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[登山] 台高山地 新緑の山ノ神の頭から馬ノ鞍峰周回 [登山]

 今回は、去年に引き続き台高山地の「山ノ神の頭」から「馬ノ鞍峰」を周回縦走してきました。 当初は「池木屋山」までピストンも計画していましたが、翌日も山へ花見の予定なので、その部分は割愛し速攻登山としました。 この所の晴れ続きで初夏の陽気となり、気持ちのよい山行となりました。

関連リンク
 2014年05月02日 [登山] 初夏の陽気で新緑の大台ケ原(筏場から添谷山・三津河落山・日出ヶ岳・大蛇グラ)

キノコ股谷奥の景観地

台高山地
新緑の山ノ神の頭から馬ノ鞍峰
周回
日付2015年4月25日(土)
天気晴れ(気温高い)
山域台高山地
場所奈良県吉野郡川上村大字神之谷
距離13.4Km (GPS誤差で1Km程多め)
累積標高+1372 -1372m
時間6時間35分
人数1名
撮影枚数866枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
029枚 (SONY DSC-TX300V)
000枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)

B(沢注意、道迷い注意)

概略
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
06:05485m0.0Km三之公林道終点 出発
06:20 (00:15)547m0.7Kmキノコ股谷分岐
07:15 (00:55)700m2.8Km大障子滝
07:45 (00:30)869m3.6Km稜線鞍部
08:20 (00:35)1099.1m4.6Km山ノ神の頭
09:00 (00:40)1029m5.8Km地池越
10:20 (01:20)1177.8m8.4Km馬ノ鞍峰 昼食休憩
10:45 (00:25)1177.8m8.5Km馬ノ鞍峰 出発
11:10 (00:25)950m9.6Kmカクシ平下降点
11:25 (00:15)818m10.0Kmカクシ平(周辺探索)
12:15 (00:50)553m12.0Km明神滝
12:30 (00:15)547m12.6Kmキノコ股谷分岐
12:40 (00:10)485m13.4Km三之公林道終点 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績、濃い青は追加予定)
20150425_map.jpg

※今回のコースは、一部で立入禁止となっているてので、注意してください。

 雪のある時期は、交通の便などで遠のいていた台高山脈に久しぶりに向かうことにします。 去年の同時期には、入之波(しおのは)の筏場(いかだば)から添谷山と大台ケ原を縦走しましたが、今回はその北にある三之公(さんのこ)へと向かいます。

 自宅から2時間半ほどと見て、朝3時過ぎに出発しました。 以前と同じコースで向かい、ほぼ予定通り5時半頃に入之波に到着しました。 ここからダム湖の道を奥へと入っていきますが、朝早いのにもかかわらず砂利を積んだダンプカーとスレ違いました・・・。
 奥の橋との分岐で以前向かった筏場との分岐を左折しますが、驚いたことにここに選挙ポスターが張られています。(人家が1軒でもあれば当たり前でしょうが・・・) ここから林道となり、道が悪くなりますが普通車でも何とか通れる道となっています。 砂利道となるとその先の河原に砂利の採掘場がありました。(先ほどのダンプもここから運んでいたようです)

 再度舗装路となり、橋を渡った先で右折しますが、急カーブなので一度切り返して曲がっていきました。 ここからは比較的良い道となり、沢沿いの道を奥へと向かい、程なく林道終点に到着しました。(下写真)

三之公林道終点駐車地

 既に2台の車が止まっているので、その脇に駐車して出発の準備をしていきます。

三之公 山の神

 今回も雪装備や余計な装備が無いので軽量登山となりました。 駐車地前の階段を登り、谷へと入っていきます。(下写真)

階段を登る

 道は奥の「明神滝」までは遊歩道となっており、よく整備された道が続きます。 整備された跡を見る限りでは、つい最近手が入ったばかりのように見えました。(下写真)

よく整備された道を進む

植林帯には木道

 大きな岩などを巻いて、谷沿いに進んでいくと植林帯となり、その先で右下へ降りる分岐となりました。(下写真)

ここで右下に分岐

 ここで予定通り「キノコ股谷」方面の沢へと降りて行きました。 途中に、手描きで通行止めと書かれた看板がありますが、しっかりした踏み跡は奥へと続いているので向かいます。(下写真)

通行止め?

