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[登山] スズラン咲く入笠湿原と入笠山・釜無山・高座岩周遊 [登山]

 今回は、1年前の2月に登った長野県の「入笠山(にゅうがさやま)」の入笠湿原(にゅうがさしつげん)へ日本スズランを見に行ってきました。 しかし、それだけではあっという間に終わってしまうので、「入笠山」を経て「大阿原湿原(おおあはらしつげん)」と「釜無山(かまなしやま)」へ、それから大阿原湿原のテイ沢を通って「高座岩(こうざいわ)」と「入笠牧場」を周遊して来ました。 当日は、梅雨の合間の晴れ間となり、花々や新緑の景色を存分に楽しむことが出来ました。

関連リンク
 2012年02月16日 [登山] 長野県入笠山 雪の青柳コースピストン

スズランアップ

釜無山山頂の笹原

スズラン咲く入笠湿原と
入笠山・釜無山・高座岩周遊
日付2014年06月14日(土)
天気晴れ時々曇り
山域赤石山脈
場所長野県茅野市金沢
距離31.0Km (内12.4Kmは林道など)
累積標高+1833m -1833m
時間9時間15分
人数1名
撮影枚数604枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
179枚 (SONY DSC-TX300V)
264枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)

B(距離長い)

概略 。
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
05:20910m0.0Km大沢公民館 出発
07:05 (01:45)1760m5.6Km入笠湿原
07:15 (00:10)1790m6.3Kmゴンドラ山頂駅
07:45 (00:30)1760m7.5Km入笠湿原
08:10 (00:25)1955m8.7Km入笠山 (5分滞在)
08:35 (00:25)1824m10.1Km大阿原湿原 (10分滞在)
09:15 (00:40)1977m12.2Km程久保山
09:25 (00:10)1952m13.2Km釜無山登山口
10:05 (00:40)2116m15.0Km釜無山 昼食休憩
10:25 (00:20)2116m15.0Km釜無山 出発
11:25 (01:00)1824m19.4Km大阿原湿原
11:35 (00:10)1813m20.2Kmテイ沢分岐
12:05 (00:30)1687m21.6Km林道出合
12:15 (00:10)1696m22.0Km高座岩登山口
12:25 (00:10)1780m22.3Km高座岩
12:55 (00:30)1735m23.7Km入笠牧場入口
13:30 (00:35)1753m26.2Km山頂駅分岐
14:35 (01:05)910m31.0Km大沢公民館 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績)
20140614_map.jpg

 週末は天気が期待できるようなので、1年前から計画していた入笠湿原の日本スズランを見に出かけることにします。 一年前に入笠山に登った時は、2月の大雪の後で一面の雪景色でした。

 土日とも天気予報は晴れですが、日曜日の方が晴れが続くことが予想されました。 しかし、今回もそれなりの距離があるので、翌日ゆっくりと休息できるよう土曜日の登山とします。

 登山口まで2時間半弱の予定で、3時には出発しますが、この日は道路が混雑していました。 しかし、去年の時のような渋滞などはなく、2時間程で南諏訪ICに到着しました。 ここからは以前雪で登れなかった坂道を難なく登り、エプソンの社員寮の脇を通り、登山口となる青柳に到着しました。(下写真)

大沢公民館

 公民館の脇に邪魔にならないように駐車して、出発の準備をして行きます。 すぐ横の橋を渡り、右に見える入笠山へ向かって道路を奥へと歩いていきました。(下写真)

大沢中橋を渡る

入笠山(大沢山)を望む

 雲は多めですが、周辺の天気はよく朝から日差しが強めです。 しかし、気温は余り上がらなかったようで、肌寒い状態からのスタートとなりました。
 見覚えのある道を奥へと進むと「入笠山登山コース」と書かれた大きな看板があるので、そのまま未舗装路へと入っていきます。(下写真)

路端に咲くムシトリナデシコ

以前も通った道へ

 更に奥へと進むと分岐がありますが、ここも見覚えがあるので真っ直ぐ進んでいきます。 その先で再度分岐となり、車の轍は右へと続いていますが、ここに小さな道標で左へ「入笠山ハイキングコース」と書かれていました。(下写真)

