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[登山] 静岡県安倍奥 八紘嶺~大谷嶺~山伏~笹山~深沢山縦走 [登山]

 今回は、予定していた北アルプスは午前中の天候が悪い予報となったため、急遽 静岡県の安倍奥(あべおく)で登り残していた「八紘嶺(はっこうれい)」から「大谷嶺(おおやれい)」と「山伏(やんぶし)」、それに「笹山」と下山途中に「深沢山(ふかざわやま)」を周回縦走して来ました。
 目的は久しぶりに「富士山」を間近に見たかった事ですが、その望みも叶い各ピークからは雪を残す富士山を望むことが出来ました。

関連リンク
 2012年12月01日 [登山] 静岡県安倍奥 十枚山から八紘嶺縦走登山

山伏の笹原からの富士山

静岡県安倍奥
八紘嶺~大谷嶺~山伏
~笹山~深沢山縦走
日付2014年05月17日(土)
天気晴れ、午後時々曇り
山域身延山地
場所静岡県静岡市葵区梅ケ島
距離23.2Km
累積標高+2325m -2680m
時間09時間55分
人数1名
撮影枚数972枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
078枚 (SONY DSC-TX300V)
295枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)

C(距離長い、注意箇所多数)

概略 。
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
06:00912m0.0Km梅ヶ島 八紘嶺登山口 出発
07:10 (01:10)1600m2.0Km富士見台
08:00 (00:50)1917.9m3.6Km八紘嶺
08:35 (00:35)1859m4.9Km五色ノ頭
09:10 (00:35)1999.7m6.4Km大谷嶺(行田山) 10分滞在
09:45 (00:35)1850m7.2Km新窪乗越
10:00 (00:15)1923m7.6Km大平沢ノ頭
10:45 (00:45)2013.7m9.9Km山伏 昼食休憩
11:20 (00:35)2013.7m10.1Km山伏 出発
12:15 (00:55)1785m13.4Km牛首岳
12:30 (00:15)1574m13.9Km牛首峠
13:00 (00:30)1763.3m15.1Km笹山 10分休憩
13:50 (00:50)1634m17.2Km井川峠
14:30 (00:40)1400m19.1Km木立場
14:50 (00:20)1473.9m19.9Km深沢山
15:10 (00:20)1211m21.3Km一服峠
15:55 (00:45)570m23.2Km孫佐島バス停 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績)
20140517_map.jpg

※登山口から八紘嶺までは、以前と同じコースなので詳細は省きます。

 一昨年の12月に「十枚山(じゅうまいざん)」から「八紘嶺(はっこうれい)」まで縦走しました。 今回は、その続きで「八紘嶺」から「笹山」までを縦走することにします。

 登山開始は、前回下山口とした八紘嶺の麓となる梅ヶ島温泉(うめがしまおんせん)とします。 自宅からは、新東名を利用して3時間弱となるので3時過ぎに出発しました。 新静岡ICで降りて、県道29号線をひたすら北上します。
 ほぼ予定通り6時前に梅ケ島温泉に到着すると、そのまま登山口まで坂道を上がっていき少しだけ楽をしていきます。 登山口前の車道脇には携帯基地局のアンテナがあり、そこに2台ほどの駐車スペースがあるので止めて行きます。(下写真)

梅ヶ島 下の登山口駐車地

 当初は一人で来るつもりでしたが、今回も同乗者が一緒なので帰路予定していた路線バスを端折り、下山口となる「孫佐島(まごさじま)」まで迎えに来て貰います。 早速準備して八紘嶺へと登って行きました。(下写真)

八紘嶺登山口

 以前も見た景色を思い出しながら、急斜面を登っていきますが、この日は足の筋肉に疲れが残っているのか、どうも本調子が出ませんでした・・・。(下写真)

間伐展示林

妖精の水場?