キノコ股谷に降り立つ

 沢に辿り着くと、ここからは沢の左右を渡渉しながらも歩いていきます。 しかし、ここもそれなりに整備されており、木の橋を渡りながら歩いて行きました。(下写真)

ここも整備はされている

澄んだ水

 途中に駐車地に停めてあった車の方と思われる釣り師がいますが、ここでの釣りは許可されているのでしょうか? 小さな滝が何ヶ所かありますが、明確な踏跡が左右に付いているので、それを辿りながら越えていきます。(下写真)

所々で高巻く

 木の橋は新しいものに付け替えられていますが飛沫で濡れており、スリップを警戒し四つ這いになって越えて行きます。(下写真)

上の橋は落ちそう、下の橋は濡れて滑る…

 その後も渡渉を繰り返しながら上流へと登っていきます。(下写真)

テープを拾って進む

 途中、右手に大きな岩がありその脇を通りますが、日陰にきれいな花(イワザクラ)が咲いていました。(下写真)

大きな岩の脇を進む

イワザクラ

 左右からも滝が沢に落ちて来ており、それらの景観を見ながら進みます。(下写真)

滝が多く

 所々が荒れていて歩きやすい道ではなかったので、予定より時間が掛かっていますが、出発から1時間10分ほどで「大障子滝」に到着しました。(下写真)

大障子滝

 滝を近くで眺めた所で、少し戻り左手の岩場を登っていきます。 と言っても、ロープも付けられ途中からは木の階段もありました。(下写真)

左から回り込む

登る階段もある

 階段を登り滝を高巻くと、驚いたことに左斜面に防護柵(アミ)が施設されていました。(下写真)

防止柵の脇を進む

 その脇を通り抜けると、倒木を利用した階段がありますが、大半は防止柵の中で先端だけ越えていきます。(下写真)

倒木を利用した古い階段

 ここを過ぎるとバイケイソウの群落があり、その先はまさに桃源郷となっていました。(下写真)

バイケイソウ

ここから桃源郷に

 沢の流れも緩やかになり、広い河原に鬱蒼と茂る樹林に陽が差し込み、幻想的な景色となっています。(下写真)

鬱蒼と茂る樹林帯

マムシグサ

 ここで右手の谷に向かって、苔むした道を歩いて行きました。(下写真)

苔むした石の間を歩く

 次第に谷幅が狭くなり、踏み跡も薄くなり道が荒れてきました。 沢伝いに進みますが、奥は荒れて歩きづらくなっているので、予定より手前の斜面から取り付くことにします。(下写真)

奥は荒れている

予定より手前の斜面に取り付く

 上部が急斜面になっているので、左方向の尾根沿いに登っていきます。 すると薄い踏み跡と、取れたテープも見られだし歩いた形跡がありました。(下写真)

踏み跡はある

 踏み跡を辿って急登を登りつめると、稜線上に到着しました。(下写真)

尾根を上へ

稜線に出る

 到着地点は904mピークとの鞍部にあたり、小さな池が見られます。 また、ここにも防止柵があり、その脇の踏跡を尾根沿いに進んでいきました。(下写真)

鞍部には池

ここにも防止柵

作業道を進む

 標識が反対向きに立っているのでそれを見ると、ここまでの道は立ち入り禁止区域だったようです・・・。(下写真)

ここまで立入禁止区域?

 今回の行程はガイドブックにも載っいるコースですが、この辺りは入山禁止だったようです。 今更戻るわけにも行かないので、気を取り直して「山ノ神の頭」へと向かいます。(下写真)

山ノ神の頭へ

ミツバツツジが見られだす

 尾根沿いに高みへと向かいますが、次第に良い感じの林となって行きます。(下写真)

良い感じに

周りの景色が見られだす

 ここからの稜線沿いに歩く道は、台高山地には多い地形で、幾つもの起伏が続いいます。(下写真)

登り返しは多い

 また、特徴的なツルツルの樹皮を持つヒメシャラも見られだしました。(下写真)

ヒメシャラが目立つ

 その樹間などから、今回の予備案として考えていた「白鬚岳(しらひげだけ)」の鋭い峰が見えてきました。(下写真)

白鬚岳が見える

白髭岳アップ

 ツツジの濃いビンクに加えて、山桜の淡いピンクが所々に見られだします。(下写真)

山桜が満開

サルノコシカケ

 そして出発から2時間15分ほどで、「山ノ神の頭」の山頂に到着しました。(下写真)