冬は埋もれていた分岐標識

 左へ入ると人の踏跡がそれとなく続いているので、見失わないよう歩いていきます。(下写真)

踏み跡を辿る

尾根に乗る

 尾根沿いの道となりますが、相変わらず踏み跡は薄く獣道と一緒になっているようです・・・。 上部で先ほど分岐した林道と出合いますが、その道も決して交通量は多くないようで、ほぼ廃道といって差し支えないでしょう。 登山道はその林道は通らずに、直線的に進むことになります。(下写真)

ここからは以前も通った道に

 以前歩いた時は、雪道でこれほど悪い道?との認識はありませんでしたが、ここから先の林道も細く場合によっては軽い藪こぎの必要もありました。 その為、歩きなれない初心者の方が歩くには道迷いの可能性があると思います。(下写真)

陽が差し込む

 途中、整備された林道と出合いますが、ここだけのようでした。(木を切り出したのか?)(下写真)

整備された林道に出るが無視

 傾斜が緩むと道が鮮明となり、鹿などの足跡も見受けられだしました。(下写真)

傾斜が緩む

フタリシズカ(ピンぼけ)

 途中、笹が多くなりますが、これも林道へと出るまでの短い区間だけです。(下写真)

笹を漕ぐ

 蛇行する林道に出てくると、真新しいタイヤ跡が見られましたが、バイクの通った跡のようです。(下写真)

林道に出る(バイクの跡?)

 ここから以前は、左のトラバース道を歩いていきますが、今回は歩きやすい右の尾根沿いの道を進んでいきました。 しかし、この道は地図には「歩かれていない」となっていますが、実際には良い道が続き草なども少なく歩きやすい道が続きます。
 その道にクリンソウが綺麗に咲いていて、途中からは群生地の中を歩いていきました。(下写真)

クリンソウ

クリンソウ群生(黄色はウマノアシガタ)

 西斜面だからか、草の少ない歩きやすい道を緩やかに登る道となります。 林道は蛇行していますが、尾根沿いは急斜面となっていたので素直に道を歩いていきます。(下写真)

良い道となる

ウマノアシガタアップ

 ここまで獣の気配はあまりありませんでしたが、前方から二頭の鹿が歩いてくるのが見えました。 あちらも人間に気がついたのか立ち止まり、次の瞬間には踵を返して脱兎のごとく逃げていきます。(下写真)

この辺りで鹿と出会う

マムシグサ

 ここまで鳥のさえずりぐらいしか聞こえていませんでしたが、途中から沢山のハルゼミと思われる所を通過していきます。(下動画)

ハルゼミの合唱(Youtube動画)

 ハルゼミの合唱を聞きながら少し進むと、山はまた静まり返っていきます。 林道がしっかりした道となってくると、休業されたお茶屋に到着しました。(下写真)

しっかりとした道となる

お花茶屋

 ここですずらんの里駅方面からの道と合流します。 ここからは一本の林道となり、鮮明な道が続きました。(下写真)

ここからは林道の一本道

 電波塔?を通りすぎて更に登って行くと、平坦となり別荘などが見えてきました。(下写真)

 

別荘地を歩く

 ここまで来ると車の通った跡も鮮明となり、電柱も立ち並ぶ普通の道(但し未舗装路)となりました。 以前は、ここで雪を踏み抜きまくり大変でしたが、雪のないこの時期に歩いてその理由が深い轍だったのだとわかります。(下写真)

天気は良さそう

 程なく「ゴンドラ山頂駅」と「入笠湿原」との分岐に到着しました。 ここでゴンドラ駅方面へと思いましたが、ゲートが締まっており9時から17時だけ開放と書かれています・・・。 仕方がないのでまずは「入笠湿原」へと向かい右へ向かいます。(下写真)

入笠湿原へ向かう(右に)

 少し歩くと「入笠湿原」が見えてきました。 以前は雪で覆われた雪原となっていましたが、今は緑のスズランで覆われています。(下写真)

入笠湿原入口

入笠湿原を俯瞰

説明文

 到着が朝の7時過ぎとなっており、誰もいないかとも思われましたが、以外なことに団体の方なども含め10名以上の方が湿原を歩いていました。(下写真)

