SSブログ

[登山] 白山 加賀禅定道と楽々新道日帰り周回登山 [登山]

 今回は、当初7月下旬の夏休みに計画していた「白山」の「加賀禅定道(かがぜんじょうどう)」と「楽々新道」の周回ルートを万を持して歩いてきました。 しかし、本来は一泊で予定していたコースを日帰りとしたため、白山の御前峰へは向かいませんでした。 しかし、期待以上の展望とお花畑を見ながらの山行となり、また忘れられない登山となりました。

関連リンク
 2012年10月14日 [登山] 白山 旧越前禅定道から釈迦新道周回登山【前編】
 2010年10月16日 [登山] 白山 市ノ瀬道・南縦走路・釈迦新道周回日帰り登山(前編)

七倉山付近からのパノラマ(左から大汝峰・別山・赤兎山・釈迦ヶ岳など)

百四丈滝と四塚山(YouTube動画)

白山
加賀禅定道と楽々新道
日帰り周回登山
日付2013年08月17日(土)
天気晴れ
場所石川県白山市尾添
距離23.0Km
累積標高+2290m -2165m
時間10時間15分
人数1名
撮影枚数731枚(FinePix XP200)
199枚(DSC-TX300V)
登山難度(A:安易~E:高度)B(距離長い)
概略 白山北部からは初めての登山となる。 ハライ谷登山口
からしかり場分岐までは、鬱蒼と茂る樹林帯の尾根沿いを
登るためあまり展望はないが、しかり場分岐から先は始終
白山を見ながら進むことになる。 奥長倉山からは美女坂
を登る急登となるが、登り切った所から先は展望とお花畑
の別天地となり、時間も忘れ見入る。 油池を過ぎると再
度登りとなるが、見た目ほど大変な坂ではなく、四塚山に
到着する。 その後、予定より30分以上遅れで七倉の辻
に到着したが、遅れを取り戻すべく岩間道を急いで下る。
 しかし、笹などが多く足元が不安定なためあまりスピード
は出せない。 その後も楽々新道で下山するが、ここも湿
った岩が多い上に足の疲れも出始めて、最後は予定時間
に間に合いそうなので、休憩しながらゆっくりと降りていく。 
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
06:15654m0.0Kmハライ谷登山口 出発
07:55 (01:40)1535m3.4Kmしかり場分岐
08:25 (00:30)1660.6m4.6Km長倉山(口長倉)
09:05 (00:40)1730m6.0Km奥長倉避難小屋(10分休憩)
09:50 (00:45)1968m6.9Km美女坂の頭
10:40 (00:50)2124m8.5Km天池
11:05 (00:25)2086m9.7Km油池
11:25 (00:20)2176m10.4Km瓶割坂 昼食休憩
11:45 (00:20)2176m10.4Km瓶割坂 出発
12:35 (00:50)2519.5m12.1Km四塚山
12:50 (00:15)2513m12.3Km七倉の辻(5分休憩)
14:10 (01:20)2060m15.7Km樅ヶ丘分岐
14:20 (00:10)1985m16.2Km小桜平避難小屋(10分休憩)
15:30 (01:10)1432m19.4Kmキリドメ
16:15 (00:45)900m21.6Km丸石谷林道登山口
16:30 (00:15)773m23.0Km新岩間温泉(山崎旅館)

ルートラボ

実績コース(赤色が実績、緑色は予定)
20130817_map.jpg

 白山へは何度か登っていますが、北部から登り始めるのは初めてとなります。 自宅から3時間半前後掛かると見て3時には出発しました。 最短ルートは、白川郷から白山スーパー林道なのですが、開通が7時から18時までの時間限定なので、少し遠回りとなりますが、北陸自動車道で石川県の小松ICから国道360号線を通り「白山一里野」へと向かいました。

 出発から3時間ほどで一里野温泉スキー場に到着しました。 奥へ進み、白山スーパー林道との分岐を林道方面に直進して行くと、細い道となりますが、数分で「ハライ谷登山口」に到着しました。(下写真)

