[登山] 残雪期の恵那山登山(途中まで) [登山]
今回は、予定通り岐阜県と長野県の県境にある「恵那山」へ行ってきました。 はじめの方は雪が少なく予定通りのペースで行けましたが、標高が1800mを超えたところからはサラサラの雪が積もっておりラッセルとなってしまいました。
その為、頂上へはたどり着けませんでしたが遠くの山々が見られて、満足できる登山となりました。
日付 | 2011年3月19日(土) | |
天気 | 晴れのち曇り、午後は晴れ | |
場所 | 岐阜県中津川市中津川 | |
距離 | 14.4Km | |
累積標高 | +1528m -1528m | |
時間 | 7時間25分 | |
人数 | 1名 | |
撮影枚数 | 176枚+0枚(NEX-5) | |
登山難度 (A:安易~E:高度) | B(距離長い、積雪多い) | |
概略 | ||
行程・標高・時刻(赤字はGPSの実績) | ||
07:00 | 656m | 恵那神社 出発 |
07:15 (00:15) | 759m | 前宮コース登山口 |
08:45 (01:30) | 1488m | 中の小屋跡の不動明王像 |
09:30 (00:45) | 1801m | 八右衛門の頭 |
10:35 (01:05) | 1801m | 2010mピーク |
11:30 (00:55) | 2152m | 2127mピーク付近 昼食休憩 |
11:50 (00:20) | 2152m | 2127mピーク付近 出発 |
13:00 (01:10) | 1801m | 八右衛門の頭 |
14:10 (01:10) | 759m | 前宮コース登山口 |
14:25 (00:15) | 656m | 恵那神社 到着 |
前回のロクロ天井と同様に中央高速を通り「中津川IC」で降りて国道19号線を市街地方面へと進みます。 坂を下ってケーズデンキの手前にある国道363号線に右折して、恵那神社へと向かいます。 奥に進むと分岐があるので、左の橋を渡って集落の間を抜けて奥へと進みます。 しばらくすると、恵那神社へ到着しました。
この日は念のためスタッドレスタイヤを履いた車で行きましたが、道路周辺には雪は全く無く「恵那神社」へは何の問題もなく到着しました。(下写真)
恵那神社は高台にあるため集落を見下ろせる眺めが良い場所です。(下写真)
早速準備をして林道を奥へと入っていきます。 15分ほど歩くと恵那山登山口と書かれた看板が立っている前宮ルートの登山口へ到着しました。(下写真)
ここから右の川を渡って対岸から登山道へと入っていきます。(下写真)
当面は植林帯を進む緩やかで見通しのよい登り道を進むことになります。 つづら折れの道を進み、谷沿いの道をトラバースしていくと「対東沢(心明霊神)」と書かれた標識と岩のある沢に到着しました。(下写真)
小さな沢を飛び越えて対岸に続く登山道を登っていきます。 ここからは南斜面の笹道をトラバースして行きます。 その途中で、五合目の標識と古い石標があります。 通常の山であれば、もう半分のぼったと言いたいところですが、恵那山の場合頂上は二十合目に当たるのでまだ四分の一しか登っていないことになります。(下写真)
この先は、所々で登山道が崩落していますが、危険な場所には迂回路が作られているので問題とはなりませんでした。(前回来た時より整備されていました)
徐々に高度を上げていくと痩せ尾根となり、左(北)側が崩壊した斜面と成っているところに出ますが、ここも斜面したをトラバースしていく道となっているので、特に危険はありません。 また、この辺りから雪が登山道上にうっすらと積もっていました。(下写真)
1344mピーク付近に来ると、それまで比較的緩やかな登りだったのが急登となりました。 また、雪が斜面についていて滑りやすくなって来たので、ここで休憩がてら軽アイゼン(6本歯)を履くことにします。(下写真)
この急登は「八右衛門の頭」と呼ばれるピークまで同じような角度で続き、ここがこのコース一で一番きついところでしょう。 標高が上がるに連れて雪の量も増えていきます。 途中に「中の小屋跡の不動明王像」と書かれた標識があり、石で作られた不動明王像が置かれたところへ到着しました。(下写真)
ここには小屋の代わりとして置かれているのか、ビニールシートで作られた簡易的な避難テント?が設置されています。 ここを通過してしばらく登ると、周りの展望が開けて中津川などの市街地や「焼山」、それに「御嶽山」などが見えてきました。(下写真)
この頃の天気はまだ陽も射しており、青空が覗いていました。 しかし、北の方から雲が湧き出して山頂方面は厚い雲に覆われ始めています。 目指す「八右衛門の頭」が見えてきますが、雪の量も多くなり50cmから1m程の積雪となっていました。(下写真)
ここまで一週間以上前と思われる登山者の足跡があり、その上を辿ってきていましたが、積雪量が増えてくるとその上に足を置いても大きく沈み込むようになりました。 また、笹が多い場所では腰まで踏み抜くことも多くなり、南斜面の日が当たる場所を選んで登っていきます。(一度溶けて再度凍った場所は踏抜きづらいです)