入笠湿原

 スズランは後から見ることとして、まずは山頂駅方面へと向かいます。 しかし、道がよく分からないため適当に向かいますが、見当違いの方向に向かってしまい、遠回りとなってしまいました。
 車道を通りゴンドラの山頂駅前に到着すると、この日初めての八ヶ岳の展望が広がります。(下写真)

ゴンドラ駅から八ヶ岳方面(雲で隠れる)

 ここから山頂公園で手厚く守られている「アツモリソウ」を見に行くことにしました。(下写真)

アツモリソウを見に

 木道を登って行くと、柵に覆われ監視カメラの厳重な警備で守られている「釜無ホテイアツモリソウ」が見られますが、2mほど離れているので詳しく見ることは出来ません…。(下写真)

柵に覆われて保護されている

釜無ホテイアツモリソウ(トリミングしズーム)

 名前の由来は、後で登る「釜無山(かまなしやま)」辺りで見られるホテイアツモリソウとの事でした。 ここは「アカノラ山」と名前がついており、ピークの展望へ寄って行くと「富士山」や「南アルプス」が見えていました。(下写真)

アカノラ山(ピーク)からの展望

富士山

右から鋸山・甲斐駒ケ岳・鳳凰三山など

 その後は、入笠湿原へのハイキングコースを巡り戻りますが、ここも道を誤り降り過ぎてしまったため、もう一度登り返してスズランの群生地を通って降りて行きました。(下写真)

楽々コースから登り階段コースで下りる…

スズランを見ながら降りていく

 正直な所、この歳になるまでスズランというものをまともに見たことがありませでした。(アツモリソウも同様ですが・・・) 100万株と言われるスズランの群生を見ながら、まだ人の疎らな(団体の方はいましたが)木道を降りていきます。(下写真)

ニホンスズラン

ベニバナイチヤクソウ(蕾)

マイズルソウ

緑は全部スズラン…

 スズラン以外の花は中途半端な時期なのかあまり見られません。 満足できた所で、次は「入笠山」へ向かうことにします。(下写真)

入笠山へ向かう

 以前は雪の斜面を歩いて山頂へ行きましたが、この時期はその斜面脇も湿原帯となっており、スズランやツマトリソウなどの花が見られました。(下写真)

入笠山も鹿よけの柵で覆われる

朝露に濡れるツマトリソウ

ここにもスズランが

 岩場コースで山頂に向かうと、背後の景色が広がりミネザクラが青空をバックに淡いピンクの花を咲かせていました。(下写真)

ミネザクラ?ズミ

 程なく山頂に到着すると、以前の人で埋め尽くされる山頂とは違い、数名の登山者だけの落ち着いた感じの山頂となっていました。(下写真)

山頂直下

入笠山頂

 この日は雲は多めですが空気は澄んでおり、展望はそれなりに見られます。(下写真)

入笠山から西方面のパノラマ

八ヶ岳はまだ雲の中…

南アルプス北部と富士山(左)

右から仙丈ヶ岳・間ノ岳・鋸岳・釜無山・甲斐駒ケ岳など

富士山(右に鳳凰三山)

中央アルプス方面

諏訪湖を望む(手前は大沢山)

北アルプスは見えない…

 ひと通り見たところで次は「大阿原湿原(おおあはらしつげん)」に向かうことにします。(下写真)

大阿原湿原へ向かう

 道標通りに斜面を下っていきますが、思っていたよりは急斜面ではなく10分ほどで「仏平峠(佛平峠)」と書かれた標識に到着しました。(下写真)

降りていく

ここは佛平峠

 後で分かりますが、ここは「法華道(ほっけみち)」の一部でこの後も旧道を通ることになりました。(下写真)

ここに出てくる

 車道と合流し、「大阿原湿原」まで舗装路を850mほど歩くことになりました。(下写真)

車道歩き

 途中、右手に水場があり「首切清水」の標識が立っているので寄って行きます。(下写真)

首切清水

首切清水説明文

 程なく「大阿原湿原」に到着します。 湿原の前にも駐車場があり、どこから入っているのか数台の車が停まっています。 取り敢えず湿原を見ていきますが、再度寄る予定なので右手のコースを途中まで見ていくことにします。(下写真)

大阿原湿原に到着

大阿原湿原の右コースへ

大阿原湿原ガイド

 湿原に花は見当たらず、まだ早いのかサギスゲなどの綿毛も見られませんでした。(下写真)

サギスゲの花?

