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[登山] 北アルプス前衛 鍋冠山・大滝山・蝶ヶ岳ピストン [登山]

 今回は、以前から計画していた北アルプス前衛の「大滝山」へ、三郷方面から登ってきました。 前日までの雨で朝側はガスが多めでしたがそれも次第に晴れていき、「大滝山」に到着時は北アルプス南部の山がよく見えていました。 そこで予定通り「蝶ヶ岳」まで足を伸ばしましたが、その甲斐もあり「常念岳」や「槍ヶ岳」などが近くで見られ、大展望を楽しむことが出来ました。

蝶ヶ岳から展望(穂高連峰、槍ヶ岳など)

穂高連峰など


北アルプス前衛
鍋冠山・大滝山・蝶ヶ岳ピストン

日付
2019年08月24日(土)
天気 晴れのち曇り
山域 北アルプス
場所 長野県安曇野市堀金烏川
距離
27.1km
累積標高 +1970m -1970m
時間
09時間05分
人数 単独
撮影枚数
0000枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
0519枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4)
0000枚 (Panasonic DMC-GM1)
0064枚 (Panasonic DC-TX2)
登山難度
(A:安易~E:高度)
C(距離・標高差大)
展望
(A:良い~E:なし)
A
見どころ
冷沢、北アルプスの展望
行程・標高・距離・時刻(標高の赤字はGPSから推測)
06:20 1408m 0.0km 舗装路終点 出発
06:30 (00:10) 1530m 1.0km 車ゲート
07:05 (00:35) 1722m 3.2km 冷沢
08:15 (01:10) 2194.2m 6.2km 鍋冠山
10:00 (01:45) 2591m 10.3km 稜線分岐
10:10 (00:10) 2614.6m 10.8km 大滝山(三角点)
10:17 (00:07) 2616m 11.2km 大滝山北峰 昼食休憩
10:30 (00:13) 2616m 11.2km 大滝山北峰 出発
11:30 (01:00) 2677m 13.9km 蝶ヶ岳山頂(散策)
11:50 (00:20) 2660m 14.5km 蝶ヶ岳 出発
12:40 (00:50) 2591m 16.9km 稜線分岐(10分休憩)
14:00 (01:20) 2194.2m 20.9km 鍋冠山(5分休憩)
14:45 (00:45) 1722m 23.9km 冷沢
15:15 (00:30) 1530m 26.1km 車ゲート
15:25 (00:10) 1408m 27.1km 舗装路終点 到着

Garmin Connect

実績コース(緑色は予定、赤色は実績)
20190824_map.jpg

写真リンク

 ここ一ヶ月ほど風邪が長引き体調が優れませんが、この週末の天気が良さそうなので、数年前から計画していた「鍋冠山(なべかんむりやま)」「大滝山」「蝶ヶ岳」と尾根を縦走することにしました。
 登山口は、三郷スカイラインの終点(鍋冠林道始点)となります。 自宅から3時間は掛からないだろうと、3時に起床し出発しました。

 梓川スマートICで下見に降り、迷いながらも三郷スカイラインの細い道に入りました。 ここで想定外のタクシーが登山口へと向かっていました。 大型のタクシーとそれに乗り切らないのか小型タクシーの2台が前方を走り、その後をノロノロとついていきました。

 数十回カーブを曲がり予定より遅くなりましたが、6時10分には展望台のある舗装路終点に到着しました。

舗装路終点(右の道へ)
舗装路終点(右の道へ)

林道を進む(帰路撮影)
林道を進む

 路肩に駐車しますが、奥の未舗装路も走れそうです。 準備を整え、先程のタクシーの団体(10名以上)を横目に出発しました。

長い林道歩き
長い林道歩き

 ここから3kmほどは林道を歩くことになります。 ここは足早に登山口へと歩いていきました。

奥に有明山の山頂
奥に有明山の山頂

 10分ほどで車止めゲートに到着しますが、途中のカーブに駐車余地もありここまでは車で入れそうです。

車止めゲート
車止めゲート

 ゲート横を越えて更に奥へと進みますが、変化のない道が延々と続きました。

シラカンバを見ながら進む
シラカンバを見ながら進む

 右手の尾根が近づいてきて、それと合流したところが「冷沢」と呼ばれる登山口でした。

冷沢に到着
冷沢に到着

 大滝山まで4時間30分と書かれていますが、この時間をどこまで短縮できるかが問題です。

大滝山まで4時間半…
大滝山まで4時間半…

 登山口から入るとすぐ下の切り開きに出てきます。 水音のする用水路の脇に登山標識があり、手前には小さな祠が祀られていました。

下に用水路(右に登山道)
下に用水路(右に登山道)