 途中、スミレの花が咲いていたので見ながら登っていきます。(下写真)

スミレ

 この日から3日間は良い天気の予報となっていますが、当初予定していた北アルプス方面は朝方まで雪?の予報となっていて、帰宅後調べても午前中は曇りがちだったようで、急遽予定変更して正解でした。(下写真)

天気は上々

 広い道となり程なく車道と出会うと、上の登山口に到着しました。(下写真)

上の登山口近く

上の登山口

 上の登山口から少し行くと、ミツバツツジやシロヤシオが綺麗に咲いていました。(下写真)

シロヤシオ

 傾斜が緩み、安倍峠との分岐に到着すると次第に展望も広がってきました。(下写真)

安倍峠分岐

次第に展望が広がる

 ガレ縁の富士見台に到着すると、この日初めての富士山が出迎えてくれます。(下写真)

富士見台

富士見台からの富士山の展望

 この日はコツコツと突く音は聞こえませんでしたが、オオアカゲラが登山道を先導するように飛んでいます。(下写真)

オオアカゲラ(中央)

 ここからは左が切れ込んだ斜面をトラバース気味に黙々と登っていきました。(下写真)

?1

黙々と登る

 途中、梅ヶ島温泉の直上と思われる所を通過すると、下から人の声が間近に響いてきました。 尾根沿いの道となると、富士山展望地への踏跡があるので今回も寄って行きます。(下写真)

富士山展望地から

富士山アップ

 相変わらずの逆光でよく見えませんが、冠雪した山頂部は今のところ穏やかに見えました。 更に上に登ると笹の斜面となり、南方面の展望が広がります。(下写真)

良い天気

以前と同じアングルで(新緑)

 2つほどピークを経由し、出発から2時間丁度で「八紘嶺」に到着しましたが、以前より時間が掛かっています・・・。(下写真)

八紘嶺山頂

周辺の概略地図

 ここまで先行する足跡があるように見えますが、誰とも会いませんでした。 展望の無い山頂を後にして、ここから本格的な縦走の開始です。 一旦鞍部へと降りる道となり、注意しながら黙々と降りていきます。(下写真)

ここから縦走開始

大谷嶺(中央左)と五色ノ頭(右手前)

鞍部へ一気に下る

 所々の展望地では、西方面には南アルプスの白い峰々が見えています。(下写真)

左から上河内山・青薙山・聖岳

 鞍部が近づくと岩が多くなり、その斜面にイワカガミの花が見られ出します。 そして、地図にキレットと書かれている地点で、ロープが付けられた鞍部へと降りて行くと、短い細尾根を通過してその先でロープが付けられた岩場の登りとなります。(下写真)

イワカガミ(残り花)

鞍部のキレット(傾斜緩く幅広なので怖くない)

岩場(怖くはありません)

 3mほどの岩場を三点支持で慎重に登ると、その後も岩場の尾根が続きますが、よく見ると右下に迂回路が付けられていました・・・。 どちらもあまり危険度に違いは無さそうなので、そのまま合流する所まで進んでいきます。
 尾根が広くなり始めると、八紘嶺から連なる七面山(しちめんさん)や南アルプス北部の北岳などが見えてきました。(下写真)

七面山(右奥)、南アルプス北部(左)

左から白河内岳・農鳥岳・間ノ岳・北岳など

 当面は「大谷嶺(おおやれい)」を目指して行きますが、その中間点となる「五色ノ頭」のピークが近づいてきました。 ここまで来ると、緊張する所は無くなり安心して歩いて行けます。(下写真)

この上が五色ノ頭

五色ノ頭へ登る

 五色ノ頭手前で一人の登山者とすれ違いますが、どこかでテント泊だったのでしょうか? 程なく五色ノ頭と思われるピーク付近に到着しますが、広い山頂部に標識などは見当たりませんでした。(下写真)

五色ノ頭

広い山頂部

 ここから「大谷嶺」までは、地図でも広い稜線となっていますが、疎林帯で明るく展望の効く道が続きました。(下写真)

