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[登山] 鈴鹿 竜ヶ岳で雪山講習 [登山]

 今回は、最近一緒に行く機会が多くなっている同行者が、雪山に登ったことが無いとのことだったので、年末からの予定通り鈴鹿の竜ヶ岳に登ってきました。 当然雪山用の道具など持っていないので、軽アイゼンやワカン、ピッケル、スノーシュー、それに簡易ソリなどをひと通り持って行き、装着から使用方法まで練習して行きました。
 当日は、予想より天気が良く、晴れ間が覗く中、雪山を楽しみながら歩く事が出来ました。

関連リンク
 2013年06月01日 [登山] 鈴鹿 太尾からシロヤシオの竜ヶ岳と静ヶ岳周回登山
 2012年09月29日 [登山] 鈴鹿山脈 竜ヶ岳 遠足尾根往復登山
 2011年01月22日[登山] 鈴鹿山脈 雪の竜ヶ岳登山

雪の竜ヶ岳山頂

鈴鹿
竜ヶ岳で雪山講習
日付2014年1月11日(土)
天気晴れのち曇り
場所三重県いなべ市大安町石榑南
距離11.1K
累積標高+1048m -1048m
時間06時間10分
人数2名
撮影枚数179枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
000枚 (SONY DSC-TX300V)
042枚 (Panasonic DMC-GM1)
000枚 (NEX-5)
登山難度
(A:安易~E:高度)
B(雪山初心者向き)
概略 雪山初心者のために、鈴鹿の竜ヶ岳に遠足
尾根から登り、下山は金山尾根を降りてきた。
 雪は思ったより少なく雪山に慣れていない人
には最適か?
 山頂は風も強く、少し降りた所で昼食とする。
天気が崩れる前に無事に下山し、同行者の
今後の雪山に期待。
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
07:25230m0.0Km宇賀渓無料駐車場 出発
07:50 (00:25)330m1.6Km遠足尾根登山口
08:35 (00:45)745m2.7Km遠足尾根合流
10:05 (01:30)1030m4.9Km金山尾根分岐
10:40 (00:35)1099.3m5.9Km竜ヶ岳山頂 (15分滞在)
11:05 (00:25)1022m6.1Km休憩地 昼食休憩
11:30 (00:25)1022m6.1Km休憩地 出発
11:45 (00:15)1030m6.9Km金山尾根分岐 下山
12:50 (01:05)387m8.9Km金山尾根登山口
13:05 (00:15)330m9.3Km遠足尾根登山口
13:35 (00:30)230m11.1Km宇賀渓無料駐車場 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績)
20140111_map.jpg

※今回は、一般コースなので詳細は省きます。 また、文中の技術に関しては自分も素人なので、正確ではありません 。

 今回の主目的は、最近何度か一緒に登っている同行にを雪山を経験して貰う事です。 同行者は、夏山(雪の無い山)しか登ったことがないということなので、ワカンやピッケルはまだしも軽アイゼンすら持っていません・・・。 当日、同行者は夕方には用事があるとのことなので、近場の鈴鹿へ向かうことにします。
 そこで、雪山初心者でも安心して?登れる竜ヶ岳に向かうことにしました。 前日まで冷え込んで、麓では冷たい雨となっていたので山の上は期待できそうです。

 当日朝は、思ったよりも冷え込みが緩み(麓で0度)天気もまずまずの様です。 竜ヶ岳の登山口となる宇賀渓(うがけい)に7時過ぎに到着するよう、6時に出発しました。
 正月気分もすっかり明けて、早朝の道路はトラックなどが多くなりました。 道路の凍結などもほとんどなく、宇賀渓の道路脇にある無料駐車場に、予定通り7時過ぎに到着しました。 既に2台車が停まっており、3名ほどのグループが出発して行きます。

 こちらも準備をしていきますが、今回は色々と持っていく(軽アイゼン・ピッケル・ワカン・スノーシュー・ダブルステッキ・簡易ソリ)ので分担して持っていきます。

朝の駐車場からの景色

 道路は所々が凍っているので、滑らない様に注意しながら観光案内所まで歩いて行きました。 ここで入山料の200円を払って出発します。 暫くは林道歩きですが、ここも濡れた所は凍っているので乾いた所を見つけながら進みました。

前日までの雪は疎ら

 20分ほど進むと以前(2012年夏)は無かった(と思います)「竜の雫」と書かれた滝がありました。 しかし、この名前誰がつけたのでしょうか?(下写真)

