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[登山] 岐阜県 厳冬期の鷲ヶ岳周回 [登山]

 今回は、雪がそれなりに多いと思われる、奥美濃の「鷲ヶ岳(わしがたけ)」に登ってきました。 ここ数週間ほどは、土曜日が雨(雪)で日曜日が快晴となる事が多く、今週もその例にもれず土曜日はハッキリとしない天気で、日曜日は昼前から澄んだ快晴となり、到着が遅くなった山頂からは、白山や御嶽山など360度の展望を見ることが出来ました。

鷲ヶ岳からパノラマ(白山や御嶽山など)

鷲ヶ岳から360度の展望(動画)

岐阜県
厳冬期の鷲ヶ岳周回
日付2016年02月07日(日)
天気曇のち快晴
山域奥美濃
場所岐阜県高山市荘川町一色
距離12.7Km
累積標高+1078 -1078m
時間07時間40分
人数1名
撮影枚数0498枚 (FUJIFILM FinePix XP200)
0000枚 (OLYMPUS STYLUS TG-4)
0353枚 (Panasonic DMC-GM1)
登山難度
(A:安易~E:高度)
B(急斜面注意) 一色川左岸はC
展望
(A:良い~E:なし)
A
見どころ山頂から360度の展望
行程・標高・距離・時刻(赤字はGPSの実績)
07:40953m0.0Km一色の森駐車地 出発
09:55 (02:15)1075m4.2Km一色川左岸林道(スノーシュー装着)
10:00 (00:05)1090m4.4Km境界尾根末端
11:30 (01:30)1591m6.1Km稜線分岐
11:50 (00:20)1671.5m6.5Km鷲ヶ岳 昼食休憩
13:00 (01:10)1671.5m6.6Km鷲ヶ岳 出発
13:05 (00:05)1591m6.9Km稜線分岐
13:35 (00:30)1410m7.6Km1399.7三角点手前分岐
14:15 (00:40)1279m9.0Km1279m地点
14:40 (00:25)1150m9.9Km県道(惣則高鷲線)出合
15:20 (00:40)953m12.7Km一色の森駐車地 到着

ルートラボ

実績コース(緑色は予定、赤色が実績、空色はサブコース)
20160207_map.jpg

 今週も土曜日は天気が悪いと思い翌日に計画しますが、土曜日の午後はそれなりの天候となった様です。 しかし、日曜日は(天気図的には)快晴が約束されているので、土曜日の夕方に高山市へ向かうことにしました。

 出発前に、ザックに必要な物を詰めようと屈んだ時、背中からボキッと鈍い音が・・・。(寒い部屋に中腰で作業していたのが問題でした) 幸いギックリ腰ではありませんが、後から少し痛みが出てきて、出発が危ぶまれます・・・。 歩くには支障がないので、取り敢えず出発し、暫く様子を見ることにします。

 いつもの様に前泊し翌朝出発しますが、夜にかけて雪が降っており、自分の車で登山口まで向かうことが出来るかが不安要素でした。
 しかし、翌日6時過ぎに起きて外を確認すると、雪はほとんど降らなかったようで、1cmにも満たない感じです。 また、心配された腰の痛みは無く、少し違和感が残っている程度でした。 登山口となる一色の森(いっしきのもり)までは、高速利用で30分ほどなので、6時半過ぎに出発しました。
 東海北陸道を荘川(しょうかわ)ICへと向かいますが、道路は乾燥しており気温は氷点下7度を指していますが、問題はありません。 荘川で降りて少し戻った県道452号線(惣則高鷲線)に右折して、秀楽っをけて奥へと入って行きました。 ここも綺麗に除雪されており、ノーマルタイヤでも走ることが出来そうです。 暫く走ると通行止めの標識があり、その先は雪道となっていました。(下写真)

一色の森キャンプ場前

 左の橋を渡ると一色の森キャンプ場となっていますが、手前の駐車余地に停めて出発の準備をしていきます。 ここにはスキー場(一色国際)がありましたが、今はゲレンデだけが残っており、斜面を滑った跡が見られます。(下写真)

一色国際スキー場跡(シュプールが残る)

 雪質を確認すると、少し前の雨でガチガチに固まっており、2月とは思えない状態です。 スノーシューはザックに付けたままにして、何の疑問もなく県道を歩いていきます。(下写真)

