[登山] 長野県入笠山 雪の青柳コースピストン [登山]
今回も予定通り、南アルプスの北部に位置する「入笠山(にゅうがさやま)」に登って来ました。 当初予定していた、「鹿嶺高原(かれいこうげん)」への縦走は、思った以上の積雪に阻まれて出来ませんでした。 しかし、「入笠山」の山頂すら途中撤退の可能性のある中、何とか山頂まで辿り着き素晴らしい景色を望むことが出来ました。
日付 | 2013年02月16日(土) | ||
場所 | 長野県諏訪郡富士見町 | ||
距離 | 14.7Km | ||
天気 | 晴れ時々曇り | ||
累積標高 | +1132m -1132m | ||
時間 | 08時間20分 | ||
人数 | 1名 | ||
撮影枚数 | 221枚+30枚(DSC-TX300V) | ||
登山難度(A:安易~E:高度) | B(雪の状態で難度は大幅に変化) | ||
概略 | 前日までの積雪が思ったよりも多く苦労 する。 何とか山頂までは行けたが、あまり の人の多さに、知ってはいたが驚く。 山頂からの景色は、最高で南アルプスや 富士山などもハッキリと望め苦労が報われ る。 下山は、来た道を戻るが、登りほどで は無いにしろ体力を大幅に削られ、久しぶり にフラフラでの下山となった。 | ||
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの標高) | |||
08:20 | 895m | 0.0Km | 大沢公民館 出発 |
08:30 (00:10) | 944m | 0.5Km | 944mポイント |
10:25 (01:55) | 1352m | 2.7Km | 1352mポイント |
12:25 (02:00) | 1708.6m | 4.9Km | 1708.6m三角点 |
13:20 (00:55) | 1754m | 5.9Km | 山頂駅との分岐 |
13:35 (00:15) | 1791m | 6.8Km | 御所平峠 |
14:00 (00:25) | 1955m | 7.5Km | 入笠山(10分滞在) |
14:30 (00:30) | 1754m | 9.0Km | 山頂駅との分岐 |
16:40 (02:10) | 895m | 14.7Km | 大沢公民館 到着 |
ルートラボ
※今回、途中まで変化に乏しいので写真は少なめです。
今回は入山と下山予定が異なるため、久しぶりに同乗者と一緒に出発します。 朝4時前に出発予定でしたが、またまた猫ちゃんが逃げ出して、10分遅れでの出発となりました。
前日の雪が朝まで続いたせいで、中央高速道路は「伊那北IC」から先はチェーン規制となっています。 しかし、順調に恵那山トンネルを抜けて長野県内へと入りました。 この時点で、伊那北付近で6Kmの渋滞の掲示がされていますが、6Kmならばすぐに通過できるだろうとそのまま進んでいきます。
しかし、渋滞の最後尾についても中々先へと流れて行きません・・・。 結局、1時間以上のタイムロスとなり、気がつけば陽もすっかり高くなっていました。 予定通り「諏訪南IC」で降り、凍結路に注意しながら「青柳駅(あおやぎえき)」方面へと向かいますが、予定していた道路は予想以上の積雪で登るのが難しそうなので、バスの路線上を選んで奥へと入って行きました。(除雪がしっかりとされています) そうは行っても、慣れない雪道を走り予定していた登山口近くまで来ますが、車幅が狭く停めるには邪魔となるため、広い場所を探して彷徨います。 すると予定していた地点近くの公民館(大沢公民館)に広い駐車場があるので、そこに止めて出発の準備をしていきます。(下写真)
無事に到着したのはいいのですが、この時点で1時間以上到着が遅れ8時過ぎとなっていました。 この時点で縦走はほぼ不可能なのが確定したのと、そもそも入笠山まで辿り着けるのかも怪しくなります・・・。
今回も、スノーシューとダブルストック、それにいつもの雪の完全装備で8時20分に出発しました。(下写真)
橋を渡りすぐを右折し、沢沿いに奥へと進んでいきます。 途中までは民家もあり車道となっているので、しっかりと除雪され登山靴で歩いて行けます。 しかし、奥の十字路の先からは除雪も車の後も無くなり、古い通った跡があるだけなので、ここからはスノーシューを履いていくことにしました。(下写真)