 この辺りはガスが流れやすいのか、湿原帯の奥はガスで覆われて良い雰囲気となっています。(下写真)

大阿原湿原1

大阿原湿原2

大阿原湿原3

 途中までで引き返し、予定通り「釜無山」に向かい林道を奥へと進んでいきました。(下写真)

林道を釜無山へと向かう

 林道を歩いていると、大阿原湿原でも見かけた巡視員の方が車で通りかかり、自然保護のため植物採取しないよう注意をうけますが、心無い人達に乱獲されているのでしょう。
 林道は何箇所家で分岐していますが、その一つで左手に入って「程久保山(ほどくぼやま)」へと向かいます。(下写真)

ここで左手の程久保山の道へ

 林道が山頂を通過している面白くもない山ですが、山名辞典にも載っている山なので登ることにします。 始めこそ、轍もある道ですが、徐々に荒れていき笹が生い茂ってきました。(下写真)

この先で笹薮となる

 傾斜が緩むと更に笹が濃くなり、完全なヤブコギ状態となりました…。 更に朝露などで濡れており、ズボンがびしょ濡れとなりそうので、この先の事も考えて雨具のズボンを履いて行くことにします。
 程なく山頂に到着しますが標識や三角点などはなく、境界標識だけ立つ地味なピークなっていす。(下写真)

程久保山山頂

 山頂で廻り込むように林道が下っていきますが、既に林道だった面影は無く広い笹薮が続く所を降りて行きました。 しかし、こんなところでも最近バイクか自転車が通った形跡が見られました。(下写真)

下山路も笹薮…

 先ほど別れた林道と合流する手前で、笹は嘘のように無くなります。 そしてまた林道を「釜無山」へと歩いて行きました。(下写真)

先ほどの林道と合流

 途中、右斜面から水が落ちてきている所がありました。 飲水には適さないようですが冷たい水で、夏場の暑い時期には顔を洗っていきたい所です。(下写真)

水場(冷たいです)

 大阿原湿原から2.7Kmほど歩いた所で、ゲートの手前の右手に大きな看板で「釜無登山口」と書かれている所に到着します。(下写真)

釜無山登山口

 標識には「釜無山」まで5Kmと書かれていますが、これは間違いでしょう…。(せいぜい3Km) ここからは右の登山道を歩いて行きますが、踏み跡が薄く山慣れた人向けのコースでしょうか。(下写真)

踏跡を辿る

 道幅は広がりますが、歩く人は少ないのか薄い踏み跡を辿ります。 手前のピークを右から廻り込むように越えて行くと、笹原の中に「保安林」の道標があり、良い目印となっていました。(下写真)

鹿嶺高原(中央)方面

釜無山が見えてくる

分岐の印

 ここで道は分岐しており、釜無山方面へは笹の中を進んでいきます。 しかし、ここには道標などはないため、所々にある印の紐や地図と方角を定めて向かうことになりました。(下写真)

笹に埋もれた踏跡を辿る

 笹に埋もれて踏み跡は続いていますが、歩き慣れていないと獣道へと入ってしまうでしょう。 途中、1箇所だけ「釜無山」の道標があり安心できます。(下写真)

釜無山の標識が

 この先、基本的に笹薮を進んでいきますが、踏み跡は次第にしっかりしてくるので迷うことは無いでしょう。 また、シラビソやカラマツなどの雰囲気の良い林を見ながら歩いて行けます。(下写真)

良い雰囲気の林を見ながら歩く

 尾根沿いの斜面の林を抜けると、傾斜が緩み一面の笹原へ出てきました。(下写真)

一面の笹原(奥が山頂)

笹原の向こうに2088m峰

笹の道を行く

 この辺り、獣の気配もなく勿論登山者も一人もいないので、気持よく歩くことが出来ました。 笹原を過ぎると、突然苔むした岩の多いピークを通過していきます。 この辺りの雰囲気は、南アルプスではよく見かける景色で落ち着きます。(下写真)

