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南八ヶ岳日帰り縦走 [登山]

 今回は、予定通り『八ヶ岳』へと行き「美濃戸口」から『阿弥陀岳』経由で『赤岳』へと登り、そこから尾根沿いに『横岳』などを縦走して『硫黄岳』へと行き、「赤岳鉱泉」経由で「美濃戸」「美濃戸口」へと戻る周回コースで行いました。
 連休初日ということもあり、高速道路や登山口が混んでいるかと思いましたが、幸いたいしたことはありませんでした。

南八ヶ岳日帰り縦走
美濃戸口~阿弥陀岳~赤岳~横岳~硫黄岳~美濃戸口
日付2009年9月19日(土曜日)
天候曇り時々晴れ
距離20.0Km
累積標高+2180m -2180m
時間9時間10分
人数1名
行程・時刻
06:00美濃戸口 駐車場 出発
07:05 (01:05)御小屋山 2136.7
07:50 (00:45)不動清水
08:55 (01:05)摩利支天
09:10 (00:15)阿弥陀岳 2805m
09:35 (00:25)中岳
10:10 (00:35)赤岳 2899.2m
11:20 (01:10)三叉峰 2825m 昼食休憩
11:40 (00:20)三叉峰 2825m 出発
11:50 (00:10)横岳 2829m
12:40 (00:50)硫黄岳 2760m
13:35 (00:55) 赤岳鉱泉 (北岳コースへ)
14:10 (00:35)堰堤広場
14:35 (00:25)美濃戸
15:10 (00:35)美濃戸口 駐車場 到着

行程図(黄は予定、赤は実測)[クリックで拡大]090919_map.jpg

 今回も登山口までの距離が長いのと連休初日で駐車場があいていない恐れがあったため、3時前に起きて3時半前には出発しました。
 連休初日早朝の高速道路は、普段の土曜日に比べて車の台数は多かったのですが、幸い渋滞など無く順調に目的の「諏訪南」I.Cへと到着しました。
 I.Cから15分ほどで登山口のある「美濃戸口」へと到着しました。まだ、6時前ということもあり駐車場も空いていました。早速靴を履き替えて準備を整えて登りはじめますがGPSを車に忘れたのに気がつき急いで取りに戻ります。(苦笑)
 登山口は別荘地を奥に進んだところにありますが、別荘地の区画は迷路状となっているので地図を見ながら舗装された道路を進むと道が砂利道となり登山口へ到着しました。(下写真は登山口の「御小屋尾根登山道入口」)

 笹が茂る登山口を進むと尾根道となり、始めのうちは緩やかですが次第に急登となってきました。しばらく登っていると前方からワンちゃん(ビーグル犬)が尻尾を振って近づいてきました。(下写真)

 人懐っこくじゃれて来るので「付いてくるか?」と声を掛けると、言うことが分かったのか尻尾を振りながら後を付いて来ました。即席パーティとなって登っていくと「御小屋山」手前で姿が見えなくなったので、戻ったのだろうと思いまた一人で登り出すと「御小屋山」へと到着しました。
 「御小屋山」は山といっても明確な頂上がある分けではなくなだらかな山頂となっていました。ここで、一人登山者を抜き先へと進むと、後ろからガサガサと音がしたので「熊か!?」と一瞬ビックリしましたが、先ほどのワンちゃんがまたヒョッコリと姿を現しました。
 「御小屋山」以降は次第に痩せ尾根となって来て、傾斜も次第に急になって岩場も増えてきました。ワンちゃんも岩場は登りにくい様で、脇のヤブに入って迂回して登ってきます。
 いつの間にか高度が上がり、南側からは中央アルプスや南アルプス北部の山々が見えてきました。(下写真は左から『北岳』『甲斐駒ヶ岳』『仙丈ヶ岳』)

 「不動清水」との分岐を先に進むと岩場が次第に荒れだして、登る足場の確保にも苦労しだすと流石にワンちゃんも苦労しているようで、次第に遅れてきました。
 木の植生が変わり次第に低木(ハイマツ)が多くなってくると南側に「権現岳」の険峻な山並みが見えてきます。(下写真)

 また、後ろを振り向くと登ってきた尾根沿いと『御小屋山』と「美濃戸山荘」などの赤い屋根が見えます。(下写真)

 御小屋尾根の上部へ近づくにしたがって、ザレた岩場となりロープを頼りに登ることになりました。(下写真)

 ここからは、西方向には尾根の全容がよく見え、遠く「北アルプス」「中央アルプス」や『乗鞍岳』『御嶽山』などが一望できました。(下写真)

 南側を見ると『権現岳』と奥に『織笠山』が見えます。(下写真)

 北側を見ると『峰ノ松目』と奥に『蓼科山』や『天狗岳』などが見えました。(下写真)