広い尾根道となる

疎林帯を歩く

 右手には、ダケカンバなどの樹間から白い南アルプスが見えています。(下写真)

後ろに八紘嶺が

ダケカンバ林と南アルプスの峰々

 ふと下に目をやると、苔むした地面の上には小さく可憐な白い花が見られます。(下写真)

バイカオウレン

 標高が上がると、北斜面ということもあり残雪が見られ出しますが、登山道には無く問題とはなりません。(下写真)

残雪が見られだす

 緩やかな登りをピークへと向かうと、広場となった「大谷嶺」の山頂に到着しました。(下写真)

大谷嶺

 山頂からは南アルプスの山々や大谷崩(おおやくずれ)からの展望が一望できました。(下写真)

左から赤石岳・荒川岳・悪沢岳・布引山・笊ヶ岳など

左から仁田岳・茶臼岳・上河内岳・聖岳など

左から布引岳・笊ヶ岳・間ノ岳・北岳など

大谷崩れと展望

 向かう縦走路方面もよく見えており、この先に登る「山伏(やんぶし)」や「笹山」が手に取るように見えています。(下写真)

向かう縦走路(左:笹山、中央:山伏、奥:大無間山、奥右:大根沢山、右:小河内岳)

大谷嶺からのパノラマ

 ここで10分ほど写真撮影と展望を楽しんで行きました。 満足した所で、大谷崩の端の急斜面を降りていきます。(下写真)

ザレの横を降りていく

 この急斜面はロープなどもありますが、今なお崩壊が進行している大谷崩の縁を通ることも有り、こいしなどザレ気味な道で、スリップには注意です。
 少し下ると、下からヘルメットを被った単独の登山者が登っていました。 その方は大谷崩下のコースから登られているようですが、ここも含めてヘルメットが合った方が安心出来そうです。(下写真)

急斜面の下り

 古い道は大谷崩の縁ギリギリを通っていたようで、そちらを覗くと一部削られた踏跡が付いていました。 今は、危険防止の為か尾根の右下の樹林の中を降る道となっています。(下写真)

大谷崩を見下ろす…

 鞍部が近づき傾斜が緩むと、右手の林道への分岐点がありました。 地図には破線路として書かれていますが、こちらから林道まではそれほど遠くでは無いようです。(下写真)

大谷崩れ

林道分岐

 鞍部手前にピークがあり、少し登っていきますが、そこに小さなアルミ製のハシゴがありますが、ここまでなにも無かっただけに意味不明です・・・。(下写真)

可愛いステップ(ハシゴ)が

 左下を覗くと大谷川の源頭部が見えますが、残雪がありその上に先ほどの登山者と思われる足跡も残っていました。 もう少し早い時期には、ここは雪渓となっていたようです。(下写真)

下は一般登山道

安倍川沿いの山々(左から大光山・十枚山・青笹山・真富士山・文殊岳など)

 再度下りとなり広い鞍部に到着しました。 ここが「新窪乗越」と呼ばれる所で、ここから先ほどの谷沿いのコースへと分岐しています。(下写真)

新窪乗越

 ここで2名の登山者を見かけましたが、分岐から登って来られたのでしょうか? 登山道は「大平沢ノ頭」へと登る斜面となり、喘ぎながら登ることになります。(下写真)

登りとなる

 この辺りにはバイカオウレンとミヤマカタバミが咲いており、それらを愛でながら登っていきます。(下写真)

バイカオウレンが多い

 傾斜はすぐに緩み、細尾根を通過後は尾根幅も広がり快適な歩きとなりました。 途中、特徴のない「大平沢ノ頭」をいつの間にか通過して行きます。(下写真)

細尾根

北岳(左)と鳳凰三山(中央右)

大平沢ノ頭

 その内に平坦で広い尾根道となり、右へ左へと歩いて行きます。 「ヨモギ沢の頭」の西の尾根を通過すると、前方に「山伏」と思われる山容が見られだしました。(下写真)