突然、苔むした雰囲気の良い所に

 岩が多いので慎重に通過していくと、また笹原へと出てきますが、山頂は間近でした。(下写真)

山頂付近

 その笹原の中に、一角だけ刈られたところがありますが、そこが山頂でした。(下写真)

釜無山山頂(三等三角点)

 山頂到着が10時過ぎでまだ早かったのですが、ここで昼食を摂ることにします。 暑くも寒くもない気温に加えて、風がそよいで陽射しも雲に隠れ気味で、休憩には最適でした。 また、樹林に覆われ広い山頂から展望はありませんが、笹原の向こうに微かに八ヶ岳も見えていました。(自分としては、好きな景色でした)(下写真)

展望は無いが気持ちのよい山頂

 暑い季節となり、暖かい食べ物は喉をとおりません。 今回は、酷しい登山ではないのでコンビニ弁当を持ってきているので、それとデザートのゼリーを食べて行きます。 ここまで順調に来られているので、急ぐ必要は全く無いのですが、ハエなども五月蝿いので食事後すぐに出発することにしました。(下写真)

山頂を後にする

 大阿原湿原へと戻りますが、途中の分岐から林道へショートカットで降りられそうなので、そちらへ向かいます。(下写真)

夏の雲

帰路は林道へのショートカット(笹薮)

 笹薮を沢沿いに降りていきますが、途中から道を見失って(はじめから無い?)小川の水が流れる中を降りて行きました。(下写真)

ここに出る

 無事林道に出会うと、ここからは先ほどの登山口へ向かって降りていきます。 その途中で、右側の展望が広がり八ヶ岳が見えていました。(下写真)

林道途中、八ヶ岳の展望

 車両ゲートを通過すると、先ほども歩いた林道を黙々と戻っていきますが、行きに無視していた花を愛でながら歩いていきます。(下写真)

登山口はここの右側

大阿原湿原へ戻る

ミヤマハタザオ

シロバナヘビイチゴ

 山頂から1時間ほどで湿原の入り口に戻ってきました。(下写真)

大阿原湿原に戻ってきた

 この時間になって、ようやくこの辺りにも青空が見られだしました。(下写真)

昼頃から天気は回復

 先ほどのコースとは別で、左回りのコースを歩いていきます。(下写真)

左回りのコースへ

 ここも途中から木道を歩いていきますが、周りは湿原ではなく鬱蒼と茂る樹林帯の中を縫うように歩いて行きました。(下写真)

木道に

森林浴

 ここも見るものはまだ少なく、奥の分岐手前にサンリンソウが咲いている程度でした。(下写真)

サンリンソウ?

 サンリンソウとニリンソウの区別は難しいのですが、ガイドによるとこの辺りはサンリンソウが咲いているとのことなので間違いはないでしょう?
 テイ沢と呼ばれる沢沿いの道との分岐に到着しました。 ここからも予定通りこの沢沿いに西へと向かいます。(下写真)

テイ沢分岐

 テイ沢付近には、黄色(ウマノアシガタ)や白(サンリンソウ)が多く、足の踏み場に気をつけながら歩いていきます。 ここまで、多数の登山者とすれ違いますが、ここからは少ないだろうと思っていましたが、予想に反して何名かの登山者を見かけます。(下写真)

ウマノウシガタアップ

テイ沢までは笹

ここにもクリンソウ群生

サンリンソウのアップ

 暫くは沢から離れた所を歩いていましたが、沢と合流すると冷たい風が吹いてきて気持よく歩いていけました。(下写真)

沢沿いの気持ちのよい道

 沢を何度か(ガイドには9回)丸太橋で渡っていきますが、横木も渡してありスリップの心配はありません。(下写真)

しっかりとした丸太橋

?1オサバグサ

 事前にテイ沢は雰囲気の良い所と知っていましたが、もっと暑い時期には涼しく歩け快適だと思います。(下写真)

小さな滝

ラショウモンカズラ

何度か丸太橋を渡る

 思いの外の良い道を徐々に下って行くと、谷幅が広がり明るくなり林道へ出てきました。(下写真)

