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[登山] 白山 北縦走路 一日目[前編] [登山]

 直前まで予定通りに木曽御嶽山へ向かうつもりでしたが、白山の北縦走路へのお誘いがあり急遽予定を変更し向かうことにしました。 一泊で歩いてきたので、前後編の二回でお送りします。 今回は、一日目に歩いた「野谷荘司山」から「妙法山」を経由し、宿泊したゴマ平避難小屋までを掲載します。

念仏尾根の縦走路を進む

白山 北縦走路
一日目[前編]
日付2016年07月23日(土)
天気晴のち曇り
山域白山
場所岐阜県大野郡白川村大字大窪
距離11.7Km
累積標高+1302 -1302m
時間08時間40分
人数3名
撮影枚数0509枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
0164枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4)
0064枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)
B
展望
(A:良い~E:なし)
A
見どころブナ林(原生林)
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
06:50710m0.0Km鶴平新道登山口 出発
08:55 (02:05)1602m2.8Km赤頭(5分休憩)
09:40 (00:45)1797.3m3.8Km野谷荘司山 休憩
09:55 (00:15)1797.3m3.8Km野谷荘司山 出発
10:25 (00:30)1755m5.0Kmもうせん平 昼食休憩
11:00 (00:35)1755m5.0Kmもうせん平 出発
11:45 (00:45)1775.5m6.8Km妙法山 休憩
12:20 (00:35)1775.5m6.8Km妙法山 出発
14:00 (01:40)1670m9.8Kmシンノ谷の沢 休憩
14:25 (00:25)1670m9.9Kmシンノ谷の沢 出発
15:30 (01:05)1870m11.7Kmゴマ平避難小屋 宿泊

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績)
20160723_map.jpg

 前日まで単独で木曽御嶽山へ登る予定で計画していました。 夕方、滅多に見ない(笑)携帯メールを確認すると、4日前に受信があり、何度かお会いしたことのあるやぶこぎネットの方から、白山の北縦走路へのお誘いが来ています・・・。 早速連絡を取り、前日ですが無事一緒に行ける事となりました。

 白山の北縦走路は去年日帰りで「三方岩岳(さんぽういわたけ)」から「妙法山(みょうほうさん)」まで縦走していますが、そこから先はまだ行ったことがありません。 一人で向かうと28Km近い距離を縦走したあと、別の登山口に下山となり車の回収が難しくなります。
 その為、やぶこぎネットのオフ会でこの話をしたのですが、それを覚えていて頂き声をかけて頂きました。 今回は1台を下山口に置き車して実現します。 また、同じくやぶこぎネットの方をもう一人の計3名でこの縦走路を一泊で歩く事になりました。

 避難小屋泊となりますが、事前準備を全くしていないので体調面も含めて心配ですが、帰宅後手早く準備をして朝3時に起きて出発しました。 白川郷手前にある「道の駅 飛騨白川」に5時半に集合となりますが、途中から雨が降り出し先行きが不安です・・・。 小雨の中を荘川ICで降りて、白川街道(国道156号線)を北上していきます。 そして2週間前にも「三方崩山」の登山口として訪れた道の駅飛騨白川に5時過ぎには到着しました。

 到着時に北の空は雲が切れ青空が望め始めており、天気の心配はなさそうです。(下写真)

道の駅 飛騨白山から上空を望む

 予定通り5時半には3名とも集まり、一台を平瀬道の登山口となる大白川へと置きに行きました。 50分後に再度道の駅に戻り、ここで一台に荷物をまとめ登山口となる白川郷(しらかわごう)の馬狩(まかり)にある「鶴平新道(つるへいしんどう)」の入り口へと向かいます。 ここは去年も「野谷荘司山(のたにしょうじやま)」からの下山で訪れているので勝手が分かっています。 15分ほどで登山口前の駐車地に停めて早速出発していきました。(下写真)

鶴平新道入口

 入口からソバナの咲く道を奥へと進み、鬱蒼とした樹林帯へと入っていきます。(下写真)

ソバナ

新緑を登る

ミヤマニガイチゴ?

ミヤマニガイチゴの花

 次第に傾斜が増し、ブナ林となってきました。(下写真)

ブナが見られ出す

 以前は下山だったので気が付きませんでしたが、急登でいつものザックに比べ重い(13Kgほど)ので足が思うようにあがりません。 暫くは展望も無い斜面を黙々と登っていきますが、同行者二人のペースは早めです・・・。 出発から30分ほどで樹林が切れ、後方の展望が見られ始めました。(下写真)

展望が開ける(白川郷方面)

猿ガ馬場山(中央)と帰雲山(右)

 高山帯の雰囲気となり、日差しが当たる灌木の間を登る道となりました。(下写真)

ツルアリドオシ

アカモノ(実)

ヤマデブリ

 周辺の天気は思ったよりも雲が残っており、荘川方面も山の上を中心にガスが纏わりついています。(下写真)