スノーシューのお陰で沈み込みは少ないのですが、それでも5~10cmほど沈み、この先の登りが不安となります。 再度分岐となりますが、ここも沢沿い(真っ直ぐ)進み、人の気配のない家を数軒通り過ぎると右に堰堤が見えてきます。 ここから林道から外れて左の尾根へと向かうようリボンや木にペイントされた矢印などがあり、それらに従って登って行きました。 しかし、道を外れた途端に、沈み込む稜が半端ではなくなります・・・。(下写真)
堪らず、先にあるであろう林道へと復帰しますが、林道も登山者?の通った古い跡以外は大きく沈み込みます。 林道を歩いて行くと、途中にハイキングコースの看板が立っています。 この道もまた、林道へと復帰するのでどちらから登るか迷いましたが、古い跡はこちらを登っているので、その跡を歩いていきます。(下写真)
ここからは林道の上部まで直登となりますが、まだ体力は十分にあるので一気に登って行きました。 登り切ると再度林道と合流し、そこを歩いていきますが、景色に変化がなく精神的にもきつくなって行きました。
黙々と林道の深い雪を歩いて行くと、前方に建物が見えて来ました。(下写真)
廃屋かと思いましたが、煙突を見るとまだ新しく、まだ利用はされているようですが、当然人の姿はありません。 稜線沿いとなり、強い風が吹き抜けるのか、所々で林道に雪が1m以上降り積もり、そのような所を越えるのに苦労します。(下写真)
建物の奥に道の標識がありますが、見てもこの雪では理解出来ませんでした。 尾根沿いに進む道を進みますが、その途中に「入笠林道記念碑」がひっそりと立っていました。(下写真)
ここからも変わり映えのしない雪道は続きますが、後ろを振り返ると樹林越しに八ヶ岳の姿が見えて来ました。(下写真)
ここまで風はほとんど吹かず、気温は低いのでしょうがあまり寒い感じはしません。 実は、今回新兵器として「ハクキンカイロ(Googleリンク)」を購入して懐に入れていたのですが、ポカポカと暖かで効果絶大です。(使い捨てカイロは、低温時には全く効果がないのでこれはお勧めです)
ここまで来ると降雪量も多かったのか、樹りんにも多くの雪が付着しています。 時折それらが落ちるのでなぜかなと思っていましたが、多くの鳥が木々を飛び移る時に落ちているようです。 鳥のさえずりを聴きながら歩いていると、こちらへ鳥が近づき何度か雪の洗礼を受けます・・・。(下写真)
ここで初めて長めの休憩を5分ほど取り、おにぎりを食べて体力を回復していきました。 その後も我慢の雪の登りとなりますが、思ったように進んでいけません。 途中、マウンテンバイクコースの標識がありますが、この雪の中では自転車はまったく歯がたたないでしょう。(下写真)
それまでは北斜面となっていたため、薄暗いイメージでしたが、1500m付近からは東斜面の南側を登っていくので明るく気持ちのよい道が続きますが、今回はそこまでの余裕はありませんでした。(下写真)
再度、前方に建物が見えてきますが、深い雪の中を立ち寄る気力はありません・・・。 この辺りからは、消耗が激しくひたすら前へと歩くだけです。(下写真)
その先も1時間ほど掛けて、僅か1Kmの標高差150mを登っていきました。 しかし、この時点で12時半を経過しており、何時もであれば下山時間とするのですが、今回自分の中で13時半を限界時間と決めていて、それまでは1時間あるので頑張って進むことにします。 1708.6mの三角点をいつの間にか通り越して、その先にある電波塔と思われる所へ到着しました。(下写真)
電波塔か?この塔は山頂からも見えていました。 ここまで頑張って登ったのは、この先平坦となり歩きやすいかと思ったからですが、それ以上に雪が深く思ったように進めません・・・。 ここまで展望はほとんどありませんが、ここの樹林の間からは諏訪方面が望めました。(下写真)
そこからは、再度明確で平坦な林道を進んでいきますが、辺りには建物が散在しています。(下写真)
電柱とそこの電線が低く見えるので、積雪量は50~100cmほどでしょうか? 帰路に試しに登山靴で歩こうとしましたが、スノーシューの踏み跡ですら腰辺りまで沈み込み、スノーシューの偉大さを目の当たりにします。(笑)
13時となりタイムリミットが近づきますが、先ほどまでに比べると高低差が少ない分快適に進んでいました。 車道に合流しますが、そこも誰も通った形跡がありません。 この辺りまで来れば、登山者のラッセル跡があるかと思っていましたが・・・。(下写真)
