えず尾根筋にむかって進むことにしました。 尾根に乗ると古い足跡が雪の上に残っており、そこの雪が良く締まっており助かりました。 また、標高が上がるのにしたがい、雪が固くなって来て全く沈まずに進めるようになりました。(下写真)
しばらくは我慢して急登を登っていきますが、次第に傾斜が緩み調子が出てきました。 また、周りの景色が見え出して後ろを振り返ると坂内の家並みが見えていました。
出発から一時間(ワカン装着時間除く)ほどして始めの目的地である798.8mピークに到着しました。(下写真)
このピークからの展望は良く、向かう天狗岳も望むことが出来ました。 また、朝日に照らされた小津三山(「小津権現山(おずごんげんやま)」「花房山(はなふさやま)」「雷倉(かみなりくら/らいくら)」) が目前に見えていました。(逆光で見難かったため、写真は別の山からのを参照)
ここからは、緩やかな稜線沿いを進むことになります。 稜線沿いを注意しながら、先へと進んでいきますが、ここにも登りの時に付いていた登山者の足跡が残っており大変助かりました。(数日前に通った2名以上のスノーシュー装着者だと思われます)
進むに従い尾根は広くなり、気持ちの良い通りやすい道が続きました。 しかし、所々で雪庇があり慎重に進んで行きます。(下写真)
884mピークを過ぎると、「天狗山」への最後の登りに差し掛かりますが、その尾根道は一部雪が邪魔してそのままでは進めませんでした。 ここは足跡を辿って、右手の斜面から上部の尾根筋に登って行きますが、下はそのまま谷となっているため滑るとお終いです。(下写真)
この急登をなんとか無事に登り終えると、平坦な道となり天狗山の山頂はすぐでした。(下写真)
天狗山からは、西方面が樹木がありますが、360度の展望が広がっていました。(下写真)
ここまでは予定よりも早めに来ているため、しばらく展望を楽しんで行きました。(下写真)
ひと通り展望を楽しんだ後は、「黒津山」へと稜線沿いを進んで行きます。(下写真)
この稜線も先程までの稜線同様歩きやすい道が続きますが、一部細尾根となったりしますが、その分見通しが良くなり展望を楽しみながら進んでいけました。(下写真)
緩やかな登りを進むと標高が上がってきて、今まで見えなかった遠くの山も見えてきます。(下写真)
程なくして「黒津山」に到着しましたが、ここまで特に危険箇所などはなく快適に進んで来られました。(下写真)
ここまでの道は、足跡もあり人が比較的入っているようですが、この先通常は「アラクラ」へと周回コースを取るため、それもここまでとなります。 黒津山への到着が10時と、制限時間の11時よりも早いため予定通り「五蛇池山」へと向かうことにしました。
ここからも、稜線沿いに進むため快適な道が続きますが、1032mピーク奥の急な上りで上部の雪庇が張りだしそのままでは登れない地点がありました。(下写真)
ここも、天狗山手前と同様に右から廻り込んでいきますが、南斜面のため雪が腐りだして嫌な状態となっていました。 ピッケルを突き刺しながら一歩一歩慎重に登り尾根上に到着すると、その先は比較的平坦な道を進むことになりました。(下写真)
そして、「黒津山」から一時間ほどで無事に「五蛇池山」へ到着しました。 山頂からの展望は素晴らしく、ここも遮る物のない360度の羨望が得られました。(下写真)
ここまでは、なんとか乗り切ってこれましたが、今までのは序盤で、この後で息も抜けない危険箇所の連続となりました・・・。
前編はここまでとします。 次回の後編は火曜日ぐらいには掲載できると思います。
素晴らしい雪景色の数々、堪能させていただきました。それにしても雪山で12時間近い行動時間とは…恐るべしです。次回予告の写真、私なら足がすくんで即座に撤退です(というか最初から行かないですが…)。よくぞご無事で。お疲れ様でした。
by makiwarikun (2011-02-27 19:34)
晴天と積雪の山並みの景色、とても素晴らしいです!
天狗山への核心部への登りはとても緊張感のあるコースですね。
by joyclimb (2011-02-27 23:35)
またまた晴天に恵まれて、景色を堪能しましたが、これからが大変そうですね。次回を楽しみにしています。
by シラネアオイ (2011-02-28 00:08)
快晴に恵まれて、雪山を楽しめたんじゃないでしょうか
かなりの距離を歩かれてるから雪山でもあるから
かなりお疲れだったでしょう
by tina (2011-02-28 07:48)
晴天の中の白銀の山々は素晴らしいですね。
蕎麦粒山は急傾斜の岩稜ですね。
ここを登るのはかなり苦労すると思われます。
気をつけて行ってください。
by tochimochi (2011-02-28 08:47)
11時間45分って!!!
半日歩いてたんですねぇ・・・・。
by achami (2011-02-28 10:58)
ご無沙汰しております。。。
行動時間もすごいですが、20キロ強の雪道を1日で歩いてしまうおどさんは凄過ぎますね。。。
気持ちの良さそうな稜線は積雪のせいでしょうか?