山伏を望む

平坦な道が続く

気持ちのよい道

 林業で利用したワイヤーが前方を遮りますが、右から廻り込む道があるのでそちらから廻りこんでいきます。

ワイヤー跡

快適な道が続く

 山伏が近づくに従って、笹が多くなりその中にキャンプ適地と言える所が幾つか目に付きました。(下写真)

山伏は間近

笹原を歩く

あちこちにキャンプ跡?が

 山伏の登りに取り付くと、登山道にも残雪が見られ出しますが、アイゼンがいるほどではありませんでした。 ここでも数名の登山者とすれ違いますが、山伏は直下の駐車場から最短で30分の距離しか無いので、登山者も多めのようです…。(下写真)

残雪の上を歩く

 日が当たる斜面へと出てくると残雪も無くなり、また笹原となってきました。 こうなると山頂まではひと登りでした。(下写真)

再度笹原となる

山伏山頂

 山頂には、数名の登山者が思い思いの場所で休憩していました。 取り敢えず南アルプスの展望を見るために、山頂から延びる笹原の道を西側へと向かい展望を眺めて行きました。(下写真)

山頂から南アルプス方面

光岳・イザルガ岳

 南アルプス方面をひと通り見たところで、昼食休憩のために木陰を探して彷徨います。 笹原で余り樹林が無いので適当な所がありませんが、富士山の展望台となった笹原付近の木陰で休憩することにしました。
 ここからの富士山などの展望は素晴らしく、この山が300名山に選ばれているのも分かります。(トップ、下写真)

山頂は笹原

富士山アップ

中央左に大谷嶺と八紘嶺など

 カップ麺とおにぎりの簡単な昼食を済ませて行きますが、筋肉の疲れがあるのと、いつまでも見飽きない景色に長目の休憩としていきます。(下写真)

良い天気

 休憩の間にも大勢の登山者が登って来られ、人気の山ということを思い知らされます。 先もまた長く、長居も出来ないので出発します。
 西側はヤナギランの保護地としてネットが張られているので、その端の広い道を降りていきます。(下写真)

広い歩道を降りていく

 程なく西日影沢との分岐に到着しました。 ここはエスケープルートとして考えていたコースですが、まだ時間に余裕はあるので予定通り牛首峠へと直進して行きます。(下写真)

西日影沢分岐

分岐を右へ

 このすぐ下で犬をつれた軽装のハイカーとすれ違いますが、この山はその程度の山なのでしょう…。 分岐から300mほど進むと、右下に分岐があり、そちらを見ると小屋が立っていたので立ち寄ります。 そこが山伏小屋で、利用する機会があるかは分かりませんが中を覗いて行きます。(下写真)

市営山伏小屋

小屋内部の様子

小屋分岐

 再度登山道へ戻ると、ここからは地図通りの平坦な台地状の尾根となりました。(下写真)

向かう笹山(中央左)、奥に七ツ峰

左から信濃俣・鶏冠山・池口岳・光岳・イザルガ岳など

大無間山

こちら側も笹原の平坦地が続く(百畳平)

 見た目通りの百畳平と言う名前が付いており、縦横に薄い踏み跡もあるので天気の悪い時などは注意が必要です。 その途中に右手に「百畳峠」への道が分岐しており、そちらにも駐車場があるようです。(下写真)

百畳峠への道

コミヤマカタバミ

所々で薄い踏み跡に

 この付近のような台地状の地名として「◯◯の段」と言う命名は、静岡に多い名前の付け方ですが、ここにも「猪の段(いのししのだん?)」と呼ばれる平坦地があり、その先には「猫の段」と呼ばれるところもあるようです。(笑)

猪の段

猪の段分岐

 途中右手に地図にも記載されているアンテナが見えてきますが、こんな山奥で何を送信しているのか?(下写真)

何のアンテナか?