ここまでかと思った時、前方に下山中の登山者の姿が見えました。 あそこまで行けば快適に歩けると、急いでそちらまで向かうと、そこがゴンドラ山頂駅との分岐点となっていました。(下写真)
この先は思った通り、多くの足跡やスキーあとがあり、この時点で13時20分と限界時間間近ですが、そのまま山頂へと進むことにしました。(下写真)
ここからの道は、それまで時速1Km以下の速度だったのが嘘のように快適に歩いて行けます。 15分ほどで「御所平峠」に到着しますが、それまで人一人いなかったのが嘘なぐらい沢山の人を見かけました。(下写真)
ここからはまた登りとなりますが、湿原の端を上がっていくので展望は最高です。(下写真)
この手の登りも、スノーシューのヒールリフターのお陰で苦もなく登ることが出来ます。 上部まで登り、あと少しというところまで来ましたが、ここで渋滞が起こっていました・・・。 焦る気持ちを抑えながら、先を譲って頂き登っていきます。(下写真)
そして、出発から実に5時間40分掛かって(この時点で14時)山頂に到着することが出来ました。 山頂には沢山の方(30名以上か?)がいますが、自分の場合はここにいること自体だけでも、喜びは一入(ひとしお)です。
山頂にあまり長居はできませんし、この人だかりの中で休憩する気も無いので、そそくさと周囲の絶景を見ながら写真に撮影して10分後には下山を開始しました。(下写真)
八ヶ岳北部は雲の中(左下から登ってきた、途中の電波塔が見える)
帰路は山頂直下の急斜面に慣れないスノーシューで苦労しますが、その後は一気に山頂駅分岐までは小走りに降りて行きました。
分岐では、ゴンドラ(往復1600円)で降りたら10分で下山だとの誘惑に誘われますが、まだ陽が高い(この時点で14時半)ので、最悪下山に3時間と見て予定通り来た道を自分の足跡を頼りに降りて行きました。 同乗者に、17時ぐらいに下山すると伝え迎えに来てもらいます。
午後に入って天気も安定してきて、八ヶ岳方面の雲も徐々に消えてきていました。(下写真)
下りで自分の踏み跡を辿るとは言え、思ったよりも沈み込みが多く難儀します。 そのせいもあってか、慣れないスノーシューと長距離の雪道で右の股関節が痛み出しますが、騙し騙し降りていきました。 それでも、予定通り山頂から2時間ほど降りると、麓が見えて来ました。
そして、陽も傾き空が赤く染まり出す16時半には無事に林道から里へと降りて来ました。 大沢の集落からは、朝は見えなかった八ヶ岳の山々が良く見えていました。(下写真)
そして無事に朝出発した大沢公民館に到着し、今回の苦しくも達成感のある登山は終わりとなりました。
今回の反省点は、
・特にありませんでした。 昼食予定していたカップラーメンを忘れてしまい、コンロが無駄になりましたが、予備食は十分あるので問題とはなりませんでした。(どのみち、沸かす時間も惜しんだでしょうが)
次回ですが、股関節の痛み次第となりますが、静岡か三重の雪の無い山へ行く予定です。
今晩は!
青空が見えて素晴らしい雪景色ですね!!
by シラネアオイ (2013-02-17 19:17)
こんばんは^^
大方の方がゴンドラ利用で上がりますものね。
別ルートで踏みあとのないところをラッセルして登るとなると
これは大変な体力が要ったでしょう。お疲れ様でした。
その代わりと言うか素晴らしい展望がえられましたね。
先週、八ヶ岳の天狗岳からこの入笠山がよく見えましたよ^^
by mimimomo (2013-02-17 19:28)
雪山には大分行ってるので顔はもう真っ黒なんでしょうね。
by 旅爺さん (2013-02-17 20:00)
こんばんは。
眺望が素晴しいです。
きれいですね^^。
by 海を渡る (2013-02-17 21:24)
山頂の人が多いですよね^^;
やはり人気ですね。展望も良いですよね。ラッセルは
お疲れ様です。
by ひろたん (2013-02-17 22:26)
シラネアオイさん、コメントありがとうございます。
雪景色は青空があってこそですね。
mimimomoさん、コメントありがとうございます。
1500m付近の駐車場までは車でも登れるようなので、そこからの方もいるのでしょうが、この時間まで山頂にいる方のほとんどはリフト利用でしょうか?
