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[登山] 北アルプス 折立から薬師岳登山 [登山]

 今回は、先月行った穂高岳のメンバーに加え、いつもの同行者と一緒に北アルプスの「薬師岳(やくしだけ)」に登ってきました。 去年残雪期に登ったコースではなく、一般の方も日帰り可能な折立からのコースをピストンして来ました。
 久しぶりにスッキリした青空となり、山頂からは北アルプスの山々を余すこと無く見ることが出来、最近では一番の山行となりました。

薬師岳山頂からパノラマ(立山・後立山・赤牛岳・水晶岳・鷲羽岳・槍ヶ岳・穂高岳・黒部五郎岳など)

北アルプス
折立から薬師岳登山
日付2015年09月12日(土)
天気晴れ時々曇
山域北アルプス
場所富山県富山市有峰
距離21.2Km
累積標高+1876 -1876m
時間10時間40分
人数5名
撮影枚数0672枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
0083枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4)
0838枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)
B(危険箇所は皆無)
展望
(A:良い~E:なし)
A
見どころ百名山、絶景、カール地形
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
07:001350m0.0Km折立登山口 出発
08:10 (01:10)1869.8m2.1Km1870m三角点
09:55 (01:45)2330m6.5Km太郎平小屋 休憩
10:10 (00:15)2330m6.5Km太郎平小屋 出発
10:25 (00:15)2294m7.5Km薬師峠 休憩
10:40 (00:15)2294m7.5Km薬師峠 出発
11:55 (01:15)2701m9.3Km薬師岳山荘 昼食休憩
12:20 (00:25)2701m9.3Km薬師岳山荘 出発
13:10 (00:50)2926m10.5Km薬師岳 休憩
13:35 (00:25)2926m10.6Km薬師岳 出発
14:00 (00:25)2701m11.9Km薬師岳山荘 休憩
14:15 (00:15)2701m11.9Km薬師岳山荘 出発
14:55 (00:40)2294m13.7Km薬師峠 休憩
15:10 (00:15)2294m13.7Km薬師峠 出発
15:25 (00:15)2330m14.7Km太郎平小屋 5分休憩
16:50 (01:25)1869.8m19.0Km1870m三角点
17:40 (00:50)1350m21.2Km折立登山口 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績)
20150912_map.jpg

※今回のコースは、別々のルートで2回ほど歩いていますが、古い記事もあるので再度詳しく説明します。

 登山口まで遠いので、今回も同行者と一緒に高山市に前泊しました。 折立へは有峰林道を通っていきますが、朝6時まで閉鎖となっているので、出発は4時としました。
 それでも有峰林道のゲート手前の飛越トンネルへは早すぎる到着なので、トンネル手前に駐車して朝食をゆっくりと食べて行きました。 同行者の別の車がゲートへと走って行くのを見てからゲートへ向かいました。 5時45分にはゲートに到着しますが、結局は6時まで暫く待つことになります・・・。(既に4台ほど待っている車がいました)

 開門と同時に入場料?の1900円(100円高くなりました)を払って、折立へと20Kmほどカーブの多い道を走って行きました。 30分ほど走ると折立の駐車場に到着しますが、相変わらず沢山の車が止まっていました。(下写真)

折立駐車場

 準備をして出発しますが、いきなり林道を歩き300mほどロスします・・・。 すぐに戻り正規の登山口から、太郎兵衛平へと登って行きました。(下写真)

有峰周辺案内図

登山口よりスタート

 いきなり鬱蒼と茂る樹林帯の急登となり、登山道脇にはゴゼンタチバナの実が多く見られました。(下写真)

ゴゼンタチバナの実

 木の根などが階段状になった急登が続きます。 このコースはどちらかと言うと初心者向きで、途中から歩きやすいのでトレランの方も沢山登られていました。 こちらは今回も同行者が多いので、歩調を合わせほぼコースタイムで登っていきます。
 急登を上部へと登り詰めると、有名?な看板がある展望地に到着しました。 ここで近くの山を眺めていきます。(下写真)

初めの展望地にある看板

鍬崎山

鉢伏山

 ここからの尾根は上下していますが急斜面などはなく、木の根の多い道を少しずつ登る感じです。(下写真)

初めのうちはこんな道

 途中、浸り斜面が10m以上崩れたところを通過しました。 強いて言えば、ここが今回のコース一番の危険箇所なのかもしれません。(下写真)

登山道横の崩壊地

 もう一つの展望地を通過して暫く進むと、初めの目的地となる三角点に到着しました。 ここからは立山方面の展望が広がり、薬師岳や北ノ俣岳方面も近くに見えています。(下写真)

1870m三角点

立山三山方面(右は鳶山・鷲岳)

