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[登山] 初春の藤原岳のハズが雪の藤原岳に・・・ [登山]

 今回は予定通り、三重県の鈴鹿山脈の北にある「藤原岳(ふじわらだけ)」へ登ってきました。 「藤原岳」は花の百名山に挙げられていますが、前日からの雪で標高500m以上では雪が被っており目当ての花が見られないかと思いましたが、孫太尾根(まごたおね)では福寿草(ふくじゅそう)や節分草(せつぶんそう)が見られました。 また、雪の「藤原岳」も満喫でき、満足出来る山行となりました。

関連:  お花探して藤原岳縦走登山

藤原岳 孫太尾根の節分草

2011年
初春の藤原岳登山
日付2011年3月27日(日)
天気晴れ時々曇り、のち晴れ
場所三重県いなべ市北勢町垣内
距離19.7Km
累積標高+1435m -1435m
時間7時間55分
人数1名
撮影枚数288枚+131枚(NEX-5)
登山難度
(A:安易~E:高度)
B(距離長い)
概略 前日降った雪のため、雪の藤原岳
を満喫できた。
 お目当ての福寿草・節分草とも
見られて満足な上に展望も良し。
行程・標高・時刻(赤字は地図から算出)
06:35187m青川ゲート 出発
08:20 (01:45)755m治田峠
09:45 (01:25)1120m藤原岳 展望丘
10:25 (00:40)1171m天狗岩
10:45 (00:20)1143m頭陀ヶ平 昼食休憩
11:15 (00:30)1143m頭陀ヶ平 出発
12:00 (00:45)1120m藤原岳 展望丘
12:30 (00:30)965m孫太尾根分岐
14:30 (02:00)187m青川ゲート 到着

GPS実績図(黄色が予定、赤色が実績)
20110327_map.jpg

※今回の山行は、途中からは去年の記録を参考としてください。(孫太尾根から頭陀ヶ平の間)

 少しでも早く登り始めるため、5時に起きて出発します。 日曜日と言うこともあり、スムーズに進み、登山口となる青川渓谷の入口には6時半前に到着しました。(下写真)

朝の藤原岳方面の様子(右が藤原岳)

 早速準備をして出発します。 まずは、車止めのゲートの脇を通り抜けて渓谷沿いに進んで行きます。(下写真)

青川渓谷案内図(クリックで拡大)

 林道に入ると以前は無かった巨大な砂防ダム(堰堤)が出来ていて驚かされます。(下写真)

砂防ダム

 しばらくは林道を進みますが、すぐに崩壊した場所へ到着しそこから先は河原を歩くことになります。

青川渓谷から銚子岳を望む

 この道を通るのは、これで三回目となります。 しかし、2008年の水害以降は荒れているので来るたびに道が変わっています。 基本的には川原沿いに進んでいきますが、所々で押し流された倒木などが邪魔しているので回避して進んでいきます。 川を5回ほど飛び越えて進むと、水の流れは銚子谷へと向かいますが、右の治田峠方面へと向かっていきます。
 途中にある日之岡稲荷を通りすぎると本格的な登りとなりました。(下写真)

日之岡稲荷の由来

日之岡稲荷

 この辺りから雪が疎らにありましたが、標高が600m近くなると前日降った雪と残雪で5~10cmほどの雪となっていました。(下写真)

雪が多くなる

 しばらく登って行くと中尾地蔵へ到着しますが、無残にも屋根が落ちて朽ち果てていました。(下写真)

中尾地蔵

 その後も、黙々と登って行くと前方の稜線に青空が見えて来て峠が近いことが伺えました。 そして出発から2時間弱で治田峠(はったとうげ)へ到着しました。(下写真)

治田峠手前

治田峠の標識

治田峠付近からの展望

 少しの休憩後、右手の藤原岳に向かって進んで行きます。(下写真)

向かう藤原岳近影

御池岳(左奥)と天狗岩(右奥)

御池岳アップ

 ここからは県境尾根沿いに進むことになります。 その為、最近通った足跡が残っておりそれを辿って進んでいきました。 雪庇がまだ残っていましたが、先端は溶けているのか比較的安全に通っていけます。 また、前日の雪を除いてよく締まっているのでワカンなどは不要でした。(下写真)

竜ヶ岳(中央奥)と銚子岳(右)

尾根道

 「まよい尾根」と呼ばれる所を通過してしばらく進むと蛇谷との分岐点がありますが、ここは真っ直ぐ尾根道を進んで行きます。(下写真)

蛇谷分岐

 この辺りから夏道は山腹を巻く道となりますが、以前雪のある時にそこを通った際は雪道を登るのに大変な目に遭っています。 今回は尾根沿いにそのまま965mピークへと登って行きました。(下写真)

