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残雪期の越百岳日帰り登山 [登山]

今回は直前に予定を変更して、個人的に好きな山の一つである中央アルプスの『越百山(こすもやま)』へ行ってきました。 前日に降った雪は、思ったよりも少なく頂上手前以外は快適に歩くことができました。
 また、天気予報どおりの快晴の天気となり、山頂到着時は多少薄雲が出てきましたが、北アルプスや南アルプス、それに『白山』『御嶽山』『乗鞍岳』『八ヶ岳』『富士山』と周囲の山々を一望出来て、満足出来た山行となりました。

越百山近影(偶然、下の山行計画の写真と同一アングル・大きさです)

残雪期の越百山登山
伊奈川ダム登山口~福栃平~越百山(往復)
日付2010年4月18日(日曜日)
天気朝のうち快晴のち晴れ
場所長野県木曽郡大桑村大字長野
距離16.3Km (内林道 4.2Km)
累積標高+2120m -2120m
時間07時間10分
人数1名
時刻・標高・行程(赤の標高はGPSから)
06:401082m伊奈川ダム上登山口 出発
07:10 (00:30)1324m
福栃平
08:20 (01:10)
1985m
七合目(御嶽見晴台)
09:45 (01:25)
2340m越百小屋
10:45 (01:00)
2613.2m越百山 昼食休憩(散策)
11:40 (00:55)
2613.2m越百山 出発
12:00 (00:20)
2340m
越百小屋
12:35 (00:35)
1985m
七合目(御嶽見晴台)
13:20 (00:45)1324m
福栃平
13:50 (00:30)
1082m伊奈川ダム上登山口 到着

GPS行程図(黄色が予定、赤色が実測 ※林道及び福栃平周辺で誤差大)
20100418_map.jpg

注.『越百山』へ行くのは、今回で3回目となるため、詳細は以下のリンクを参考にして下さい。

2009年06月20日 越百山・南駒ヶ岳縦走
2009年10月04日 空木岳~越百山縦走

 予定より遅れて、伊奈川ダム上の駐車地へ到着したのは6時半頃でした。(駐車地までの林道は雪・凍結一切なし) 駐車地には4台の車が駐車していますが人影はありませんでした。 急いで支度をして出発をしますが、今回はアイゼンとピッケルが必須のため、忘れないように持って行きます。

 登山口までの林道は、雪もほとんど無く準備運動として調度良い距離となっています。 「福栃平(ふくとちだいら)」の登山口へ到着すると、ここからはいきなりの急登となります。(下写真)

越百山登山口

 薄く積もった雪が朝の冷え込みで凍っており、滑り止めの役目を果たすため登りやすくなっていました。 その雪には真新しい足跡が付いており、一人先行者がいるのがうかがえます。(下写真)

登山道下部の様子

 「下のコル」と呼ばれる所を通過すると次第に雪が多くなりますが、まだツボ足で十分に登っていけます。(下写真) 「上のコル」を通過すると、樹林がまばらとなり、後ろを振り向くと木間から遠くの山並みが見えてきました。

下のコル付近の雪(まだ少ない)

 さらに登り「御嶽見晴台」と呼ばれる所へ到着すると、雪がいっそう多くなりますが、まだアイゼンは必要ありませんでした。(下写真)

御嶽見晴台付近の雪(よく締まった雪)

 ここからの展望は、名前の割に樹木が邪魔でよく見られませんが、もう少し上に北西方面が開けたところがあり、『御嶽山』や『乗鞍岳』それに北アルプス・白山などが見えました。(下写真)

『御嶽山』と『乗鞍岳』。『御嶽山』左奥に『白山』も見える

北アルプスアップ(手前が先月登った『蕎麦粒山』)