 その後も、新緑の始まった疎林帯が続き、陽の光を浴びながら気持よく歩くことが出来ました。 台地の南端に来るとガイドブックの地図に「牛首岳」と書かれた1785mピーク付近に到着しました。
 ピークには「奥笹山」と書かれ名前が無い山と書かれていますが、前記した通り「牛首岳」の方が呼び名には相応しいでしょう。(下写真)

よい道が続く

南端まで来た

牛首岳(奥笹山)

 ここからは「大谷嶺」からの下り以上に緊張する急斜面の下りとなっていました。 地図にも急斜面と書かれていますが、斜面に小石が多く石車に乗りやすいので、一歩一歩慎重に降りて行きました。(下写真)

牛首峠へ一気に降りる

ガレた斜面を下る

急斜面注意

 傾斜が緩み峠が近づくと、右下に舗装路が見えてきました。(下写真)

林道が見えてくる

 程なく牛首峠に到着すると、手前の左手に「西日影沢」へと分岐がありますが、山伏からの分岐にも看板が立っていましたが、このコースは崩壊が激しく廃道扱いとなっています。(下写真)

牛首峠

西日影沢コースは通行禁止

林道横に出る

 ここからは「笹山」への登りとなります。 暫くは薄い踏み跡をリボンを頼りに登る道となりますが、尾根筋に出ると傾斜も緩み、また広い稜線の良い道となりました。(下写真)

峠の上から小河内岳方面の展望

雰囲気が変わる

複雑に入り組んだ道

尾根に出ると後は尾根沿いに

 山頂までは距離はありますが、急登と言うような感じの所は無いので、良い調子で一気に登って行きました。(下写真)

山頂まで急登は無し

 峠から30分ほど歩くと、笹山の山頂に到着しました。 笹山と言う名前とは裏腹に笹は少なめで展望はそれなりに得られ、ここからも富士山はよく見えていました。(下写真)

笹山山頂

笹山からの富士山

雲は多いがよく見える

西側の展望

 また、この山の特徴として、「井川湖」が直下に見えていることでしょう。(下写真)

南側の展望(井川湖)

井川湖アップ

 その左手に向かう稜線が見えていますが、高低差は少なそうで安心です。(下写真)

 

向かう井川峠方面

 その稜線に向かう道は、左手から廻り込むように向かっているので、先ほど登ってきたすぐ脇の道を降りていきます。(下写真 )

井川峠へ向かう

 道はすぐに先ほどの稜線へと向かい、初めは大きな石の多い道となりますが、すぐに歩きやすい道となり「井川峠」へと徐々に標高を落としていきました。(下写真)

岩が多い道

快適な道となる

 途中、ピーク付近の樹間から富士山が見られますが、これが最後の展望となりました。(下写真)

富士山も見納めか?

 峠の手前にはピークがあり、そこへ一旦登ることになりますが、古い階段なのか苔むした木段が続きます。(下写真)

苔むした階段を登る

 再度、急斜面の下りとなり降りて行くと、そこが「井川峠」でした。(下写真)

登り返し

 井川峠は、驚いた?事に綺麗に整備されており、井川湖方面と先の県民の森へと続く道は最近施設されたと思われる階段が付けられていました。(下写真)

井川峠1

井川峠2

 ここで「孫佐島(まごさしま)」へと下って行くことになります。 帰宅後みてわかったのですが、「ヤマビル注意」の看板が立っていて夏場沢沿いの道には注意が必要なようです…。(下写真)

よく見るとヤマビル注意の看板が・・・

この辺りの樹の花

 まずは「深沢山(ふかざわやま)」に向かう事になります。 沢沿い野道を進んでいきますが、非常に細い道となっており、それなりの経験が無いと歩くのもままならないでしょう。 この様な道は鈴鹿で慣れているので、このまま前進しますが何箇所か危ういところもあり、ここからスピードにのって一気に下山予定だったあてが外れました。(下写真)

薄い踏み跡

所々が崩壊(慎重に通過)