ハライ谷登山口前の駐車地

 駐車スペースには、すでに2台車が止まっていますが、1台はまだ中で人が寝ているようです。 早速準備をして、ハライ谷登山口から出発しました。

ハライ谷登山口

ハライ谷登山口の説明

 コンクリート製の階段を登って右側の登山道を登って行きますが、いきなりの急登です。 地図をあまり確認していなかったので、ハライ谷のコースは谷沿いだとばかり思っていましたが、それは昔(江戸時代?)の事で、一度は廃道となった道を近年になって復活した時に今回のコース(尾根沿い)に付け替えたようです。

いきなり急登

 つづら折れの道を登って行くと、白山では珍しく高圧鉄塔の下に出ました。 それほど登っていないので、近くの山が見えています。(下写真)

高圧鉄塔からの眺め

 その後も急登は続きますが、それも次第に緩み気がつくと、尾根沿いの道を歩いています。(下写真)

尾根を進む

 この尾根沿いには良い匂い放つ白い花が咲いていました。 帰宅後調べてみると「りょうぶ」の花のようですが、この辺りに群生しているようです。(下写真)

りょうぶ

りょうぶの花

 ハライ谷の対岸に当たる西尾根には、スキー場のリフトがあり、夏場はお盆の時期だけ運行しているようです。 当然?リフトは利用しないのではじめから宛てにはしていませんが、別に登山道もあるようで当初はそこから上ることも考えていました。
 しかし、後で同乗者にきいた所では前日までの運行で、この日はすでに運休となっていたようです。 そのリフトからのコースとの合流点は「しかり場」というところですが、そこまでは1時間半程度と予定しています。 しかし、思ったよりも標高差があり、登山口からは900m近く登ることになります・・・。 登りが続くので少しペースを落として先の長い道に体力を温存していきます。(下写真)

陽が差し出した

 長い尾根道を進むと「にちょうとぎ」と書かれた分岐標識があり、その先には「御仏共水」の水場があるようですが、少し先の様子を見て見ますが先は長そうです。(200m?)

にちょうとぎ(御仏供水分岐)

 水場には寄らずに、この尾根の終盤と分かったので一気に登っていきます。 その途中に「檜の新宮(ひのきしんぐう)」がありました。(下写真)

ツルアジサイ

小松方面

檜の新宮

檜の新宮説明文

 最近建て替えられたとは言え立派な社に祀られています。 ここまで登ると「しかり場」まではすぐの様です。 尾根に登ると、その向こうに目指す白山の山が見えてきました。(下写真)

白山の展望が広がる

白山アップ(右から四塚山・七倉山・清浄ヶ原など)

 この時点で目的地までは8Km以上はあります・・・。 はるか彼方に見える四塚山に向かって進みますが、まずは右に見える「長倉山」へと廻りこんでいきます。(下写真)

長倉山(右手前)と白山の展望

 程なく広い道と合流しますが、ここが「しかり場」のようです。(下写真)

しかり場付近

しかり場分岐1

 しかり場には、古いコース図の看板が朽ちてありますが、標識などは見当たりませんでした。(下写真)

しかり場分岐2(右が檜新宮参道、左が加賀新道)

 ここを左折して、一旦鞍部へと降りていくと、その後は緩やかな尾根道を登っていきます。(下写真)

国見山・三方岩岳・野谷荘司山など

長倉山へと尾根を登る

中央に大笠山・笈ヶ岳・シリタカ山など

 尾根筋は左右の展望が広がっているので、景色を見ながら進んで行けますが、この日も陽射しが強いので早々に日焼け止めを塗りながら歩いていきました。(下写真)

アカモノの実

山頂へ向かう

白山を見ながら歩く

?1ノギラン

 そのまま歩いて行くと何箇所かピークがあります。 手前のピークには古い石標がありますが、三角てんなのでしょうか? その奥へ進むと、山頂手前の斜面に先行していた男女の登山者が、景色を眺めながら休憩しています。 後を失礼して少し行くと、右手の藪の中に山頂標識と三角点がありました。(下写真)

長倉山(三角点峰)

 山頂部が平坦となっているのであまり山頂という雰囲気ではありませんが、少し奥へ進むと進む尾根道とその向こうに「奥長倉山」が見えてきました。(下写真)

奥長倉山(手前)と美女坂の頭(奥)

 長倉山から少し下ると小屋まで30分の標識が建っていましたが、30分で登るのは普通の人にはきつそうです。(小屋まで1.4Km)

小屋まで30分?

