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[登山] 福井県の保月山・経ヶ岳・赤兎山縦走登山 [登山]

 今回も予定通り、福井県勝山市の『保月山(ほづきやま)』から『経ヶ岳(きょうがだけ)』経由で『赤兎山(あかうさぎやま)』へ日帰りで往復縦走しました。
 最近の暖かさで、思ったよりも雪解けが進んでいて歩きやすかったのですが、案の定『経ヶ岳』から『赤兎山』までは薮があり、予定時間より若干遅れてしまいました。 しかし、白山山系や先月登った『願教寺山』『薙刀山』なども見られて、充実した山行となりました。

『赤兎山』から『白山』を望む

福井県経ヶ岳・赤兎山縦走
林道展望台~保月山~経ヶ岳~赤兎山(往復)
日付2010年5月9日(日曜日)
天候晴れ時々曇
場所福井県大野市上打波
距離19.3Km
累積標高+2451m -2451m
時間9時間10分
人数1名
行程・標高・時刻(赤字はGPSで算出)
07:10 886m林道展望台 駐車場 出発
07:55 (00:45)1272.8m保月山
09:05 (01:10)1625.2m経ヶ岳
10:50 (01:45)1431m大船山
11:55 (01:05)1628.7m赤兎山頂上 昼食休憩
12:30 (00:35)1628.7m赤兎山頂上 出発
13:10 (00:40)1431m大船山
14:55 (01:45)1625.2m経ヶ岳
15:55 (01:00)1272.8m保月山
16:20 (00:25)886m林道展望台 駐車場 到着

 

GPS実績図(黄色が予定、赤色が実績)
20100509_map.jpg

 高速道路を「白鳥I.C」で降りて美濃街道(国道158号線)を大野市へと向かいます。 下唯野からは、県道239、26と乗り継いで田園風景の中を走り、広域基幹林道法恩寺線への細い道へ入りました。 通り抜け出来ないと標識が出ていましたが、何台かの車とすれ違うため登山口まで進んでいきます。

予定より若干遅れて、7時過ぎに展望台の駐車場(10台ほど駐車可)へ到着すると、車や人影はありませんでした。(下写真)

展望台

展望台から『荒島岳』を望む

展望台から『部子山』と『銀杏峰』を望む

 展望を楽しんだ所で、早速準備をして登山口へ向かいます。 登山口は林道を勝山市方面に100mほど行くとありました。(下写真)

 登山道へ入ると、しばらくは急登の杉林を進んでいきますが、岩場(ここだけです)を過ぎるとブナ林などの明るい快適な尾根道となります。(下写真)

途中にある「アダムとイブ」の木

 ウグイスなどのさえずりがあちこちから聞こえる中を進んで行くと、登山口から40分ほどで『保月山』の山頂が見えてきました。 山頂からの展望は、樹木に囲まれていてあまりよくありませんでした。(下写真)

 『保月山』を過ぎると、向かう『杓子岳(しゃくしだけ)』と『中岳』が目の前に見えてきます。(下写真)

右:『杓子岳』、左:『中岳』

 『杓子岳』へは、鞍部へと下り登り返します。 『経ヶ岳』は、経ヶ岳火山と言われる火山帯だけにあって、登山道の途中には溶岩と思われる岩があちこちに露出しています。 また、途中にはハシゴやロープ場があり、足元に注意して登っていきます。(下写真)

ハシゴ(あるのはここだけ)

溶岩?

 急登を登りつめると『杓子岳』へと到着しました。 見晴らしの良い山頂からは『保月山』やここに来て初めて見える『経ヶ岳』などが見られました。(下写真)

杓子岳頂上

『保月山』(中央奥の丸い山)、その左は溶岩流の跡?

経ヶ岳近影

 ここまで来ると登山道にはも若干の残雪が残っており、そこに先行者と思われる足跡が残っているのに気づきました。 『中岳』方面へは、笹原を進みますが、その途中に登山者の姿が見えてきます。(下写真)

中岳(左)と経ヶ岳(右)

 『経ヶ岳』は、『杓子岳』『中岳』と、対面に名も無きピークが円形状に並んでいます。 その中心の火口跡と思われる場所には「池ノ大沢」と呼ばれるところがあり、今はまだ雪がたくさん残っていました。(下写真)