雪の花と展望

向かうピーク

 ピークから先は、去年の孫太尾根と同様に登っていきます。 しかし、去年はあまりなかった雪が残っているためスリップしないよう慎重に登って行きました。
 途中に花が咲いていないか確認しながら登っていきますが、一面の雪のため見つけることが出来ませんでした・・・。 上部の岩場からは、前回は中途半端となっていた展望が見られました。(下写真)

尾根を見下ろす

岩場を登る

 ここまで誰とも合うことのない静かな登山でしたが、途中で孫太尾根からの先行者と思われる人がいたので、ペースを崩すこと無く一気に抜いてそのまま登って行くと、山頂(展望丘)へ到着しました。(下写真)

展望丘頂上

竜ヶ岳・静ヶ岳・銚子岳など

御池岳と天狗岩(右)

 ひと通り展望を見た(撮った)後は、県境尾根沿いに降りていきました。 前日に歩いた人の足跡が残っていたのでその跡を降りていきます。 下まで降りるとその先はスノーハイクとなりました。(下写真)

スノーハイク

 ショートカットコースとなりますが、途中からは通常の登山道に合流し、藤原山荘(避難小屋)を通過していきます。 付近には数人の人が休憩していて雪が積もっているのに流石の人気ぶりです。 ここへは立ち寄らず天狗岩へ向かいますが、以前は正規ルートが分からずに進んでいきましたが、今回は人の足跡が沢山付いています。(下写真)

カレンフェルトを抜けていく

霊仙山アップ

 快適に進んでいくと、展望丘から40分ほどで「天狗岩」に到着しました。(下写真)

天狗岩

展望丘方面

茶屋川を望む

天狗岩からの展望(クリックで拡大可能)

 展望を満喫していきますが、この先どうするか悩みました。 体調が思ったよりもよいため、ここまで疲れがほとんどありません。 また、予定より早く到着したためこのまま県境尾根をもう少し奥まで進み「頭陀ヶ平(ずだがひら)」まで足を延ばすことにしました。

 この先も何人かの方が縦走しているようで足跡があるのでその跡を追って行けます。 その途中でカメラのレンズキャップが無いのに気が付きました。 ポケットに入れた時にどこかに落としたようですが、戻り道に探すことにして先へと進みました。
 天狗岩から20分ほどで、高圧鉄塔の立つ「頭陀ヶ平」に到着しました。 ここまで足を伸ばした理由は、北側の展望が開けており景色が良いのが理由ですが、期待通りの展望が開けていました。(下写真)

頭陀ヶ平の鉄塔

頭陀ヶ平からの展望

奥美濃の山々(小津三山と右奥に能郷白山、左奥は荒島岳)

 残念ながら白山は雲の中ですが、思ったよりも遠くが見えていました。 ここで昼食としますが、鉄塔付近は風が強いので少し戻ったところにあるヘリポート?で休憩することにしました。 時折電線から付着した雪と氷が風に煽られて飛んで来る中で、何時ものようにおにぎりとカップ麺を食べていきます。

 昼食後、まだ時間に余裕はありますが下山を開始しました。 といっても、藤原岳の展望丘に再度登り返していくことになります。 その途中で行きに落としたレンズキャップを探しながら戻っていきます 幸い落としたと思っていた付近で無事に回収出来ました。 そうなると、天狗岩へは寄らずに直接行きたい方向へ向かっていきます。 しかし、登山道以外の吹き溜まりなどでは20~30cmほどの積雪となっておりラッセルとなりますが、距離が短いので楽しんで進んで行きます。(下写真)

戻る途中に見た養老山地方面(左の最高点が笙ヶ岳)

 再度登山道に戻るときた道を戻っていきますが、昼近くになって更に登山者が増えた為か、登山道が泥だらけで歩きづらくなっていました。(下写真)

展望台地を望む

 藤原山荘にも沢山の登山者で溢れかえっており、この日だけでも百人以上は居たのではないでしょうか・・・。 泥や混んだ道はいやなので、展望丘へは降りてきた道を戻っていきました。(下写真)

誰もいない雪道を行く

来た道を戻る

 再度、頂上へ到着しますが、天気予報通り午後に入って天気が回復してきました。(下写真)

多志田谷(下)といなべ市街

 それまでも雲間から見えていましたが、御嶽山や乗鞍岳(北アルプスも)や中央アルプスなども見えました。(写真写りが悪かったので掲載はしません)
 頂上は混み合っていたので、少し行った岩場の上から最後の展望を見ていきました。 しばしの休憩後、孫太(まごた)尾根へ向かって下って行きます。

 少し下ると行きには雪の下で見つからなかった福寿草が、雪の間から顔を覗かしていました。(足跡で雪が取り除かれていたため見つかりました)