上部は草紅葉が始まる

北方面の展望(大日岳・剱岳・立山三山など)

 展望地辺りの登山道の脇にはリンドウの濃い花が多く見られます。 また、ヤマラッキョウと見間違えたイワショウブの赤い実も太郎兵衛平まで多くありました。(下写真)

エゾリンドウ

イワショウブの実

 樹林帯を通り抜けると草原帯となり、後ろを振り返ると有峰湖や白山などが見えてきました。(下写真)

有峰湖と遠くに白山

 ここまで晴れ間の割には雲が遮られていましたが、雲が晴れてきて強い日差しが照りつけてきました。 太郎兵衛平までは、この様な道が続くので日焼け止めをつけながら歩いていきます。(下写真)

太郎兵衛平へ向かう

平坦な道となる

ヤマハハコ

 まだ紅葉の時期には早いのですが、最近の冷え込みでまわりの草木は一部で紅葉が始まっていました。(下写真)

ナナカマドも紅葉を初め

草紅葉の斜面と奥に御前山

太郎兵衛平への登山道からのパノラマ

薬師岳を横目に進む

 緩い傾斜の道を左手近くに薬師岳、右遠くには白山などを見ながら皆でゆっくりペースで歩いていきます。(下写真)

北ノ俣岳(右)アップ

中央に太郎平小屋が見えてきた

池塘

シラタマノキ

 池塘の間を木道の道で通り抜けると、前方にハッキリと太郎平小屋が見えてきました。(下写真)

木道が現れるとあと少し

紅葉まであと少し

太郎平小屋が間近に

チングルマの実

 木道を一気に歩いて行くと、これで4度目となる太郎平小屋に到着しました。(下写真)

太郎平小屋

 とは言え前回はまだ雪に覆われた誰もいない小屋でしたが、この日はそれなりの人(思ったよりも少なかったです)で賑わっていました。
 ここまで北アルプスの山々はほとんど見えていなかったので、ここで小休止して展望を楽しんでいきました。(下写真)

右から北ノ俣岳・黒部五郎岳・双六岳など

右に水場と太郎山

右から黒部五郎岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳・祖父岳・ワリモ岳・水晶岳など

 ここからは一旦薬師峠へと木道を降りていきます。(下写真)

薬師岳へと向かう

薬師岳山頂部アップ(左が山頂)

木道を進む

 太郎兵衛平からは北鎌尾根だけが見えていましたが、少し進むと右手に槍ヶ岳の穂先が見えてきました。(下写真)

槍の穂先が見えてきた(中央左)

 木道からハイマツを下る道となり、程なく薬師峠に到着しました。(下写真)

薬師峠

 ここの東側はテント場となっていますが、まだ一つしか設置されていませんでした。 逆の西側にはトイレと水場があるので、寄っていきます。(下写真)

テント場

水場とトイレに寄る

綺麗なトイレ

水場

 今回は太郎平小屋とここと二箇所に豊富な水場があるので、余分な水は持ってきていないので軽量となって楽できます。 水分補給とトイレによった所で、残雪期にはどこが登山道か分からなかった道を進んでいきます。
 再度樹林帯に入ると、沢沿いの岩の多い道を登ります。 登山道の脇には、ここまで少なかった花を見ることが出来ました。(下写真)

クロトウヒレン

キイチゴ

アザミ

沢沿いに登る

ウメバチソウ

シナノオトギリ

 傾斜が緩み始めると、沢から離れザレた道を進んでいきます。 この辺りにはタテヤマリンドウやチングルマの実が多く見られ、一ヶ月前までは一面のお花畑だったのでしょう。(下写真)

タテヤマリンドウ

太郎平小屋を振り返る

イワニガナ

ザレ場を通過

この辺りのチングルマの毛は長い

 ザレた斜面を登ると、ハイマツ帯となり薬師平に到着しました。(下写真)

薬師平

薬師平から薬師岳(奥)

 巨大なケルンの横を通過すると、槍ヶ岳方面の展望地となります。(下写真)

巨大なケルン

槍ヶ岳が見える

 前方にはそれまで見えなかった薬師岳の東南尾根が見えてきました。(下写真)

前方に薬師岳の東南稜

 ここまで登ると周りの山から頭ひとつ抜け出し、展望がよくなりました。(下写真)

北ノ俣岳(右)と赤木岳(左)

黒部五郎岳

ゴマダラカミキリ?

