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[登山] 中央アルプス 空木岳へ避暑登山 [登山]

 今回は、日中が暑くなりそうなので避暑目的で「空木岳(うつぎだけ)」に登ってきました。 5年前に秋にも利用した菅の台コースで向かいましたが、生憎の曇り空で展望はありませんでした。 しかし、目的の避暑とお花畑を十分に堪能する事が出来ました。

関連リンク
 2010年10月09日 [登山] 中央アルプス 池山尾根から空木岳へ紅葉登山

空木平から空木岳山頂を望む

中央アルプス
空木岳へ避暑登山
日付2015年07月31日(金)
天気晴れのち曇
山域中央アルプス
場所長野県駒ヶ根市赤穂
距離17.2Km (内0.3Km林道歩き)
累積標高+1840 -1840m
時間09時間20分
人数2名
撮影枚数0413枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
0352枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4)
0012枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)
B(岩場注意)
展望
(A:良い~E:なし)
A(この日はガスで展望なし)
見どころお花畑、百名山、駒石
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
06:201215m0.0Km池山林道登山口 出発
06:40 (00:50)1360m0.6Km池山林道終点
06:55 (00:15)1502m1.5Km鷹打場
07:25 (00:30)1760m3.0Km池山尾根水場 (5分休憩)
08:00 (00:35)1977m4.2Kmマセキ平
08:45 (00:45)2213m5.2Km大地獄
09:55 (01:10)2546m7.0Km空木平カール分岐
10:20 (00:25)2528m7.5Km空木平避難小屋 (15分休憩)
11:20 (01:00)2796m8.7Km駒峰ヒュッテ (10分休憩)
11:35 (00:15)2864m8.9Km空木岳 昼食休憩
12:30 (00:55)2864m9.1Km空木岳 出発
12:35 (00:05)2796m9.3Km駒峰ヒュッテ
12:55 (00:20)2675m10.1Km駒石 (10分休憩)
13:20 (00:25)2551m10.7Km空木平カール分岐
14:00 (00:40)2213m12.5Km大地獄
14:50 (00:50)1760m14.7Km池山尾根水場
15:40 (00:50)1215m17.2Km池山林道登山口 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績)
20150731_map.jpg

※今回は、以前も歩いたコースなので詳細を省いて花の写真を中心とします。

 7月29日から8月5日まで夏季休暇(間に何回か仕事…)ですが、ここの所の暑さで自宅にいるよりは、何処かの山に登っていたほうが涼しく過ごせそうです。 とは言え、翌日(8月1日)は仕事があるので、標高はそこそこあり短め?の山へ出かけることにしました。 そこでいつもの同行者と一緒に、以前は秋に巡った菅の台から「空木岳」を目指します。

 自宅から2時間ほどと見て、4時に出発しました。 いつもの様に中央高速を「駒ヶ根IC」で降りて、駒ヶ根高原へと向います。 ここから先は以前も走っていますが、スキー場や別荘で複雑な道を奥へと入って行きました。 次第に悪路となりますが、前回の阿多野郷の林道ほどではありません。

 ほぼ予定通り6時過ぎに到着しました。 しかし、登山口近くの駐車地はいっぱいなので、広い路肩に停めて出発の準備をします。 林道を登山口へと戻り、尾根沿いに林道をショートカットして行きました。(下写真)

林道中腹の登山口

三本木地蔵

お地蔵様

 いきなりの急登ですが、ほどなく林道終点に到着します。(下写真)

池山林道終点

 ここからは駒ヶ根の市街地など展望が望めますが、この日は雲も多く水蒸気やチリのせいか遠望が全く効きません・・・。(下写真)

朝方は晴れ間が覗く

 まずは登山口から池山手前までは遊歩道をつづら折れに歩いていきます。(下写真)

空木岳登山道入口

遊歩道を進む

 暫く登ると鷹打場(たかうちば)と呼ばれる池山との分岐に到着しました。(下写真)

池山分岐(鷹打場)

