[登山] 南アルプス南部 池口岳・鶏冠山日帰り周回 [登山]
今回は、南アルプス南部にある「池口岳(いけぐちだけ)」と「鶏冠山(けいかんざん)」を周回で登ってきました。 登山を始めた当初から登りたかった山ですが、中々訪れる機会が無く延々となっていましたが、ようやく登ることが出来ました。 久しぶりに良い天気となり、南アルプス南部の山や中央アルプスなども遠くに見えて、素晴らしい登山となりました。
池口岳と鶏冠山の間の笹原を進む日付 | 2015年09月05日(土) | ||
天気 | 晴れのち曇 | ||
山域 | 南アルプス | ||
場所 | 長野県飯田市南信濃和田 | ||
距離 | 20.2Km (内車道2.5Km) | ||
累積標高 | +2274 -2274m | ||
時間 | 10時間15分 | ||
人数 | 1名 | ||
撮影枚数 | 0758枚 (FUJIFILM FinePix XP200) 0031枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4) 0116枚 (Panasonic DMC-GM1) | ||
登山難度 (A:安易~E:高度) | C(一部道不鮮明) | ||
展望 (A:良い~E:なし) | B(山頂からの展望はC) | ||
見どころ | 双耳峰、ザレ場、笹原 | ||
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績) | |||
05:30 | 800m | 0.0Km | 池口集落駐車地 出発 |
05:55 (00:25) | 1074m | 1.6Km | 池口岳登山口 |
06:55 (00:50) | 1561m | 4.1Km | 1561mピーク |
07:35 (00:40) | 1838m | 5.7Km | 黒薙の頭 |
08:15 (00:40) | 1971m | 7.5Km | ザラ薙平 |
09:40 (01:25) | 2317m | 9.6Km | 加加森山分岐 |
09:55 (00:15) | 2392m | 9.9Km | 池口岳(北峰) 休憩 |
09:05 (00:10) | 2392m | 9.9Km | 池口岳(北峰) 出発 |
10:40 (00:35) | 2376.1m | 10.5Km | 池口岳(南峰) 昼食休憩 |
11:10 (00:30) | 2376.1m | 10.5Km | 池口岳(南峰) 出発 |
12:20 (01:10) | 2204m | 12.4Km | 鶏冠山(北峰) |
13:50 (01:30) | 1536.3m | 15.8Km | 1536.3三角点 |
14:15 (00:20) | 1470m | 17.0Km | シャクナゲ沢分岐 |
14:35 (00:20) | 1441m | 17.9Km | 1441mピーク(日陰山) |
15:30 (00:55) | 716m | 19.4Km | モノレール小屋 |
15:45 (00:15) | 800m | 20.2Km | 池口集落駐車地 到着 |
ルートラボ
先月穂高岳に登ってから以降、一ヶ月ほどはパッとしない天気が続き、雨が激しく降る日も多くありました。 その為、先週は予定していた山は諦め今回は2週間ぶりとなってしまいました。
土曜日も午後からは下り坂となりますが、西から崩れるのでなんとか持ちそうです。 今回のコースは、登山を始めた頃から巡りたいと思っていた「池口岳」へと向かいます。 この山は、2百名山に指定されていますが、交通の便などに難があるため訪れる人は限られるようです。(関東からだと、日帰りは非常にキツイでしょう)。
自宅を3時過ぎに出発し、つい先日易老渡から帰宅した時と逆コース(天竜川沿い)を走ると、5時過ぎには和田の集落に到着しました。 集落を通過して細い道を走り抜けると、「池口岳」と書かれた標識で大きく右折して坂を登って行きました。
池口川沿いの細い道を奥へと入ると、駐車予定地に到着しました。 しかし、既に先着?がいるのか止められなかったので、橋を渡り暫く集落を登って行きました。 集落を通り過ぎると駐車余地があるので、適当な所に止めていきます。(下写真)