ハクサンフウロ残り花

 ハイマツ帯を抜けて石の多いザレた斜面を登っていきます。(下写真)

稜線に向かって登る

南西尾根を望む

石の多い急登

後ろを振り返る

 この日はほぼコースタイム(非常にゆっくり)で登っているので、周りの景色を楽しみながら高山病の症状も少なく楽に登っていけます。 傾斜が緩やかとなると、薬師岳山荘まではすぐでした。(下写真)

傾斜が緩やかになる

 主稜線に出たので、赤く染まり始めた草木や白山方面の展望を見ながら歩いていきます。(下写真)

白山方面

草紅葉

山頂が近づく

山頂の避難小屋

鍬崎山方面(奥に富山市と富山湾)

 手前のピーク(前回昼食休憩したところです)を左から巻いてパスすると、薬師岳山荘に到着しました。(下写真)

薬師岳山荘

 ここまで風が強くなっていたので、建物の脇のベンチの風が通らない所で昼食休憩としていきます。 今回はもう涼しいだろうと、おにぎりとカップ麺をジェットボイルで沸かしたお湯で食べて行きました。

山荘から薬師岳を望む

山荘前からの展望

有峰湖方面(右奥に能登半島)

 予定より1時間ほど遅れているので、昼食後は山頂へと急いで登ります。 薬師岳はいつ来ても風が強いのですが、まだ日差しが強いので上着も着ること無く、思ったよりも寒くはなりませんでした。 白いザレた道となり、スリップや石車に注意して登っていきます。(下写真)

ガレた斜面を登る

 少し登った所で息を整えつつ後ろを振り返ると、大展望が見られ始めます。(下写真)

後ろを振り返る

黒部五郎岳(右)、笠ヶ岳(左)、乗鞍岳(中央奥)

 調子よく登って行くと傾斜が緩み、ほぼ山頂と同じ標高となりました。(下写真)

稜線上部から登ってきた斜面を望む

 石積みの避難所と標識代わりのケルンを横目に、ここからは展望を見ながら歩いて行きました。(下写真)

避難小屋(防風用?)

東南尾根

中央カールを覗き込む

山頂方面を望む

山頂まであと少し

カール下には残雪

 手前のピークは左から廻り込み、石の多い道を山頂へと歩いて行きました。 そして出発から6時間以上掛けて、山頂に到着しました。(下写真)

出発から6時間10分で到着

薬師岳山頂標識

 山頂からは遮るもののない360土の展望が見られます。 前回の残雪期には、強い風で立山方面を望むのも大変でしたが、この時間になって若干風も弱くなり、写真撮影などに問題はありません。(下写真)

金作谷カールと北薬師岳

北薬師岳アップと後に毛勝山

左から剱岳・別山・立山・白馬鑓ガ岳など

後立山の山々

涸沢岳と奥に浅間山

左から烏帽子岳・赤牛岳・野口五郎岳・水晶岳など

蓮華岳

ワリモ岳(中央)、鷲羽岳(右)

中央奥に富士山(雲に覆われ稜線だけ)

針ノ木岳(中央)、スバリ岳(左)

右から爺ヶ岳・赤沢岳、高妻岳(中央奥)

鹿島槍ヶ岳(中央)、牛首山(左)

北アルプス南部の山々

左から鷲羽岳・槍ヶ岳・大喰岳・中岳・南岳など

穂高連峰

手前に雲ノ平

岩苔乗越方面アップ

赤木岳と奥に御前山

薬師岳からパノラマ

手前左から三俣蓮華岳・双六岳、奥にジャンダルム・間ノ岳・西穂高岳など

水晶岳

奥に野口五郎岳

赤牛岳

有峰湖方面

祠の中

 13時には下山予定でしたが、折角なので30分以上遅れますがギリギリまで滞在していきました。 山頂にいる方は、そのほとんどは山荘に宿泊される方のようですが、自分たちはまだ下山までは4時間ほど掛かる予定です。 展望に満足した所で、折立へと戻ることにします。(下写真)

そろそろ下山する

 薬師岳山荘へと降りて少し休憩した所で、薬師峠へと下りて行きました。(下写真)

ウサギギク

 薬師峠の水場で、自宅用に美味しい水を2リットルほど汲んでいきます。 午後に入って雲が多くなり、空を見ると彩雲が見られました。(下写真)

彩雲

 帰路のテント場には色とりどりのテントが張ってありました。(下写真)

帰りにはテントが多く

 峠からは、太郎平小屋へと登り返して戻ります。(下写真)

太郎平小屋へ戻る

また今度

 太郎平小屋で最後の景色を眺めていきますが、他の方は急いで下山と先を急いで歩いて行きました。(下写真)

陽が傾き山々を照らす

太郎平小屋から下山

西日の当たる剱岳

 携帯で雨雲の様子を確認すると、弱い雨雲が近くまで来ているようです。 しかし、こちらへは向かっていないようで、雲間から斜陽の光が差し込んでいました。(下写真)

