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[登山] 2017年残雪期 北アルプス 北ノ俣岳 [登山]

 今回は、2年振りに北アルプスの北ノ俣岳へ飛越トンネルから登ってきました。 昨年は雪が少ないのとタイミングからいけませんでしたが、今年こそはと同行者3名と一緒に向かいました。
 朝方は快晴でしたが、その後一時的にガスが立ち込め展望を諦めかけましたが、予報通り昼過ぎからは回復し今年も北アルプス深部の絶景を見ることが出来ました。

北ノ俣岳からパノラマ
北ノ俣岳からパノラマ

2017年残雪期
北アルプス 北ノ俣岳
日付 2017年05月28日(日)
天気 晴れ時々曇り
山域 北アルプス
場所 岐阜県飛騨市神岡町打保
距離 19.1Km
累積標高 +1647 -1647m
時間 11時間45分
人数 5名
撮影枚数 0781枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
0000枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4)
0208枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)
B(距離長い)
展望
(A:良い~E:なし)
A
見どころ 花多い、絶景
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
05:40 1447m 0.0Km 飛越トンネル駐車地 出発
07:30 (01:50) 1842m 3.4Km 神岡新道分岐(15分休憩)
08:50 (01:20) 2002m 5.7Km 寺地山(20分休憩)
09:50 (01:00) 2035m 7.1Km 北ノ俣避難小屋分岐(10分休憩)
11:20 (01:30) 2422m 8.6Km 休憩地 昼食休憩
11:55 (00:35) 2422m 8.6Km 休憩地 出発
12:35 (00:40) 2641m 9.2Km 稜線出合
12:45 (00:10) 2662m 9.6Km 北ノ俣岳 到着
13:10 (00:25) 2662m 9.6Km 北ノ俣岳 出発
14:10 (01:00) 2035m 12.1Km 北ノ俣避難小屋分岐(20分休憩)
14:55 (00:45) 2002m 13.5Km 寺地山(10分休憩)
15:50 (00:55) 1842m 15.7Km 神岡新道分岐(5分休憩)
17:25 (01:35) 1447m 19.1Km 飛越トンネル駐車地 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績)
20170528map.jpg

画像リンク

※今回は、いつものコースなので写真中心で記載します。

 去年行けなかった「北ノ俣岳(きたのまただけ)」ですが、今年も4月の記録的な低温の影響からか林道の除雪が遅れ、この時期に登れるか微妙でした。 しかし、有峰(ありみね)林道の開通(6月1日)に合わせ除雪作業が進み、予定通り整備が終わったと知り向かうことにします。

 今回は以前から何度も一緒に登っている同行の方たちに、予告として一ヶ月以上からお話していて、登れるとの事なので、前々回も一緒に登った同行者を入れた総勢5名のパーティーで登ることにしました。

 天気予報が目まぐるしく替わり、直前までどうなるか分かりませんでしたが、予定通り日曜日に結構します。 前泊し登山口となる飛越トンネル手前へ3時半頃には向かいました。
 案の定?最終集落の奥から林道には通行止めのゲートがありますが、いつもの様に一台が抜けられる隙間があいています。 ここまで山菜採りの人を多く見かけ、この先にも路肩に一台止まっていました。
 道路はよく整備され、雪はほとんど見られません。 予定より遅く5時半頃に登山口に到着すると、既に二台駐車していました。(下写真)

トンネルは閉鎖
トンネルは閉鎖

 予報から、朝方の天気は悪いだろうと思っていましたが、以外にも快晴となっており「白山」なども見えています。(下写真)

朝は快晴(白山を望む)
朝は快晴(白山を望む)

 念の為、アイゼン(自分はチェーンアイゼン)とピッケルを持って登山口へと入っていきました。(下写真)

出発

出発

 ここから花の多い所で、期待通りイワナシやショウジョウバカマ・バイカオウレンなどが沢山見られます。(下写真)

ムシカリの花

ムシカリの花

イワナシ
イワナシ

桑崎山
桑崎山

ツバメオモト
ツバメオモト

ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ

 今年は雪が多いと聞いていたのとは裏腹で、登る時期が遅くなったこともあり、ほとんど雪は見られません。(下写真)

鉄塔

鉄塔

ここに来て残雪
ここに来て残雪

コブシが多い
コブシが多い

バイカオウレン1
バイカオウレン1

バイカオウレン2
バイカオウレン2

 雪が少ないこともあり、今回初めて水芭蕉(ミズバショウ)が至る所で見られました。 しかし、ミズバショウが多いということは、それだけ湿っているということで、既に所々で泥道となっていました。(下写真)

ミズバショウ1(帰路撮影)
ミズバショウ1

ミズバショウ2(帰路撮影)
ミズバショウ2

 朝方は快晴だった空も、気がつくと雲が湧き始め日が陰り始めました。(下写真)

雲が湧いてきた
雲が湧いてきた

 次第に雪が多くなってきますが、まだ連続することも無く、ほとんど夏道で歩いていきました。(下写真)