早速準備をして出発します。 とは言え、登山口まではまだ2Km弱はあるので、まずは準備運動と行ったところでしょうか? 舗装路を歩いて登って行くと、何ヶ所か右折路があるので悩みます。 奥のカーブに「池口岳登山口」と書かれた道標が立っているので、そこで右折していきます。(下写真)
左にカーブした辺りから道は未舗装路となりますが、それほど酷い道と言うわけではありません。(下写真)
ここから車道はつづら折れに登っていきます。 歩きでは距離が伸びるので、大変ですが一直線に登って行きました。(下写真)
途中一台の車が登って行きましたが、その方も同じ府県ナンバーでした・・・。 3回ほど車道をスルーすると、広い駐車地に出てきました。 左に曲がると、ネットでも見た記憶のあるガイド図が休憩場に立っていました。(下写真)
休憩所から道の反対側に登山口があるので、ここから本格的な登山となりました。(下写真)
ここから暫くは展望のない薄暗い植林帯を歩いていきました。(下写真)
面切平と呼ばれた平坦地を経由して1561mピークへと登っていきます。(下写真)
1561mピーク付近まで登ると、周りの尾根より頭ひとつ高くなったのか樹間から遠くの山が見えてきました。(下写真)
ここまで左斜面を中心に植林が続きましたが、それも少なくなり雰囲気の良い森となっていきます。(下写真)
この周辺はガレ(崩壊地)が所々で見られます。 そのうちの一つとなる黒薙(クロナギ)と呼ばれるガレに到着しました。(下写真)
崩壊地の土の色は黒っぽくその名前にも納得いきます。(下写真)
右斜面が大きく抉れており、そこからは向かう池口岳やその後で向かう予定の鶏冠山などが近くに見えていました。(下写真)
ガレ縁の道を通り抜けると、少し標高を落としていきます。(下写真)
細尾根となり、木の根が張り出した道を躓(つまず)かないように歩いていきます。(下写真)
細尾根の先は次第に広い尾根道となり、左側の木々の間から南アルプスの山々が見えてきました。(下写真)
再度1971mピークへと登る道となります。(下写真)
そのピークには道標が立っており、ここで時間的には池口岳との中間付近といったところでしょうか。(下写真)
ここにはこの尾根2つ目となるザラ薙と呼ばれる崩壊地があり、ここも絶好の展望地となっていました。(下写真)
このさきでも少し下りますが、その辺りは倒木帯となっていました。(下写真)
鞍部付近は、原生の雰囲気を残した道となります。(下写真)
倒木や鬱蒼と茂る木々などを、右に左へ避けながら歩いていきます。 そして比較的平坦な道もここまでで、ここから先は山頂まで続く長い急斜面が続きました・・・。(下写真)
いつもであればこのような斜面も一定スピードで登って行けますが、この日の体調は余り良くなかったようです。 2週間ぶり?の登山ということもあるかも知れませんが、前回の体調不良の後遺症?もあるのか、息切れが激しく体の切れもいまいちでした。
展望が見られるところで休みながらゆっくりと登って行きました。(下写真)
加加森山との分岐手前に岩場があると聞いていましたが、ロープが付いていますが大したことはなく、樹の幹に掴まりながら登っていきます。(下写真)
そこからも急登が続きますが、我慢して登ると分岐標識が見えてきました。(下写真)
左手の尾根に加加森山への分岐を見ながら、ここは更に上部へと向かいます。 すると右斜面が切れて西方面の展望が広がりました。(下写真)
急登もようやく終わり、傾斜も緩まってきました。 そして、西側はガレとなり、その縁を一旦下りて行きました。(下写真)
その鞍部の岩場の周りに、ここまで見かけなかった高山植物が見られました。(下写真)
ここからは景色を見ながら、草(笹)付きの斜面をトラバース気味に登って行きました。(下写真)
傾斜が次第に緩み山頂へと最後の登りを一気に進みます。(下写真)
程なく樹林に覆われた山頂に到着しました。(下写真)
山頂にはザックが一つデポされており、池口岳の南峰へと向かわれている方がいるようです。 ここで休憩共考えていましたが、展望がすぐれないので予定通り南峰へと向かいます。(下写真)
南方面へ稜線を歩いて行くと、前方の視界が広がり南峰やその奥に鶏冠山が見えてきました。 そこはガレ縁となっており、下はスッパリと切れ込んだ崖となっていました。
展望は良いのですが、日差しが強いため少し戻った木陰で座り込んで10分ほど行動食を食べながら休憩して行きました。(下写真)
心拍や息切れも落ち着いた所で、南峰との間の鞍部へと降りて行きました。(下写真)