池ノ大沢

 『中岳』へ向かう途中で、登山者に追いついたため軽く挨拶して抜いて行きます。(結局、この日唯一の登山者でした。) 『中岳』山頂は、『杓子岳』同様でなにもなく通過点となっていました。 ここから登山道は、「切窓」と呼ばれる鞍部へと降りて、『経ヶ岳』への急登を登ることになります。(下写真)

『中岳』から見た『経ヶ岳』

 「切窓」の前後の斜面は滑りやすくなっており、ロープが張ってありました。 また、一部雪渓が残っていて最後の降下は滑って降りていきます。
 『経ヶ岳』の登りでは、高度が上がるのに従って、登ってきた尾根を見下ろすことができました。(下写真)

『中岳』(右)と『杓子岳』(その左奥)

南東尾根(『湯谷山』)方向

 『経ヶ岳』頂上は、笹原が刈り取られ360度の展望が開いており、『白山』や先月登った『願教寺山』や『薙刀山』などの山々が良く見えました。(下写真) また、笹との境界にはカタクリの花が群れて咲いています。

経ヶ岳頂上

『法恩寺山』(手前)と『大日山』(奥)

石徹白の山々

 ここからが、今回のメインとなる『赤兎山』への縦走になります。 まずは、『北岳』を経由して『大舟山』へ向かいますが、『北岳』までの稜線沿いは、背高い笹が邪魔をしていました。 幸い、稜線の東側に雪が残っていたので、そこを利用して『北岳』方面へと向かいます。 その途中には、三角点がありますが笹薮の中にあり、往路はそれに気付かず通過していました。

 『北岳』にある、『法恩寺山』と『赤兎山』との分岐へ来ると、今から向かう縦走路と『赤兎山』『大長山』、その向こうには『白山』などが見えてきました。(下写真)

分岐標識

向かう尾根と『赤兎山』『大長山』と奥に白山山系

『北岳』から『経ヶ岳を振り返る

 『北岳』から『大舟山』へは尾根を降りて行きますが、後で登り返すことを思うと喜んではいられません。 降りる途中に、火山岩と思われる巨岩が3つ行く手を邪魔しており、登山道はその間を抜けていくことになります。(下写真)

登山道を阻む巨岩(復路に撮影)

巨岩の間を行く(復路に撮影)

 尾根道は笹薮で覆われていますが、基本的に東側に踏み跡が続いており、一部を除いて快適に進めました。 しかし、東斜面が急斜面となったところがあり、最近まで雪で覆われていたようで笹が倒れていて、斜面から滑り落ちないように足元に注意して進む必要がありました。
 また、『北岳』から『大舟山』までの尾根には、「カタクリ」や「キクザキイチゲ」などの花が足の踏み場もないほど群生しており、目を楽しませてくれますが、踏まないようにと足の運びを気にしながら歩いたため疲れました。(下写真)

群生するカタクリ

 幾つかのピークを通過していくと『大舟山』が見えてきますが、ダケカンバと思われる樹林に覆われており困難が予想されました。(下写真)

大舟山近影

 案の定、笹原に樹林の枝が追加されて、行く手を阻んで登りづらい状態となりました。 滑りやすい笹薮を両手で掴みながら登りつめると、『大舟山』頂上へと到着しました。 山頂は、雪が被っていて標識などは見当たりません。(下写真)

大舟山頂上

『大舟山』を通過すると残雪が多くなり、尾根沿いの道は、ほとんど雪道となりました。(下写真)

『大舟山』から『赤兎山』への尾根

尾根途中から『赤兎山』を仰ぐ(復路に撮影)

 藪から開放され、雪道を快適に進んでいきます。 小原峠との分岐手前では、登山道が消失しており再度藪を分岐と思われるピークに向かって掻き分けて行きました。(下写真)

分岐標識

分岐から見た『赤兎山』

赤兎山手前からの眺め

 通りやすくなった登山道を山頂へと向かうと、直ぐに三角点と標識のある頂上へ到着しました。 頂上からは、360度の展望が開けています。(下写真)

赤兎山頂上

赤兎山山頂パノラマ標識

大長山

別山・三ノ峰方面

白山

白山西北部の山々

白山アップ(雪が少なくなって来た?)

