[登山] 北アルプス 北・奥・前穂高周回(一日目) [登山]
今回は、乗鞍へ一緒に行ったメンバーに誘われて、初めてとなる穂高連峰へ一泊二日の日程で登ってきました。 初日は、上高地から長い行程を経て涸沢へと向かい、そこから北穂高岳へと登り北穂高小屋に宿泊しました。
朝から微妙な天気でしたが、大きく崩れることは無く高曇りの空で空気は澄んでいて、周りの景色はそれなりに望めました。 又、出発時点から沢山の花を見られ、思い出深い登山となりました。
※長いので、1日目と2日目の二回に分けて記載します。
前穂高岳・吊尾根・奥穂高岳・涸沢岳パノラマ日付 | 2015年08月11日(火) | ||
天気 | 晴のち曇 | ||
山域 | 北アルプス | ||
場所 | 長野県松本市安曇 | ||
距離 | 17.7Km | ||
累積標高 | +1752 -0162m | ||
時間 | 09時間15分 | ||
人数 | 4名 | ||
撮影枚数 | 0762枚 (FUJIFILM FinePix XP200) 0415枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4) 0434枚 (Panasonic DMC-GM1) | ||
登山難度 (A:安易~E:高度) | B(落石注意) | ||
展望 (A:良い~E:なし) | A | ||
見どころ | お花畑、絶景 | ||
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績) | |||
05:05 | 1505m | 0.0Km | 上高地バスターミナル 出発 |
05:50 (00:45) | 1551m | 3.3Km | 明神 (10分休憩) |
06:40 (00:50) | 1582m | 6.3Km | 徳沢 (05分休憩) |
07:45 (01:05) | 1650m | 10.2Km | 横尾 (20分休憩) |
08:55 (01:10) | 1818m | 13.1Km | 本谷橋 (10分休憩) |
10:40 (01:45) | 2320m | 15.8Km | 涸沢カール 昼食休憩 |
11:05 (00:25) | 2320m | 15.8Km | 涸沢カール 出発 |
11:15 (00:10) | 2343m | 15.9Km | 涸沢小屋 (10分休憩) |
12:35 (01:20) | 2717m | 16.8Km | 南稜取付 (10分休憩) |
14:10 (01:35) | 3110m | 17.6Km | 北穂高岳 |
14:20 (00:10) | 3093m | 17.7Km | 北穂高小屋 宿泊 |
ルートラボ
※上高地周辺は、何度か歩いたコースなので詳細は割愛します。
※今回のコースタイムはほぼ標準なので、一般の方でも参考になると思います。
乗鞍岳に一緒に登ったメンバーで、穂高連峰の縦走を行います。 しかし、いつもの同行者は仕事があるので辞退となり、4名で向かうことになりました。
いつもの様に高山市に前泊し、3時に市内で待ち合わせとなりました。 集合場所で一台に乗り込むと、安房峠を通りぬけ沢渡(さわんど)へと向かいます。 順調に走り、市内から1時間ほどで沢渡の駐車場に当地薬しますが、思ったよりも駐車台数が少なく拍子抜けでした。 タクシーを捕まえて乗車しますが、上高地へのゲートが開くのは5時なので、まだ時間には余裕がありました。
タクシーに乗り込みゲートの前で暫く待ちますが、この日は4時45分頃には開いてくれました。 釜トンネルを通り、奥へと進みますが、途中トンネル工事がされており、来年には通れるようになるようです。 そして、5時過ぎには上高地バスターミナルに到着しました。(下写真)
早速出発しますが、当分は遊歩道の歩きとなります…。(ここから横尾まで長いので、花の写真でお送りします)
長い道も、花や景色を見ながらで退屈ではありませんでした。 出発から2時間40分ほどで横尾に到着すると、ここで日焼け止めや帽子を被り、本格的な登りに備えます。(下写真)
横尾大橋を渡り登山道へと入りますが、暫くは良い道が続きました。(下写真)
左に屏風岩を見ながら奥へと進むと、次第に石の多い道となっていきます。(下写真)
急登などはなく快適に歩いて行くと、河原に掛かる本谷橋に到着しました。(下写真)
橋は2つあり、下に小さな木橋が掛かっていました。 ここには沢山の登山者がおり、河原の岩の上で休憩していました。(下写真)
自分たちも、登山道沿いの斜面から冷風が吹き下ろされる所で休憩していきました。 休憩後は、涸沢まで一気に標高を上げていきます。(下写真)
暫く登ると右手に「南岳」が見えてきました。(下写真)
その先で荒れた沢の跡がありますが、既に綺麗に整備されており、流石に主要道だけの事はあります。(下写真)