竜の雫

 その先で遠足尾根分岐に到着しました。 ここから急登となりますが、下の方は雪も少なく普通に歩いていけました。(下写真)

尾根上部まで雪は少ない

 心配していた岩場の通過も、先行者がいることもありその足跡を利用させてもらいます。 同行者は当然雪の岩場は初めてなので、足の置き方を支持しながら通過しました。 この岩場の上からは、真っ白な山頂が拝めます。(下写真)

山頂方面は真っ白

 遠足尾根の上部が見えてくると、そのままピークは迂回して左斜面をトラバース気味に進んでいきますが、同行者は慣れない雪の斜面の通過が怖いようでした。(下写真)

尾根上部の様子

 ここからは遠足尾根沿いに登っていきます。  積雪は5cm以下ですが、2箇所ほど細尾根の通過と、右斜面の急なトラバースがあるので、注意しながら通過します。(下写真)

遠足尾根を歩く1

 同行者は、矢張り慣れない雪道で足場のグリップが弱くツルツルと滑りながらの登りとなります。 フラットフッティングを心がけて登るように指示を出しますが、中々要領を得ないのでここで同行者だけチェーンアイゼンを履いて歩いていきます。
 チェーンアイゼンは、以前「編笠山」の下山時にも使っているので問題なく歩いていけるようです。 程なく視界が明けて、山頂方面や鈴鹿南部の山々が見えてきました。(下写真)

山頂方面を望む

釈迦ヶ岳方面の展望

養老山地北部

 先行者は、途中からピーク(の雪)を嫌ってか左斜面をトラバースして行きますが、こちらは練習も兼ねて稜線沿いを進みます。(下写真)

遠足尾根を歩く2

左から銚子ヶ岳・御池岳・藤原岳など

積雪量は少なめ

 2011年1月に雪の竜ヶ岳を登った時とは違い、積雪量は少なめ(以前は腰まで埋まりました・・・)ですが、左斜面の吹き溜まりにはそれなりに雪があるようです。 まずは、ツボ足で雪の上を歩きますが、膝上まで埋まり前進するのが困難です。 ここで持ってきたワカンを同行者が、自分はスノーシューを装着して、雪の上を歩きます。 スノーシューではまったく問題とならない雪の上も、ワカンでは倍以上沈み込むことが分かります。

 ここから1042mピークまで、同行者にはワカンで登ってもらいます。 1042mピークへの登りは急斜面となっているので、スノーシューは前回も利用したヒールリフターを使い登っていきますが、同行者のワカンは雪に埋もれて苦労していました。(下写真)

1042mピーク途中から振り返る

 同行者に、急斜面時のワカンの使い方(カニ歩きやジグを切る)の指示を出しますが、これも簡単には行きません。 苦労しながら登った所で、今度はワカンとスノーシューを交換し付け替えて進みます。(下写真)

金山尾根分岐に到着

山頂を望む

 途中、前方から4名の登山者が下山してくるのが見えましたが、もう山頂までピストンして来たのでしょうか? この辺りまで登ると、強い風とガスで育った樹氷が綺麗に見られました。(下写真)

樹氷は今回も見られた

凍てつく木々

 スノーシューに履き替えた同行者は、上手く歩けないながらもその快適さ(沈み込まない)に夢中です。 その先の急斜面で、今度はスノーシュー(ヒールリフターを利用)で登って貰います。
 ここも傾斜がキツくなると大きなスノーシューでは、登りづらくなるようで雪の斜面に蹴りいれながら進むよう指示を出します。 同じ斜面を、こちらはワカンで難なく登っていきました。

下界を望む

 色々な雪の状態を試しながら歩いていきますが、スノーシューが苦手?な雪の斜面のトラバースも経験してもらいます。 山頂直下に到着すると、ここからはヒールリフターを利用して一気に登って貰います。(下写真)

最後は一気に登る

 こちらはワカンですが、硬い雪面を目視で探しながらグングン登っていきます。 同行者は、疲れが出てきたのか遅れ気味ですが、何とか山頂まで登ることが出来ました。 当初は静ヶ岳までとも思っていましたが、今の同行者では難しそうなので止めとします。(下写真)

静ヶ岳

頑張る同行者

 山頂到着時は、ほぼ同時に登っていた登山者2名と、先行していたのかもう2名の登山者が石榑峠方面の様子を見ていました。 山頂からの眺めはそこそこありましたが、北方面は雪雲で覆われています。(下写真)