前方に向かう鷲ヶ岳

 前方に向かう鷲ヶ岳が見えていますが、朝は上空に薄い雲が掛かった状態でした。 しかし、遠目にも霧氷で純白に見えており、テンションが上がります。
 県道には、前日のものと思われるスキー跡や足跡が残っていました。 往復の跡があるので、もしかすると鷲ヶ岳まで登ったのかも知れません。 左手の一色川沿いに進んでいきますが、一向に林道が見えてきません。 地図で確認する、先ほどの橋を渡ったさきに林道があることを失念していました…。
 ここまで500mほどしか歩いていないので、戻れば良いのにここで川を渡れるだろうと判断し、そちらへと降りて行きました。 しかし、川沿いを見て進みますが一向に渡渉できそうな場所はありません・・・。(下写真)

流れが速く渡れない…

 普通ならここで諦め、駐車地まで戻り橋を渡る所ですが、今回のコースは短時間で巡れるので、林道歩きよりも良いだろうとそのまま渡渉点を探しつつ進むことにします。(下写真)

川沿いに進む

 しかし、この甘い考えはすぐに打ち砕かれます。 暫くは、川沿いに植えられた植林帯の良い道を進みますが、それもわずかで川が蛇行する地点で高巻いて進む箇所が何ヶ所かありました。
 その都度、数十メートル高巻いて進みますが、一部それも難しい地点があり、急斜面をトラバースして進んでいきますが、上部は崩れているので危険でした。(下写真)

高巻いて

 それでも全体的に植林された所は多く、よく締まった雪でツボ足(アイゼンなし・・・)でもまったく問題ありませんでした。(下写真)

前回に続いて植林地は楽

積雪量はそれなりに

 問題は体力と時間ですが、時間は十分余裕があります。 そうなると体力ですが、久しぶりに雪と戯れ腕に疲れが出てきていました・・・。 予定していた橋の分岐まで少しですが、最後にまた急斜面を通るところがあり、そこを何とか通過すると植林となり、待望の林道に出合いました。(下写真)

林道に出合う

 結局ここまで4Kmほど、林道を歩けば1時間と掛かりませんが、2時間以上掛けて到着しました・・・。 ここまでよく締まった雪でツボ足でしたが、スノーシューを履いて行き行動食も食べていきます。
 林道を暫く進み前方下に橋を見た所で、尾根の取り付き点を探します。 境界標識と木に赤ペンキで塗られたところがあったので、そこから尾根を登って行きました。(下写真)

境界沿いに進む

 暫くは地形図通りの急登となり、尾根沿いに登っていきます。 古いワカン(スノーシュー)の足跡が見られるので、少なくとも一週間以内にここを登った人はいるようです。(下写真)

暫くは急登

 登っていると、上からハラハラと雪が舞ってきました。 上空を見ると、一時的に雲が流れ込み雪が舞っているようでした。 しかし、雲は高速に流れていき、次に気がついた時には晴れ間が覗いていました。(下写真)

雲が晴れる

 このコースは、登山道と言うより境界線の巡視路となっている様で、尾根を忠実に登っています。(下写真)

植林との境を登る

 ここまでの遅れを取り戻すべく、一気に標高を上げて行きました。 傾斜が緩み始めると、それに合わせたように陽射しが降り注ぎ始めました。(下写真)

陽射しが出て良い雰囲気に

 強い日差しで雪目が心配なので、ここでサングラスを掛けていきました。(下写真)

強い日差しが

 左手に山頂方面が見えてくると、下からも見えていた霧氷がまだ綺麗に残っています。(下写真)

山頂方面に霧氷

 暫くは傾斜の緩んだ尾根を、スノーシューで楽しみながら歩いて行きました。(下写真)

快適な歩きが続く

 更に標高が上がり植林が少なくなり、ブナなどの自然林や二次林が多く見られだしました。 疎林の樹間からは周りの景色が見えてきて、白山も真っ白に見えてきました。(下写真)

遠くに白山が見える

次第に展望が

 快適な歩きも1400m程までです。 そこから先は手前から見ても急斜面で、実際岩なども点在する斜度30度ほどの斜面が続いていました。(下写真)

ここから急登が続く

岩が多い急斜面

 ヒールリフターを利用しても登るのがキツイので、右に左へと切り返し岩を避けながらゆっくりと登って行きます。 急斜面からは、後方の展望も広がっており、去年登った烏帽子岳が近くに見えてきました。(下写真)

烏帽子岳方面

 息が上がりますが、休憩を取りつつ登っていくと傾斜が緩み始めました。(下写真)