『御嶽山』アップ

『乗鞍岳』アップ

左から麦草岳・三ノ沢岳・木曽駒ヶ岳・熊沢岳

 急な斜面が多くなってきたので、ここでアイゼンを装着して進みました。 アイゼンで登りやすくなった斜面を頑張って進み、小屋手前のピークを乗り越えて行くと「越百小屋」の赤い建物が見えてきました。(下写真)

雪に埋れた越百小屋

 小屋前のベンチで休憩しようと思っていましたが、2m近くの雪に埋れた小屋付近では休めるところは無いので、雪の上にザックを置いて最後の急登に備えて休憩を取りました。
 ここからは、一旦 鞍部へと降りて行きそこからは最後の急登を山頂に向かって登っていきます。 尾根上に辿り着くと、向かう『越百山』への稜線と、ここではじめて先行者の姿が見えてきました。(下写真)

『越百山』への雪の稜線(先行者は丁度見えない)

 写真からも分かりますが、稜線の左右は急斜面となっていますが、幸い雪庇はそれほどでもないので稜線上(少し北側)を進んで行きます。(滑落したら500m下の谷まで一直線) 途中で膝上までの雪や、アイスバーンの上をあるく事もありますが、アイゼンが効いているのとピッケルを突刺しながら行ったので、問題ありませんでした。(アイスバーンにはピッケルは刃が立ちませんでしたが…)

 途中で先行の方を抜いて行き、しばらくすると頂上へ到着しました。 山頂からは、夏場とは違い雪で覆われた山々の素晴らしい景色を見ることが出来て満足です。(下写真)

山頂標識(山頂に雪はあまり積もっていません)

頂上より越百小屋を望む

中央アルプス南部(手前のピークは『南越百山』)

『恵那山』アップ

『大川入山』(左奥)と『恩田大川入山』(その右)

『八ヶ岳』(左端)と南アルプス北部

南アルプス南部(『富士山』も薄く見えました)

八ヶ岳アップ

『南駒ヶ岳』と『仙涯嶺』(ここから先、普通の人には無理・・・)

白山アップ(霞んでうっすらと)

 頂上は風が強く体感的には氷点下10度以下となっており、岩陰でお湯を沸かすのにも難儀しました。 もう一人の方は、寒いので下山するとの事でしたが、折角なのでしばらく景色を眺めていましたが、指や顔の感覚が無くなってきたので、『南越百山』まで往復する予定でしたが、諦めて下山を開始します。(それでも1時間近くいましたが…)

 先程は苦労した稜線を一気に進んでいき、樹林帯まで辿り着くと風も弱まり一安心です。(下写真)

下山途中に見た『南駒ヶ岳』の姿(小屋と手前のピークから)

 そこからは何時ものように、急斜面はシリセードで降りて行きますが、新雪で湿っているためか上手く滑りませんでした。(先行者の方もシリセードされています)

 その後も、雪がクッションになるため快適に下りて行けました。 そして、山頂の状態など想像がつかないほど春らしく暖かくなった林道出合の「福栃平」へ到着すると、先行者の方がおられました。 色々と話をしながらブラブラと林道を駐車地まで戻っていき、今回の登山も無事終了することが出来ました。

今回の反省点は、
 ・特にありませんでした。
アイゼンとピッケルが実践で利用できて良かったです。

次回は未定ですが、すっかり春山となった鈴鹿に行って見ようかと思っています。


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コメント 17

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山子路爺

晴れていますね。
かなり良いタイミングだったようですね。
越百山ゆきた~い。
by 山子路爺 (2010-04-19 18:34) 

おど

山子路爺さん、コメントありがとうございます。
 今まで『越百山』に登って晴れていない時がありませんから、余程気に入られているのかなと思います。(笑)
この山は、いつも良い景色を眺めさせてくれるので良いですよ。

by おど (2010-04-19 19:39) 

tina

また白銀の世界ですね。
遠くのアルプスが白く浮かんで見えましたね。
行ってみたくなりました。

by tina (2010-04-19 21:05) 