何が祀られているのか
何が祀られているのか

 冷沢は名前の通り(冷たい)用水の取水口となっていて、その由来について書かれた看板が祠横に立っていました。

冷沢用水の由来
冷沢用水の由来

 登山口を入ると尾根の左斜面をとラバーズする道となりました。 以外?にも登山道は笹に覆われ、前回ずぶ濡れになった記憶が蘇ります。

暫くは尾根をトラバース
暫くは尾根をトラバース

 2度折返し尾根筋を歩く道となりました。

尾根沿いを進む
尾根沿いを進む

 鬱蒼と茂る樹林の道となりますが、傾斜は緩く一気に距離を稼いでいきました。

倒木をくぐる
倒木をくぐる

 登山口から「鍋冠山」までは3kmほどありますが、左に折れしばらく進むと「あと1km」の標識が現れます。

あと1km
あと1km

 次第に急登となり更に左へ折れるとカニコウモリの白い花がたくさん見られます。

カニコウモリ
カニコウモリ

 程なく左斜面を進む道となり、左手に美ヶ原や八ヶ岳などが見えてきました。

松本方面(幹の奥に蓼科山)
松本方面(幹の奥に蓼科山)

 台地状の山頂部に乗ると傾斜が緩み、苔むしてよい雰囲気となりました。

雰囲気の良い森に
雰囲気の良い森に

 そして冷沢登山口から70分ほどで、唐突に「鍋冠山」に到着しました。

鍋冠山
鍋冠山

周囲は苔むして
周囲は苔むして

 ここで小休止を兼ねて水分補給して行きます。 ここで既に標高2200m近くという事もあるかもしれませんが、樹林で日差しも遮られ涼しい風が吹いており助かりました。

 「大滝山」へ向かい出発しますが、ここからが大変なところです。 緩い下りとなり、足を早めて降りていきます。 平坦な道となると笹の勢いが増してきました。

笹が旺盛
笹が旺盛

水平な道が続く
水平な道が続く

 「鍋冠山」から「大滝山」間は4.2kmほどあるので、時間は掛かりました。

まだ3km
まだ3km

 稜線中央の八丁ダルミ付近に到着しました。 左に涸れ沢と思われる掘れた筋が並行して続いていますが、この辺りは湿地となっていました。

登山道が泥濘む(八丁ダルミ)
登山道が泥濘む(八丁ダルミ)

 登山道に丸太がひかれ、その上を意識して歩いていきますが、朝露で滑ります…。 次第に傾斜がましてくると、前方に「大滝山」と思われる稜線が見えてきました。

前方に大滝山と思われる山容
前方に大滝山と思われる山容

 また、標高も上がり右手の雲間から「常念岳」が近くに見えてきました。

ガスが切れて右に常念岳
ガスが切れて右に常念岳

 尾根筋を登る道となりますが、急登となっておりつづら折れに徐々に標高を上げていきました。

そろそろ登りに
そろそろ登りに

尾根をつづら折れに登る
尾根をつづら折れに登る

 樹林で周囲がよく見えませんが、次第に植生(シラビソ)が変わり標高が上がってきていることがわかります。

稜線が近づき傾斜が急に
稜線が近づき傾斜が急に

次第に植生が変わる
次第に植生が変わる

 また、登山道の周りで見られる草木の花にも変化が現れます。

アキノキリンソウ
アキノキリンソウ

キイチゴ(ベニバナイチゴ?)
キイチゴ(ベニバナイチゴ?)

クロトウヒレン
クロトウヒレン

アザミ
アザミ

?1
?1

 左手が切れ谷間の端を登る道となりました。 すると高い木も無くなり、前方近くに稜線が見えてきました。

空が開ける(前方に稜線)
空が開ける(前方に稜線)

 谷の最奥に向かい、鬱蒼と茂る草の道となります。 色々な花も見られる道となり、斜面を被る草を掻き分けながら進んでいきました。

ミヤマトリカブト
ミヤマトリカブト

イブキトラノオ
イブキトラノオ

サラシナショウマ
サラシナショウマ

斜面を一気に登る
斜面を一気に登る

ヤマハハコ
ヤマハハコ

タテヤマウツボグサ
タテヤマウツボグサ

ミヤマコウゾリナ
ミヤマコウゾリナ

 左は草の斜面で滑落注意です。 注意して登っていくと、稜線に到着しますが広場となっていました。

黒沢山方面
黒沢山方面

唐突に広場
唐突に広場

 そのまま直進し西側に出ると、初めて蝶ヶ岳や穂高連峰などが見えてきました。

稜線に合流し、右に蝶ヶ岳
稜線に合流し、右に蝶ヶ岳

 分岐標識には、北に「蝶ヶ岳」、南に「大滝山」と書かれています。 ここは左の「大滝山」へ向かいました。

大滝山山頂へ
大滝山山頂へ

 一部が岩場となっていますが、大したことは無くひと上りで最高点となる「北峰」に到着しました。

トウヤクリンドウ
トウヤクリンドウ

大滝山北峰

大滝山北峰

 ここで初めて二名組の登山者を見かけました。 取り敢えず三角点のある南峰へ向かう予定なので、そのまま北峰を通過してハイマツの間を降りていきました。
 すると赤い屋根が見えてきて、大滝山荘に到着します。