歩きやすいなら新緑の季節にトライしたくなる山ですが。。。
by fukusuke (2011-02-28 12:35)
こんにちは^^
かなりの長丁場ですね~ 早朝に出発するから出来る偉業だわ。
体力も凄い。
by mimimomo (2011-02-28 12:37)
makiwarikunさん、コメントありがとうございます。
雪景色は、これでもかと言うほど見られましたね。 行動時間ですが、後半バテて結局12時間近くになってしまいました。
小蕎麦粒山への登りは、行くのも地獄、帰るのも地獄の状態で泣く泣く突破してきました。(苦笑)
joyclimbさん、コメントありがとうございます。
天気が良すぎて日焼けでえらいことになっています・・・。(バテの原因にもなってますし) 天狗山への核心部は、この時は緊張しましたがこれがあったらこそ、その後の険しい場所でも耐えられたのだと思います。
シラネアオイさん、コメントありがとうございます。
この日も朝から快晴でしたが、残念ながら遠くの方は霞で良く見えませんでした。 それでも、近くの山々が抜けるような青空に映えて綺麗でしたよ。 後編は、現在書いている途中なのでもうすこしお待ち下さい。
tinaさん、コメントありがとうございます。
いい意味で雪山を楽しめましたね。 今回、距離はたいした事ありませんが、後半の雪の状態が悪くなり体力の消耗が激しかったですよ。
精神的にも撤退路がないので、最後まで歩かざるおえないと言うのもありましたし。 疲れは、今までの中でも最高潮に達してます。(まだ、ダルイです・・・)
tochimochiさん、コメントありがとうございます。
遠くの雪を被った山を見るのは気持ちいいですね。 特に、白山が蜃気楼のように、白くボンヤリと見えるのは幻想的でもありました。
岩稜はそれほど多くないのですが、この辺りの山は山頂付近に多いので登頂には苦労しました。
achamiさん、コメントありがとうございます。
半日ですねぇ。(笑) 真っ暗になる前には下山したかったので、最後は若干焦りましたが、当然ライトは携帯していってるので遭難とはなりませんし、下の村の明かりは見えているので滑落だけはしないように慎重に降りました。(後編で詳しく説明します)
by おど (2011-02-28 12:39)
fukusukeさん、コメントありがとうございます。
前半の五蛇池山までいい調子で行っていたので、そのまま進みましたが少し無謀でしたね。 この辺りは豪雪地帯なので、稜線の雪は2m~3mほどありましたね。 そこが締まっていたので快適にあるけますが、新緑の季節は藪と化すのでそれなりの覚悟が必要だと思います。(苦笑)
mimimomoさん、コメントありがとうございます。
今回の行程では。早朝でも遅すぎたと思いました。 日の出前から出発しないと、暗くなる前は難しいでしょうね。(若しくは、後半バテない体力がないと・・・) 自分もまだまだ、体力不足を痛感しました。
by おど (2011-02-28 12:47)
11時間45分ですかー!しかも駐車場からワカンを装着してでしょう!凄い!
しかし良い天気ですねえ。さぞかし気持ち良かったでしょうねえ。後半の険箇所の連続の記事、期待しています。
by Terry (2011-02-28 17:52)
20キロ強のロング登山、お疲れ様でした。
それにしてもすごい体力に感服です。
いつものことながら天気に恵まれているようですね
素晴らしい展望に疲れも飛んでしまうのでは・・・
by g_g (2011-02-28 19:35)
Terryさん、コメントありがとうございます。
12時間掛かっていますが、後半スピード鈍くなったので、1~2時間は短縮できたのではと思います。 前半は気持ちいい尾根道が続きましたが、後半は緊張してそれどころではありませんでしたねぇ。
g_gさん、コメントありがとうございます。
今回、展望は素晴らしかったのですが、天気良すぎて日焼けで体力の消耗が激しく疲れは飛びませんでした。(苦笑) 雪道は、普通の1.5倍は疲れますよ。
by おど (2011-02-28 22:48)
道の駅にいた4人組です(^^)
http://homepage1.nifty.com/komachans/yama4/kurotsuyama.html
素晴らしい周回レポと写真ですね!
天狗への核心部の登りは右から攻められた足跡が残っていました。
下りの僕らは逆斜面左の樹林帯を回り込みました。
またどこかでお会いできることを楽しみにしていますm(..)m(^^)
by 矢問 (2011-03-01 18:22)
矢問さん、ご訪問とコメントありがとうございます。
そちらのレポートも、楽しく読ませていただきました。 天狗山の急斜面は、下りでは大変だったでしょうね。 しかし、天気もよく雪もシッカリと締まっていたので、最高の登山となりましたね。
奥美濃の山もまだまだ沢山っていないところがあるので、どこかでお会いすることがあると思います。(その時は、よろしく・・・)
by おど (2011-03-01 20:28)
WAH! すごい雪ですね! うらやましい!
by Jetstream777 (2011-03-02 00:06)
Jetstream777さん、コメントありがとうございます。
最近は、雪まみれですね。 5月までは雪景色が楽しめそうなので、次はどこへ行こうかと悩んでしまいます。
そろそろ、高い山にも行きたいのですが、また今日以降は天候が悪化するので雪崩に注意しないと・・・。
by おど (2011-03-02 12:40)