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藪山だった恩田大川入山縦走登山 [登山]

 予定通り、『恵那山』の南部にある『大川入山』と、その北部にある『恩田大川入山(阿賀滝山?)』までピストン縦走しました。
朝は晴れ渡っていたのですが、前回に引き続き8時頃には雲が湧き出して遠くの山々は雲の中となってしまいました。 しかし、久しぶりの藪漕ぎで程よい疲れとなり、充実した山行となりました。

『恩田大川入山』(右手前)と『恵那山』(右手奥)

恩田大川入山縦走登山
治部坂登山口~横岳~大川入山~恩田大川入山(往復)
日付2010年4月4日(日曜日)
天気朝のうち晴れのち曇
場所長野県下伊那郡阿智村浪合
距離16.3Km
累積標高+1561m -1561m
時間6時間30分
人数1名
時刻・標高・行程(赤の標高はGPSから)
06:251205m治部坂登山口 出発
07:05 (00:40)
1574m
横岳
07:35 (00:30)
1683mP1683
08:20 (00:45)
1907.7m大川入山 休憩10分
08:55 (00:35)1858mあららぎ高原スキー場分岐
09:40 (00:45)1921m恩田大川入山
10:35 (00:55)1858mあららぎ高原スキー場分岐
11:05 (00:30)1907.7m大川入山 昼食休憩
11:35 (00:30)
1907.7m大川入山 出発
12:55 (01:20)
1205m治部坂登山口 到着


GPS行程図(緑色は予定、赤色が実測。 ※分岐手前で誤差発生)
20100410_map.jpg

 今回は午後から予定が入っているため、朝4時過ぎには起きて4時半には出発しました。 中央高速を一路『園原I.C』(注.東京方面は出入不可)に向かいました。 県道89号線・国道256号線・国道153号線と乗り継いで、目的地の治部坂(じぶさか)に到着すると、右手に目印の赤い看板(デンソーリゾート治部坂こまくさ)が見えてきます。 この看板すぐ奥を右折すると、細い道が奥へと続いているので、そのまま進んで行きました。
 登山道へと到着すると、登山道と反対側の道路終点に脇道停車して出発の準備をします。 準備をしていると、今年はじめて聞くことになるウグイスのさえずりが響いてきました。
 今回、すっかり春の陽気とは言え山頂は2000m近いので、念のため軽アイゼンとワカンを持って出発します。

大川入山登山口

 心地よい朝日を浴びながら、土砂にえぐられた登山道を登っていくと、今は使われていない水道施設と思われる脇を通り過ぎると、本格的な山道となりました。(下写真)

登山道の様子

右から水音が近づいて来ると、沢に掛かる鉄の橋を渡ることになります。 渡り終わると、尾根に乗るつづら折りの急登を登っていきました。(下写真)

沢に掛かる橋

尾根には直ぐに乗りますが、ここからは木の根が張っている階段状の道を進むことになります。(下写真) ※この日は乾燥していたので良かったのですが、雨などで湿った時にはスリップ注意。

 高度が上がると右斜面がガレた斜面となり、向かう『大川入山』が見えてきました。(下写真)

 登山道は、一部土砂が崩れて通りにくい部分もありましたが、概ね歩きやすい道でした。 尾根の上部へ到着すると、まだ青空が覗く東方向に、南アルプスのシルエットが見えて来ました。(下写真)

シルエットで浮かぶ南アルプス

雲が掛かる中央アルプス

 尾根上は歩きやすい遊歩道となっていて、十分ほどで山頂標識とベンチのある『横岳』へ到着しました。(下写真)

尾根上の道

横岳頂上

頂上からの展望は南方向した無いため、水分補給をして直ぐに先へと進みます。 少し行くと南北が開けた道となり、遠くの山々を見ながら進んで行きます。(下写真)

平谷村方面(南方面)

高嶺・長者峰アップ

中央アルプスアップ(雪を被ったのが手前から『越百山』と『南駒ヶ岳』)

桐山方面(南東方面)

