[登山] 奈良県 音羽三山・龍門ヶ岳・御破裂山周回縦走 [登山]
最近、歩く距離が短くなっていたため、久しぶりに新緑の山を堪能するべく、奈良県の「音羽(おとわ)三山」に登ってきました。 しかし、これだけでは距離も時間も短いので、近場の「龍門ヶ岳」と「御破裂山(ごはれつやま)」へ足を延ばし、下山した多武峰(多武峰)では関西の日光と呼ばれる「談山神社(たんざんじんじゃ)」(の桜)を見学していきました。
薄雲が多く春霞で遠望は効きませんでしたが、幾つもの展望地からは奈良盆地が眼下に望めました。
日付 | 2015年4月12日(日) | ||
天気 | 薄曇り時々晴れ | ||
山域 | 龍門山塊 | ||
場所 | 奈良県桜井市大字八井内 | ||
距離 | 21.0Km | ||
累積標高 | +1634m -1634m | ||
時間 | 7時間20分 | ||
人数 | 1名 | ||
撮影枚数 | 719枚 (FUJIFILM FinePix XP200) 104枚 (SONY DSC-TX300V) 110枚 (Panasonic DMC-GM1) | ||
登山難度 (A:安易~E:高度) | B(大峠・細峠間、道迷い注意) | ||
概略 | 。 | ||
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績) | |||
05:55 | 350m | 0.0Km | 不動滝駐車地 出発 |
06:15 (00:20) | 358m | 1.6Km | 善法寺参道入口 |
06:35 (00:20) | 590m | 2.6Km | 善法寺(参拝) |
07:10 (00:35) | 851.4m | 3.5Km | 音羽山 |
07:20 (00:10) | 889m | 4.1Km | 経ヶ塚山 |
07:45 (00:25) | 904m | 5.0Km | 熊ヶ岳 |
08:05 (00:20) | 772m | 5.8Km | 大峠 |
08:25 (00:20) | 804m | 6.8Km | 龍門ヶ岳分岐 |
09:07 (00:42) | 904m | 8.9Km | 龍門ヶ岳 8分滞在 |
09:20 (00:13) | 834m | 9.5Km | 龍門ヶ岳鉄塔 休憩 |
09:27 (00:07) | 934m | 9.5Km | 龍門ヶ岳鉄塔 出発 |
10:05 (00:38) | 804m | 11.2Km | 龍門ヶ岳分岐 |
10:20 (00:15) | 730m | 12.2Km | 730m付近 昼食休憩 |
10:40 (00:20) | 730m | 12.2Km | 730m付近 出発 |
11:00 (00:20) | 704m | 13.1Km | 細峠 |
11:20 (00:20) | 712m | 13.9Km | 竜在峠 |
11:50 (00:35) | 650m | 16.1Km | 冬野(良助親王墓) |
12:25 (00:35) | 607m | 18.5Km | 御破裂山 5分滞在 |
12:45 (00:20) | 480m | 19.4Km | 談山神社 散策 |
13:15 (00:30) | 350m | 21.0Km | 不動滝駐車地 到着 |
ルートラボ
昨年のこの時期は吉野へ桜を見に行きましたが、今年はその手前にある桜井市の「談山神社(たんざんじんじゃ)」に行くことにしました。 そこで下山が神社となるように、音羽三山から周回コースで巡ることにします。
適当な駐車地がないので、下山後の事も考えて「不動滝」の駐車余地に向かいます。 午後から下り坂の天気となるのと、日曜日の山行なので朝3時半に起きて出発しました。
以前と同様、東名阪道と国道25号線を走り、針ICで降りて南下して行きました。 宇陀から西方面へと向かい、桜井の市街地で県道37号線に左折して談山神社方面へと入っていきます。 細い道を暫く走ると左手に初めの目的地の「善法寺」の看板が出ますが、暫く直進していきます。 左に広い道との分岐に不動滝の看板を見た所で、そちらへ左折して奥の橋を渡ったところの路肩に駐車して行きます。(下写真)
まずは、音羽山へと登りますが、麓の葉付き銀杏で有名な善法寺を経由して向かうことにします。 今回は久しぶりにまったく雪の心配がないので、超軽装備でザックを背負っていないかと錯覚するほどでした・・・。 準備が整った所で、先ほどの県道の歩道を暫く戻りました。(下写真)