次第に雪が
次第に雪が

奥に剱岳
奥に剱岳

ショウジョウバカマの白花
ショウジョウバカマの白花

ここまで雪は少なく
ここまで雪は少なく

 神岡新道との合流点となる1842mピーク手前から雪が多くなり、テープを頼りにショートカットしていきます。(下写真)

1842mピーク手前で雪が多く
1842mピーク手前で雪が多く

 完全にガスに覆われ日差しがありませんが、暑くなるよりはマシと山頂で晴れることを期待して前進します。(下写真)

雲に覆われ
雲に覆われ

 何度も見ている景色ですが、雲間から向かう北ノ俣岳が見えてくると、テンションが上がります。(下写真)

北ノ俣岳が見えて
北ノ俣岳が見えて

 出発から3時間以上掛かって、ようやく「寺地山」に到着しました。(下写真)

寺地山
寺地山

 上空はガスで覆われていますが、南方面を中心に雲が流れて青空が見え始めていました。(下写真)

ガスが流れて展望が見られ
ガスが流れて展望が見られ

 また、近くに見える「北ノ俣岳」もスッキリと見えてきました。(下写真)

前方に北ノ俣岳
前方に北ノ俣岳

雲が晴れ
雲が晴れ

 一旦下りその後登り返すと、水の平に到着しました。(下写真)

水の平
水の平

 この先は雪が少なく、上部まで木道が出ていてアイゼンは必要なさそうです。 木道手前でアイゼンを脱いで、ワカンなど不要なものを置いて登ることにしました。(下写真)

ここから先は木道歩き
ここから先は木道歩き

 避難小屋分岐に到着しますが、ここは毎回標識を撮影しているところです。 過去の写真を見るまでも無く、今回の雪の少なさが分かります。(下写真)

避難小屋分岐標識(雪が少ない)
避難小屋分岐標識(雪が少ない)

以下、比較画像

2014年5月24日の積雪量
2013年5月24日の積雪量
2011年5月14日
2010年5月16日


木道を黙々と登って行きますが、すっかり腫れ上がり強い日差しで暑くなってきました。(下写真)

後ろを振り返る
後ろを振り返る

 左右に池塘も見られ、すっかり夏山の雰囲気でした。(下写真)

ほとんど夏山
ほとんど夏山

池塘

池塘

気持ちのよい道に
気持ちのよい道に

 中腹あたりで再度雪の上を歩きますが、アイゼンなしで問題ありません。 途中で2名の登山者とすれ違いますが、この方達は小屋に前泊して登ってこられたようです。(下写真)

雪道を進む
雪道を進む

 雲と同じ高さまで登ると、後方には雲海が広がっていました。(下写真)

雲海と奥に白山
雲海と奥に白山

有峰湖方面も雲が薄く
有峰湖方面も雲が薄く

黙々と登る
黙々と登る

 昼近くになり、また雲が湧き上がってきました。 山頂方面に雲が掛かり始め今登っても展望が見られるか分かりません。 また、同行者全員の疲れがピークに達していたので、雪のない休憩に適した場所で昼食としました。(下写真)

ここで休憩
ここで休憩

 今回は少しは寒くなるかと思い、カップラーメンを持ってきましたが、風も弱く陽射しもあるため、その心配もありません。(下写真)

白山アップ
白山アップ

また雲が湧いて
また雲が湧いて

 北ノ俣上空で、鷲か鳶が弧を描いて旋回しています。 姿が見えなくなったと思ったら、左斜面で餌をついばむ姿が見えました。(下写真)

ワシ?
ワシ?

 食事後は、ゆっくりと待ったかいもあり、雲が晴れて来ています。(下写真)

食事後には雲が少なく
食事後には雲が少なく

 少しでも軽くするために、山頂までの間に不要な水などを休憩場所にデポしていきます。 ここから先もハイマツ帯を中心に夏道を登っていきました。(下写真)

一部雪の上を歩く
一部雪の上を歩く

圧倒的に雪が少ない
圧倒的に雪が少ない

最後の登り
最後の登り

 稜線が近くに見えてくると、ここで先行者が下山してきてすれ違います。(下写真)

稜線はすぐそこ
稜線はすぐそこ

 そして待望の稜線に到着しました。 幸い東方面に雲もなく、今回も絶景を見ることが出来ました。(下写真)

稜線からパノラマ(右に山頂、左は薬師岳)
稜線からパノラマ(右に山頂、左は薬師岳)

 右に見える山頂に向いますが、ほとんど標高差もない上に天気もよいので、るんるん気分(死語?)で登っていけます。(下写真)

山頂へ向う
山頂へ向う

 雪のない山頂部に到着すると、全員で暫くは展望を見ながら楽しみます。(下写真)