別山アップ

三ノ峰アップ(手前は赤兎山避難小屋)

一ノ峰(左)と銚子ヶ峰(右)

願教寺山・よも太郎山、手前に丸山・芦倉山、奥に御嶽山

北岳と経ヶ岳

白山方面北(クリックで拡大)白山方面南(クリックで拡大)

 ここで、予定通りで昼食としました。 山頂にしばらくいましたが、今日はこの山へは誰も登っていないようです。(雪の上に足跡もない) 昼食後は、雄大な展望を存分に楽しみます。 しかし、名残惜しいですがそろそろ下山の時間となってきたため、来た道を戻ることにしました。
 雪の道と薮道を、自分の足跡を辿り再度通っていきます。 途中途中でショートカット出来ないかと、色々なコースを模索しますが、すべて裏目に出て(遠回りとなり)体力を消耗して行きました。

 なんとか『経ヶ岳』へと到着すると、後は整備された登山道を通るので一安心と思いました。 しかし、今回の問題はこの後でした。 連休の疲れが残っており、珍しく筋肉痛が出てきていました。 この状態で滑りやすい道を降ったため、2回ほど軽く転倒してしまい、軽い打ち身となりました。 また、日焼けと藪漕ぎによる疲れがここへ来て出てきています。 さらに、『杓子岳』からの下りでは、雪解け水が登山道を流れていて、ドロドロとなり非常に歩きづらくなっていました。

 何とか『保月山』へ到着すると、終点も近いためリラックスして花々を撮りながら下山して行きました。 こうして、予定より1時間ほど遅くなりましたが、展望台の駐車場へ到着して今回の山行も無事に終わりました。

今回の反省点は、
 ・反省と言うか、足の疲労が完全に取れない中での登山を行い、体力的には久しぶりに限界を超えました。(累積標高±2400mが効いています)

次回は、疲れを取るために短めの距離の低山を予定しています。

おまけ

出会った花々(一部)
タムシバ
経ヶ岳頂上のカタクリ キクザキイチゲ
オオバキスミレ タチツボスミレ ヘビイチゴ
ショウジョウバカマ ミツバオウレン
ツルキンバイ
マルバコンロンソウ
ムシカリ
 
 

※?の花の名前が分かる方は、コメントなどで教えて下さい。
(2010年5月17日 全て分かりました。 ご教授頂きありがとうございました)


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コメント 23

コメントの受付は締め切りました
ひろたん

白山・べっさんにも雪がありますよね
素敵な景観で
素敵な山行でしたね
by ひろたん (2010-05-10 22:40) 

おど

ひろたんさん、コメントありがとうございます。
 白山・別山とも、はじめ余り白く無いのでそれと分かりませんでした。 こちらから見ると南西斜面となるので、雪解けが進んでいるのでしょうね。

by おど (2010-05-10 23:03) 

g_g

素晴らしい登山と景観、歩いてみたくなります。
最後の写真、自信がないですがムシカリかと思いますが。
by g_g (2010-05-11 06:50) 

旅爺さん

縦走とは頑張りましたね。
爺は昔の元気が懐かしいです。
by 旅爺さん (2010-05-11 07:00) 

旅爺さん

写真の掲載枚数はギネスものですね。凄いです。
by 旅爺さん (2010-05-11 07:01) 

おど

g_gさん、コメントありがとうございます。
 ムシカリの花ですか、調べてみます。 ご指摘、ありがとうございます。

旅爺さん、コメントありがとうございます。
 縦走というか、往復するのは精神的にきついですね・・・。 写真は気がついたらたくさん載せてました。(笑)

by おど (2010-05-11 08:15) 

asa

最後のは確かにオオカメノキ(ムシカリ)みたいですね。
後はわかりません…

by asa (2010-05-11 08:35) 

mimimomo

おはようございます^^
凄い体力ですね。累積標高差±2400ですか~立派。
はっきりしたことは分かりませんが3番目の?お花はマルバコンロンソウではないかと思いましたが。
by mimimomo (2010-05-11 08:42) 

おど

asaさん、コメントありがとうございます。
 g_gさんのご指摘通り、ムシカリの花で間違いなさそうですね。

mimimomoさん、コメントありがとうございます。
 限界を超えると、体力より気力の問題ですね。(笑)
?3は「マルバコンロンソウ」で間違いなさそうですね。 ご指摘、ありがとうございます。

by おど (2010-05-11 12:30) 

