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白川郷から猿ヶ馬場山登山 [登山]

 今回は前々回の『焼岳』と同じメンバーで、世界遺産に認定された白川郷の萩町にある『猿ヶ馬場山(さるがばんばやま)』へ登りました。
 前日は雪が少し降り、当日の朝も放射冷却で気温が下がったため、午前中は雪が適度に締まり非常に歩きやすく、大幅に時間が短縮でき、前半ゆっくりペースにも関わらず4時間を切る時間で登ることが出来ました。

 また、当日の朝は快晴でしたが、しだいに雲が多くなり山頂からの眺めは諦めていましたが、頂上に到着後しばらくすると雲が流れて晴れ間が覗きだし、白山などの山々が目前に見られて満足出来る山行となりました。

『猿ヶ馬場山』から白山を望む

猿ヶ馬場山
白川村萩町~帰雲山~猿ヶ馬場山(往復)
日付2010年4月4日(日曜日)
天気晴れ時々曇
場所岐阜県大野郡白川村大字荻町
距離15.6Km
累積標高+1830m -1830m
時間

8時間25分 (頂上休憩2時間20分含む)

人数2名
時刻・標高・行程(赤の標高はGPSから)
06:20528m萩町登山口 出発
07:40 (01:20)1178m
P1178
08:00 (00:20)
1336m
P1336
08:35 (00:35)
1528mP1528
09:00 (00:25)
1622m帰雲山
10:00 (01:00)
1875m猿ヶ馬場山 食事休憩
12:20 (02:20)
1875m猿ヶ馬場山 出発
13:10 (00:50)1622m帰雲山
14:00 (00:50)
1178mP1178
14:45 (00:45)
528m萩町登山口 到着


GPS行程図(緑色は予定、赤色が実測。 ※登り始めから300mほどデータ欠落)
20100404_map.jpg

 高速道路を「白川郷I.C」で降り、萩町の合掌造りの家々の間を奥へと進むと「白川八幡神社」へと到着しました。 登山の支度をしていると登山者や山スキーの方が何人か通り過ぎて行きます。 聞くとすべての方が『猿ヶ馬場山』へ向かうと言うことで、改めてこの山の人気の高さを知りました。(300名山ですしね)
 今回の登山では、新しく購入した12本歯アイゼンとピッケル、それから何時ものようにアルミワカンを持って行きます。(ザックがパンパンです…[ふらふら])

 支度後出発しますが登山口がある訳もなく、事前に調べておいた通り神社の裏手の雪が被っている緩やかな斜面を適当に登っていきます。 登っていくと砂防堰堤(さぼうえんてい:砂防ダム)が行く手を遮りますが、ここは右側(西側)の斜面を進むのが正解です。(実はここを左から登り林道へと出てしまいましたが、林道沿いの方が遠回りですが歩きやすいです)
 直登して行くと林道に数回出会いますが、どちらを進んでも最終的には同じところへ出るようですが、雪が付いている事もあり直登して行きます。 途中では、氷ついた程よい傾斜があったので、持ってきたピッケルを使った滑落制動の練習をしながら進みました。(下写真)

 奥へ進むと緩やかな広い斜面となりますが、結構多くの人が歩いているらしく、雪の上にスキーや足跡が沢山付いているため、迷うことはありませんでした。
 林道は尾根の東斜面をトラバースして奥まで通っていますが、途中から尾根へと登るべく急な斜面を登っていきました。(この時点で相方はアイゼンを装着。こちらはキックステップとピッケルで登りました。)
 急な斜面を尾根上まで登ると、樹林越しに下の街(村?)並みと白山北部の県境の山並みが見えてきました。(下写真)

木間から望む『野谷荘司山(のだにしょうじやま)』

 疎林の急な尾根を登ると植林へと変わります。 その間を縫うようにして、さらに尾根筋を登って行くと1178mピーク手前で林道と出合うと、予定通り林道沿いに右(西)に少し進み、左(東)の斜面に強引に取り付きました。(下写真)