ここも背丈の低い草地となっており、踏跡が稜線の左斜面を中心に続いていました。(下写真)
踏み跡は人のものと獣のものが混在しています。 草に隠れ倒木が多いのと、踏み跡の部分は泥状となった部分があるので、何度か尻もちを付きながら歩いて行きました。
途中、南峰から戻る登山者(トレランの方もいましたが)3名とスレ違います。 稜線沿いの道は細尾根の部分もありますが、木が多いので怖くはありません。(下写真)
この辺りの西斜面はガレとなっており、道は比較的安全な東斜面についています。 鞍部付近からは、その西斜面の荒々しい様子を見ることが出来ます。(下写真)
ここまで目立つ花はトリカブトぐらいでしたが、鞍部の岩場(ザレ場)ではウメバチソウやセンキュウなどが見られました。(下写真)
鞍部を通り過ぎると、再度急登となりました。(下写真)
ここは草や枝を掴みながら、登っていきます。 少し登り後ろを振り向くと、先ほどまでいた北峰や南アルプスの山が見えていました。(下写真)
傾斜が緩むと二重山稜となり、その鞍部の踏跡を辿って山頂へと歩いて行きます。(下写真)
山頂に到着しますが、こちらも樹林に覆われて展望はそれほどありませんでした。(下写真)
山頂は笹が刈られ木漏れ日で地面も乾いていたので、そこに座り込んで昼食休憩としていきました。(下写真)
陽射しが思ったよりも強く、昼近くになって気温も上がってきたのでそれなりに汗が出てきました。 しかし真夏ほどではなく、持ってきているハイドレーションの水も十分持ちそうです。
昼食後は、予定通り鶏冠山(北峰)を経由して西尾根で下山することにします。 鶏冠山へは、少し戻った所から西尾根を降りていきます。 稜線沿いに笹道を歩いて戻ると、分岐点に古い道標が立っていました。(下写真)
まずは稜線沿いの明確な踏跡を辿っていきます。(下写真)
この先の尾根は二重山稜となり、緩やかな鞍部沿いに下へと降りて行きました(下写真)
踏跡が薄くなり、本来の道に復帰しては見失うようなことを繰り返しながら降りて行きました。 そして木々の間隔が広がると、前方に草原(笹原)が見えてきました。(下写真)
青々とした笹原も、初めのうちは背丈も低く問題とはなりません。(下写真)
しかし、次第に膝高まで埋もれてくると、埋もれた倒木などが見えないため、変な歩き方となっていきました。(下写真)
その歩きが悪かったのか、珍しく?右膝に痛みを感じて来ました・・・。 騙し騙し歩きますが、笹の舌の状態が見えないので、踏み込みが荒く膝に負担が掛かっていたようです。
幸い、手前のピークを巻き気味に越えると、笹丈も短くなり、それに従い痛みも引いていきました。(下写真)
目の前に見える鶏冠山へと取り付きますが、シダや倒木に覆われた斜面には獣道しか見えません・・・。(下写真)
人の踏み跡は期待できないので、最近付けられたと思われるケモノ(多分鹿)の踏跡を辿り登って行きました。(下写真)
苔むした雰囲気のよい斜面ですが、急斜面なので休憩しながらゆっくりと登っていきました。(下写真)
上部が明るく見えてくると、山頂まではあと少しです。(下写真)
そして出発から7時間弱で「鶏冠山(北峰)」に到着しました。(下写真)
ここも展望は無く休憩する場所はありません。 ここから南峰までピストンしたいところですが、この日はすぐに下山を開始しました。(下写真)
下山の西尾根も初めのうちは笹が多く道もハッキリしませんが、標高を落とすのに従い笹は少なくなっていきました。(下写真)
少し降りると幼木が目立ち始め行く手を遮り始めました。 途中から二重山稜となりましたが、右に曲がるところを見逃したようです・・・。 仕方がないので、無理やり藪こぎで尾根伝いを歩いて行きました。 樹の下をくぐれば問題ありませんが、途中から我慢できなくなって来たので、 右の尾根に乗り換えました。 その際に木に肩を引っ掛けて登山服が2cmほど破れてしまい一気にテンションダウンです・・・。(下写真)
その後は下草も無くなり、倒木などは多めですが踏み跡はハッキリとして来ました。(下写真)
程なく平坦な道になり、不通の尾根歩きとなり一段落です。(下写真)
1872mピーク付近からは、3つ又に尾根が降りています。 しかし、赤テープや踏跡があるので迷うこと無く進むことが出来ました。(下写真)
ここからは一部に岩がありますが、道はうまい具合に迂回しており問題とはなりません。(下写真)
再度平坦な道となると踏み跡が更にハッキリとしてきました。 途中、右手に水場と書かれた標識を見ていきます。(下写真)