 今回、池山へは向かわないのでトラバース道を進んでいきました。 登山道脇には花が多くなり、この辺りの山域に多いヤマホトトギス(タマガワホトトギス)が見られました。(下写真)

キバナノヤマオダマ

タマガワホトトギス

センジュガンピ

 途中何名かの登山者と遭いながら、池山との鞍部に到着しました。 ここには冷たく豊富な水場があり、予定通りザッグのぬるい水を入れ替えていきました。(下写真)

池山・空木岳分岐点

水場で喉を潤す(冷たくて美味しい)

 ここは正にオアシスで、沢山の登山者が休憩を取っていました。 水分補給出来た所で、先へと進みます。(下写真)

出発する

 分岐となり、左手に遊歩道、直進で右斜面のトラバース道となります。 行きは以前も歩いたトラバース道へと入って行きました。(下写真)

右斜面を進む

 鬱蒼と茂る樹林帯で暗く湿気が多くなり、開花しているカニコウモリやセリバシオガマが沢山見られました。(下写真)

カニコウモリ(花が開き)

セリバシオガマ

 暫くは平坦なトラバース道ですが、途中からは尻無と呼ばれる合流点へと登る急登となりました。(下写真)

急登となる

尻無

 尻無からは先ほどの遊歩道と合流し、尾根沿いを進んでいきます。(下写真)

尾根沿いの道となる

 マセナギと呼ばれる平坦地を通りすぎると、左斜面をトラバースして行きました。(下写真)

左にトラバース

木漏れ日の中を進む

 右手が急斜面となり、木々の間から檜尾根が見えてきました。(下写真)

檜尾根方面

?1(ショウマ)

 以前も見た危険警告の看板を通り過ぎると、このコースの核心部となる大地獄と小地獄の岩場となります。 とは言え、以前よりも整備が進んでおり、鎖も太い立派なものとなっていました。(下写真)

ここから大地獄・小地獄

細尾根に

ハクサンオミナエシ?

ミヤマアキノキリンソウ

ここから岩が多く

 岩が多くなり大地獄への降下を始める手前で、鎖場が多くなる前にと休憩を入れていきました。(下写真)

大地獄手前で休憩

山頂方面は雲…

 一旦鞍部に降りると、長い鎖場となりますが、左の木の根を頼りに登っていけるので、それほど危険ではありません。(下写真)

鎖場を登る

階段と岩を登り

ヨナ沢ノ頭を仰ぎ見る

 この辺りから下山する多くの登山者とスレ違いました。 小地獄を通り過ぎ、危険の看板を通り過ぎるとヨナ沢ノ頭の左斜面をトラバースして行きました。(下写真)

山腹を左から巻く

 このトラバース道は、谷間からの湿った冷たい空気の影響からか花が多く、次第に歩みが遅くなっていきます・・・。(下写真)

シモツケソウ

クロトウヒレン

?2

谷から涼しい風が

クルマユリ

ヤマハハコ

キオン

?3

ホタルブクロ

巻道が続く

イチヤクソウ

左斜面はお花畑

 次第に木々の植生も変わり、前回同様に針葉樹が多くなってきました。 陽射しも当たり始めているので、途中で日焼け止めと帽子、それにサングラスをかけて行きました。
 その後も色々な花が見られ、同行者に遅れを取り始めます。(下写真)

ゴゼンタチバナ

サラサドウダン

モミジカラマツ

ハクサンフウロ

ニッコウキスゲ

タカネボウフウ

オトギリソウ

 高山植物が多く見られだした所で、空木平との分岐に到着しました。(下写真)

空木平分岐

 ここで予定を変更し、ガスで天気が悪そうなので、まずは空木平へと進むことにしました。 左手にジョジョに降りる道へと入ると、別天地となります。 登山道沿いに、多様な花が見られだしお花畑の中を歩く道となって行きました。(下写真)

ミヤマホツツジ

マルバダケブキ

グンナイフウロ

ミヤマコウゾウリナ?