四日市方面を望む

尾根を見下ろす

鈴鹿南部を望む

 ここは風が強くて長時間はいられないので、少しおりた所で休憩していくことにします。 自分は持ってきた簡易ソリで、斜面を滑って降りていきますが、雪がふかふかで思うように滑っていけません・・・。 しかし、下の方が凍った斜面となっており、一気に加速して笹の雪面に突っ込んでいきました・・・。(いつもの事で、怪我はありません 笑)

 同行者も同じ斜面をスノーシューで降りていきますが、ここでハプニングが起こります。 事前に下り斜面はスノーシューが苦手と伝えていましたが、勢い良く降りてきたため滑って前方360度の宙返りでズッコケます・・・。(笑ってはいけませんが、漫画でしか見たことのないような、見事な転げ方でした)

 大丈夫かと声を掛けますが、同行者は直ぐには何が起こったのか理解できないようでした。 幸い怪我は無く一安心ですが、もう少し注意しておくべきでした。 少し降りた傾斜が緩く風が弱いところで、昼食休憩として行きます。(下写真)

この辺で休憩

 ここでも、氷点下時の休憩の注意点など説明しますが、ここで氷点下5度となっており余り低くはありません。 もっと低い(氷点下10度以下)場合、手袋を取るのも危険だと釘を差しておきます。
 食事後は、静ヶ岳は諦めて予定通り金山尾根から下山することにします。 食事の間に7名の団体グループや、単独登山者などで山頂方面は大賑わいとなっている様です。(下写真)

木々の間から山頂を望む

 金山尾根分岐から入っていきますが、ここにも山頂を目指す登山者が4名ほどいました。 以前(2011年1月)、この尾根を登りに利用した時は、途中の岩尾根で苦労(腰まで踏み抜きながら通過)しましたが、この日は雪も少なく岩でのスリップを気にするほどでした。(下写真)

雲間から光が差し込む

金山尾根を下る1

 遠足尾根もそうですが、この尾根も入山料を取るようになってからは、テープ目印や場所確認用の番号も異常に増えて、踏跡も濃くなり面白さが半減です。 二箇所ほど急斜面の下りに気をつけながら降りて行くと、次第に雪の量は少なくなり地肌が見えてきました。 こうなると一気に降りて行けます。(下写真)

金山尾根を下る2

 滝方面との分岐まで降りて来ると、ここからは駐車場へと戻っていきます。 吊り橋を2つ渡ると遠足尾根の登山口に合流し、後は溶けて泥濘んだ林道を歩いていきます。 その少し前から風に吹かれてパラパラと雨が待っていましたが、山頂付近は雪となるのでしょうか?

金山尾根分岐に到着

 こうして同行者の初雪山の練習が終わりましたが、また雪山へ登る機会があるのかは不明です・・・。

今回の反省点は、
・特にありません。 自分としては体力有り余りの山行でしたが、午後は天気が下り坂の予報となっていたので、これで良かったと思います。 また同行者の練習ですが、アイゼンやピッケルなどの使用方法などは次回以降行う予定です。

 次回ですが、天気次第でまた雪山(福井か台高)となる予定です。(天気が悪い場合は、静岡か愛知の里山になります)


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コメント 14

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mimimomo

こんにちは^^
おどさんの様な先生がいてくれると助かりますね。わたくしはまだワカンは使ったことがありません。
スノーシューも山登りには使ったことがなくハイキング程度。
アイゼンやシューズチェーンは何度も使いましたけれど。
しかしあまり上手くないです。今年も一度だけ雪山の予定です。
by mimimomo (2014-01-12 15:26) 

旅爺さん

指導者がしっかりしてるので同行者は楽でしょう。
でも流行言葉ですが想定外の事もあるので更なる注意は必要ですね。
雪山もたっぷり楽しんで下さいね。
by 旅爺さん (2014-01-12 17:10) 

海を渡る

こんばんは。
雪山の景色はきれいですね^^。
私にはもう無理ですが、装備が整っていれば(それと先生がいいと)安全で楽しい雪山登山ができるでしょうね^^。
by 海を渡る (2014-01-12 19:19) 

mari

同行者様と同じく、私も来週、初雪山にチャレンジしてきます^^
安全第一で楽しんできます☆”
レポ、参考になりました。ありがとうございます♪
by mari (2014-01-12 21:00) 

tochimochi

色々と指導しながらの登山は大変ですね。
でも慣れてくれば心強いパートナーになってくれることでしょう。
スノーシューは下り斜面が苦手ですか。山スキーのように踵が固定できればいいですね。

by tochimochi (2014-01-12 22:22) 