この辺りは上高地の位置から考えると、大廻りしているところで、一足ごとに景色が大きく変わります。(下写真)
前方に涸沢の雪渓が見えてきたのに加え、奥穂高岳の全容が見えてきました。 また、涸沢ヒュッテの建物と、椅子に座る人の姿もはっきりと見えてきます。(下写真)
明日巡る予定の峰々が見えてきて、その中でも穂高岳山荘の赤い屋根が目立って見えていました。(下写真)
名前通りの枯れた沢を渡っていきます。 すると最近まで雪が残っていたのか、高山植物の花が多く見られ始めました。(下写真)
その涸沢に今も残る雪渓が見えてきました。 しかし、今回のコースはここで右折し、涸沢小屋へ向かって直登していきました。(下写真)
テンポ良く石の階段を登って行くと、後方の展望が一気に広がっていきます。(下写真)
傾斜が緩みガレ場となると、前方に色とりどりのテントが見えてきました。(下写真)
ほぼ予定通りの時間に涸沢に到着しました。 この辺りで昼食休憩の予定なので、テントサイトの一角に座り込み、展望な眺めながら休憩していきました。(下写真)
手早く食事をした所で、水とトイレを求めて涸沢小屋へと向います。(下写真)
ここからはお花畑の斜面を登って行きました。(下写真)
小屋に到着した所で、翌日分の水(無料)を1リットルだけ汲んでいきます。 今回の登山は自分としては珍しく、ほとんど水分補給の必要がありませんでしたが、翌日の晴れ間を期待して最低限は担いでいきます。(下写真)
小屋で再度休憩した所で、この日の核心部へと登ることにしました。 ここまで落石の危険は少ないので、帽子だけでしたが、ここから先は落石の危険が高いので、小屋でヘルメットを被っていきます。(ヘルメットを買ってから初めて使用・・・) 小屋の右脇にある登山道の分岐を、上部へと登っていきます。(下写真)
沢(北穂沢)沿いに登る道で、上部に行くに従って石の多い歩きづらい道となって行きました。 しかし、花が多く見られ登りでもそれほど苦とはなりませんでした。(下写真)
お花畑(シモツケソウ、サラシナショウマ、シシウド、トリカブトなど)
何箇所か一枚岩の登りがありますが、それほど急斜面と言うわけでも無く問題とはなりません。 ここまで、この様なコースにも関わらず小さな子供連れの登山者が多く見られました。(下写真)
天高く見えていた周りの山々も、気が付くと目線かそれより少し上に見えてきていました。 昼近くとなり稜線の向こうにはガスが立ち込めて来ていました。(下写真)
このな中級以上のコースですが、中には登山初心者も混じっているようで、落石を誘発しそうな荒い歩き方をしている人が見受けられます。 また、そういう人に限って子供連れで、子供も親の真似をするので怖くて見ていられません・・・。(こういう人は、当然ヘルメットもしていません・・・)
前方に開けたゴーロ(石や岩の転がる河原)が見えてきました。 ここが東稜と南陵の分岐点となりますが、初心者である自分は当然南陵尾根へと進みます。(下写真)
ここで写真を撮っていると、上部の人から突然怒られました。 話を聞くと、この日も8時頃に上部から落石があり危険だったということです。 その為、南陵への取付きまで登り、安全だと思われる所で休憩していきました。
南陵取付きには、長い鎖場が設置されておりすれ違いに苦慮しています。 ここは休憩なしで一気に登り、上部のハシゴ場の手前ですれ違いました。(下写真)
ここまで登ると東方面の展望が開け、明日巡る稜線沿いの道がはっきりと見えてきました。(下写真)
南陵の道はハイマツ帯の岩の多い道となっており、つづら折れで徐々に標高を上げていきました。(下写真)
と、登っている途中にザイテングラート(以降ザイテン)方面から大きな落石音が聞こえてきました。 見るとザイテンの上部から、ここから見ても大きな岩(直径1~2m)が、高速に転がっています。
その岩は途中でも落石を誘発させながら、ザイテンへと向かう人の列に突っ込んでいきます。 ザイテン方面からは「ラーク」の声が聞こえてきますが、同行者も下の人に警告するため叫んでいます。 その列に岩が通過していきましたが、幸い通行人は上手く避けて怪我はなかったようです。 しかし、万が一直撃していたらただではすまなかったでしょう・・・。
自分は咄嗟に写真と動画を撮っていましたが、今見ても震えが止まりません。(動画では寄れていないので、良く見ないと分からないので、掲載しませんでした)
落石発生(ザイテン上部の落石が見えるが、動きがないのでわからないと思います)
この周辺では毎日のように落石が起こっているので、少しでも安全のためにヘルメットはしていったほうが良さそうです。 標高が上がり、そろそろ息苦しくなってきていますが、ゆっくり登っているのと沢山の花を見ているので、気分的には楽でした。(下写真)
次第に岩稜帯へとなって行きますが、急登と言うわけではないので、危険は少なく怖くもありません。(下写真)