今回、不ノーシューでラッセルと言うほどではないにしろ、非常に疲れました。(苦笑) この辺りは展望は良いところなので、雪が溶けてから縦走コースの再チャレンジを予定しています。
旅爺さん、コメントありがとうございます。
多分、私の顔を見ても毎週登山やっているとは思わないと思いますよ。 基本的に色白なのと、日焼け対策はしているので、それでようやく普通の人並みの濃さだと思います。(登山翌日は、顔が真っ赤ですが)
海を渡るさん、コメントありがとうございます。
山頂直下までは、ほとんど展望がないコースだったので、この展望を見た時は嬉しかったですよ。
ひろたんさん、コメントありがとうございます。
山頂、人多いですよね。 写真に写っていない斜面にも、何名かの方が座って休憩していましたしね。 ゴンドラから1時間(自分なら30分かな?)でこの展望ですから、人気があるのも頷けます。
by おど (2013-02-18 12:40)
数々のトラブルを対処しながらの
山、お疲れ様です!それでも登頂まで
こぎ着けるのはさすがですね。
一番のトラブルはねこちゃんでしょうか?無事確保されたでしょうが、
大変ですね(^-^;
帰りは僕ならゴンドラかな、なんて、、
by ken_trekking (2013-02-18 19:27)
はじめまして
2/17に青柳駅から登った者です。
おどさんのつけたトレース使わせていただきました!トレースがなければ途中で撤退していたと思います。
ありがとうございますm(_ _)m
すごい雪でしたね。
トレースを見て、登った人が2人いるのかと思っていましたが、行きと帰りだったのですね。
by みぃ (2013-02-19 09:36)
ken_trekkingさん、コメントありがとうございます。
高速道の渋滞は時々あるのですが、朝早くからここまで渋滞に巻き込まれたのは初めてでした。(事故であれば、手前のインターで降りますしね) 猫ちゃんは、まだ真っ暗で寒い中だったので、追い立てられたら玄関ドアの前で開けてくれるのを待っていましたよ。(笑)
ゴンドラは、16時ぐらいなら乗っていたとおもいます・・・。
みぃさん、はじめまして。 コメントありがとうございます。
雪の量ですが、今回以上のも何度か経験はしているので、ギリギリなんとかなると思って登って行きました。 しかし、まだ全身がだるいので、今週末は雪のない普通の山(笑)へ登りたいですねぇ。
by おど (2013-02-19 12:27)
昨年6月23日に、スズランの撮影に行きました。
ゴンドラを使えば、冬でも、行けそうな感じです。
ゴンドラを使わずに、登ってお降りるというのは、さすがに、おどさんですね。
by テリー (2013-02-19 23:03)
テリーさん、コメントありがとうございます。
リベンジの縦走は予定しているので、今度はスズランの咲いている時期(6月上旬?)が良いかなと思っています。
この時期でも、ゴンドラ乗れば誰でも登れますね。(スリップ注意ですが)
by おど (2013-02-20 12:28)
スノーシューでアップダウンのある15キロですか・・呆然!
それにしても入笠山への雪道は淋しいですね~恐いほど。
by OJJ (2013-02-20 15:07)
OJJさん、コメントありがとうございます。
下山途中に登りを含む15Kmであれば途中断念していましたが、今回は登りはひたすら登りで下りはその逆だったので、ギリギリまで粘ることが出来ました。 雪道は静かで好きなのですが、ここは街が近すぎて色々な音が聞こえてきていまいちでした。
by おど (2013-02-21 12:17)
「……人が多すぎ」で思わず笑ってしまいました。
下のスキー場にはよく通いましたが、入笠は登った事がありません。その内にいきたいです……ゴンドラ利用で。
by 山子路爺 (2013-02-22 12:54)
山子路爺さん、コメントありがとうございます。
いやいや、それまでとのあまりのギャップの人の多さにびっくりですよ。 山頂直下の渋滞で20名ほどの方がいたので、勘弁してという感じです。(苦笑) 入笠山は、便利良すぎるので登る機会は無いかな?とも思っていましたが、縦走路の起点にあるので、あと何回か登ることになると思います。
by おど (2013-02-22 14:25)
入笠山山頂から見る周囲の展望、素晴らしいですね。
ここには夏に行ったことがありますが展望は今ひとつでした。
やはり、冬は展望が特に良いですね。
by joyclimb (2013-03-06 01:01)
こんにちは
初めて、おどさんのブログを読みました
昨日、ゴンドラを利用して入笠山に登ってきました
去年から山に登るようになりましたが、名古屋から基本日帰りのできる、山&コース選びが大変でした(なかなか参考にできる本が見つからず・・)
参考にさせてもらいます
by naomi (2013-03-27 12:10)
naomiさん、はじめました。 コメントありがとうございます。
自分も基本的に日帰り登山なので、参考になると思いますが、中には長距離のコースもあるので、そのようなものは途中でピストンとかで良いと思います。
by おど (2013-03-27 12:19)