林道へ出る

林道出合

 テイ沢を見ていると、白い綿毛のようなものがフワフワと漂っています。 種類は分かりませんが、ヤナギ属の綿毛のようで、風に吹かれてフワフワと漂うのが遠目にも見えていました。(下写真)

テイ沢出合

ヤナギの綿毛

 ここからは「高座岩(こうざいわ)」の登山口まで小黒川沿いの林道を歩いていきます。(下写真)

道路脇に群生

高座岩登山口へ向かう

小黒川

 200mほど歩くと、水たまりの橋があり、その奥に登山口が見えてきました。(下写真)

橋(水たまり…)の先が登山口

立派なサルオガセ

高座岩登山口

 木の階段を登っていきますが、すぐに笹の急斜面をトラバースする形でつづら折れに登って行きました。 登山口には、所要時間が10分と書かれていますが、実際には15分ほどは掛かるでしょう。 我慢して登って行くと、樹林帯の上に出て展望が開けました。(下写真)

上部で高座岩に到着

 名前の通り岩場の上にピークがあり、270度(北側以外)の展望が開けています。 岩場の一角には何かが祀られており、これが「高座岩」なのでしょうか?(下写真)

四等三角点

南部の展望

2006m峰

入笠山方面(下にレンゲツツジ)

戸倉山方面

これが高座岩?

 ここで昼休憩にすればよかったと後悔しますが、その前にバテていたでしょう・・・。 この時間になり、雲が流れて青空が覗きだしていましたが、雲は日に暖められ夏雲となっています。
 展望を楽しんだ所で、入笠山方面に戻ることにします。 と言っても、西側から廻り込むように戻るため、入笠牧場を経由していきます。(下写真)

色鮮やかなレンゲツツジ

入笠牧場方面へ

 ここからはハイキングコースなので、よく整備された道となりレンゲツツジやズミの花を見ながら気持よく歩いて行きました。(下写真)

気持ちのよい道が続く

満開のズミ

 途中、岩の多いピークを経由しますが、しっかりした道は続き心配はありません。(下写真)

岩が多い

高見岩

 ここを通過すると下りとなり、程なく「御所平峠」に到着しました。 入笠山の北のマナスル山荘のある所も「御所平峠」と言うので紛らわしいのですが、ここが旧道(法華道)の「御所平峠」だったのかも知れません?(下写真)

御所平峠のお地蔵様

 当初はここから西方面に廻り込む道でと思っていましたが、事前に調べると良い道が東の林道まで続いています。 標識もある「入笠山・鹿嶺高原ハイキングコース」を辿って右手に下って行くと、先ほど通った小黒川沿いの林道に合流しました。(下写真)

今度はこの道を鹿嶺高原まで

林道へと下る

右下に先ほどの林道が見えてきた

ここで合流

 このハイキングコースの道も法華道の一部の様で、説明文が掲示されていました。(下写真)

ここまで法華道の一部を歩いてきた

 暫く林道を歩いて行くと、ゲートがありその向こう側が牧場となっており、右手斜面に数頭の牛が草を喰んでいました。(下写真)

入笠牧場入口

登山者はゲートを乗り越えろとの事

 ゲートを跨いで牧場に入ると、すぐに二股に分かれます。 先ほどのゲートにゴンドラ駅方面は右手(直進)と書かれてあったので、そちらへ進んでいきます。(下写真)

二股を直進(右手)

 ここから入笠山登山口までは、満開のズミ(コナシ)の花が道路脇や入笠山の斜面を白く染めています。(下写真)

満開のズミ

ムラサキサギゴケ

 キャンプに来ているのか、子供の明るい声が響いていますし、遠くから「ヤッホー」の声が何度も聞こえてきます。 明るい陽射しの中、緑濃い牧草地と遠くの景色を眺めながら気持ちよく歩いていきました。(下写真)

右手は入笠山

 途中の展望台?付近では、入笠山では雲に阻まれて見れなかった乗鞍岳や北アルプスなどが、遠くに見えていました。(下写真)

展望台?