再度周りの景色を眺めていきます。 先ほどまでと比べても標高が上がっており、前穂や奥穂ももう一歩といった高さでした。(下写真)
しかし、ここからも長い登りが続きました。 と行っても、岩登り自体は楽しいので、時間が経つのも忘れます。(下写真)
右手に自分では訪れることも無いだろう東稜(ゴジラの背)が見えてきました。(下写真)
傾斜が緩んできたかと思うと、前方に目指す北穂高岳の北峰が見えてきました。(下写真)
北穂高岳の北峰へは直接向かうことはなく、まずは涸沢岳との分岐へと上り詰めます。(下写真)
程なく、その手前にある南陵テラスのキャンプ場に到着しました。(下写真)
こんな所にキャンプ場があるとは知らずにビックリです。 標高は3000m以上はあるので、日本一高いキャンプ指定地なのでしょうか?(下写真)
分岐までは更に登っていきますが、既に標識は見えています。(下写真)
そして北穂高岳と涸沢岳との分岐に到着しました。(下写真)
辛い登りはここまでとなり、北穂高岳へとここからは南峰を西から巻いたトラバース道となりました。(下写真)
下で注意された北穂沢の上部を通過していきます。 落石を発生させないように、慎重に通過していきました。(下写真)
ここを通過すると北峰に向い、最後の登りとなりました。(下写真)
ひと登りすると、岩が積み重ねられて平坦な北穂高岳の山頂に到着しました。(下写真)
山頂から槍ヶ岳や西方面は、残念ながら雲やガスで展望は得られません。(下写真)
小屋に降りていきますが、話に聞いていた通りほぼ山頂直下に建っており驚きです。 テラスからも槍ヶ岳方面は望めますが、雲はまだ晴れそうもありません。(下写真)
到着は予定より若干早く14時半前なので、まだ時間はたっぷりとなります。 宿泊の手配をして、部屋に荷物を置いてゆっくりとしていきました。
外で雲が晴れてきたというのでテラスに出てみると、槍ヶ岳や笠ヶ岳が近くに見えていました。 また、遠くには白山も望め、明日の天気が楽しみです。(下写真)
美味しい夕食後は、翌日の事もあるので早めに寝ることにします。 この日はこの時期としては宿泊者も少ないようで、4人部屋に4人丁度となり、気兼ねなく寝られました。(他の客で、いびきが五月蝿い人は毎度の事ですが・・・) その後は雨も降ることも無く、夜が更けていきました。
次回に続く。
ザイテンの落石・・と聞いたときは身震いがしました。何年か前(映画岳の撮影が有った時)、すぐ近くで落石を避けた人が足を滑らせて骨折(ヘリのお世話に)。
それにしても沢山の花を写せましたね、素晴らしいです~また後でジックリ読み返します。雪渓はやや少ないのでしょうか?
by OJJ (2015-08-18 19:26)
こんばんは^^
やはり婆からすると早いですね(^-^
上高地から横尾までわたくしは4時間ですもの。
一気に北穂までなんて夢のまた夢。奥穂高には3泊四日(@@
それだけ早く歩かれて、これだけ沢山のお花のお写真、見事ですね。
始めのほうのお花は平地と同じような感じですから、1はノブキかしら。2はミゾソバかなと思いました。4はオオヒョウタンボクでしょう。9はオタカラコウに見えます。
by mimimomo (2015-08-18 20:57)
穂高連峰、初というのは意外でした。
奥穂から岳沢のほうへ縦走でしょうか。
大岩の落石、怖いですね。
ちょっとでも触れたらひとたまりもないですから。
by nousagi (2015-08-18 21:11)
花が多く、景色も素晴らしいコースですね^^
見下ろす涸沢、とてもきれいです!
by joyclimb (2015-08-19 00:58)
良いですねぇ〜〜〜
案外すいているもんですね。
二日目に進みます。
by 山子路爺 (2015-08-23 00:24)
皆さん、コメントありがとうございます。
OJJさん、
落石は怖いですね。 いくら気をつけていても、頭上から突然では防ぎきれませんから・・・。 雪渓は、何時もは秋に見ているのでこんな物ではないのでしょうか?
mimimomoさん、
横尾までは、コースタイムより若干早い程度ですね。 北穂まで登るのは、それなりに体力がいるかもしれませんし、高山病になる可能性もありますからね。(少なくとも息苦しくはなりますねぇ)
花の名前、ありがとうございます。 後で確認後、修正しておきます。
nousagiさん、
北アルプスの南方面は、いつでもいけると後回しにしていました。 上高地に入りづらい(タクシーやバス利用が高くて面倒)ということもありますが・・・。
joyclimbさん、
花は流石に多いですね。 涸沢、初めて歩きましたが、気持ちのよい広場?でした。
山子路爺さん、
平日ということもありますが、夏よりも秋のほうが混んでいるみたいです。
by おど (2015-08-24 22:41)
数年前に、北穂、奥穂登りましたが、また登りたくなりました。もう、無理だろうなーー。
by テリー (2015-08-25 09:16)