大滝山荘
大滝山荘

 大滝山荘には張り紙があり、「蝶ヶ岳」に向かっているので留守中のようでした。 山荘の前には池があり、その前を通過して南峰へ向かいます。

池の前を通る
池の前を通る

 周囲は池塘で登山道の左右はお花畑となっているようですが、この時期に咲くのはリンドウだけでした。

初夏にはお花畑か(奥が三角点峰)
初夏にはお花畑か(奥が三角点峰)

オヤマリンドウ
オヤマリンドウ

 南峰は小高い丘となっており、労無く到着しました。

大滝山南峰
大滝山南峰

 こちらにも単独登山者の方が休憩中でした。 南峰の南側は切り開かれており、松本市や鉢盛山などが望めました。

左奥に鉢盛山
左奥に鉢盛山

奥に松本市街地
奥に松本市街地

 ここからは徳本峠へと降りていけますが、今回は自制します。 また機会があれば徳本峠から蝶ヶ岳まで周回したいところです。

徳本峠方面
徳本峠方面

 まだ10時になったばかりなので、予定通り「蝶ヶ岳」へと向かうことにします。 先程の山荘から「蝶ヶ岳」の標識をみて、「北峰」まで戻りました。

先程の道を戻り蝶ヶ岳へ
先程の道を戻り蝶ヶ岳へ

 北峰に戻るとすでに誰もいません。 周りは低めのハイマツで囲まれているため、景色を見ながら軽めの食事としていきました。

鍋冠山
鍋冠山

 ここまで11kmほどの工程で疲れも溜まっていましたが、食事を摂ったことで元気が戻ってきました。 到着時はガスが多めでしたが、出発時には晴れて来ており「蝶ヶ岳」がはっきりと見えていました。

先程の分岐に到着
先程の分岐に到着

ガスが晴れ蝶ヶ岳(左)がハッキリと
ガスが晴れ蝶ヶ岳(左)がハッキリと

 ここから蝶ヶ岳までは2.5kmほどですが、標高差はそれほどありません。

左に霞沢岳、その右奥に焼岳など
左に霞沢岳、その右奥に焼岳など

 景色を眺めながらザレの稜線歩きで、久しぶりに気持ちの良い登山となりました。

大滝山を振り向く
大滝山を振り向く

ザレ場を進む

ザレ場を進む

ここから鞍部へ下る
ここから鞍部へ下る

 ザレも無くなりハイマツ帯から樹林帯へと降りていきます。

良い感じの道に
良い感じの道に

樹林帯へ
樹林帯へ

 鬱蒼と茂る木々の中を進むため、日差しが避けられ涼しく感じます。

暗い中を進む
暗い中を進む

 暫く降りていくと、唐突に池が見えてきました。 建築用の足場が掛けられておりそこを渡っていきます。

2542m手前の池を越える
2542m手前の池を越える

 周りは湿地帯となっていて、もう少し早い時期であれば沢山の花が咲いていたでしょう。 大滝山と蝶ヶ岳の中間あたりに2542mピークがあります。 そのピーク付近には大きな池がありびっくりさせられます。

2542mにも大きな池
2542mにも大きな池

 細い道となり遅くまで雪が残っていたのか、キヌガサソウの群生地となっています。(花の時期は終わっていましたが…)

キヌガサソウの実
キヌガサソウの実

キヌガサソウが多く
キヌガサソウが多く

 鞍部を通り過ぎ上りとなりますが、思ったほどの傾斜ではありません。 周りは野原となっており、お花畑でチングルマの実が見られました。

チングルマの実

チングルマの実

あと500m
あと500m

ウメバチソウ
ウメバチソウ

 緩斜面を登ると前方に標識が見えてきました。 ここが三股コースとの合流点で、ここまで2名ぐらいしかすれ違わなかった登山者も、此処から先は数えられないほどとなりました。