この先で傾斜が緩む

 ここまで気が付きませんでしたが、上空を仰ぎ見ると青空に周りの木々に霧氷の白が映えて見えていました。(下写真)

昼近いが霧氷が残る

展望が広がる

 尾根沿いには大きな木が多くみられ、稜線も近くに見えています。(下写真)

立派な木が見られる

前方に稜線が近くに

 動物の足跡も稜線を目指して登っているので、その跡を追うように登って行きました。(下写真)

稜線への最後の登り

左に山頂が近づく

稜線手前

 左手に鷲ヶ岳の東尾根がよい感じで後方にはオサンババも近くに見えていました。 また、U字型の谷の奥の上には、恵那山が端正な山容で見えていました。(下写真)

鷲ヶ岳の東尾根も良さそう

オサンババ(左)方面

恵那山が近くに見える

 右手から北尾根と合流すると、 複数の古い足跡(ワカン?)が見られ始めました。 足跡はそのまま山頂へ向かっているのて゛、その跡を追い歩いて行きます。 少し登り後方を望むと、歩いてきた尾根が見えていました。(下写真)

ここから前日の足跡を辿る

 稜線には、一部段差のある場所がありましたが、階段状に雪が彫られており、楽に登っていけます。 前方に山頂が近づくと、最後に急斜面の登りが待っていました。(下写真)

前方の山頂も良い雰囲気

登ってきた尾根を見る(中央左に出発地)

ここを越えると山頂はすぐ

 急斜面をよじ登ると、山頂へ続く緩やかな登りとなりました。(下写真)

山頂手前

 そして尾根の取り付き点から2時間弱で鷲ヶ岳の山頂に到着しました。(下写真)

山頂に到着(前日の足跡が薄っすらと)

 山頂は期待通り360度の展望が広がっていました。 誰かいるかと思われましたが、前日までの足跡しかなくこの日は誰も登ってきていないようです。
 風は思ったよりも吹いて無く、南方面に少し下った平坦地で景色を眺めながら昼食休憩としていきました。(下写真)

鷲ヶ岳山頂から白山・大日ヶ岳を望む

奥美濃の山々(左下に白鳥)

左から白尾山、高賀三山、奥に鈴鹿山脈、伊吹山など

白尾山への稜線

恵那山方面(南方面は雪が少なく)

飛騨方面

下に出発地(一色の森)が見える

左から野谷荘司山・猿ヶ山・猿ヶ馬場山・御前岳・栗ヶ岳・金剛堂山など

大日ヶ岳と奥に石徹白の山々

猪臥山方面(右の北アルプスは雲の中)

山頂からパノラマ(西方面)

山頂からパノラマ(東方面)

 ここまで予定より時間が掛かっていましたが、それが幸いし13時を過ぎた頃から東(御嶽山)方面の雲が晴れてきました。(下写真)

噴気を上げる御嶽山と中央アルプス(右)、手前は烏帽子山

乗鞍岳(雲が多い)

白山アップ

御嶽山アップ

中央アルプスアップ

大日ヶ岳アップ

 単独では久しぶりに1時間以上の休憩となりましたが、風も弱く天気も良いので苦とはなりません。 とは言え、そろそろ下山を開始することにして、予定通り県道方面の北尾根へ向かって、先ほどの道を戻っていきます。(下写真)

下山開始

 登山道との分岐の先は、先ほどの前日と思われる足跡が行き来しています。 その跡を追い、斜面を下りて行きました。(下写真)

北斜面を下る

 暫くは問題なく下りて行きますが、1500m地点から地形図の通り急斜面(50度ほど?)の下りとなりました。 ここまでスノーシューで降りていますが、ここは無理なので一旦脱いで手に持ったまま後ろ向きに下りて行きました。
 ここも前日の方が上りに利用した時のステップが切ってあるので、それを利用して比較的楽に降りていけました。(下写真)

急斜面を下る(下から見返す)

ここまで降りると一安心

 傾斜が緩むと危険箇所はこれ以降ありませんでした。 後は足跡を辿りながら忠実に境界尾根を再度履いたスノーシューで歩いていきます。(下写真)

前日の足跡を辿り尾根沿いに進む

藪はなく歩きやすい

 県道までの1/3ほどで、三角点(1399.7m)に到着しました。 ここまで地図やGPSを見ていませんが、左手が気になったのでそちらへ寄ると、開けた展望地となっており、白山方面が望めました。(下写真)

1399.7m三角点は左へ

三角点手前から展望(白山方面)

三角点はこの先に?