 この辺りから左手の丸石谷方面を見ると、隣の尾根に大きく抉られた崩壊地が見えてきました。(下写真)

巨大な崩壊地が見える

崩壊地の様子

 奥長倉山への登りとなると、途中で左斜面がガレた所を通っていきます。(下写真)

奥長倉山への登り

オトギリソウ

シモツケソウ

 手前からは樹林が邪魔で見えなかった小屋ですが、直前になって初めて赤い屋根がチラリと見えてきました。 そして奥長倉山の山頂手前の「奥長倉避難小屋」に到着しました。(下写真)

奥長倉山近影(小屋は見えない)

奥長倉山(右手前)近影(左奥は四塚山)

リンドウ

長倉山(左)を振り返る(右下は丸石谷)

奥長倉避難小屋

 小屋の中を見て行き、ついでにトイレに寄って行きます。 この小屋で登りの半分といった所ですが、ここまで休憩なしで登ってきたので、外のベンチに座り行動食を摂りながら休んでいきます。(下写真)

内部の様子

?2クサボタン

 休憩後は、奥長倉山へと再度登っていきますが、小屋から3分ほどで山頂に到着しました。(下写真)

奥長倉山山頂

 この辺りはシラビソや松などが目立ちますが、どの木も小さく冬は雪が多いのだろうと想像がつきます。(下写真)

シラビソの若木と実

 一旦鞍部へと降りた後は、このコースの核心部と言える場所を通過して行きます。 といっても、危険箇所は無くザレ場の横を歩いていきます。 一部、尾根沿いからザレ場の端を歩くところがありますが、足元に注意していけば問題はありませんでした。(下写真)

美女坂(中央)の様子

丸石谷と崩壊地

 上部に岩が見えています。 言い伝えからすると、この岩が美女が天罰を受けて岩にされたと言われるものでしょうか?(下写真)

上部の岩が美女の岩か?

美女坂途中から奥長倉山を振り返る

 美女坂は、ザレ場を過ぎると樹林の中へと没していき危険は少なくなりますが、さらに険しい急登となってきました。(下写真)

美女坂の急登

ヤマハハコ

高倉山(中央左)方面

アザミの咲く急登を登る

 上部になると、木々の中からアザミの咲く展望の良い急登を登りますが、坂の先が見えてきました。(下写真)

展望が広がる(ショウガ山:左)

アザミ

 今回のコースでは、ここが一番キツイでしょうか? 避難小屋から45分ほどでようやく美女坂の頭に到着しました。(下写真)

美女坂の頭

 ここから先は植生が代わり、笹の多い湿地帯となってきました。(下写真) 

灌木帯となる

笹原を進む

カンチコウゾリナ

 平坦な花の多い道となり、展望も広がってきたので気持ちよく歩いていけます。 少し進むと左手に「百四丈滝」への分岐がありました。(下写真)

百四丈滝展望台分岐

 ここで左折して百四丈滝を見ていくことにしますが、今回はこの滝も楽しみにしていました。 ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)の咲く笹道をすこし奥へ進むと、西斜面の下が見られだし、目の前に轟音を立てながら落ちる滝が見えてきました。(下写真とトップの動画)

ゼンテイカ

百四丈滝アップ

崩壊地と百四丈滝(奥の尾根が下山路)

向かう尾添尾根と四塚山(左)

広がる清浄ヶ原(中央)

四塚山(右)と七倉山(左奥)アップ

 期待通りの展望と滝を暫く眺めていきました。 因みに滝の案内板らしきものはありますが、雪で潰れたのか残骸と化していました・・・。 滝と大展望に満足したところで、四塚山へと向かいます。 周りは湿地帯となり、立派な木道が現れました。(下写真)

ここから湿原帯の木道を歩く

 ここから先は花の種類が更に増えて行き、立ち止まる回数が増えていきます。(下写真)