荘川方面

ツクバネソウ(実)

 それまで木々に邪魔されていた前方に「赤頭(あかづこ)」とその赤い斜面が見えてきました。(下写真)

赤頭が見えてきた

 赤頭へと登る急登となり、息を整えながら登っていきますが、この辺りから同行者の一人が辛そうでペースが落ちていきます。(下写真)

急登に

三方崩山は雲に覆われ

 赤頭のピークに到着すると、ガスに覆われた山頂方面が望めます。(下写真)

カライトソウ

雲が晴れて

山頂は間近に

 緩やかな上りとなり次第に傾斜が増す道となりました。 体調の悪い方もいるのでゆっくりペースで登っていきます。(下写真)

ギボウシ

尾根を見返す

 左手のガスが流れ、山頂が見えてきました。(下写真)

野谷荘司山

 その後も色々な花を見ながら黙々と登ります。(下写真)

コメツツジ

オオバセンキュウ?とカライトソウ

?1

キンコウカ

ガスに覆われ

 ガスの間から稜線が見えてくると、程なく稜線沿いの道に到着しました。(下写真)

稜線への最後の登り

三方岩岳からの縦走路と合流

 ここで左に進路を取り、高低差の少ない道を調子よく歩いていきます。(下写真)

山頂へ向う

 ガスに霞んだ景色と道端に咲く花を見ながら歩いて行くと、程なく野谷荘司山に到着しました。(下写真)

ノアザミ

野谷荘司山山頂

 先行していた同行者とガスの流れる展望を眺めながら、遅れている同行者を待っていきます。(下写真)

山頂から展望

 遅れること5分ほどで全員が揃いました。 暫く休憩し、この先も行けることを確認したところで出発しました。 ここからも稜線沿いの水平道で、色々な花が見られます。(下写真)

イワオトギリ

ミヤマセンキュウ

トウキ

シロバナニガナ

 少し進んだ所で、山頂方面から女性の声が聞こえてきました。 一足遅れて団体が到着したようです。(下写真)

野谷荘司山を振り返る

 徐々に標高を落とし、鞍部から少し登り返すと「もうせん平」と呼ばれる湿地帯に到着しました。(下写真)

左下に鳩谷ダム

ササユリ

もうせん平

 名前の通り「モウセンゴケ」がありますが、以前訪れた時は時期が遅くまったく見られませんでした。 今回は丁度よい時期だったようで、一面モウセンゴケで覆われています。 また、ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)も数輪咲いており、ここで昼食休憩としていきました。(下写真)

ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)

神庭池?

モウセンゴケ

 今回は家でおにぎりを作ってきていたので、コンビニで買ったざる蕎麦と一緒に食べていきます。 休憩中、先ほどの登山者の団体(4名)が訪れ追い抜いて行きました。
 各々食事の後は、周りの景色を再度撮影し「妙法山(みょうほうざん)」へと進みます。(下写真)

チダケサシ

後を振り向く

 手前のピークをトラバース気味に越えると奥に「妙法山」が見えてきました。(下写真)

アキノキリンソウ

妙法山が見えてきて

 一旦大きく鞍部へと降りて、そこから足場の悪い急登となります。(下写真)

一旦下り、妙法山へ登る

カライトソウが多い道を登る

 先ほどの団体を抜き、カライトソウやムカゴトラノオなどが揺れる斜面を登って行くと程なく1年ぶりの「妙法山」に到着しました。(下写真)

妙法山山頂

笈ヶ岳と大笠山(手前にシリタカ山・仙人窟岳など)

北西方面を望む

妙法山から向う縦走路

 ここでも展望を見ながら遅れている同行者を待ちます。 先ほどの団体も到着し雑談していきますが、中々同行者が来ないので2名で心配していると、15分ほど遅れて到着しました。
 ここで再度休憩し出発しますが、調子の悪い同行者にここが行くか戻るかの分岐点だと伝えます。 しかし、行く気満々なので(時間的にも十分余裕がありました)出発しました。

 ここからは念仏尾根と呼ばれる道を進んでいきますが、自分も初めてのコースとなり期待が膨らみます。(下写真)

念仏尾根を進む(鞍部へ)

 ここも一旦大きく下り、台地上の道を徐々に登ることになりました。 その途中で右手に道が別れて、奥に行けが見えています。 地図やガイドブックには無い池ですが、大きく立派な池でした。(下写真)

1762mピークとの間に大きな池

 標高を上げていくと、台地上の尾根の上部へと出てきました。(下写真)

妙法山を振り返る

1762mピーク付近(左斜面をトラバース)

 ピークは迂回して左斜面を進んでいきますが、ここでも色々な花が見られ展望などと合わせ歩みが遅くなります。(下写真)

ツルリンドウ

近くに三方崩山と奥三方岳

1762mピーク

北方面

 地図では平坦な尾根が続くイメージですが、実際には細かい上下動が多い道となります。(下写真)