シナノキンバイ

クチバシシオガマ

エゾシオガマ

ガスで視界無し

ウサギギク

登山道脇にミヤマキンポウゲ群落

ミヤマキンポウゲ

コバイケイソウ

チングルマ

キバナノコマノツメ

ツガザクラ

ミヤマキンバイ

コイワカガミ

ミヤマアキノキリンソウ

 花を見ながら歩いて行くと、前方が開け雲の合間から青空と山頂が見えてきました。 右手には駒石と思われる巨石も見えています。(下写真)

右手に駒石

 左手から小川と合流すると、空木平避難小屋に到着しました。 小屋はカール地形の最低部に建っているので、周りはお花畑となっています。(下写真)

エゾシオガマ2

オトギリソウ2

イブキトラノオ

空木平避難小屋

 小屋の中を覗くとザックがデポされていますが、登山者の姿は見えません。(下写真)

中も綺麗

イブキトラノオ群生

 小屋の中で暫く休憩して行きますが、寝そべっているだけでも心地よい風が吹いて来て眠たくなってきました・・・。 休憩後は、山頂に向かって一気に登っていきます。 しかし、時折ガスが流れ周りの景色が霞んでいきました。(下写真)

ガスが立ち込める

オンタデ

ウサギギク群生

駒石遠望

山頂へ向かう

 沢の冷たい流れを登っていく道となります。 数週間前までは、ここも残雪に覆われていたのか、チングルマの花が目立ちました。(下写真)

沢沿いに進む

チングルマ群生

山頂が近くに

 山頂が近づきますが、時間的にもそろそろガスに覆われる時間のようです・・・。(下写真)

無情にも後ろからガスが…

 上部の大きな岩の下に残雪が残っていました。 しかし、残り僅かとなり、一週間以内にはほとんど溶けていそうです。(下写真)

残雪も残り少し

 次第にザレたハイマツ帯の登りとなります。 最後の登りなのですが、この日はそれほど急いだわけでも無いのに、普段の疲れからか高山病の症状が何時もより強く出てきており、足が上がりません・・・。(下写真)

最後の急登

チングルマの実

小屋を振り返る(最後の展望)

 数歩置きに息を整えてゆっくり登って行きます。 途中、小屋番さんと思われる方とすれ違い、何とか駒峰(こまほう)ヒュッテに到着しました。(下写真)

空木駒峰ヒュッテ

 以前は、雨の中ここで休憩していきましたが、まだ雨は降りそうもありません。 少し休憩してから、すぐ近くの山頂を目指しました。(下写真)

山頂はすぐそこに

木曽駒ヶ岳方面はガスの中

振り返る

 一歩一歩登って行くと、出発から5時間とコースタイム通りの時間で山頂に到着しました・・・。(下写真)

何度目かの空木岳

 この日はガスが湧いている割には陽射しが強く日向には長い間とても居られません。 岩場の影を探して、木曽殿山荘方面の稜線を少し歩きます。(下写真)

休憩場所を探して

 迫り出した岩の日陰で昼食休憩としていきます。 ゆっくりと昼食休憩を取り憑かれを癒やし、冷たい岩の上で寝そべっていきます。 山頂はガスで覆われて展望は全くありませんが、時折風で飛ばされ遠くの展望が見えますが、この日は周りの山も雲で覆われているようです。(下写真)

南アルプス方面も曇りか…

イワツメクサ

ミヤマダイコンソウ

空木岳山頂と南駒ヶ岳へと続く稜線

 避暑も目的の一つなので、初めての空木岳の同行者には展望もなく残念ですが、雲が多く涼しい山行となりました。 時間も迫っているので下山開始します。(下写真)

下山

 駒峰ヒュッテで同行者はいつもの様に山バッチを購入すると、駒石へと向かって稜線を降りて行きました。(下写真)

ピークの先に駒石

 程なく巨大な駒石に到着しました。 以前も登って記憶がありますが、同行者と一緒に登っていきます。(下写真)

駒石に到着

登る

下に避難小屋

 この辺りの岩陰には、トウヤクリンドウが見られました。(下写真)

トウヤクリンドウ

 ハイマツの中を降りて行き、空木平分岐へと合流します。(下写真)

最後に山頂を望む

積乱雲か?