カライトソウ

イワショウブ

湿地帯は続く

池塘が点在するがほとんどは涸れていた

ミヤマリンドウ

 更に進むと東斜面をトラバース擦る道となり、一面のお花畑が広がっていました。 こうなると時間が立つのも忘れて見入ってしまいます。 時間が気になりだしますが、これを見に来るのが目的のような物なので、下山が遅くなるのを覚悟して納得の行くまで眺めて行きました。(下写真)

お花畑の斜面をトラバース

ミヤマダイモンジソウ

チングルマの毛

コバイケイソウ

イワイチョウ

チングルマ

ミヤマキンバイ

ハクサンコザクラ

お花畑を通過中

ミヤマカラマツモミジカラマツ

ハクサンフウロ

 しかし、矢張り時間が気になりだして少しづつ進んでいきますが、先々に新たな花が見られるのでそれもままなりません・・・。(下写真)

百四丈滝方面を望む

先は長い

 このコースの見どころの一つとなる「天池」に到着しました。 この横に古い宿の石垣があるのですが、すっかりそのことを忘れて池だけ見て通過してしまいましたが、あとで写真を見返すと石垣が端に写っていました。(下写真)

天池

澄んだ天池と奥に天池室跡(石垣)

 池を通過後は暫くお花畑(特にマツムシソウ)の下りとなりますが、その鞍部付近はハクサンコザクラの群生地となっていました。(下写真)

尾根をトラバースして降りていく

ハクサンシャジン

マツムシソウ

ハクサンコザクラ群生

 途中で、今回のコースでは見られないかと思っていたミヤマクロユリが咲いていたので堪りません・・・。(下写真)

ミヤマクロユリ

コバイケイソウ群生

尾根を振り返る

 最後の登りとの鞍部へと降りていきますが、そこには「油池」と呼ばれる池があり、その横から水場へ向かう道が延びていました。 しかし、水はまだ余裕があるのと、水が流れている気配(音)が聞こえないので、降りるのは止めました。(下写真)

油池(奥が水飲み場だが・・・)

 油池からは、最後の登り(長坂)の開始となりますが、思ったよりも急斜面ではありませんでした。 しかし、時間と距離的にそろそろ昼食休憩の時間となるので、どこか吸われて展望の良い所で休むことにします。
 ハイマツ帯ののワせりとなり、その先に岩の点在する所(瓶割坂)が見えていたので、そこまで登り休憩としていきました。(下写真)

 

ここからハイマツの登りに

瓶割坂の岩の上で休憩

 岩場(瓶割坂)からは今まで歩いてきた尾根が一望できます。 おにぎりを2つ食べた短い昼食後は、一気に長坂を「四塚山」まで登って行きます。(下写真)

ソバナ

登りが続くが見た目ほどきつくは無い

振り返り見る

ハイマツの急登

長坂

最後の坂

東の尾根の中腹に下山路が見える

 最後の急登を登ると傾斜が緩み、四塚山の山頂と七倉山が奥に見えてきました。(下写真)

上部に到着

ヨツバシオガマ

 四塚山の山頂(三角点)は、右のピークにあるようですが、ロープ沿いにあるくことが推奨されているのでそれに従います。(周りはお花畑です)

四塚山(奥に大汝峰)

周氷河地形と階状土

確かに塚がある

 この塚にも謂われ(麓で悪さをした3匹の化け猫と老婆を行者が念力で封じ込めた)がありますが、これだけの石を積み上げて作られるとは信仰心が深いことが伺えます。
 ここから七倉山をトラバースして下山するショートカットコースがあり、手前からも山腹に跡が見えていましたが、今は斜面が崩壊して通行止めとなっています。(下写真)

岩間道へのショートカットは通行止め

 ここからは予定通り七倉の辻へと向かいます。 そちらを望むと何名かの登山者が休憩しているようでした。 キツイ登りはもう無いので、そちらに向かってお花畑の間を登っていきます。 (下写真)