 そして、最後の方はロープにしがみながら登ると『摩利支天』に到着しました。(下写真)

『摩利支天』から南側を望む

『摩利支天』から見た阿弥陀岳頂上

 さて、驚くことにここまでの道は何とかワンちゃんと一緒に登ることが出来ましたが、この先に難関が待ち構えていました。
その名も「犬返しの岩」と呼ばれる岩場でクサリとハシゴが付いていて、その岩場の両端は断崖絶壁となっています。(下写真は、降りた先から撮影。ワンちゃんはこの向こう側)

 さすがに、ここは名前の通りワンちゃんには無理らしく、岩場から下の様子を悲しそうに伺っていました・・・。(下写真)

 ワンちゃんとの登山はここまでとなり、また単独で先を行くことになりました。(このワンちゃんは発信機を付けていたので、迷い猟犬だと思います)
 岩場から5分ほど登ると第一目的地の『阿弥陀岳』山頂に到着しました。(下写真)

 山頂からは向かう『赤岳』への稜線や『硫黄岳』『権現岳』などの山々が一望できます。(下写真)

『赤岳』への稜線

『横岳』と『硫黄岳』(手前の小屋は「行者小屋」)

赤岳ズーム

地蔵尾根方面

横岳方面

硫黄岳方面

 今から向かう稜線の景色を堪能したところで『中岳』へと一旦下って行きます。
こちら側の下りもまた悪路で、ザレた岩場と砂利道を歩いていくことになり、慎重に足場を選びながら下って行きました。
 下りきるとそこが「中岳のコル」と呼ばれていて「行者小屋」への分岐(中岳道)となっています。ここは直進して『中岳』へ登り返します。15分ほど登った岩場の先にある『中岳』山頂へ到着しました。(下写真は『中岳』から見た『阿弥陀岳』)

 『中岳』を過ぎるとまた一旦鞍部へと降りることになりますが、すぐに登り返しとなり登りにくい道を黙々と登ることになります。(下写真は「文三郎道」との分岐から見た『硫黄岳』方面)

 上部になると傾斜がより急となり、下から眺めたときも岩場なのが分かりましたが、その通りのクサリの付いた脆い岩場の道となりました。
 『阿弥陀岳』以降はすっかり多くなった登山者に注意しながらの登山となりましたが、この岩場では脆い岩が登山道を埋め尽くしているため、下にいる登山者へ落石しないよう注意しながら登っていきました。(下写真)

 ここを上り切ると東南沿いの稜線に出て、そこから山頂へは直ぐに到着します。
『赤岳』山頂は、大勢の人で賑わっており、北側にある「赤岳頂上小屋」の前にも食事などをしている登山者でいっぱいでした。(下写真は、南峰山頂の頂上標識。標識下のほうは大勢の登山者が写るので、上を見て撮影[わーい(嬉しい顔)]

 『赤岳』からの眺めは少し前から湧き出した雲によって余り良いものではありませんでしたが、雲間からは今日始めてとなる『富士山』なども見られました。(下写真)

『赤岳』から西を望む

『赤岳』から東を望む(右奥に『富士山』)

『赤岳』から北を望む

 あまり人がいる頂上は好きではないので景色を眺めた後、早々に次の目的地となる『横岳』方面へと向かい鞍部へと下って行きました。(下写真は、向かう稜線縦走路。手前の建物は「赤岳展望荘」)

 「赤岳展望荘」を通過して「地蔵ノ頭」へと到着すると向かう稜線の険しい岩場などがはっきりと見えてきました。(下写真)

日ノ岳と二十三夜峰(手前)

二十三夜峰近影

振返り見た『赤岳』と『富士山』

 『二十三夜峰』と呼ばれる岩をトラバースして先へ進むとクサリ場やハシゴ場、急斜面のスラブなどが連続し楽しめました。いくつかの峰(『日ノ岳』『鉾岳』『石尊峰』)を通過し、そろそろお昼時となって来たため『三叉峰』で昼食休憩としました。(下写真)

『石尊峰』から見た『赤岳』

真理寺尾根と『富士山』

『三叉峰』と『富士山』(昼食後に撮影)

 昼食後も稜線縦走は続き『無名峰』、『奥ノ院(横岳)』を通過して行きます。そして『台座ノ頭』への長いクサリ場などを降下して行くと『硫黄岳』が次第に近づいてきました。(下写真)

赤岳・中岳・阿弥陀岳と奥に南アルプス

大同心と硫黄岳

硫黄岳南斜面

 『硫黄岳』へは一旦「硫黄岳山荘」のある鞍部へと下り、そこから少し登り返すことになります。 大きなケルンがいくつも立ち並ぶ広い登山道を登っていくと20分ほどで山頂へと到着しました。