上部へ登りつめると、今まで登ってきた尾根が望める絶好の展望地となっていました。(下写真)
ここからしばらくは平坦な道となりますが、尾根沿いには小さな雪庇が出来て歩きにくくなっていました。 また、十三合目にある「物見の松」(松は枯れてしまいました)と呼ばれる場所では、両端が急な所を通って行きますが、上部が狭く雪も積もっていたので、馬乗り状態になり進んで行きました。(下写真)
途中までは、なるべく固そうな場所を選んで進んでいきますが、それも限界となりはじめました。 いままではアイゼンだけのツボ足でしたが、ここでワカンを履いて進むことにします。 しかし、ワカンを履いていても大きく沈み込むため、しだいに登る速度が低下していきました。
行者越と呼ばれている岩場を左から迂回して、十四合目を通過していきますが、バテてきたのか体が思うように動きません。(花粉症で息がうまく出来ていなかったのが原因かもしれません)
登るのに従い、それまでとは雪質が変わり始めてアラレ状の雪が5cmほど上層に降り積もっており、一足ごとに10~20cmほど沈み込んでいました。(下写真)
比較的平坦な尾根を進んできましたが、2010mピークへの登りに差し掛かると急登となり、その途中に「空八丁」と書かれた標識があります。(下写真)
ここを過ぎると2010mピークへと到着します。 2010mピークからしばらく進むと、十六合目へ到着します。(下写真)
その先は樹林帯の中の比較的なだらかな道を進みます。(下写真)
そして程なくして、2127mピークの恵那山上部台地の末端へたどり着きました。 しかし、この日は急遽16時から予定が入ってしまったため、12時には下山を開始することにします。 その為、ここから少し行った風を避けられそうなところで昼食としました。(この付近の気温は氷点下五度でした)(下写真)
食事後は、12時(10分後)となるまで行けるところまで進んで行きます。 しかし、山頂の小屋と三角点まで、多く見積もっても後一時間と言うところでしたが、残念ながら途中までで帰ることになりました。 また、この頃は山頂付近にガスが掛かり展望もまったく利きませんでした。(下写真)
雪が深いため帰り道も途中までは苦労しましたが、高度が下がるのに連れて歩きやすくなってきました。 また、天気予報の通り次第に雲が無くなり、陽も射す様になって来ました。(下写真)
行きに苦労した「物見の松」では、南斜面をトラバースして迂回していきましたが、安全な代わりに笹薮を通ることになります。 その後は、順調に下って行くと1344mピーク近くで、行きに確認し忘れていた「枯大桧」を見ていきます。 この檜は、以前通った2009年には大きく幹を広げていましたが、その一週間後の風が強く吹いた日に一部の幹が折れてしまいました。
その後、はじめて見ていきますが思ったより木はしっかりしており、大丈夫そうです。(下写真)
標高が下がるのに連れて雪も少なくなり、ワカンを脱いで進みます。 そして、地面の雪が疎らとなったところでアイゼンも外して慎重に降りていきました。
対東沢まで降りると、この水場で顔を洗ってさっぱりとしていきます。 ここで疲れからか沢沿いの道を進んだところスリップして転んでしまい、指を岩で切ってしまいました。 幸い傷は浅く少し切れただけでしたが、下山間近での安心は禁物です。
そして、登山口へ到着し林道をトボトボと神社の駐車場へ向かって戻っていきました。(14時半に駐車場到着予定だったので、ほぼ予定通りでした)
こうして今回も無事に戻ってこれました。
今回の反省点は、
・帰路に転倒したこと。
・軽アイゼンの上にワカンを装着したのですが、これが足に負担だったようで右足の具合が悪くなりました。(膝に捻れた力がかかっていたようです?)
今後は、ワカンと軽アイゼンの併用は滑りに対してあまり意味が無いようなので、それぞれ単独で履くように心がけます。 いづれにしても、今回の山行は結構負担が大きかったようです。(後半ラッセルしたからでしょうか・・・)
次回は、そろそろ山も花の季節となりそうなので、鈴鹿の山へ行こうかと考えています。(天気が良ければ、前回予定していた福井の山へ行きます)
お疲れ様です!雪山のラッセルは特に体力を消耗しますね!!
by シラネアオイ (2011-03-20 17:59)
お疲れ様でした。ひざへの負担のかかる道具は
使用に気をつけたいですね。山へ行くことができ
なくなりかねない問題。貴重な情報ありがとう
ございます。
by ken_trekking (2011-03-20 18:37)
膝への負担は心配ですね。山行中は気がつかないで余計負担が増したのでしょうね。
また16合目とは珍しいですね、頂上が20合目でしょうか。
by tochimochi (2011-03-20 19:10)
お怪我は大丈夫でしたか?
膝の具合も??
やはり最後まで油断禁物ですね。
私もそろそろ花を見にいきたいです♪
by よしころん (2011-03-20 20:19)
完治させてからにして下さいよ〜〜!!