 沢に降りようかとも思いましたが、水量も少ないので怖い方ははじめから沢沿いを行くほうが安全でしょう。 ほぼ廃道ともいってよい道を歩いて行くと、一旦沢に降りて行きました。
 暫くは涸れ沢となっていますが、左手から水の流る別の沢と合流した所で顔を洗ってさっぱりとして行きました。(下写真)

沢を渡る(水は無し)

ここで顔を洗う

 その後も沢沿いを歩いていきますが、スミレに混じって色々な花が咲いていました。 特にハシリドコロは、一部で群生しており、地味な花を咲かせていました。(下写真)

ヤマエンゴサク

ハシリドコロ

スミレの群生

ミヤマハコベ?

 再度、高巻きとなるとロープが付けられていますが、上部から何度と無く崩れた跡の残るザレ場を通過して行きます。 高度感もあり、ここが今回一番緊張したところですが、ロープを軽く握りながら1mほどのザレを飛び越えて行きました。(下写真)

ロープはあるが危険

 ここを通過すると、両側が笹の道となりますが、相変わらず右斜面は急なので安心は出来ません。(下写真)

暫くは安全?な道

 この辺りは地図では尾根道となっていますが、今はその右斜面を通るように変えられたようです。 程なく沢から徐々に離れていきました。 途中、ロープで通行止めとなっていて、手前に尾根上に登る踏跡とテープ、それに読めなくなった標識の分岐があるので、そちらから向かいます。(下写真)

古い道は通行禁止

手前を左の尾根上に

 その先で「木立場」と呼ばれる、苔むした丸太の散乱する広場に到着しました。 「木場(こば)」と言うのは、貯木場や木材の切り出し場の事ですが、木立場とはどのような意味なのか?(見た感じは貯木場でしたが)

木立場

 右手の尾根に取り付くと、踏跡とテープを辿って「深沢山」へと登っていきます。 途中、ツツジやシロヤシオ、それにムシカリなどが見られました。 また、下を見ると白いイワカガミが咲いており、後で調べるとシロバナイワカガミに間違いはなさそうです。(下写真)

深沢山へ向かう

シロバナイワカガミ

 それほど急斜面でもありませんが、ここまで来ると疲れも最高潮です…。(下写真)

ひたすら登る

 一服峠との分岐に到着すると、右手の「深沢山」へと向かいますが、山頂へはここからは5分ほどでした。(下写真)

井川峠分岐

山頂はすぐ

 笹薮を掻き分けてピークに到着しますが、想像していたような山頂ではなく、ガレ縁に三角点と標識のある地味な所でした。(下写真)

地味な山頂へ

 しかし、山頂から少し奥へ入ったところからは、西側の展望が見られるのが救いですが、草に埋もれて見づらくなっていますが断崖絶壁で注意です。(下写真)

山頂からの展望(西側)

 ここが最後のピークとなり、後はひたすら降りることになりました。 先ほどの分岐まで戻ると、一服峠へと向かい降りていきます。(下写真)

下山する

 途中から右手は植林帯となり、その間を駆け下りていきました。(下写真)

植林脇を降りていく

 程なく一服峠に到着しますが、ここからは「大代の茶畑」と「孫佐島」の分岐となっています。 茶畑のコースが危険箇所も少なく一般的ですが、距離が長くなるので予定通り「孫佐島」へと向かい直進していきました。(下写真)

一服峠(右は通行禁止の道)

大代へは右

 薄い踏み跡となり、地図にも「迷」マークがあるので、踏跡とテープを慎重に辿って降りて行きました。(下写真)

薄い踏み跡となる

印を頼りに進む

 途中、左の尾根へと降りていくので不安となります。 更にそちら側からガサガサと動物の気配がするので、途中の傾斜が緩んだ所から右手の本来の道へとトラバース(ショートカット)していきました。 すると途中から左尾根からの道と合流し、予定コースへ復帰出来ました。(作業道を利用している道なので、踏跡を信用した方が楽でした)