おど

tinaさん、コメントありがとうございます。
 前日に降った雪のおかげ(?)で、どの山も白く化粧直しされていました。
まだまだ、2500m以上の山は冬なので(特に今年は・・・)、行かれる際には気象情報をご確認の上。

by おど (2010-04-19 21:15) 

SammyTajima

また、お一人ですか?
あのピッチで歩ける人でなくては難しい山々を歩かれていますね。
それに感服します。
by SammyTajima (2010-04-19 22:26) 

tochimochi

快晴だと周りの山もすっきり見えますね。特に御岳が間近で白さが際立ってます。頂上での強風の中、お湯を沸かす余裕もいいですね。
by tochimochi (2010-04-19 23:04) 

おど

SammyTajimaさん、コメントありがとうございます。
 今回も一人で登りましたが、先行者がいるのとその方の跡が道案内となっていたので気が楽でした。 今回は、先行者も健脚の方で中々追い付けませんでした。
 『越百山』は、標高の割にはあまり難しい山では無いと思います。(それなりの装備は要りますが)

by おど (2010-04-19 23:54) 

おど

tochimochiさん、コメントありがとうございます。
 中央アルプスからは『御嶽山』が非常に近いので良く見えますね。 しかし、不思議なもので『御嶽山』には二回登っていますが、いずれも曇って展望はなし…。
 お湯を沸かすのには、強風で火が消えてしまい難儀しました。 でも、暖かいラーメンを食べると、体も温まり疲れも吹き飛びますね。

by おど (2010-04-19 23:59) 

asa

さすが標高2600mの山、名だたる峰がすばらしくよく見えますね。
とくに南駒ケ岳が美しいです。
by asa (2010-04-20 08:02) 

おど

asaさん、コメントありがとうございます。
 『宝剣岳』などに登ればもっと良い景色でしょうが、きりがありませんね。
比較的手軽にこれらの峰々が見られるのが良いです。 『南駒ヶ岳』も綺麗ですが、この時期に登るのは無理だと思います。(手前の岩場を越えるのが困難です…)

by おど (2010-04-20 08:14) 

joyclimb

東西北の方向、素晴らしい展望です!
累積の標高差4200m(積雪あり)を7時間で往復、素晴らしいです。

by joyclimb (2010-04-20 21:47) 

おど

joyclimbさん、コメントありがとこざいます。
 中央アルプスというぐらいなので、両アルプスが良く見えますね。
 今回は下りは今までの中で、一番早かったですね。(速ければいいとは思いませんが・・・雪のおかげですね。)
by おど (2010-04-20 23:50) 

Jetstream777

はじめまして。 ご訪問とNICEありがとうございます。
素晴らしい山行とブログですね。 (^_^)v
中央アルプスは昔木曾谷より駒が岳に登りました。
楽しみに拝見させていただきますので、こんごともよろしく!
by Jetstream777 (2010-04-21 20:02) 

おど

Jetstream777さん、コメントありがとうございます。
 中央アルプスは、コンパクトにまとまっているので、どこからでも取り付きやすくて良いですね。
 木曽駒ヶ岳へは、去年の8月に「上松Aコース(http://yama-kioku.blog.so-net.ne.jp/2009-08-23)」で登りましたが、今年も色々なコースで登ろうかと考えています。
by おど (2010-04-21 21:54) 

ひろたん

歩いてみたい山ですよね^^
雪山ね
すてきです
by ひろたん (2010-04-21 22:00) 

KOMKOM

すばらしい雪景色ですね。
私もこんな雪山をいつか歩いてみたいです。

by KOMKOM (2010-04-22 01:35) 

おど

ひろたんさん、
KOMKOMさん、
 コメントありがとうございます。 ご返事遅くなりました。
 雪山は場所によっては怖いところですが、雪崩などの心配が少ないところは比較的安全に歩けますよ。(樹林帯や傾斜のゆるいところなど)
 今度の山も雪山になりそうです・・・。

by おど (2010-04-22 22:52) 

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