中津川・・・・昔行ったことあります!
by achami (2011-03-20 21:11)
写真の恵那山、デッカイ山ですね。さすが百名山。「腰まで踏み抜くことも」、う~ん・・・・・・すごい。そんな凄い所は行ったことありません。
by Terry (2011-03-20 21:17)
おどさんでも、この豪雪にはてこ摺られたようですね。 岩場での転倒は要注意。 軽傷で良かったですね。
頂上が20合目ということを知らないと、9合目まで登った後、落胆しますね。(笑)
by Jetstream777 (2011-03-20 21:19)
御嶽山の眺め良し、ですね。
なんだか雪質が複雑だったようですね。
ヤッパリ、クラフトした雪にアイゼンを小気味良く効かせてといければ最高でしょうが……。季節的に無理かな。
by 山子路爺 (2011-03-20 23:02)
前半は青空が広がる登山日和ですね。
腰まで踏み抜く状況はとても厳しいですね。
それでも登っていく気力は素晴らしいです!
by joyclimb (2011-03-21 00:42)
おはようございます。
ちょっとしたすべり方で、足首ではなく膝を捻挫することがありますね~わたくしは
先日の蓼科山で危うくそうなりかけて肝をつぶしました。結果は何でもなかったですが、、、
ラッセルをやると予想外に疲れますので冬山は無理は禁物ですね。
by mimimomo (2011-03-21 07:41)
元気に登られているようで何よりですが、大した怪我でなく良かったですね。天気の良い恵那山良さそうです。色々とムラムラする事が多いので、雪山に登り頭の中を一度スッキリさせたい気分です。
by のら人 (2011-03-21 12:27)
シラネアオイさん、コメントありがとうございます。
ラッセル疲れましたが、慣れてきたのか回復も早くなりもう復活しています。(笑)
ken_trekkingさん、コメントありがとうございます。
右の膝にまだ違和感があります。 道具の使い方が悪かったのと、少しひねったかもしれませんが、次回の山行までには治っていると思います。
tochimochiさん、コメントありがとうございます。
膝の違和感は帰ってきてから気が付きましたね。 やはり登山中は緊張しているので、アドレナリンが分泌されているのでしょうか。 恵那山は頂上が20合目になっていますが、20合の標識は無かったような・・・。
よしころんさん、コメントありがとうございます。
膝は徐々によくなっていますし、指の怪我も大した事はありませんでした。(かさぶたが出来かけています)
achamiさん、コメントありがとうございます。
次回は完治していても大事を取って低距離にすると思います。 鈴鹿の山に花を観に行くことになると思います。
Terryさん、コメントありがとうございます。
恵那山は単独峰ですが山体は大きいですね。 山頂も写真の通り広いですし、冬季は色々なコースから登ることが出来ますが、あまり登る方はいないようです。
by おど (2011-03-21 12:43)
Jetstream777さん、コメントありがとうございます。
今回は気がついたら昼前だったと言う感じですね。 途中から雪と格闘していたので、時間感覚が失われていたようです。 岩場の転倒というか、足が疲れていたので転倒したのかも知れません。
山子路爺さん、コメントありがとうございます。
朝方は時々、御嶽山を眺めながら気持よく登れました。 雪質はこの時期は難しいでしょうね。 標高低いとそもそも雪が積もっていませんし、高いと雪が多すぎて難儀しますから・・・。
joyclimbさん、コメントありがとうございます。
途中から笹が多くなり下の空洞に踏み抜き始めて難儀しました。 その為に慎重になってスピードが落ちていきましたね。
mimimomoさん、コメントありがとうございます。
捻挫ではないみたいですが、心配です。 疲れから着ているような気もしますが、もう2・3日様子見でしょうか。
by おど (2011-03-21 12:50)
先日は震災の見舞いありがとございました。
やはり山の景色を見ていると心和みます。ガソリンがなく出歩くことも出来ないのでしばらく耐乏が続きそうです。
by g_g (2011-03-21 14:35)
のら人さん、コメントありがとうございます。
怪我(カスリ傷ですが・・・)した所はまだ滲みますが治りだしてきました。 ムラムラするときはも山に行くのが一番ですね。 登山で怖い思いをすると、精神的に鬱気味になっていても治りますよ。
g_gさん、コメントありがとうございます。
東北や関東の方には申し訳ない気持ちがありますが、復興の邪魔にならない程度に登山を続けていきますね。
山の写真などを見ていただき、一時でも良いので気持ちを和らげていただければなによりです。
by おど (2011-03-21 22:46)
怪我された指は化膿しませんでしたか?
これからの季節は雪崩も多いので気を付けて下さいね。
by 旅爺さん (2011-03-23 19:28)
旅爺さん、コメントありがとうございます。
怪我ですが、沢の近くで転んだのですぐに洗って泥など落としてました。 もうカサブタになっているので安心ですね。
雪崩るような所へは行かない予定なので大丈夫とは思いますが、油断は出来ませんね。
by おど (2011-03-23 22:36)
こんばんは!何時も有難うございます。
by シラネアオイ (2011-03-24 23:47)