山腹を巻いて降りていく

 樹間から安倍川が見えてきますが、まだ標高差はある様です。(下写真)

下界が見えてきた

踏跡を辿る

 この辺りの山は漏れ無く崩壊地がありますが、ここも例外ではなくその崩壊地の直上に出てきました。 ここは予定していた所なので、あまり左端を歩かないように気をつけながら踏み跡を辿って降りていきます。(下写真)

崩壊地の上に

崩壊進行中

崩壊は大規模

 すると地図も実践として書かれている所なのか、踏み跡もハッキリしてきて、その後は迷うことも無くなります。 再度、大きく左へ蛇行する道となりますが、下の岩を迂回するための道となっていだけのようで、すぐに右手へ切り返していました。(下写真)

踏跡がハッキリとする

作業道を辿る

急斜面を降りてきた

 ここまで急斜面と鳴っており、つま先や足首が痛くなってきますが、前方に水タンクが見えてくるそれも終りとなります。(下写真)

水タンクの脇を通る

 水の流れる音のする水タンクを通り過ぎると、右斜面を下る道となり、そのまま民家の横へと降りていきます。 そして左手の野原へ出ると、ここが登山口の様ですがそうは見えませんし、道標などもありません…。(下写真)

登山口の広場に到着

登山口は中央奥の右手

 登山口の広場は、草はボウボウですが雲間が入った形跡もあり、駐車可能でした。 安倍川沿いの車道へ出てくると、その先の橋を渡り孫佐島のバス停へと向かいます。(下写真)

右奥が登山口のある広場

 事前に連絡を取っていましたが、バス停前のドライブイン(休業)で無事に同乗者と合流する事が出来、温泉に寄ってからゆっくりと帰路に着きました。

孫佐島に到着(右にバス停)

今回の反省点は、
・特にありません。 筋肉痛は、最近の短距離と低標高差が原因の様な気がするので、夏に向けて徐々に距離を延ばしていきたいと思っています。

 次回ですが、土日の天気も良さそうなので、延期になっている北アルプスを予定しています。


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ゆうくん

富士が素敵に見えてますね、いい場所ですね、長男ねおねだりされそうです。
私どもも夏山に向けてそろそろペース上げ始めてます、今年はおどさんに巡り合えそうね山に登りたいですね、歩行距離は真似できませんので短めにします。
by ゆうくん (2014-05-22 01:09) 

mimimomo

おはようございます^^
長い縦走路ですね~ 距離も時間も、おどさんくらいじゃないですか、これだけ出来るの(^^
富士山の見晴らしは良いし、遠くの山々も良く見えて良いところですが、結構崩壊地などもあって危険もありますね。
スミレの群生をレンゲと書いていらっしゃるようですよ・・・(^-^
先日わたくしが登った十二ヶ岳と富士山を挟んで南北の位置かしらね。十二ヶ岳からも南アルプスがよく見えました。
by mimimomo (2014-05-22 09:29) 

海を渡る

おはようございます。
富士山がきれいに見える素晴らしい縦走路ですね。(距離がすごい!)
私はカメラマンがいっぱいの所はあまり行かないんですが、
みなさんの写真に対する執念を感じました^^。
by 海を渡る (2014-05-22 09:59) 

テリー

富士山が見える縦走路は、気持ちが特に良いですね。
天気にも恵まれて、すばらしい登山でしたね。
by テリー (2014-05-22 16:32) 

g_g

青空に映える景色、と富士山の見える縦走路が楽しそうですね。
by g_g (2014-05-22 21:15) 

おど

ゆうくんさん、コメントありがとうございます。
 山伏からの富士山の眺めは素晴らしかったですよ。 ここであれば、林道から直ぐなので、お子さん連れでも問題無い所です。(長男君には物足りないかも知れませんね) しかし、関東方面からは大廻りとなり遠いのが難点でしょうか?