七倉の辻へ

 程なく七倉の辻に到着すると、先ほど見えていた登山者は釈迦新道へと下山して行き、一人の登山者が休憩していました。 ここで昼食の残り(おにぎり一個とデザート 笑)を食べて最後の英気を養います。(下写真)

七倉の辻

この上が七倉山

大汝峰

 休憩後は、予定通り岩間道(楽々新道)へと向かいますが、手前は七倉山への登りとなっています。(下写真)

岩間道へ

 七倉山の鞍部にあるピークへ立ち寄り最後の展望を眺めていきます。(下写真)

中央奥に別山が見える

釈迦新道の尾根

岩間道を望む

四塚山山頂部

 ここからは急斜面をつづら折れに降りて行きました。 途中、大汝峰や東に「火の御子峰」などが見えています。(下写真)

北方向からの大汝峰

火の御子峰(手前のガレ)、奥に三方崩山

 この斜面にも色々な花が咲いており、白山の植生の変化の多彩さが見られ楽しめます。(下写真)

クルマユリ

マルバダケブキ

ミヤマキンポウゲ

 斜面はハイマツとなっていますが、最近下刈りされていないのか少し草や枝が多めでした。(下写真)

ハイマツの中を進む

 右手(東斜面)の下を望むと、火の御子峰と地獄谷の荒々しい様子が伺えます。(下写真)

地獄谷

斜面はお花畑(主にコバイケイソウ)

タカネナデシコ

 清浄ヶ原と呼ばれる広い平地の上部を通過していきますが、再度雪の季節に歩きたいところです。(下写真)

清浄ヶ原周辺をトラバース

 前方に見えるピークは西斜面をトラバースしていきますが、この辺りは笹と灌木が生い茂る中を進みます。(下写真)

笹が生い茂る

 ピークを通り鞍部へと出ると、斜面の下に雪渓が見えてきます。 最近まで、登山道に覆われていた様ですが、最近の暑さで一気に溶けているのでしょう。(下写真)

雪渓の横を歩く

雪渓近影

 ここから白山方面を振り返ると、それまで「大汝峰」に邪魔されていた剣ヶ峰が見えてきました。(下写真)

ここに来て剣ヶ峰(中央奥)が

ハナチダケサシ

 道はゆるやかな下りとなりますが、その途中前方から草刈機の音が聞こえてきました。 そのまま進むと草刈機で枝の剪定を行っています。 軽く挨拶を交わして進みますが、その先にも作業をされる方がいました。
 草も刈られていますが、その草が道を覆い隠しているので足元に気をつけながら進みます。 しかし、岩の上でバランスを崩して右膝を擦りむいてしまいました・・・。
 毎度の事なので痛みを我慢しながら暫く進むと、楽々新道と岩間道の分岐に到着しました。(下写真)

楽々新道・岩間道分岐

右が岩間道(薄い踏み跡)

左は楽々新道(草が刈られている)

 岩間道の途中から分岐する噴泉へは、また別の機会に訪れたいと思っていたので、今回は楽々新道へと向かいます。 深い笹道を進んでいくと、前方が開けて小桜平(こざくらだいら)とその中央に避難小屋の赤い建物が見えてきました。(下写真)

右に薬師山、前方に小桜平が見えてきた

小桜平と小桜平避難小屋

小桜平避難小屋

 そのまま降りて行くと、湿地帯へと入っていきますが、ここも少雨の影響かほとんどが干からびています。 程なく小屋との分岐に到着したので、右の避難小屋へと向かいました。(下写真)

小屋への分岐

 小屋の手前に水場となる小川がありますが、ここも完全に干上がり水の気配は感じられません。 小屋へはすぐに到着して、中を覗いていきましたが、先ほどの登山道整備の方と思われるザック一式が置かれているだけで、人の気配はありません。
 ここでトイレを借り最後の休憩と、先ほど怪我した膝に絆創膏を貼ってから出発します。(下写真)

小桜平避難小屋

中の様子(非常に綺麗です)

小屋を過ぎると湿地帯に

 小屋を通過すると、また下りとなりました。 しかし、この辺りから先の登山道は、穿かれた道に加えて、苔むした石がゴロゴロと転がり注意が必要でした。(下写真)