『硫黄岳』山頂

硫黄岳北斜面

硫黄岳の爆裂火口

歩いてきた山々

峰ノ松目と遠くの山々

 今回の登山の目的の一つが『硫黄岳』の爆裂火口を見ることだったので、その望みが叶いました。(上写真)
しかし、誰も爆裂火口を見ていなかったのが不思議でした。(ほとんどの人は『赤岳』や「北アルプス」方面を見ていました。確かに断崖絶壁で怖いですが・・・)

 しばし展望を楽しんでから、「赤岳鉱泉」へと向かい下山を開始しました。下山途中では、すでに13時を過ぎたというのに沢山の方とすれ違いました。(「硫黄岳山荘」や「赤岳展望荘」などへ宿泊・テント泊される方だと思います)
 「オーレン小屋」への分岐や『峰ノ松目』への分岐を過ぎると、登山道は谷に向かってつづら折となり一気に高度を下げて行きました。すぐに樹林帯となり周りの景色は見えなくなり、下山の作業に集中できます。(笑)
 30分ほど進むと前方に「赤岳鉱泉」の立派な建物が見えてきました。ここにも宿泊する方でしょうか、沢山の人がいました。(赤岳鉱泉にあった周辺案内図)

 「赤岳鉱泉」の裏手から北沢への道を進んでいくとすぐに北沢の赤い沢と平行して歩くことになります。(下写真)

 北沢を何回か渡り返して行くと次第に沢幅が広がって行くと、橋が架かった道となります。「赤岳鉱泉」から30分ほど下って行くと前方が明るく広くなってきて「堰堤広場」へとでました。
 ここから先の道は砂利の林道となっており、小屋の管理者用車両などが所々においてあり、車の通行が可能となっていました。(一般車両は通行不可)
 ここまで来ると登山というよりウォーキングで、ひたすら砂利道を歩く作業となります。予定よりも早く下山したいため早足で「美濃戸」へと向かいます。
 「堰堤広場」から30分程で山荘が立ち並ぶ美濃戸へと到着します。ここまでは電気も通っているため、山荘もアイスクリームなどを売っており普通の売店と化していました。
 何も購入する予定が無いので、そのまま「美濃戸口」へと長い車道(一般車両通行可能ですが砂利道です)を歩いていき30分と少しで到着しました。(『硫黄岳』から2時間半!?)

 車で、帰り道の途中にある「もみの湯(¥500)」に汗を流すため立ち寄り、今回の登山は無事終わりました。

今回の反省点は、
 ・せっかく途中まで一緒に登ってくれたワンちゃんに、なにか食べ物をあげられたら良かったかなと思いました。(ワンちゃんもそれが目当てだったような・・・) 反省というより後悔だったりしますが。(笑)

※今回の登山は少し物足りなかったです・・・。 やはり他の山域と比べると、標高の割りに交通の便が良すぎて距離が短く、周辺も整備されすぎている感があるので。(ほとんどの登山口が1500m以上からって・・・)

次回は天候次第で「槍ヶ岳」へ日帰りで行きたいなと思っています。


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山子路爺

こんにちは
やっと私でも挑戦可能なコースでした。
犬とパーティを組む経験が私にもあり思い出しながら読みました。
蓼科山の麓の売店の犬でした。
by 山子路爺 (2009-09-21 15:02) 

おど

山子路爺さん、
 ワンちゃんとの登山は初めてでしたが、良いペースメーカーとなってくれて、いつもよりは遅めのペースで楽な登山となりました。
 また、雪が降る前に今度は南の「観音平」から登ってみたいと思います。

by おど (2009-09-21 21:04) 

パキラ☆

こんにちは。
登山の記録、きれいにまとめられていて素晴らしいですね。
今後の山登りの参考にさせてもらおうと思います。

それから、ワンちゃんがかわいかったです。
犬も結構登れるものなんですね。

19日は私は15時に美濃戸口を妻と出発しましたので、林道ですれ違ったはずですね。

by パキラ☆ (2009-09-22 08:19) 

おど

パキラ☆さん、
 美濃戸から美濃戸口への林道で、若いご夫婦の方とすれ違った覚えはありますので、多分会っていると思います。
 あの時間でも結構登って来られる方がいたのでビックリです。

by おど (2009-09-22 20:41) 

joyclimb

八ヶ岳、富士山・南アルプス等が一望できる展望のいい山ですね!
「犬返しの岩」、犬にはとても厳しそうですね。
by joyclimb (2009-09-23 01:01) 

おど

joyclimbさん、
八ヶ岳は標高の割りには登りやすい山でした。八ヶ岳でまだ登っていない北部と南部の山に行こうかと考えています。
 「犬返しの岩」は、20~30mぐらい下り返せばもしかすると犬でも超えられるかもしれませんね。(苦笑)
 余程、抱きかかえてあげようかと思いましたが。(多分いやがります)

by おど (2009-09-23 21:44) 

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