mimimomoさん、コメントありがとうございます。
 崩壊地はたくさんありますが、余程運が悪いか不注意でも無い限り危険はありませんよ。 花の名前、何故勘違いしたのか分かりませんが、直しました。(苦笑) 十二ヶ岳は、富士山の北部ですね。 以前登り残したので、今年中には登りたいと思ってます。 因みに、山伏は富士山の西側にあたります。

海を渡るさん、コメントありがとうございます。
 山伏は富士山の展望地だと思いますが、流石に写真を目的に向かうには遠すぎますね・・・。

テリーさん、コメントありがとうございます。
 この辺りは、笹山の南がまだ登っていない所ですが、一気に標高が低くなるので、冬場に行くぐらいでしょうか? そうなると、手前の山で富士山も見えづらくなります…。 北には「七面山」と「身延山」が残っていますが。

by おど (2014-05-22 21:25) 

joyclimb

富士山の展望が素晴らしいコースですね^^
ロープはあるが危険な場所、一度、恐怖に取り付かれると
前進できなくなりそうな場所ですね(>_<)
by joyclimb (2014-05-22 21:29) 

おど

g_gさん、コメントありがとうございます。
 この日は東海地方から西では快晴だったようですね。 それを狙って富士山の展望地へ赴いたのですけどね。(笑)

by おど (2014-05-22 21:30) 

ひろたん

長い長い道のりですね。
途中で下山道を探してしまいそうです^^;
破壊場所も数多きありますか。
それにしても展望が良いですね。疲れが飛んでしまいそう!
これから暑くなってきて
ますます歩けなくなりそうです。
by ひろたん (2014-05-25 09:44) 

nousagi

バイカオウレン、可愛いですね。
行程が長いから、いろんな景色も見られて。
大谷崩れのような場所は、
見るのは迫力あってけっこう好きです。
ところで、この長い行程中
撮られる写真も半端な数ではありませんが
3台のカメラ、すぐ取り出せるように
なっているんですか?
by nousagi (2014-05-25 10:16) 

おど

joyclimbさん、コメントありがとうございます。
 安倍川山系は富士山を西から望む展望地ですね。 崩壊地も中を歩くわけではないので、それほど怖くは感じませんよ。 しかし、少し離れたとは言え脆い土壌なので、登山道の落石には注意が必要だと思いました。

ひろたんさん、コメントありがとうございます。
 これでも、次週の山行があったので、距離は短めに抑えました。(苦笑) 今回のコース中、下山路はいくつもあるので、途中撤退は可能ですね。 山伏からの展望が一番でしたが、大谷嶺の崩壊地上からの展望も迫力があっていいですね。 これから暑くなると、1000m台の山も、6月中旬まででしょうね。

nousagiさん、コメントありがとうございます。
 先日登ってきた山でも、登山口近くにミツバノバイカオウレンが咲いていましたが、小さくて可愛い花で好きですね。 カメラですが、メインのカメラは首からぶら下げているので、3秒以内には撮れます。 ミラーレスは、ザックの中に入れていますが小さいので景色の良い所に出た時にポケットに入れて直ぐに取り出せるようにしています。
 SonyのDSC-TX300Vは、ザックの腰のポケットに入れておきますが、これは花とパノラマ専用なので、そういう場所になったらポケットに移します。 3台同時に使うこともありますが、その時はポケットがパンパンになりますね。(笑)

by おど (2014-05-25 12:33) 

OJJ

八紘嶺 五色ノ頭 大谷嶺って中国かどこかの山みたいな名前ですね~
 富士山の見える山はやっぱり良いですね~行きたいな!
by OJJ (2014-05-25 21:50) 

たそがれ高洋

静岡の山はなぜか特有なものを感じます。
踏み跡の感じ、下草の程度などもどこか似ているような。
そして、崩壊地が多いですね。
富士山の入る景色は引き締まりますね。
by たそがれ高洋 (2014-05-27 01:06) 

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