下りとなる

ツルリンドウ

 次第に灌木から大きな木へと変わって、登山道も樹林帯の中を進むようになります。(下写真)

笹と樹林の入り混じった道

 樹林帯を下って行き、気がつくと左斜面が切れ込んだ縁を降りていました。 松などの根が崖縁にあるので高度感はありますが、滑って落ちたらひとたまりもありません・・・。(下写真)

左斜面が切れ込んだ道

 一旦平坦に出ますが、この辺りがキリドメと呼ばれる所のようです。 景色が見られるようですが、樹林が生い茂り崖となっている西方面の山が木々の間から見える程度でした。(下写真)

キリドメ付近(展望はなし)

 ここまで降りてくると周りの尾根に展望は邪魔されるので、後は黙々と標高を下げていくだけです。(下写真)

滑りやすい道を進む

平坦な道となる

 急斜面の下りとなると、下山口も間近のようです。 途中、登山中には見たことがないクワガタが足元の木の根の間で賢明に這っていました。(下写真)

クワガタ(メス)

 キリドメからは急斜面の下りが連続し、膝をかばっていたのと、気温の上昇に伴って暑くなって来たので、休憩を取りながらゆっくり降りていきました。 結局、45分ほど掛けて楽々新道の登山口(下山口)に到着しました。(下写真)

楽々新道登山口

 ここは林道のカーブから入る道となっているので、そのまま林道を歩いて合流予定の新岩間温泉へと降りていきます。(下写真)

林道からの眺め

林道を降りていく

山毛欅尾山(ぶなおやま)

 林道を15分ほど降りて行くと林道ゲートと、その下に露天風呂(混浴らしいです)が見えてきました。 そしてゲートのすぐ下に、駐車場と山崎温泉があり、無事に車と合流することが出来ました。(下写真)

丸石谷林道ゲート

ゲート横の看板

山崎旅館に到着

 その後、山崎温泉ではなく白山一里野の露天風呂に入っていき、疲れと汗を流してから帰路へと着きました。

今回の反省点は、
・特にありませんでした。 水を多め(3リットル)に持って行きましたが、ギリギリでした。(2000m以下の所は暑かったです・・・)

 次回ですが、金土曜日と北アルプスを予定していましたが、雨天の予報となり中止としました。 また、日曜日の朝に予定があるので、鈴鹿の山になる予定です。


nice!(24)  コメント(14)  トラックバック(1) 

nice! 24

コメント 14

コメントの受付は締め切りました
tochimochi

今回もロングコースですね。
ミヤマクロユリがお気に入りですか、私はシナノキンバイのほうに見入ってしまいますが・・・^^
百四丈滝付近の景色は圧巻ですね。
いろんな謂れがある場所があるのも白山らしいです。

by tochimochi (2013-08-22 22:40) 

テリー

またまた、凄い距離を歩かれましたね。ミヤマクロユリ、いいですね。一度見たいですね。百四丈の滝、迫力ありますね。
by テリー (2013-08-22 23:57) 

mimimomo

おはようございます^^
兎も角お天気がよく見晴らしがよく風景良く・・・ですね~何時ものことながら長丁場^^
時に足元も悪そうですが、比較的歩き良さそうな印象です。
お花の1はわかりません。2はクサボタンではないかしら。
by mimimomo (2013-08-23 06:15) 

よしころん

おはようございます。

相変わらず歩かれていますね~~^^
このあたりはまだまだいろいろなお花が咲いていて歩いていても楽しそうです♪
2? はクサボタンのように思います。
by よしころん (2013-08-23 07:08) 

g_g

今回も長距離を日帰りですか!凄いな・・・
それにしてもお花畑があって羨ましいな~
1 ノギラン、  2 クサボタン
ミヤマカラマツはモミジカラマツのような気がします?
by g_g (2013-08-23 10:11) 

おど

tochimochiさん、コメントありがとうごさいます。
 クロユリは、見られるところが限られているので好きですよ。 キンバイ系の花は雪渓の近くであればよく見られますから。(嫌いなわけではありませんよ 笑)
 以前、この滝をNHKが冬季に取材していたのを見たことがあるので、憧れでした。 こんどは雪のある時期に行ってみたいですね。