すずらん

こんばんは。
すずらん日記を訪問して下さって
有難うございます。
山行・・・詳しくまとめていて素晴らしいですね^^
どうぞ、これからも宜しくおねがいします~♪
by すずらん (2010-05-11 20:46) 

joyclimb

残雪の山々、素晴らしい景色です!
白山のアップ、迫力あります! 白山も雪解けが進んでいますね。
おまけの写真、嬉しいです。
by joyclimb (2010-05-11 21:53) 

tochimochi

±2400mですか!たしかにアップダウンの多そうな山稜です。おまけにヤブと泥んこ道では疲れますよね。でも山々の眺めと花々が疲れを癒してくれたものと思います。白山は登ったことがありませんが雄大ですね。
by tochimochi (2010-05-11 23:16) 

おど

すずらんさん、ご訪問ありがとうございます。
 こちらこそ、よろしくお願いします。

joyclimbさん、コメントありがとうございます。
 白山が近くに眺められて、良かったです。 別山経由で入れるようになったので、花の時期に合わせて登ろうかと考えています。

tochimochiさん、コメントありがとうございます。
 藪漕ぎは腕が、泥は足が疲れました。 ようやく疲れが取れだしましたが、まだダルさが残ってますね。
 白山を登られるのであれば、初夏に花が咲乱れるのでその時期にお勧めですよ。

by おど (2010-05-12 07:33) 

シラネアオイ

ご訪問ありがとうございます。管理ページでは
nice! が表示されていますが、プロフィールの
写真が表示されていませんでした。??
先ずは報告まで!!
by シラネアオイ (2010-05-12 12:30) 

シラネアオイ

おど 様にお尋ねいたします。私がコメントいたしました
12:30以降にnice!を入れられましたか?
12:30以前にはnice! 5 と表示され写真が四枚の
表示だったので、コメントさせていただきました。
by シラネアオイ (2010-05-12 17:02) 

おど

シラネアオイさん、
 シラネアオイさんのブログ上で、表示がおかしいということでしょうか? 現在、ここのブログ上も「コメント2」と成っていて異常な状態です。 so-netブログは、おかしな挙動をすることがありますが無視しています。(その内に治ります) 気になるようでしたら、so-netにお聞きした方がよいかも知れません。

by おど (2010-05-12 17:33) 

シラネアオイ

ご助言ありがとうございます。
今までこの様なことがなかったものですから!
今後共よろしくお願いします。
by シラネアオイ (2010-05-12 19:45) 

KOMKOM

火山チックな風景が見れるとはなかなかおいしいですね。
私も同じ日に同じぐらいの標高の山に登りましたが、こちらの方が
いい眺めですね。
私も残雪の山を歩いてみたいです。
by KOMKOM (2010-05-12 23:00) 

おど

KOMKOMさん、コメントありがとうございます。
 登るまで溶岩跡があるとは思っていませんでした。 北側から見ると、岩がゴツゴツしていて、火山というのがよく分かりますね。
 この辺りの山は、豪雪地帯なので遅くまで残雪が残っていますよ。 特に今年は多いみたいです。

by おど (2010-05-13 18:55) 

g_g

花名のない写真ですが前によく見てみなかったのですが
今回よく見ると、?1は葉が写ってないので定かではないですが
ミツバオウレン、?2はやはり葉が良く分かりませんので確かなことは云えないですが、花の左下の葉だとすればツルキンバイ(葉が菱形)でしょうか?一度調べて見て下さい。
by g_g (2010-05-15 20:02) 

おど

g_gさん、コメントありがとうございます。(気づくのが遅くなりました)
 ?1は、葉っぱが写っている画像で確認しまところ、ご指摘の通り「ミツバオウレン」で間違いなさそうです。(三つ葉になっていました)
 ?2も、他の画像で確認してご指摘の「ツルキンバイ」で間違いなさそうです。
 ご教授頂き、ありがとうございました。

by おど (2010-05-17 19:35) 

マリンゾウ

こんばんは。縦走登山をしたことがない初心者ですがボチボチHPを作っています。
まだ夏山のみですので、ここで勉強したいと思います。
by マリンゾウ (2010-09-30 20:00) 

おど

マリンゾウさん、はじめまして。 ご訪問ありがとうございます。
 縦走登山と行っても、用語の意味合いがイマイチあいまいなので、ピークを連なっていけば縦走ですよ。(例えば、西穂高山荘から独標まででも途中に丸山があるので縦走といえなくはないと思います。 極端な例ですが・・・。)
 自分も、まだまだ初心者なので覚えることは一杯ありますよ。

by おど (2010-09-30 20:26) 

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