千本立アップ

 この頃から頭上にも雲が湧き出して、次第に遠望が効きづらくなってきました。 細かいピークをいくつか越えて行くと、樹林の中を『大川入山』との鞍部(舞鶴のコル)へと下ります。 コルからは『大川入山』への斜面を一気に登ることになりました。(下写真)

コル付近

通ってきた尾根を見下ろす(左奥が登り口方面)

笹の斜面を行く

山頂手前から見下ろす

 この付近の山は笹山が多いようで、『大川入山』も例外ではなく山頂付近は笹で覆われていました。 登山口から2時間ほどで、ベンチと古びた山頂標識、それから真新しいパノラマ標識のある頂上へ到着しました。(下写真)

『大川入山』山頂

パノラマ標識

 すっかり雲に覆われた山頂からは遠望が効かなくなっていたため、ベンチで10分ほど休憩してから、次の目的地となる『恩田大川入山』へと向かいました。(下写真)

向かう『恩田大川入山』(右奥)。その奥が『恵那山』

 ここまではハイキング気分で来られ、雪も登山道にはまったくなく危険箇所もないため楽に来られました。 しかし、ここからが今回のメインとなる縦走の始まりです。
 あららぎ高原スキー場との分岐点までは、整備された登山道なのですが、利用者が少なく北斜面のためか、所々に雪が残っていました。 一旦鞍部まで降りて行き、尾根を登り返すと案内が掲示されている分岐点に、到着しました。(下写真)

あららぎ高原スキー場・恩田大川入山分岐点

 『恩田大川入山』への道の状況はほとんど事前知識無しで来ていましたが、分岐に矢印もあるし赤布も点々と付いていたので、笹が生い茂っていましたが、尾根沿いの道を掻き分けて入っていきました。

 もう少しシッカリとした人が通れる開かれた道になっているかと思っていましたが、実際には完全な薮と化していました。 本来は1~3月の積雪期に訪れる所らしく、4月となり雪が溶け始めた時期には遅すぎたようです。(幸い笹は乾燥していたので、嫌な藪漕ぎにはなりませんでしたが・・・)

雪が残っている尾根道(この様な所は全体の10%程度しかありません)

笹原を行く(帰路に撮影)

 往路は低い雲が流れてきて、ガスで周りの景色が良く分かりませんでしたが、視界が開ける笹原の尾根からは近くの山々が見られました。(下写真はすべて帰路に撮影)

尾根からの眺め

尾根からの眺め(風力発電所)

尾根からの眺め(『焼山』)

尾根からの眺め(奥三河方面)

 赤布と尾根筋を見失わ無いように、雪の上や滑りやすい笹を掻き分けて進むと45分ほどで『恩田大川入山』山頂へと到着しました。(下写真はピーク付近) ※『恩田大川入山』手前で、県境尾根の左右の分岐に注意。(右へ行く)

 山頂は平坦となっていてどこが頂上なのか分かりにくいのと、ガスで覆われて期待していた『恵那山』などの眺めが見られないため、10分ほどの休憩後直ぐに引き返しました。
 往路は来た道を忠実に戻っていきますが、相変わらずの藪で閉口します。 しかし、雲が次第に流れて時折青空もみえてきたので、往路にはほとんど見られなかった遠くの眺めを見ながら進んでいけました。

 何とか分岐まで戻ると、後は登山道を行くことになるので一安心です。 途中で南アルプスなどが、雲間から白い頂きを覗かせていました。(下写真)

雲間から覗く南アルプス(左が『北岳』、中央は『塩見岳』?)