念仏尾根の縦走に

大白水谷

ハクサンオミナエシ(コキンレイカ)

 念仏尾根が下りとなると、左手に県境沿いに尾根が続いていますが、ここで右の谷沿いへと降りていきます。(下写真)

左に県境尾根が続くが

ここから沢へと下る

念仏尾根の標識(下る)

 右下から水音が大きくなり、鬱蒼としたカラマツ林の中へと降りていきます。(下写真)

下の谷に降りる

沢を望む

この先で県境尾根から外れる

鬱蒼とした林の中に

 カニコウモリなど湿地に咲く花などが多く見られだすと、前方に沢の流れと鉄製の橋が見えてきました。(下写真)

鉄製の橋(ここで休憩)

 橋の中央部から河原へと降りると、ここで休憩としていきました。(下写真)

ミヤマシシウド

オオバミゾホオズキ

ミソガワソウ

 沢の水は冷たく、そのまま飲んでも問題なさそうです。 ペットボトルのお茶を飲み干し、替わりに水を汲んで飲んでいきましたが最高です。 更に自宅から持ってきたプラティパスの水も捨て、ここで補給していきます。(下写真)

沢で水を補給

ミヤマダイモンジソウ

シモツケソウ

 暫く休憩したところで、この日の核心部?となる急登を登ることにします。 ここからゴマ平避難小屋までは300m近くの登りとなりました。 幸い距離は大したこと無く、ここまで来ると花を見ながら黙々と登るだけです。(下写真)

オタカラコウ

ゴゼンタチバナ

 幸い、調子の悪かった同行者の方も復活し、先ほど寄り調子よく登っていきます。 斜面一面笹ヤブとなっていますが、綺麗に刈られ問題とはなりません。(下写真)

笹が多いが刈られている

 標高が上がるのに従い、ピーク付近に掛かっていたガス(雲)の中へと没していきます。(下写真)

サンカヨウの実

ヨツバヒヨドリ

念仏尾根を見返す

徐々に標高を上げて

ガスの中に

 ひとしきり登り切ると、気持ちとは裏腹に右斜面を徐々に下降していきました。 左斜面から水が流れ、濡れた道を進んでいきますが、その御蔭かこの辺りはマルバダケブキやオタカラコウなどのお花畑となっていました。(下写真)

お花畑に

下っていく

マルバダケブキ

ここもお花畑

 滑りやすい道を設置のロープを掴んで降りて行くと、水量の多い水場に到着しました。(下写真)

水場に到着

 後で寄るかも知れませんが、手ですくい少しだけ飲んでいきます。 そこから数分で、待望の小屋が見えてきました。(下写真)

小屋が見えてきた(翌日撮影)

 小屋の左を通り抜けるとT字路となり、左に白山への道を分けて小屋へと入って行きました。(下写真)

小屋の脇を通り

ゴマ平避難小屋に到着(翌日撮影)

ゴマ平避難小屋プレート

 小屋には既に5人ほどいますが、途中で抜いた4人組の方と、その後も3方から小屋に到着した方で、結局15人ほどの大人数となりました。(小屋の収容人数は26名となっていますが、15人でも手狭です・・・)

 当地役はほぼ予定通り(コースタイムより若干早い)なので、ゆっくりくつろぎながら食事とします。 その後、小屋の中はそれほど寒くはないので、シャラフ(寝袋)を布団代わりに就寝となりました。

今回の反省点は、
・特にありません。 ザックが重い登山は久しぶりなので、肩が痛くなりました・・・。 また、突然予定が決まったので、事前準備が不十分な部分(食料と体調)があり、今後は改善したいと思います。

 次回は、後編として避難小屋から「お花松原」と「白山(御前峰)」を経由し、平瀬道で下山するまでを掲載予定です。


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コメント 4

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nousagi

4日前のメールはちょっと・・・(^^;)
もっと前に見ていたら準備もしっかりできましたよね。(笑)
なにはともあれ、花の山、たくさんのお花に会えたでしょうね。
by nousagi (2016-07-29 14:48) 

テリー

沢山、お花が咲いていて、良かったですね。
by テリー (2016-07-29 14:54) 

joyclimb

重いザックを背負うと、登りは厳しくなりますね。
花が多いコースですね。
ローアングルデ撮影したモウセンゴケガ印象的です。
by joyclimb (2016-07-30 10:59) 

おど

nousagiさん、コメントありがとうございます。
 もう少し早く見ていればですね。 丁度忙しかったので、見る機会がありませんでした・・・。 花はこれでもかと言うぐらい見られましたね。

テリーさん、コメントありがとうございます。
 花は一日目は少なめでしたが、その分二日目にたくさん見られたのが良かったですね。

joyclimbさん、コメントありがとうございます。
 ザックの重さで肩が痛くなりアザになってます。 モウセンゴケはまともに見たのは初めてでした。

by おど (2016-08-03 10:18) 

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