雲の下に

 帰路の注意点として、何箇所かの鎖場が挙げられます。 自分は鎖は当てにせずに降りていきますが、同行者はまだ慣れないのか鎖を握り締め危なっかしく降りていきます。(下写真)

大地獄を慎重に下る

 危険地帯?を通過すると、後は尾根沿いに一気に下って行くこととなります。(下写真)

宙に浮く木

 水場へは予定通り遊歩道を降りていきます。 つづら折れの道で距離は望ますが、足には優しい道なのでこちらで正解でしょう。(下写真)

遊歩道経由で下山

気持ちのよい樹林帯

歩きやすい斜面をつづら折れに下る

 誰もいない水場に合流し喉を潤した所で、自宅に持っていく天然水?を2リットルほど汲んで担いでいきます。 つづら折れの遊歩道は歩かずに、尾根沿いの古くからの登山道を一気に下りていくと、トイレの裏手に出てきます。(下写真)

サルオガセ

街が見えてくる

ショートカットして下山

このトイレの裏に出てくる

 林道終点から、再度眺めを見ていきますが、矢張り霞んで遠望は効かず、南アルプスなどはほとんど見えていませんでした。(下写真)

この日は遠望が効かず

 下の林道の登山口まで降りて、後は150mほど林道歩きとなります。 ふと空を見上げると、入道雲が湧き上がり初めていました。(下写真)

入道雲

 車に戻り、近くの駒の湯で汗を流して行きます。 温泉から出て帰宅しようとしていると、木曽駒ヶ岳方面に暗雲が立ち込め、ゴロゴロと雷の音が聞こえて来ました・・・。

今回の反省点は、
・特にありません。

 次回ですが、夏季休暇終盤の明日(8月4日)に南アルプスの茶臼山に行こうかと思っています。


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tina

こんばんは
2年前に登ったルートです
花盛りですね、
大地獄は怖い、名前からして恐怖感ありですよね。
by tina (2015-08-04 22:56) 

joyclimb

花が多いコースですね^^
夏山では晴れると展望が良いですが、暑いですね^^;
夏山は曇り時々晴れの天気が良いようにおもいます。
by joyclimb (2015-08-06 00:13) 

ひろたん

チングルマの実ですね。
もう実になったのですね。
一度は行きたいこの山です。
by ひろたん (2015-08-08 14:02) 

OJJ

日帰りでは難コースと聞いている空木岳もおどさんには避暑登山だなんて・・しかも山野草を50種近くも写して・・ツレが居なければもっとペースが速いのですか?
by OJJ (2015-08-08 21:54) 

山子路爺

避暑は納得出来ます。
日帰りは止めておきます。

by 山子路爺 (2015-08-10 10:31) 

おど

皆さん、NIEC!とコメントありがとうございます。

tinaさん、
 この時期に訪れたかったので、行ってみました。 結果は想像以上のお花畑で大満足です。
 大地獄と小地獄、昔はもっと険しかったのでしょうねぇ。

joyclimbさん、
 この時期はどこも花が一杯ですね。 今年は異常高温なので、陽射しが無くて丁度良い程度です。 山頂だけ晴れれば良いのですが、ソウは行きませんねぇ。(笑)

ひろたんさん、
 チングルマ、日当たりの良い斜面ではもう実の状態でした。 それでも雪渓に近いところはまだ咲いているので両方が見られて良いですね。

OJJさん、
 難コースとなるかは、経験次第だと思いますが、距離と標高差はそれなりにありますね。 それでも花が多いので、気晴らしにはなりますが。

山子路爺さん、
 次の日も休みであれば展望も悪かったので、翌日に期待して泊まって行きたいところでした。 しかし、泊まった場合は、木曽駒ヶ岳に縦走していたと思います。(笑)

by おど (2015-08-10 12:32) 

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