入笠牧場からの展望

乗鞍岳(右手前に鉢盛山)

北アルプス方面

 ここでまた綿毛がどこからともなく飛んで来ていました。 その木が道路脇に見えてきますが、近くで見ても何の樹木なのか判断できませんでした。(下写真)

綿毛の正体(種類不明)

 入笠山登山口が近づくと、左手に「小入笠山」が見えてきます。 予定ではここを登るつもりでしたが、向かう車道には「立入禁止」の看板があるので向かうは止めました。(下写真)

小入笠山(大沢山)は立入禁止…

 そうなると後は下山だけとなります。 まだ13時過ぎですが、入笠湿原付近には沢山の観光客と登山者でいっぱいです・・・。 車道歩きは疲れるので、名鉄トレッキングコースの旗を目印に、地道を歩いて進んでいきました。(下写真)

トレッキングコースを歩く

 暫く歩いて車道に合流すると、その先でゴンドラ山頂駅との分岐に到着しました。 ここでほとんどの方(全員?)は、右の駅方面へと向かいますが、ここを左に折れ朝歩いた道を戻って行きました。(下写真)

左へ

 ここからは、迷うことも無い林道歩きとなりますが、蛇行する道を嫌って登る時に確認しておいた、ショートカット出来そうな斜面を下って行きます。(下写真)

ショートカットする

コアジサイ?

 決して急いだわけではありませんが、分岐から1時間ほどで登山口付近の車道に出ると、「八ヶ岳」を間近に見ながら駐車地へと戻りました。(下写真)

駐車地付近から八ヶ岳

今回の反省点は、
・特にありません。 前回と同様、車道歩きが長いので、足に負担が掛かりました。

 次回ですが、土日ともあまりよい天気では無いので、少しでも晴れそうな北東方面の山(浅間山周辺を狙っていますが…)へ行く予定です。


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コメント 16

コメントの受付は締め切りました
よしころん

距離長いって・・・・^^;
まぁ確かにおどさんが入笠山だけだと持て余すでしょうが、それにしても~~~(笑)
最初のミネザクラ?となっているのはズミではないかしら。
蕾や咲き始めは赤味がかっているので^^
by よしころん (2014-06-18 22:24) 

よしころん

?1 はおそらくオサバグサかと。
シダの葉っぱみたいでしたかね。
by よしころん (2014-06-18 22:26) 

ひろたん

こんばんは^^
良い感じの歩きですよね。
沢があり、展望が良くて素敵ですね。
スズランを最近みてないです。
長くこと湿原もみていないです。見たいわぁ。
土日は浅間山ですね。憧れます。
気をつけて行ってくださいね。
by ひろたん (2014-06-18 22:26) 

テリー

31km とは、すごい距離を歩きましたね。
ムシトリナデシコ、初めてのお花です。
by テリー (2014-06-18 23:02) 

旅爺さん

31キロとは爺が健在の頃でも記憶にない距離で驚きです。
アツモリソウが今でも見られるのは奇跡ですよ。
爺も気持ちの上で写真で山歩きさせてもらいました。
by 旅爺さん (2014-06-19 06:30) 

mimimomo

おはようございます^^
長い! わたくしの三日分(^^
入笠山と大阿原湿原には一日で行きますが^^ それもゴンドラ使ってですよ・・・
お花の名前,もう書いてくださってますね オサバグサです。
お天気が良くて展望があちこちできいて良い歩きでしたね。
by mimimomo (2014-06-19 06:38) 

g_g

相変わらずのロングコース、感心してます。
?1は答えが出ているようです・・・
アツモリソウまだ咲いているところがあるんですね。
by g_g (2014-06-19 07:56) 

海を渡る

おはようございます。
たくさんの高山植物が見られ、展望の素晴らしいコースですね^^。
それにしても距離が・・・
by 海を渡る (2014-06-19 08:59) 

おど

よしころんさん、コメントありがとうございます。
 ミネザクラ、ズミに修正しました。 ピンクに色づいていたので桜かなぁと思ってました。 ?1もオサバグサで間違いありませんので、修正しました。
 ご指摘いただき有り難うございます。

ひろたんさん、コメントありがとうございます。
 気持ちのよい歩きが続きました。 今度は秋にもう一度行ってみたいところですね。 週末の浅間山は、午後から雨の予報となってきたので微妙になってきましたねぇ・・・。

テリーさん、コメントありがとうございます。
 今回も、距離は長めでしたが、ほとんどは車道なのでそういう所は即効で通過ですね。(笑) ムシトリナデシコ、私も初めてみましたが、近くの方が路肩で育てているのでしょうか?