2百メートルほど歩いたところで、右手の分岐を登っていきます。(下写真)
暫くは急登となりますがすぐに水平道となり、人気のない林道となりました。(下写真)
浄水場を通りすぎて、谷沿いの道を大きく廻り込むと善法寺の参道との分岐に到着しました。(下写真)
ここまで20分ほどですが、ここからの急登を進むにはよい準備運動となっています。 左手のコンクリートの舗装路を登っていきます。 道端には所々に丁石が立っており、月齢(石の上部右に月齢を模した月が掘られていました)と丁で距離を示しているようです。(下写真)
「がんばれ」など随所に神社の看板が建っており、訪れる人を励ましています。 それにしても急登で、車も通れる様ですが雪がある時だと苦労しそうです。(下写真)
息が上がらない程度で登って行くと、コンクリート製の道の左に石の階段が見えてきました。 ここを登って行くと、神社の境内へと続いていました。(下写真)
十七夜十七丁(右上に十七夜の月が)境内を通り正面に見える本堂へと登ります。 遠目では人に見える人形が二体あるので一瞬びっくりしますが、ここでお参りをして行きます。(下写真)
番犬が、朝早くからの不審者を見て盛んに鳴きだしました。 すると、住職である尼僧が朝のラジオ体操も兼ねて出てこられ「はやいですねぇ」のお言葉が。(この時点で6時半…) お参り後、元の階段を降ろうとすると、左手から行けますとのお言葉を頂きそちらから向かいます。 この時期は、葉どころか芽も見られない「お葉付きイチョウ」を見ていきました。(下写真)
修行場となっている不動堂の横を通り過ぎると、ここからが本格的な山道となりました。(下写真)
宝くじの桜の植樹の看板を見た所から、急登になっていきます。(下写真)
途中、右手に展望台方面の分岐があるので、そちらから向かうことにしました。 標高が一気に上がり、後ろを振り返ると奈良盆地と金剛山地の山並みが見えてきました。(下写真)
斜面にはまだ芽吹きだけの桜の他に、スミレやキランソウ、それに終わりかけのアセビなどの花が咲いていました。
つづら折れの道を暫く登ると傾斜が緩み、ベンチのある展望台の上部に到着しました。(下写真)
今回のコースは、展望に恵まれないことは知っていたので、ここで景色を堪能していきます。 満足した所で、道標に従い樹林帯の斜面へと向かいました。(下写真)
斜面は水はけが悪く泥だらけとなっていて、前日のものと思われる足跡が付いています。 滑らないように足元を確認しながら登って行くと、傾斜が緩んできて正規のルートと合流しました。(下写真)
緩やかな斜面となり、そこを登って行くと「経ヶ塚山」との分岐とその奥に「音羽山」の山頂が見えてきました。(下写真)
音羽山の山頂は樹林に覆われて展望はありません。 写真だけ取ると、次の目的地となる「経ヶ塚山」へと言ったん降下していきます。(下写真)
暗部を通りすぎると、上りとなりますが、それほど標高差はありません。(下写真)
ひと登りすると、こんもりとした山頂部が見えてきて、塚というのも頷けます。(下写真)
山頂は暗い感じではありませんが、ここも樹林に覆われて展望は全くありません。(下写真)
すぐに「熊ヶ岳」へと向かいます。(下写真)
ここも急登の下りで途中から石が多くなり、濡れた石や木の根に足を取られないよう注意しながら降りていきます。 ガイドブックに山抜け跡と書かれていた場所からは、初めて左右の展望が開き、前方に「熊ヶ岳」が大きく見えてきました。(下写真)
鞍部を通り平坦な道となると、植林の樹間から東方面の展望が覗いていました。(下写真)
山頂が近づくと笹が多くなります。 幸いよく刈られており、問題とはなりませんでした。(下写真)
思ったよりも標高差は無く、ひと登りで山頂に到着しました。(下写真)
笹が刈られた山頂も展望は無く、次の目的地の「大峠」に向かいます。(下写真)
急斜面を一気に下って行き、再度登り返すと、電波反射板が見えてきました(下写真)
電波反射板は、奈良盆地方面に向けられており、そちら側だけ気が切り落とされ展望が望めました。(下写真)
プラスチック製の階段を下りて行き、少し進むと四等三角点(点名:熊ヶ岳)があります。(下写真)
ここから大きく降る道となり、暫く降りると4方に分岐する広い峠に到着しました。(下写真)