テリー

雪山を歩くのも楽しそうですね。何年か前に。スキーををやっていたころは、寒さも我慢できましたが、今は、かなり、体にこたえますね。
by テリー (2014-01-12 23:34) 

g_g

同行者の方も良い指導者に恵まれこれからどんどん楽しみながら
歩けるのでは・・・いずれにしても夏山より体力が必要ですね。
by g_g (2014-01-13 09:08) 

ひろたん

お天気が良くてよかったでね。
指導しながらは大変ですね。
慣れてくればルンルンですよね!
今年はまだスノシューは履いていません。
一度履かないとと思っています。
下りは苦手です。
by ひろたん (2014-01-13 21:48) 

joyclimb

ワカン・スノーシューの使い方、参考になりました^^
竜ヶ岳、練習によさそうな山ですね。
360度の宙返りは、恐怖ですね^^;

by joyclimb (2014-01-13 22:35) 

山子路爺

今晩は。
おどさんには雪上散歩っていう感じかな?

by 山子路爺 (2014-01-14 00:37) 

おど

皆さん、NICE!とコメントありがとうございます。 返信が遅くなりました。

mimimomoさん
 先生には程遠いですが、最低限の教えられる事を伝えています。 スノーシューは、もともと平坦地の雪原を歩くためのものですから、それが普通の使い方ですね。

旅爺さん
同行者が遅い(普通なのかも)ので、つい急かしてしまいますね・・・。 想定外は、それこそ想定できないので別として、考えうる最悪の事態に備えてはいるつもりです。(怪我とかで、下山できない状態とか。 道迷いとか。)

海を渡るさん
 自分の場合は、雪山は我流(と本)で覚えたので、あまり教える立場としては適していないと思ってます。 それでも、経験(といっても短いですが)から来るものはあるので、最低限の事を教えて行くつもりです。

mariさん
 今週末に雪山デビューですか。 天気がよいといいですね。 これでmariさんも、雪山の虜ですね。(笑)

tochimochiさん
 山スキーも向き不向きがあるので難しいですね。 いずれにしても、雪山の場合、最後は体力じゃないかと思ってます。

テリーさん
 寒さ応えますね。 自分の場合、数年前からの目眩が頭が冷えると酷くなるので、頭の冷えには注意しています。

g_gさん
 同行者、体力は若いのでなんとかなると思いますよ。(笑) 自分も夏の間に長距離歩いて体力付けたので、多少は無理できるかなと?

ひろたんさん
 大声出しながらだったので、山頂付近で声がかれました。(苦笑) この時期は乾燥しているので喉に注意ですねぇ。 スノーシューにも限界があるので、最後は体力次第ですね。

joyclimbさん
 竜ヶ岳(に限らず鈴鹿の山)は、練習には最適ですよ。 年末行かれた綿向山も、大雪の後で登ると最高です。
 宙返りは深い雪だからこそ可能ですね・・・。

山子路爺さん
 完全に雪遊び状態で登りました。(笑) 実際、標高もなくて麓が近いので安心して遊べます。(怪我には注意ですが・・・)

by おど (2014-01-14 12:32) 

OJJ

樹氷が素晴らしいですね!
スノーシューで前方宙返りとはスゴイですね~ソチへ行きますか?
今年も一度はスノーシュー履きたいです。また開田高原でも行くか・・
by OJJ (2014-01-14 21:45) 

ゆうくん

いつも楽しく長男と拝見させていただいてます、まだまだ未熟な私どもですが、おどさんに少しでも近づけるようね頑張って行きます、いつもアドバイスありがとうございます。
by ゆうくん (2014-01-15 23:49) 

おど

OJJさん、コメントありがとうごさいます。
 樹氷、綺麗でした。 スノーシューでの宙返りは危ないですね・・・オリンピックは無理でしょう。(笑) 開田高原ですか、天気さえ良ければ行きたいですね。

ゆうくんさん、コメントありがとうごさいます。
 こちらもまだまだ未熟なので、日々登りながら経験を積んでいこうと思ってます。

by おど (2014-01-16 17:24) 

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