尾根を行く

陽が射す尾根

斜面をトラバースして行き1178mピークを通過すると、ここから先は歩きやすい緩やかな尾根が続きます。(下写真)

1178mピークを越えて

朝日射すブナ林

純白の雪とブナ林の影のコントラスト

平坦な尾根を行く

1528mへ到着すると視界がひらけ、前方に電波中継所が見えてきました。(下写真)

広く見通しの効く1528mピーク付近

1528mピークの電波中継所(奥が『帰雲山』)

 この頃から南からの強い風が吹いてきて、上空に雲が湧き出してきました。 風で体温が奪われるため、途中で脱いだジャケットを再度着て進みます。(後で調べると、白川で9時に2.3℃だった気温が、10時には11.1℃と急激に上昇していました。)
 尾根筋に沿って緩やかに左(東)側に曲がって行くと、左手に『猿ヶ馬場山』と目の前に『帰雲山(かえりくもやま)』の山頂が見えてきますが、ピークに向かわず左の斜面をトラバースして行きます。(下写真)

1528mからの『猿ヶ馬場山』

1528mからの『帰雲山』への斜面(トラバースするのはもっと先)

 通常は、そのまま『猿ヶ馬場山』へと向かうのでしょうが、時間を確認するとこの時点でまだ登り始めてから3時間弱(9時丁度)しか経過しておらず、相方とも相当離れてしまっていたため折角なので頂上へ寄っていきました。(100mぐらいの距離を30mほど登るだけですが…)
 『帰雲山』の頂上には何も目印はなく、ここにも途中で見た「電波中継所」と同じ物があるだけで展望もありませんでした。(下写真)

帰雲山頂上

頂上の電波中継所

 ここから『猿ヶ馬場山』へは、複雑に入り組んだ尾根を進むことになりますが、心配した程でもなく要所々々に赤テープもありますし、相変わらず足跡なども続いており迷うことはありませんでした。 鞍部へと、一旦降りて再度登り返すと右手奥に『猿ヶ馬場山』の山頂が見えてきました。(下写真)

猿ヶ馬場山への尾根(右奥が猿ヶ馬場山山頂方面)

尾根を振り返る

 『猿ヶ馬場山』への最後の斜面を登っていくと、驚いたことに4名の登山者が登っていました。(ここまでの足跡は前日の物と思っていました・・・) その横を軽く挨拶を交わして追い抜いて行くと、山頂台地へ到着しました。(下写真)

 地図でも分かるように『猿ヶ馬場山』の山頂はなだらかな台地状となっていて、その奥に頂上の盛り上がりが見えてきます。 頂上へ向かう足跡は赤テープを忠実に辿っており、相当迂回していたためこちらは頂上へ直進して最短距離を進みました。

 頂上手前まで来ると、前方に15名程の団体がたむろしておりビックリさせられました。 先程追い抜いた内の3名の方たちと同じグループで、どうもマイクロバスで来られ朝暗いうちから登り、既に下山の用意(まだ10時前ですよ…[ふらふら])をしているようです。 その先にも5名ほどいたので20名ぐらいは居たのではないかと思います。

 下山し誰もいなくなった頂上へ到着すると、残念なことに西側に見えるはずの『白山』などは雲の中で、東側も遠くの山は雲で遠望が利きませんでした。(下写真)

『猿ヶ馬場山』頂上雲に隠れた『白山』

 山頂は相変わらず強い風で立っているのも大変なため、風下の樹林の影で相方が来るまで、展望を眺めながら待つことにしました。
 今回は、いつもの「おにぎり」ではなく「お餅」を3つ持ってきているので、待つ間に焼いて食べることにしました。(香ばしい匂いで食欲をそそり美味しかったです[わーい(嬉しい顔)])

 展望を楽しんだり、お餅を焼いて待っていると、上空の雲が高速で流れて時折晴れ間を覗かせて来ました。 到着してから1時間ぐらい経過した所で、晴れ間が広がりだして『白山』の全容が見えてきました。(下写真)

『白山』

『白山』アップ(御前峰・剣ヶ峰と大汝峰)

白山東部(南白山・日照岳など。別山は雲の中)