通常の音羽三山は、ここで「不動滝」へと下山するようですが、まだ出発から2時間10分(8時過ぎ)しか経っていません・・・。 天気も悪くは無いので、予定通り「龍門ヶ岳」へと向かいます。(下写真)
「龍門ヶ岳」と書かれた道標に従い、対向の尾根に取り付きます。(下写真)
この先は歩く人が少なくなるのか、先ほど寄りは荒れた道となりました。 所々で倒木が行く手を遮り、都度迂回して行きます。(下写真)
程なく龍門ヶ岳との分岐に到着しました。(下写真)
ここで直進すると「龍門ヶ岳」、右手に行くと「細峠」方面となります。 ここは直進して「龍門ヶ岳」へと向かいますが、笹が多くなっていきました。(下写真)
ここまで背丈の低い笹で、それなりに刈られているので露払いしながらも快適に歩けています。 地図には直登となっているピーク手前で、右手にトラバースする道となりました。
笹薮となり進むごとに背丈が高くなっていきます・・・。 右斜面が切れており、道幅も狭いので滑らないように注意しながら進みます。(下写真)
気が付くと自分の背を越える笹をくぐる道となり、ここも露を払いながら歩いていきます。(下写真)
ピークを通り抜けると笹が無くなり、東斜面は伐採されていました。(下写真)
鞍部に到着すると道標があり、ここが三津峠だと分かります。(下写真)
名前の由来となっている「三津」の集落方面からの良い道が合流し、その先はよく手入れされた道となっていました。 踏跡もあり、三津方面からの登山者や作業者が多いのでしょうか?(下写真)
下草も殆ど無い歩きやすい道を、気持ちよく進みます。(下写真)
緩やかな上りとなり、低木の植林帯に入っていきます。(下写真)
斜面を登って行くと唐突に前方が明るくなり、高圧鉄塔が見えてきました。(下写真)
伐採された草地となり、後方を望むと先ほど登った「熊ヶ岳」などが見えていました。(下写真)
ここまで来ると山頂まではひと登りです。(下写真)
最後の急登を登りつめると、大きな祠の建つ山頂に到着しました。(下写真)
祠は扉が閉められていたので、開けて参拝をしていきます。(下写真)
ここも展望は全くなく、休憩は先ほど高圧鉄塔の草地で取ることにします。 薄日の射す草地で、お昼には早過ぎるのでおにぎりを一つだけ食べて行きました。
小休止後は、分岐まで戻ります。 三津峠先の、トラバースの笹薮は嫌なので、地図通りにピークを登って行くことにしました。(下写真)
伐採斜面へと向かい、右手の斜面からピークを目指します。(下写真)
稜線に合流すると、笹のない稜線を歩いていきます。 しかし、ここも倒木があり若干歩きづらいところはありました。(下写真)
下りとなると、ひざ下の笹が出てきますが、古い踏跡を辿り本道に合流しました。(下写真)
その後は分岐へと戻り、細峠方面へと向かいます。(下写真)
ここからもいくつかのピークを経由しますが、標高差は少ないので気持よく歩いて行けます。(下写真)
展望はよくありませんが、陽当りの良い明るい稜線が続きます。 そろそろ10時半頃なので、明るく休憩できそうな所で昼食休憩としていきました。(下写真)
すぐ近くでチェーンソーの伐採音が響いています。 薄雲が多くはっきりしない天気ですが、陽射しはあるので寒くは感じません。 軽めの昼食の後は、引き続き細峠へと向かいます。(下写真)
725mピークでは、ここまで展望のなかった南西方面が良く見えていました。(下写真)
鞍部へと下りていくと、広い「細峠」に到着しました。(下写真)
ここには道標と石碑が立ってており、今回の反対コース(多武峰から龍門ヶ岳)で歩いた芭蕉の句が刻まれています。(下写真)
尾根沿いの道は広くなり、昔からの街道でしょうか?(下写真)
暫く広い道を進んでいくと、前方のピークへ向かう道が右奥に続いていました。(下写真)
ここは指示通り下草の映える尾根沿いに進み、急登をピークへと登って行きました。(下写真)
「城ヶ峯」の山頂からも展望が望めます。(下写真)
スミレの多い斜面を下って行くと、今回の縦走路の末端にあたる「竜在峠」に到着しました。(下写真)
ここからは「冬野」の集落へと向かいます。(下写真)
すぐに、昔茶屋が立っていて今は休憩所のある分岐に到着します。(下写真)
ここは直進し「冬野」へと降りていきます。 道幅が広がり緩やかに下りていくと、里に多い花が見られ始めました。(下写真)
程なく前方の視界が開け、冬野集落に到着しました。(下写真)