三股分岐

三股分岐

 分岐を左に向かい最後の急登となりました。

ここから急登に

ここから急登に

 登山者の方を追い抜き、黙々と登っていきます。

後ろを振り向く
後ろを振り向く

 上部を見ると、それ以上高いところが無くなります。

最後の登り
最後の登り

 そして大滝山北峰から1時間弱で「蝶ヶ岳」のテント場に到着しました。

テン場に到着
テン場に到着

 この時間「常念岳」方面はガスで覆われていますが、それほど悪い感じではありません。

常念岳にはガス(手前が蝶ヶ岳ヒュッテ)

常念岳にはガス(手前が蝶ヶ岳ヒュッテ)

 テント場を抜け、左の高みに向かうと「蝶ヶ岳」の山頂に到着しました。

蝶ヶ岳山頂に到着

蝶ヶ岳山頂に到着

 ここも沢山の登山者で、テント場にも色とりどりのテントが張ってありました。

山頂から大滝山
山頂から大滝山

霞沢岳アップ

霞沢岳アップ

 山頂の西側に移動し、北アルプスの南部の山々を暫く見ていきました。

涸沢岳・北穂高岳など
涸沢岳・北穂高岳など

穂高連峰など
穂高連峰など

蝶槍と奥に大天井岳など

蝶槍と奥に大天井岳など

槍ヶ岳アップ
槍ヶ岳アップ

槍ヶ岳と右奥に水晶岳・鷲羽岳など
槍ヶ岳と右奥に水晶岳・鷲羽岳など

奥に野口五郎岳
奥に野口五郎岳

 蝶ヶ岳ヒュッテの脇を通り、展望台へと向かいます。 展望台などからは、先程までガスに覆われていた「常念岳」の雲も流れその姿を望むことが出来ました。

蝶ヶ岳ヒュッテと奥が蝶ヶ岳
蝶ヶ岳ヒュッテと奥が蝶ヶ岳

安曇野
安曇野

常念岳のガスが晴れ
常念岳のガスが晴れ

常念岳アップ
常念岳アップ

よい天気に

よい天気に

 思ったよりも早くついたので、時間には余裕があります。 天気もよいので周りを散策しながら、暫く景色を眺めていきました。
 20分ほど滞在した所で、来た道を戻り下山することにしました。

松の実を咥えたホシガラス
松の実を咥えたホシガラス

大滝山へ戻る
大滝山へ戻る

 三股分岐までは、まだ沢山の登山者で賑わっています。 しかし、分岐を過ぎ「大滝山」へ向かうと、静かな道となり落ち着いた登山となります。

東側は快晴

東側は快晴

 途中までは良い天気でしたが、それも正午までのようです。 次第に西側から雲が湧きはじめて大滝山手前の分岐に到着したころには、またガスが掛かり始めていました。

イワツメクサ
イワツメクサ

北アルプスの展望を惜しみ(また曇ってきた)
北アルプスの展望を惜しみ(また曇ってきた)

大滝山が近づく

大滝山が近づく

上高地を望む(奥は焼岳)
上高地を望む(奥は焼岳)

前穂高岳・明神岳など
前穂高岳・明神岳など

槍ヶ岳見納め
槍ヶ岳見納め

 分岐で北アルプスの最後の展望を、軽食を摂りながら心置きなく眺めてから「鍋冠山」へと降りていきました。

最後の展望
最後の展望

 暫くは急斜面の道で滑落しないように慎重に降りていきます。 尾根沿いの道となると速度を上げて降りていきますが、その途中で朝の団体の方たちが登ってきました。

松本市方面も雲が切れ
松本市方面も雲が切れ

 八丁ダルミを通過し「鍋冠山」の登りとなりますが、ここで単独の女性登山者とすれ違います…。 そして分岐から1時間10分ほどで「鍋冠山」に到着します。

鍋冠山まで戻り
鍋冠山まで戻り

 ここまで来れば、後は下りだけなので気が楽です。 林道出合までは1時間と掛からないでしょう。 天気も思ったよりは良いので、山頂で最後の休憩として行きました。
 休憩後は、疲れてきた足を労りながらも、黙々と笹の間の道を降りていきました。 そして「鍋冠山」から40分ほどで、冷沢の林道出合に到着しました。

 ここからは林道歩きで、往路とあまり変わらない時間(40分)で駐車地まで無事に戻ることが出来ました。

林道からの展望(雲が厚く)

林道からの展望(雲が濃く)

 舗装路から少し降りると、水道の蛇口があります。 ここで手や顔を洗い、帰路につきました。

水道で手を洗う
水道で手を洗う

【反省点】

 特にありませんでした。

【次回予定】
 今週は土曜日だけ休みですが、天気が期待できないため休息を取る予定です。


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