山頂間近

山ノ神の頭

 たどり着いた山頂にも、先ほどの標識同様「水源地の森」への立ち入りを制限する旨が書かれた看板が立っていました。(下写真)

ここまで水源地の森…

 ここで台高山地の主稜線(県境)と合流し、テープや道標それに踏跡もしっかりとしてきます。 ここからその稜線を辿り、北の「馬ノ鞍峰」へと降りていきます。(下写真)

 

三人山方面

県境尾根沿いに鞍部へ

 鞍部へと降り再度登りとなり、その先の「父ヶ谷越」付近で細尾根となりますが、東側は緩やかな斜面が続き、テント適地となっていました。(下写真)

細尾根に

緩やかな東斜面に

 疎林となり西方面を望むと、大峰山脈の鋭い山が見えています。(下写真)

大普賢岳

 尾根は東方面のピークへと向かい途中で薮っぽい所を通過します。 しかし、道はピークへ向かうことはなく、北斜面をトラバースし、その先で「地池越」へと降りていきます。(下写真)

薮っぽい

ピークをトラバース

 しかし、このトラバース道には倒木が多く、途中に崩壊地もあるので高巻きながら迂回していきます。(下写真)

トラバース道は倒木が多い

一部で崩壊している

 県境沿いに降りる道に合流すると、植林の脇を通り地味な「地池越」に到着しました。(下写真)

植林帯の脇を降りる

道標

地池越

 ここからは三人山へ向かい、徐々に登る道となります。 灌木が多くなり樹間から展望は望めるようになりますが、張り出した枝や幹が多く道も右へ左へと蛇行して進んでいきます。(下写真)

灌木が多く

大峰山脈(山上ヶ岳など)

 三人山手前のピークへは急登となり、足場も悪いので注意ながら登ります。(下写真)

三人山手前のピーク

 ピークを越えると稜線が狭くなり、ツツジが近くに見られます。(下写真)

細い道を進む

xxx

ツツジを見ながら

 そして三人山との鞍部から先は、二重山稜(3重?)の広い尾根道となりどこでも歩いていけます。(下写真)

三人山との鞍部

ミツバツツジが綺麗に

ヒメシャラが多い

 そして到着した「三人山」ですが、明確なピークはありません。(下写真)

三人山付近

三人山からの展望はなし

 この辺りで休憩も考えましたが、まだ時間が早いので更に奥へと進みます。 すぐ北のピークからは西方向に方向転換してそちらの尾根を下っていきます。(下写真)

三人山北のピーク(西へ変針)

 そのピークからは、北東方面に「池木屋山」や「古ヶ丸山」、そして近くに「国見山」が見えていました。(下写真)

池木屋山(左)から古ヶ丸山(右)

古ヶ丸山(中央奥)、右手前に国見山

 ここから「馬ノ鞍峰」までは長い尾根道となりますが、それほど標高差は無いので景色やツツジを見ながら快適に歩いていけました。(下写真)

ここも鞍部へ

西斜面が緩やかな尾根

木の根が多く

1164mピークへの登りに

左斜面からトラバース気味に登る

細尾根に

1164mピークに

1164mピーク

東斜面は植林帯

ここも綺麗なツツジが

 山頂への最後の登りとなると再度二重山稜となり、水たまりも見られます。(下写真)

最後の斜面は広い

水たまり

 山頂手前は薮の細尾根となり、この辺りが生育地となり「トガサワラ」も見られました。(下写真)

藪の細尾根

踏跡を辿り進む

尾根にトガサワラが多く

足元に気をつけて

 細尾根を通り過ぎると、なだらかな東斜面となります。 ここは展望が良く、北に台高山地県境の山々が見えていました。(下写真)

左右に展望

馬ノ鞍峰への稜線

県境尾根を望む(左から弥次平峰、明神岳、赤グラ山など)

 そして三角点のある「馬ノ鞍峰」に到着しました。(下写真)

馬ノ鞍峰

 当初はここから「池木屋山」方面にピストンする予定でしたが、翌日も山行を予定しているので、時間に余裕がありますが今回はここでとして昼食休憩として行きました。(下写真)

池木屋山方面の稜線

 山頂からの展望はあまり良くなく、白鬚岳が枝の間から見える程度でした。(下写真)

白鬚岳方面

 今回は、新緑のハイキングなのでコンビニ弁当を食べていきます。 果物ゼリーのデザートも食べた所で、帰路の道も混むことから早い下山として行きます。 山頂からは、西尾根のカクシ平方面に降りて行きます。(下写真)