何とか天気は持った

 三角点のベンチを通過して、その先の急登を下りていくと、下山中の登山者を追い越して、暗くなる前には折立へ無事到着しました。

今回の反省点は、
・悪いことではありませんが、多人数で歩く場合に休憩後短い間隔での休憩が多すぎるので、事前に休憩場所と時間をハッキリと決めていこうと思いました。

 次回ですが、連休は関係ないので週末に大峰山方面を日帰りで登る予定です。


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コメント 11

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OJJ

やっぱりおどさまご一行は脚力が違います~天気に恵まれて素晴らしい景色ですね!昨年10月御岳噴火の週に同じコースを登りました(薬師岳山荘に一泊で)。雲海と夕映えが素晴らしかった~
9月12日にBS-TBSで放映された福島和可菜さんの薬師岳はご来光が狙いですからではありますが太郎平と薬師岳山荘の2泊ですから・・
by OJJ (2015-09-17 16:02) 

g_g

これだけの距離を雨も降らず素晴らしい展望を見ながらの山旅
羨ましい限りです、花も大分少なくなってきましたね。
by g_g (2015-09-17 17:25) 

mimimomo

こんばんは^^
素晴らしいお天気でしたね。これだけ眺望があれば苦労も吹っ飛びます^^
おどさんたちにはそれほど苦労じゃないですかね^^
by mimimomo (2015-09-17 18:17) 

tochimochi

5人パーティでこの距離はきつかったことでしょう。
天気に恵まれ、展望も楽しめてよかったですね。

by tochimochi (2015-09-18 12:37) 

joyclimb

薬師平から見上げる薬師岳、爽やかな山の景色ですね^^
薬師岳山頂からの展望、素晴らしいですね! 
このコースが日帰り可能とは知りませんでした^^;
by joyclimb (2015-09-19 01:58) 

ひろたん

いつもように日帰りですか。
泊まってみたい、ご来光思ってしまいました。
まだ行ってことがないのです。
行きたいですね。
小屋はいつまでかな。10月には間に合うのかなと
思ってしまった。
テントもいいかもですね。
by ひろたん (2015-09-19 21:12) 

よしころん

薬師岳日帰り^^;
みなさん揃って健脚揃いですねぇ。
by よしころん (2015-09-19 22:54) 

山子路爺

薬師岳……未踏です。
日帰り……不可です。

by 山子路爺 (2015-09-21 13:09) 

テリー

天気に恵まれて、すばらしい眺望でしたね。
今年は、唯一の山登りの機会が、9月22-25日あたりでしたが、少し、気持ちが乗らずに、見送りでした。
まあ、山は逃げないから、体調、気持ちが、全て、整ったときに、登りに行きたいものです。

by テリー (2015-09-24 12:34) 

おど

皆さん、NICE!とコメントありがとうございます。

OJJさん、
 同行者の皆さんは、私より一回り近く年上ですが、元気いっぱいです。 同じ日のBSの番組、偶然でしたので驚きです。 今回、遅くなった場合は薬師岳山荘に泊まりも計画していました。

g_gさん、
 このコースは距離は多めですが、標高差はそれほどないので、日帰りは十分可能だと思います。 但し、登山口まで近い地域に住んでいるのでできることですね・・・。

mimimomoさん、
 良い天気で遠くまで澄んでおり最高です。 北アルプスの山々が手に取るように見えてました。

tochimochiさん、
 一人だけ先行して登っていましたが、いつもの同行者と自分はユックリのぼれたので楽でしたよ。 お陰で何時もであれば出そうな高山病も、ほとんど影響ありませんでした。

joyclimbさん、
 雪の薬師平からの展望も良かったですが、この時期も暖かく気持ちが良い景色ですね。 このコースの難点は、林道の時間制限が6時から20時までと言うことでしょうか。(通行料金も高いですしね)

ひろたんさん、
 小屋は10月まではやってそうですが、どうでしょうかね? テントは重たいので考えものですが、2泊以上であれば楽しめるでしょうね。

よしころんさん、
 薬師岳であれば、何とか日帰り出来ますね。

山子路爺さん、
 未踏でしたか。 はじめてはゆっくりと薬師岳山荘泊まりで、翌日の日の出を拝みたいですね。

テリーさん、
 山は逃げません。 自分も行きたい山は沢山ありますが、天候や体調など色々な理由で、後回しになっているところは多いです。

by おど (2015-09-24 22:58) 

nousagi

よく見えてますね。
こんなだとやっぱり山頂ではのんびりしたくなりますね。
やっぱりお泊りで。(^^)
by nousagi (2015-09-26 10:01) 

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