白山北部(大笠山や三方岩岳など)

左:笈ヶ岳(おいずるがだけ)と右:大笠山(おおかさやま)アップ

御前岳アップ

高山方面(右奥:猪臥山(いぶしやま)や左奥:尾崎山など。北アルプスは残念ながら雲の中)

岐阜と富山県境の山々(中央左:金剛堂山や中央右:白木峰など。手前が『籾糠山(もみぬかやま)』)

中央:人形山や右:三ヶ辻山など

 頂上到着から1時間ほど待ってようやく相方が到着すると、再度展望を眺めてから食事としました。 休憩後に、『御前岳』へと向かう稜線を見るといつの間にか足跡が付いており、先へと続いていました。(下写真の右側の足跡)

 今回は準備がないので、この峰々の縦走は別の機会に考えるとして、今回は来た道を戻ることにします。 腐り始めた雪を下り始めると、嬉しいことにこのブログを見ていた山スキーの方が、声を掛けてくれました。(あまりお話出来ずに、すみませんでした)

下山途中に見た『白山』(また、雲が出てきてます)

『帰雲山』との鞍部から白川郷方面を望む

 その後も順調に下山して行き、時間が十分にあるため『帰雲山』へ再度寄って行きました。 また、何時ものように急斜面はソリやシリセードで遊びながら降りて行き、無事に駐車地まで戻ることが出来ました。(下写真は、ソリで遊ぶ相方)

※今回は、前日が冷え込んで雪が締まっており楽に登ることが出来たので、登頂までの時間は参考程度として下さい。 また、このコースには特に危険箇所もなかったため、ピッケルの練習のためアイゼン・ワカン未使用で登っていますが、アイゼンは履いた方がいいと思います。)

今回の反省点は、
 ・特にありませんでした。

次回は、天気があまり良くないようですので鈴鹿の山か、美濃の山へ行こうかと考えています。


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コメント 8

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ひろたん

うわ~~
白山が見える~~

実は白山はひろたんのデビューの山なのです
いい感じですよね
まだ雪がたくさんあってね
素敵です
雪の白山もいいですよね・・・

天候も良くて
無事に下山ができて時間的に余裕が・・
素敵なプランですよね
雪の景観が楽しめました
ますます雪山にはまります^^
by ひろたん (2010-04-05 23:10) 

おど

ひろたんさん、コメントありがとうございます。
 『白山』いいですよね。 去年は『白山』本体には登っていないので、今年は白山縦走してみたいです。
 まだまだ、雪山で遊べそうですが今年は晴天が長続きしませんね。

by おど (2010-04-05 23:23) 

joyclimb

山頂から展望、木の陰と雪のコントラスト、どれも素晴らしいです!
この景色を見ていると、雪山に行きたくなりました!
by joyclimb (2010-04-06 20:44) 

おど

joyclimbさん、コメントありがとこざいます。
 雪山是非とも行ってみてください。この時期なら場所によって違うでしょうが、1500m程度の山ならば安全に雪山を満喫出来ると思いますよ。

by おど (2010-04-06 21:43) 

tochimochi

白山を見ながら餅を焼く・・・いいですね。私もそういう+αのある山行を目指していました。
朝日射すブナ林の紫色の幹がなんとも不思議です。
by tochimochi (2010-04-06 23:16) 

おど

tochimochiさん、コメントありがとうございます。
 お餅を焼くのは良いのですが、風が強くて難儀しました。 コゲコゲになりましたが、ふっくらと膨らんだお餅に醤油を付けて頬張るのは、最高ですね。

by おど (2010-04-07 08:10) 

山子路爺

ついにピッケルを持ち出しましましたネ
白山の眺めが雄大ですネ。
by 山子路爺 (2010-04-07 11:42) 

おど

山子路爺さん、コメントありがとうございます。
 ピッケルですが、今回は大げさですね。 あくまで練習のタメなので、本番は3000m近い山(岐阜乗鞍岳か白山)になると思います。
 この時期、白山はどこからでも目立ちます。

by おど (2010-04-07 12:23) 

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