黒部五郎岳方面
黒部五郎岳方面

左から赤牛岳・水晶岳・鷲羽岳・大天井岳・三俣蓮華岳など
左から赤牛岳・水晶岳・鷲羽岳・大天井岳・三俣蓮華岳など

奥に三ッ岳
奥に三ッ岳

薬師岳
薬師岳

有峰湖
有峰湖

薬師岳と奥に剱岳と奥大日岳
薬師岳と奥に剱岳と奥大日岳

北ノ俣岳からパノラマ
北ノ俣岳からパノラマ

剱岳アップ
剱岳アップ

薬師岳への稜線
薬師岳への稜線

黒部五郎岳が雲から現れ
黒部五郎岳が雲から現れ

奥に針ノ木岳・蓮華岳など
奥に針ノ木岳・蓮華岳など

微かに槍の穂先
微かに槍の穂先

黒部五郎岳アップ
黒部五郎岳アップ

大天井岳アップ
大天井岳アップ

下界も晴れてきた
下界も晴れてきた

 山頂を13時には出発予定ですが、日も長くなりそれほど急ぐ必要もありません。 満足した所で下山を開始します。 稜線を分岐ピークまで戻る途中、最後まで姿を見せない槍ヶ岳が見えてきました。(下写真)

帰路にようやく槍ヶ岳
帰路にようやく槍ヶ岳

名残惜しいが下山
名残惜しいが下山

 稜線分岐からは、苦労した斜面を一気に小屋へと戻りました。(下写真)

一気に下りていく
一気に下りていく

富山市街が見える
富山市街が見える

あっという間にここまで
あっという間にここまで

 途中、これまで中々姿を現さなかった木曽御嶽山も見えてきます。(下写真)

木曽御嶽山が見えてきた
木曽御嶽山が見えてきた

 下の方まで来ると、登山道には雪解け水が大量に流れ込んできています。 その水が池塘などに集まり、朝より池の数が増えていました。(下写真)

朝より池塘が多く
朝より池塘が多く

木曽御嶽山アップ
木曽御嶽山アップ

乗鞍岳はまだ雲に覆われる
乗鞍岳はまだ雲に覆われる

 山頂から一時間ほどで小屋を通過すると、デポしていた持ち物を持ち下山を続けます。 この時間になると、雲の湧き上がりも少なくなり、予報通り天気が安定してきます。(下写真)

天気が安定してきた
天気が安定してきた

 ポカポカ陽気の気持ちのよい青空と、新緑の景色を見ながら歩いていきました。(下写真)

高山方面も快晴に
高山方面も快晴に

北ノ俣岳を振り返る
北ノ俣岳を振り返る

笠ヶ岳の雲も晴れ
笠ヶ岳の雲も晴れ

陽射しが強い…
陽射しが強い…

 雪道は問題なく降りていけますが、やっかいなのは雪の溶けた登山道でした。 ここも雪解け水が流れ込み、川の流れを作っていました。(下写真)

登山道は川となり
登山道は川となり

乗鞍岳の雲もあと少し

乗鞍岳の雲もあと少し

 神岡新道との分岐ピークに到着するころには、完全に雲がなくなり快晴となっていました。(下写真)

快晴に
快晴に

神岡新道分岐
神岡新道分岐

 泥々の道に苦労しながら降りていきますが、木の根などが滑り難儀します・・・。(下写真)

飛越新道名物の泥道
飛越新道名物の泥道

 往路に、陽射しの関係で余りよい状態で見られなかった花などを愛でながら歩いていきます。(下写真)

陽を浴びるバイカオウレン

陽を浴びるバイカオウレン

エンレイソウ
エンレイソウ

ショウジョウバカマも綺麗に
ショウジョウバカマも綺麗に

緑が眩しい
緑が眩しい

青空にタムシバの白
青空にタムシバの白

鉄塔から最後の展望
鉄塔から最後の展望

ツツジは咲き始め
ツツジは咲き始め

登山口に到着
登山口に到着

 そして出発から12時間近くとなる17時半頃に、全員無事に登山口へ到着しました。

今回の反省点は、
・特にありません。 人数が多いので中々タイム通りに歩けませんが、予定時間と比べ大きく遅れることはありませんでした。

 次回ですが、天気がよくなりそうなので、奈良方面の山に登る予定です。(計画中です)


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コメント 3

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山子路爺

今年は残雪多いかと思っていましたが、少なめですか?


by 山子路爺 (2017-06-01 10:23) 

おど

山子路爺さん、コメントありがとうございます。
 私も雪が多いと聞いていて、実際今回利用した林道も除雪が遅れていました。 しかし、4月の低温後とはうって変わり5月の高温で一気に溶けたようです。
 山行記にも書きましたが、下山時には見たことも無いような量の水が登山道を流れていて、一気に雪止めが進んでいるのがわかりました。

by おど (2017-06-01 12:39) 

nousagi

時期限定の山ってテンション上がるでしょうね。
でも、踏み抜きなどもあり、歩きにくい山を
20km近く歩くとは・・・(;^ω^)
同じ位置の積雪量の年毎の違い、
面白いですね。
何度も行かれる魅力のある山ですね。
でも、厳しい~~~
by nousagi (2017-06-02 10:12) 

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