この尾根にも左斜面には何ヶ所かザレがあるようですが、細尾根などでは無く危険箇所はありませんでした。(下写真)
ザレを通過する地図にも破線路が書かれた道となります。 その手前からも良い道でしたが、ここからは作業道なのか、邪魔な木が切られた跡が見られました。(下写真)
その後は問題もなく広い尾根を順調に降りていきました。(下写真)
1536mピークに到着すると、初めの下山路となるシャクナゲ沢への分岐がありました。(下写真)
ここからの下山も検討していましたが、時間に余裕があるのと渡渉の必要があるので、予定通り更に先へと進みます。(下写真)
すると右手から獣避けの網が見られ始めました。(下写真)
稜線沿いに張られているので、その左側をトラバースしていきます。 しかし、道は網の真横を通らないと行けないので、支柱のケーブルなどが邪魔で歩きづらい所が続きました。(下写真)
暫く進みピークへと登り返すと、日陰山(下山後に判明した名前です)に到着しました。 ここが下山路との分岐となるので、適当に北西方面へと向かいます。(下写真)
正規に道があるのかも知れませんが、所々にテープが付いているのでそれを目指して降りて行きました。 そのテープも途中で見失い、GPSと感を頼りに進みました。 左手にも網が出てきたので、それ沿いに降りて行くと、下にも網が張られていました。 しかし、穴が空けられておりそこから更に降りることが出来ます。(下写真)
ここからは急斜面のガレた道となりました。 あまり進められた降り方ではありませんが、砂利状の斜面を小石とともに一気に降りて行きます。(下写真)
気が付くと本来のコースより左に寄りすぎているようです。 右手の奥にテープが見えたので、そちらへと乗り換えますがここも急斜面なので慎重にトラバースしていきました。
そして小尾根を越えた先に、このコースの特徴である林業用のモノレールが見えてきました。(下写真)
本来のコースに復帰して一息つきますが、急登は収まりません・・・。 モノレールに掴まりながらも、更に下へと降りて行きました。(下写真)
途中、モノレールは岩を越えて行きますが、段差が多く人は迂回しなければなりません。 結局モノレール沿いも、最後まで傾斜が緩むことはなく、途中から傾斜の緩い尾根沿いに降りて行きました。 そして鶏冠山から3時間ほどで車道との出合いに到着しました。(下写真)
何とか無事に下山できましたが、このコースはお勧めしかねます。 テープも少なく急斜面が続くので、下山には利用しないほうが懸命でしょう。
ここは予定していた駐車地付近で朝に車で通っています。 残るは駐車地までの車道歩きだけとなりました。(下写真)
今回の反省点は、
・体調はそれほど悪くはないつもりでしたが、本調子ではなかったようです。 また、今回のコースの池口岳(北峰)から先では、何度か滑ったり転んだりして脚や腕が傷だらけとなってしまいました。(すべて軽傷ですが・・・)
次回ですが、まだ槍ヶ岳に登ったことがない同行者を連れて、久しぶりに登ってこようと考えています。(日帰りなので、体調次第では、途中で引き返すかも知れません)
開けた場所からは素晴らしい景色が広がっていますね^^
トリカブトの花を見ると秋の到来を感じます。
笹原と樹木の景色、さわやかな景色ですね^^
by joyclimb (2015-09-12 08:29)
joyclimbさん、コメントありがとうございます。
山頂付近からの展望よかったです。 南アルプス方面はこの時期トリカブトが多いのですが、夏の終わりを感じますね。
by おど (2015-09-13 13:34)
今の山の中はキノコ多いですね。
食べられるのか毒なのか
たぶん、ほとんど毒なのではと思うのですが
ちっともわかりませんから
色や形を見て楽しむぐらいですが
結構、種類も多いですね。
by nousagi (2015-09-14 20:20)
nousagiさん、コメントありがとうございます。
キノコ、自分もまったく分からないので手が出せません。 多分、見つかったものの大半を食べていたら確実に死にそうです・・・。
by おど (2015-09-15 12:24)
この山は距離的にちょっと厳しそうですね・・後回しでも無理、ケモノの踏み跡を辿るなんて発想は出来ないです。
私もキノコは遠慮します(笑いながら死ぬのはイヤ。
by OJJ (2015-09-17 16:09)