テリーさん、コメントありがとうごさいます。
 距離よりも標高差と暑さにやられました・・・。 しかし、この時期に登らないとこれだけの花が見られないので仕方ありませんねぇ。

mimimomoさん、コメントありがとうごさいます。
 久しぶりに三拍子揃いました。 白山のコースとしてはマイナーで、この日も結局白山まで登ったり降りたりする人とはあいませんでしたが、古くからの道なので歩きやすいですよ。(道がえぐられている所は、仕方ありませんね)
 花の名前ありがとうございました。 修正しておきました。

よしころんさん、コメントありがとうごさいます。
 この時期しか日帰りでは行けないところですから、思う存分歩いてきました。(笑) お花いっぱいで、満足しました。(女性には堪らないコースでしょうね)

g_gさん、コメントありがとうごさいます。
 流石に白山といったところですね。 兎に角、花の種類や群生も多くて見どころが沢山です。 ミヤマカラマツはモミジカラマツで間違いなさそうなので修正しました。 ありがとうございます。

by おど (2013-08-23 12:46) 

ひろたん

ロングコースですね。
ひろたんなら避難小屋で泊なんて考えてしまいそうです。
花の名前がくわしくは知らないですが
こんなにたくさんのお花だと、足り止まりなかなかすすめないような・・

北アルプスは残念でした。
お天気が最近安定していませんよね^^;

この辺の今日は、雷、雨が降りそうです。
強烈みたいですが・・
by ひろたん (2013-08-23 19:14) 

OJJ

高低差の大きな中での23キロ・・まあ花が呆れるほど沢山咲いていたのでしょうが写真が約1000枚・・満足な山歩きになったのでしょうね~
百四丈の滝、素晴らしい景観ですね~叶うなら見てみたい。
by OJJ (2013-08-24 09:00) 

海を渡る

こんにちは。
今回も凄い距離と標高差ですね!
こんな素晴らしい景色だと疲れも取れますかね^^。
最近やっと霞みが薄らいできましたね。
by 海を渡る (2013-08-24 17:13) 

おど

ひろたんさん、コメントありがとうございます。
 ゆっくり避難小屋泊がいいでしょうね。 お花畑は、立ち止まりながら進んだので、超低速の歩きでした。 北アルプスは、行こうと思えばいつでも行けるので、雪の時期までには二回ぐらいは行くと思います。

OJJさん、コメントありがとうございます。
 花の宝庫でほんとに歩いていられませんね・・・。 滝もその下の沢も綺麗で、まだまだ色々と楽しめそうです。

海を渡るさん、コメントありがとうございます。
 今回のコースは景色が良いので疲れどころか時間も忘れてしまいますね。(苦笑) こちらの霞はまだまだ取れないようですが、そちらは薄らいできたのですね。

by おど (2013-08-25 22:08) 

山子路爺

七倉の辻……開放感があって気持ちのいいところですねぇ。
雪田がワンポイントでいいですねぇ。

by 山子路爺 (2013-08-26 10:26) 

hrd

絶景の連続ですね~素晴らしい
高山植物も綺麗ですね^^
by hrd (2013-08-28 14:13) 

nousagi

湿原や池塘の風景はいいですね。
ハクサンコザクラ、クロユリの群生ですか。
それでは足は進みませんよね。(^^)
by nousagi (2013-08-28 16:23) 

おど

山子路爺さん、コメントありがとうございます。
 辻なので十字路ですが、ここはどちらを向いても遠くまで道が続いていますね。 雪は一部が万年雪かも知れませんねぇ。

hrdさん、コメントありがとうございます。
 冬季は雪が多く、森林限界が低いので見晴らしは抜群ですね。 最近まで雪が残っていたので、雪解け後の花が綺麗です。

nousagiさん、コメントありがとうございます。
 湿原では、お花畑が一杯で進むのに苦労しますね。(笑) 一部は登山道に生えているので、踏まないよう足元に注意しながらゆっくり進みましたしねぇ。
 
by おど (2013-08-28 19:43) 

トラックバック 1