『恩田大川入山』と、その奥に『恵那山』

 そろそろバテてきた様で力が入らなくなってきましたが、山頂はもうすぐなので我慢して登っていきます。(下写真)

『大川入山』近影 (北から望む)

 この付近は冬に季節風の強い風が通るため、木々(カラマツ)がすべて同じ方向を向いて成長しており、面白い景観が楽しめます。(風衝木と言うそうです)

 山頂へ到着すると行きは当然誰も居ませんでしたが、この時間ならばと思った通り登山者が2名休憩していました。 こちらもベンチに座り込み昼食休憩としました。 この日は朝からほとんど風が無く、雲で覆われていますが気温も高く寒くはありませんでした。

 昼食後は、多少は見えるようになった展望(北アルプスの山も一部見えていました)を再度楽しんでから、下山を開始します。 休憩中にも2名の登山者が登ってこられ、下山中も10名ほどの方とすれ違い、この山も人気があることが分かります。(この日の登山者15名ほど)

 下山予定の時間までには十分余裕がありますが、藪の汚れを洗い流すべく温泉につかって行きたかったため、早めのペースで降りて行きます。
 しかし、前日遅くまで運動をしていたのと、藪漕ぎのせいで距離と時間の割に疲れが出て多少ペースが落ちてきました。 そして、快適な尾根道を順調に下って行くと、1時間半ほどで登山口へ無事に到着しました。

 この後、治部坂観光案内所の裏手にある温泉「宿り木の湯」へ寄りましたが休業中の看板が・・・。 しかたがないので、「園原I.C」手前にある「湯ったりーな昼神」へと向かいましたが、こちらは桜満開でバスや観光客の車で駐車場が一杯だったため、諦めて帰宅の途につきました。

今回の反省点は、
 ・特にありませんでした。

次回は未定ですが、そろそろ3000m近い雪山に行ってみたいなと思っています。(岐阜乗鞍岳の可能性大)


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joyclimb

広い笹原です!
笹原は道があると楽しく歩けるのですが、
道がないと楽しくないですね。
南アルプス、北アルプスが見られる展望のよいコースですね!
by joyclimb (2010-04-11 12:11) 

tochimochi

中央、南アルプスが遠望できていいコースですね。
真っ白な北岳が雄大です。笹原のヤブコギはまだいいほうでは・・・
シャクナゲのヤブコギになるとひどいです。
by tochimochi (2010-04-11 17:40) 

おど

joyclimbさん、コメントありがとうございます。
 笹原の中を行くのは楽しいですね。 今回は乾燥しているし、あまりうるさい藪でも無かったため、何とか進んで行けました。
 『大川入山』は標高のわりに展望が良くて、登り口からの標高差も少ないので手軽に楽しめて良いですよ。

tochimochiさん、コメントありがとうございます。
 以前登った奥美濃の『蕎麦粒山』に比べれば、今回の藪はたいしたことありませんね。(笑) あの時は、時間も掛かるし薮が濃いので本当に参りました。 今回は距離の割に(1.7Km)は、早く通過出来たので良かったです。

by おど (2010-04-11 18:42) 

asa

稜線伝いの道が気持ちよさそうですね。
by asa (2010-04-11 20:21) 

おど

asaさん、コメントありがとこざいます。
 横岳から大川入山との鞍部までは、景色も良くて気持ちよく歩いて行けました。

by おど (2010-04-11 21:29) 

ひろたん

雪がすくなかったですね
それにしても綺麗な稜線です
歩いてみたい・・・・
アルプスの展望がいいですね
by ひろたん (2010-04-12 17:22) 

おど

ひろたんさん、コメントありがとこざいます。
 大川入山の最後の稜線は気持ちいいですが、一番つらい所でもありますね。
 アルプスの展望は、朝は逆光で見づらかったのが残念でした。
by おど (2010-04-12 21:16) 

KOMKOM

niceありがとうございました。
16kmも歩かれたのですか。お疲れ様です。
それにしても気持ちいい稜線の眺めですね。
また拝見させて下さい。
by KOMKOM (2010-04-14 23:34) 

おど

KOMKOMさん、はじめまして。 コメントありがとうございます。
 今回は16Kmほど歩きましたが、横(距離)よりも縦(標高)が効いてきますね。 特に標高が2500mを超えると酸素不足で途端に歩みが遅くなります。
 今後は、夏山に向けて距離(20Km以上)と標高(2800m前後)を多くしていきたいと思っています。

by おど (2010-04-15 08:19) 

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