下山尾根(西)へ

 今回このコースを選択したのは、この辺りでアケボノツツジが見られるとの事で決めています。 しかし、まだ時期が早いのか、今年が外れ年なのか、ごく一部で見られるだけでした…。(下写真)

ここにアケボノツツジ

 1073m付近の美林を通り過ぎた所で、南の尾根へと乗り換えます。 ここは尾根を直進してしまいそうなので、注意が必要でしょう。(下写真)

美林の尾根を降る

最後に大峰山脈方面

シャクナゲはまだ早いか

古い道標

ここで左へ

ここを降りる

 南の尾根を下って行くと、途中に「林道」と書かれた道標が掛かっていました。 指示に従い、ここで左の斜面に降りていきます。(下写真)

はっきりした尾根に

ここで左に下山

 急斜面となりますが、踏跡やテープあり迷うことはありません。(下写真)

踏跡を辿り下りていく

 バイケイソウが多い斜面となると、踏跡を見失ってしまいました。 しかし、沢沿いに降りれば良いので、沢の分岐まで降りて行きました。(下写真)

ここにもバイケイソウが

 程なく登山道と合流します。 沢が四方から合流していますが、その沢は倒木や流木?などで荒れていました。 しかし、何処からか風に吹かれた山桜の花が舞っており幻想的でした。(下写真)

カクシ平付近

谷は荒れ気味

散る山桜(動画)

 快適に降りてきていますが、この付近にある御墓跡を見ていません。 すると道標が立っており、通り過ぎた方向100mにその御墓があると示しています。(下写真)

尊義親王御墓を探しに戻る

 尊義親王の御墓を探して、再度来た道を戻り登っていきますが結局それらしきものは見つかりませんでした・・・。(途中から分岐して日にの斜面途中にあるらしいのですが、分岐が見つかりませんでした)

この辺りのはずだが…

 諦めて先ほどの登山道を進むと、「三之公御所跡」と書かれた石碑が建っている所に到着しました。(下写真)

三之公御所跡

 この辺り一帯がカクシ平と呼ばれるところでしょうか? 途中に、カクシ平入口と書かれた道標があります。(下写真)

ここまでカクシ平

 ここまで山道といった感じでしたが、ここを過ぎると道幅が広がり踏跡もしっかりとして行きます。(下写真)

遊歩道となる

 沢沿いの道は高巻いて行き、左下に沢を見ながらトラバースしていきました。 所々で水音が大きくなり、下を見ると滝が見られます。(下写真)

滝が見られだす

整備された道を戻る

綺麗な流れ

 遊歩道を15分ほど歩くと、明神滝へと分岐がありました。 折角なので、沢に向かって降りていきますが、下から子供の声が聞こえてきました。(下写真)

明神滝へ向かう

 下に降りると、大きな滝壺の前に親子が滝を見ながら休憩をしています。 手前の岩に登り、暫く滝の様子を見ていきました。(下写真)

明神滝

明神岳(動画)

綺麗な滝壺

 満足した所で、先ほど降りてきた道を登り返して、駐車地へと戻ります。 途中で3名の登山者?とすれ違い、無事林道終点に到着しました。

スミレ

今回の反省点は、
・一部が立入禁止区域でした。 事前に調べておくべきでしたが、今調べて見てもここが禁止区域である事が明確に公開されていません。

 次回ですが、 この翌日に例年訪れている鈴鹿の「国見岳」と「御在所岳」にアカヤシオの様子を見に行きました。(詳細は、後日掲載します)


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コメント 3

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OJJ

丸太で作った橋が濡れていると心配ですね~間違いやすそうなコースで大変でしょう・・
by OJJ (2015-04-30 21:31) 

joyclimb

イワザクラ、初めて見ました^^
渓流、滝、とてもきれいですね。
by joyclimb (2015-04-30 22:42) 

おど

OJJさん、コメントありがとうございます。
 丸太橋、苦手です。(苦笑) バランス間隔が今ひとつなので、川にダイブしそうなのですよ。 コースは、踏み跡やテープも付いているので迷うことはありませんでした。

joyclimbさん、コメントありがとうございます。
 イワザクラ、絶滅危惧種のようですね。 今回のコースは、夏場のほうが涼しくて良いかも知れません。

by おど (2015-05-05 14:45) 

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