藤原岳直下の福寿草

雪に埋もれる福寿草

 近くで見えたのはこれらの数輪だけで、大半はまだ雪の下のようです。 しかし、途中でお会いした登りの登山者の方が、この先(孫太尾根のこと)で節分草が咲いているとの情報を教えて頂き、俄然意欲が湧いてきます。

 孫太尾根の分岐から左手の尾根に向かって降下していきます。 途中までは雪が積もっており、午後のクサリ雪のため途中から安全のため軽アイゼンを装着して行きました。(それまでは、アイゼン・ワカンとも未使用でした。 その為、この辺りでは滑って転びそうになったり、倒木に足をぶつけて痛い目にあいました・・・。)

 雪が少なくなった標高700m付近まで降りてくると、まずは福寿草が元気に咲いていました。(下写真)

孫太尾根の福寿草

 そのすぐ下では、待望の節分草が咲いていましたが、去年に比べて本数も少なく花の大きさも小さいように感じました。(下写真)

陽の光を受けて咲く節分草(奥の黄色は福寿草)

節分草2

 これ以外にも、岩陰にすみれが咲いていました。(下写真)

タチツボスミレ

 その他の花はまだまだ先のようです。 下の方まで降りてくると、晴れ渡った空となっていました。(下写真)

下山途中の展望

 尾根沿いに降りていくと、前回登った所より北寄りに出てしまいました。 右手にトラバースする広い道があるのでそこを進んでいくと、お墓へと出て以前利用した貯水場手前の駐車地へ到着しました。
 ここからは、道路を進めば駐車地へと向かえますが、ショートカット出来る道が無いか探すことにしました。 しかし、細い道を抜けていくと、古い道となりその先は竹やぶと崖となっていました。 ここでそのまま戻るのは面倒なので、竹やぶの急な坂を降りていきます。 すると道路へ到着しましたが、労力と危険度から割りに合わないため、ここは正規の迂回路で通ったほうが良さそうです。

 こうして、今回も無事に下山できました。

今回の反省点は、
 ・特にありませんでした。 結局、前回の山行で痛くなったヒザは、打ち身か転んだ時の軽い捻挫だったようです。

次回ですが、天気が良ければ前々から予定している福井の山へ行こうかと考えています。(そろそろ雪山に飽きてきましたが・・・ 笑)


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コメント 21

コメントの受付は締め切りました
よしころん

わわ! 雪から顔を覗かせた福寿草、可愛い♪
セツブンソウにすみれまで!!
少しずつ春は近づきつつありますね~^^
by よしころん (2011-03-28 21:48) 

シラネアオイ

こんばんは!節分草は初めて見ました。綺麗な花ですね!!山も天気に恵まれて最高の景観ですね!
by シラネアオイ (2011-03-28 23:47) 

Baldhead1010

山野草はやはり山野で見る、ですね。
by Baldhead1010 (2011-03-29 05:24) 

旅爺さん

セツブンソウや雪の中のフクジュソウは素敵でたまりませんね。
幾ら歩いても疲れない時でも帰りの分のスタミナは大切ですよ。
by 旅爺さん (2011-03-29 06:07) 

mimimomo

おはようございます^^
こう言うところで見られる山野草はほんとうに素晴らしいですね。
お花自体もやはり植栽とは違うように思います。
今年は例年より今に至るまで寒さが厳しいようですね。
by mimimomo (2011-03-29 08:14) 

nousagi

雪も花もなんて、なんだか儲けもんの山歩きでしたね。(^^)
雪が飽きたなんて贅沢な・・・(笑)。
by nousagi (2011-03-29 11:18) 

achami

素晴らし眺望です!!
寒くとも、お花達が顔を出し、着実にその歴史を刻んでるんですね〜。
by achami (2011-03-29 12:05) 

スナフキンの子

花々かわいいですね。
ぼくも 来年はワカン、買おうかなあ と思ってます。
by スナフキンの子 (2011-03-29 19:24) 

tochimochi

雪を割って咲く福寿草はちょっと感動ものです。
セツブンソウも見れて良かったです。
今年は3月も寒さが続いたため、花が遅れているようですね。
by tochimochi (2011-03-29 21:12) 

ken_trekking

山頂からの景色もとてもきれいですね。それに
特に朝の空の色。雪を纏った山肌の白と対照的に
くっきりとした青。凄く良いコントラストです。

春が近づいていますね。節分草、福寿草。僕は
あまり花に足を止めないのですが、こんなに
綺麗な色や形をしているとは。驚きです。
by ken_trekking (2011-03-29 22:18) 