旅爺さん、コメントありがとうございます。
 アツモリソウ、自分は初めて見ましたが、貴重種であまり見られませんね。 柵の中では数株栽培中らしいですよ。

mimimomoさん、コメントありがとうございます。
 山頂の周遊は皆さんもされていますね。 折角なので、釜無山まで歩けば、もっと整備された道になると思うのですが、自然破壊に繋がりますからねぇ。

g_gさん、コメントありがとうございます。
 釜無山では見かけませんでしたが、どこかに隠されてアツモリソウが咲いているのでしょうね。 鹿がおおいところなので、人以外でも絶滅の危険はありそうです。

海を渡るさん、コメントありがとうございます。
 高山植物は多かったのですが、見方が悪いのか花は少なめでした・・・。 展望と言うか、新緑や草原など景色が良い所なのでお勧めですよ。

by おど (2014-06-19 12:48) 

joyclimb

長距離かつ、歩く速度は約3.4km/hと早いですね!
スズラン、可愛い花ですね^^
私は、スズランをまだまともに見たことがないです^^;

by joyclimb (2014-06-19 21:18) 

tochimochi

クリンソウが見事ですね。
私も自生しているスズランを見たことがありません。
近くにあるようなのでいつかは、と思っているのですが・・・。

by tochimochi (2014-06-20 12:44) 

nousagi

おどさんの入笠山の歩き方ですね。(^^;)
特に車道歩きは長くて、暑かったのでは?
どこでも盗掘が悩みの種のようですね。
by nousagi (2014-06-20 17:32) 

OJJ

歩きましたね~31キロ!アップダウンのある中で・・・入笠山周辺で。
見たかったな~スズランの群生地・・正直言いましてスズランは鉢植えしか知りません・・泣) 神戸には鈴蘭台という山中の駅がありますが・・笑)
by OJJ (2014-06-20 21:45) 

山子路爺

ぶらり歩きにちょうど良いかなっと思ったら、31km……長いなぁ〜。
当方2014年も半分過ぎようとしているのに……予定すら組めません。

by 山子路爺 (2014-06-21 16:02) 

ゆうくん

クリンソウにすずらん、そして富士いいですね、去年の思い出が、それにしてもロングランには、長男にはみせられません、行きたいと言ったら私の体が持ちません(笑)
by ゆうくん (2014-06-21 21:49) 

おど

joyclimbさん、コメントありがとうございます。
 林道ある気がほとんどなので、平均速度は5Km近いかと思います。(苦笑)

tochimochiさん、コメントありがとうございます。
 クリンソウは沢山咲いていました。 スズランは、山(湿原)でもほとんど見かけませんね。

nousagiさん、コメントありがとうございます。
 車道歩きと行っても、舗装路は一部だけでした。(ほとんど未舗装路) それと、朝の気温が低めだったからか、日中もそれほぞ暑くは感じませんでした。 下山後、温泉に寄る予定でしたが、汗を余りかかず乾燥していたので、結局寄るのをやめましたよ。

OJJさん、コメントありがとうございます。
 入笠山、標高差もあまりないので疲れもあまりなく気持ちよく歩けました。 自分は、スズランの鉢植えも見たことありませんでした・・・。

山子路爺さん、コメントありがとうございます。
 リフトに乗って山頂のぶらり歩きは快適だと思います。 特に真夏は、2000m前後の高原なので涼しいと思いますよ。

ゆうくんさん、コメントありがとうございます。
 ここや八ヶ岳は、関東方面からもアクセスしやすいので、長男くんには良いでしょうね。 長い距離歩くのは無理でしょうから、釜無山を止めれば良い距離になると思います。(釜無山は、よい山なのですが展望ありませんし、山歩きに比べて林道が長過ぎますねぇ)

by おど (2014-06-22 10:32) 

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