軒先を通りすぎて、車道へと向かいます。 ここから左手に向かうと、「良助親王墓」があります。(下写真)
お墓と行っても、盛り土された古墳のような所を見ていきます。(下写真)
ここから談山神社までは800mとなっています。(下写真)
細い路地を道標に従い神社へと下りていくと、ここでこの日初めて登山者?とスレ違います。(下写真)
前方から車の走行音が大きく聞こえてきて、程なく車道上の高架を渡ります。(下写真)
右手に行くと「談山神社」ですが、ここは左の林道を登り「御破裂山(ごはれつやま)」へと向かいます。(下写真)
散策する観光客も多く、昼近くなので昼食休憩される人も見受けられました。(下写真)
林道を登り綺麗な桜を見ながら、右手の細い道へと入ります。(下写真)
林道では、ハイキングで歩く下山中の観光客の方達とスレ違います。(下写真)
砂利道を登ると傾斜が緩み、談山神社との分岐を通り過ぎると、あっけなく「御破裂山」に到着しました。(下写真)
山頂と行っても上部へは登れないようになっていて、裏は神域となっているのか立入禁止となっています。 右手(西)に展望地があるので、そちらから奈良盆地の最後の展望を眺めていきました。(下写真)
昼過ぎとなり濃い雲が多くなってきていますが、ここまで来れば一安心です。 先ほどの神社の分岐から下りていくことにします。(下写真)
程なく、神社の名前の由来となる談山(かたらいやま)の小ピークに到着しました。(下写真)
少し戻り石段を下りていくと、神社の境内に降りてきました。(下写真)
ここからは目的の桜と十三重塔を初め、いくつかの重要文化財を見て行きます。(下写真)
見学後は参拝料(大人500円)を払い外に出ると、東大門方面へと下山します。(下写真)
赤い橋を渡りコンビニでトイレと買い物をすました所で、駐車地へと戻って行きました。 駐車地にある、朝は気が付かなかった「破不動」を見ていき、早い帰路につきました。(下写真)
今回の反省点は、
・特にありませんでした。 久しぶりの雪のない所で、ザックも軽量だったこともあり、快適な山行となりました。
次回ですが、土曜日の天気が久しぶりに良くなりますが、雪のあるところか花の咲くところか悩んでいて、まだ決まっていません…。
相変わらずの長距離をハイペースで歩かれてますね。
まだ山野草は少なかったようですね。
by g_g (2015-04-16 07:26)
奈良盆地の眺めが良いですね。
by joyclimb (2015-04-16 23:03)
山歩きをしていて、
石仏や、神社や、お寺など
古いものがあったりすると
ちょっと気分が一新されて
また、ほっとしたりもします。
山の中一辺倒もいいですが
こういうのもいいですね。
ワンちゃん、私も時々けたたましく吠えられます。(^^;)
by nousagi (2015-04-17 08:59)
山里の桜が良いですねぇ〜
吉野の桜を一度見なくっちゃと思いつつ、今年も実現せずです。
by 山子路爺 (2015-04-18 14:57)
神社と桜はやはり絵になりますね^^
爺さま同様わたしも吉野の桜はいつかの憧れです~~~♪
by よしころん (2015-04-18 18:04)
まだ桜のある時期、こんな歩きをしてみたいけど花粉が・・(ヒノキかな)
音羽山は良い名前ですが熊ケ岳はちょっと尻込みしますね・・笑)
by OJJ (2015-04-19 09:10)
皆さん、NICE!とコメントありがとうございます。
g_gさん、
草木は次第に碧くなってきましたが、まだまだ花は少ないですね。
joyclimbさん、
奈良はあまり馴染みがないので、今回初めて景色を見て何となく全体がわかった感じですね。
nousagiさん、
奈良や京都の山は、こういう所が多くて、登山後も色々と楽しめますね。 ワンちゃんは、朝早くから怪しい?人が侵入したので吠えたのでしょうねぇ。
山子路爺さん、
去年に続いて、綺麗な桜が見られました。 吉野は混むので、当分は遠慮します・・・。(笑)
よしころんさん、
神社やお寺の桜や紅葉は絵になりますね。 日本の元風景と言うか、心が安らぎます。
OJJさん、
この山域、今は周りを集落に囲まれているので、熊は出ないと思いますが、昔はいたのでしょうね・・・。 この時期、花粉は我慢するしかありませんねぇ。
by おど (2015-04-22 12:42)