おど

よしころんさん、コメントありがとうございます。
 雪の下で健気に咲く福寿草は可憐ですね。 しかし、遅い春もようやく訪れた感じです。

シラネアオイさん、コメントありがとうございます。
 北海道では節分草は咲いていないのでしょうね。 すごく小さな花ですが、よく見ると綺麗なので好きな花ですよ。

Baldhead1010さん、コメントありがとうございます。
 心ない方が山の花を持っていくようですが、やはり苦労して登った山で見る花が一番ですね。

旅爺さん、コメントありがとうございます。
 今回見た花はどれも春の訪れを告げるものですね。 今回の距離と標高差であれば疲れることはありませんね。 以前のタイムと比べても距離が伸びているのに2時間ぐらい早くなっていますし・・・。

mimimomoさん、コメントありがとうございます。
 毎年同じところで見ていて恒例となっていますが、何度見ても良いですよ。 今年は去年よりも2~3週間ほど遅いように感じますが、ここ数年が暖かすぎたというのもありますね。
by おど (2011-03-29 22:22) 

おど

nousagiさん、コメントありがとうございます。
 雪が飽きたというのは、言い過ぎですがそろそろ雪のない道も通りたいなと・・・。(笑) 今年は雪が多い(長い)ので、まだまだ楽しめますよ。

achamiさん、コメントありがとうございます。
 今回の山は低めなのですが、雪が舞っていて寒かったですよ。(冬型の天気でしたから) 花々は、寒いながらも春の訪れを感じるのでしょうね。

スナフキンの子さん、コメントありがとうございます。
 ワカン良いですね。 ワカンとアイゼンがあればどんな雪山でも登っていけますね。 但し、ワカンの歩き方には慣れが必要なのではじめは低山から登られたほうが良いと思いますよ。

tochimochiさん、コメントありがとうございます。
 福寿草は、この前の週あたりから咲いていたようなので、突然の雪で驚いていたのではないかと思いますよ。
 節分草はまだ早いみたいですが、この雪が溶けたら一斉に咲きそうですね。

ken_trekkingさん、コメントありがとうございます。
 この日は雲が多めでしたが、空の透明度は比較的良かったみたいです。 その分紫外線が多かったようで日焼けしましたが・・・。 花は自分もあまり真剣に見ていきませんが、この時期の花々は野山に色合いを付けてくれるので見入ってしまいますよ。
by おど (2011-03-29 22:36) 

ひろたん

今年は雪が多いのですよね
数年前に行ったことがある
藤原岳は懐かしいです
かわいい福寿草がなんとも言えないです
by ひろたん (2011-03-29 22:38) 

山子路爺

新幹線の車窓から雪のある山々をぼんやり眺めていました。鈴鹿の山はこれだろうかとか、伊吹はどれだろうかと。
ちょうどおどさんが下山した時刻に。
by 山子路爺 (2011-03-30 10:24) 

シラネアオイ

こんばんは!大きな地震の後では何時も釣れない時が多いですね!船長の話によると、地震の前に沖合に出てしまうようです。
節分草は関東以西の石灰岩地帯に多く自生しているようです。「ヤフー検索」
by シラネアオイ (2011-03-30 20:29) 

おど

ひろたんさん、コメントありがとうございます。
 この辺りでは、雪の量は例年並みのようですが未だに降り積もるというのが珍しいですね。 御陰で花が埋もれてしまいます・・・。

山子路爺さん、コメントありがとうございます。
 この辺りを通られたのですか。 新幹線は家のすぐ近くを通っていますよ。(笑) 伊吹山はすぐ分かると思いますが、鈴鹿は白い山並みになっていますから、それと分かりづらいかも知れませんね。
 
by おど (2011-03-30 21:59) 

g_g

山を歩きながらの、福寿草や節分草が見られるなんて・・・
羨ましい、節分草はこちらでは野草園(山形)でしか見られません、いずれにしても山で見る花は雪解け後の5月下旬からでしょうか、里山でもいいから花探しの歩きをしたいものです。
by g_g (2011-03-31 08:23) 

おど

g_gさん、コメントありがとうございます。
 こちらも逆に東北でしか見られない花などは見られませんからねぇ。 これからの季節は色々な草木の花が見られるので、山歩きにも楽しみが増えますね。
by おど (2011-03-31 19:55) 

ももこ

以前から花を愛でながら登りたい山でした
小登山でないのですね、7時間とは大回りしてるのでしょうか(笑)
by ももこ (2011-03-31 23:02) 

おど

ももこさん、コメントありがとうございます。
 今回のコースは無駄に奥まで進んでから戻っているので大回りですね。(笑) 普通のコースであれば、4~5時間コースですよ。(但し、激混みだと思います)
by おど (2011-04-01 12:34) 

joyclimb

藤原岳付近から、荒島だけが見られるのには驚きました。
青空と雪山、見飽きない素晴らしい景色です!
福寿草、節分草の花が咲くなど春と冬が同居していますね。

by joyclimb (2011-04-02 03:22) 

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