 尾根沿いに戻りピークを過ぎると、ワカンとスキー跡(ワカンの方が下山時に付けたもの?)は右方向に下りて行きます。(下写真)

スキー跡は右尾根に

 尾根はまだ続きますが、これまでの様に歩きやすい道ではなく、枝などで邪魔されます。 おかしいなと思いつつ、そのまま進んでいきますが、目指す方向がおかしい事に気が付きGPSで確認すると、先ほどの矢張り分岐で間違っていました。
 幸いそれほど降りてきていないので、少し登り返して東方面へと下りて行きました。(下写真)

東方面に降りていく

 結局、ワカン跡などを辿りながら尾根を進んでいきました。 1279mピークで登り返すと、県道までは近くです。(下写真)

1279mピーク

 しかしここで気が緩んだのか、3mほどの斜面を降りる際に幹を持った手を滑らし、下の幹で右脇腹を強かに打ち付けてしまいました・・・。 幸い骨などに異常は無いようですが、まだ触ると痛いので暫くは安静です・・・。
 西に進路を取ると、二次林の良い雰囲気となり、スノーシューハイクを満喫します。(下写真)

二次林の明るい林を進む

 県道沿いの道となり、左下に雪に覆われた道が白い筋で見えてきました。(下写真)

左下に県道が見えてきた

 ワカン跡は途中(ここがベストだったかもしれません)で左の県道へと下りて行きます。 尾根はまだ続くので、そのまま歩いていきますが、次第に道から離れていきます。
 降りやすい斜面を見つけた所で、県道へとトラバース気味に下りて行きました。(下写真)

県道へトラバースして向かう

 県道に合流すると、道には朝見かけたスキー跡とワカン跡、それにスノーモービルと思われる跡もハッキリと残っていました。(下写真)

左上から降りてきた

 当初の予定では時間があればサブコースとして考えていた、北の「見当山(けんとうやま)」を巡り下山する計画でしたが、序盤の川沿いの歩きで時間と気力が半減です…。 見当山はまたの樹会とし、後は3Kmほど県道を歩き駐車地へと戻ることにしました。(下写真)

ここまで降りれば後は県道歩き

 スノーシューを履いた状態で、カポカポと雪の上を歩いていきます。(下写真)

気持ちの良い歩きが続く

 そして30分ほどで、前方に朝通った広場が白く見えてきました。(下写真)

前方に広場が見えてきた

右にオサンババ

最後まで強い日差し

鷲ヶ岳(左)もよく見えて

 そこから更に数分で、駐車した橋の袂に無事到着しました。

帰路のスキー場跡

今回の反省点は、
・下山時に、気を抜いて脇腹を強打したことでしょうか。 雪山での怪我は致命的となるので、気をつけて登山したいと思います。

 次回ですが、土日と天気が悪いので確定ではありませんが、土曜日に普通の山(積雪のない山)へ登る予定です。(当日までの打撲の状態にも左右)


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コメント 4

コメントの受付は締め切りました
nousagi

滑ったり、怪我をしたりって
ほんの一瞬、あっと言う間の出来事ですね。
この時期、この条件の中
相変わらず精力的に歩かれていますが
お気を付け下さい。
私などなおさらと、改めて肝に命じます。
打ち身、お大事に。
by nousagi (2016-02-12 10:27) 

ちぃ

わぁっ、今回は鷲ヶ岳なのですね♪♪
こんなに素晴らしい眺めなのですねーっ、しかもたっぷりの雪で楽しそうですね♪鷲ヶ岳のスキー場へは何度もスノボをしに行ったことがあります(*^-^*)
その後、腰やわき腹は大丈夫でしょうか。明日から雨になりそうですね
私は風邪気味で今週まではおとなしくしてることになりました(^^”
ブログですが「のこのこ山歩き」から このアイコンのブログにメインを
変えました。これからもどうぞよろしくお願いいたしますm(^^)m
by ちぃ (2016-02-12 14:40) 

おど

nousagiさん、NICE!とコメントありがとうございます。
 怪我は一瞬の気のゆるみで、アッという間の事ですね。 打ち身、いったん痛みはひいたのですが、また痛くなってきました。 あまり長続きするようなら、見てもらう予定です。

ちぃさん、NICE!とコメントありがとうございます。
 鷲ヶ岳、初めて登りましたが良いところでした。 雪はこれでも少ないのでしょうが、今年はこんなものでしょうね。
 実は、先日から風邪をひいて今日は寝込んでました…。 節々が痛くなり、脇腹の打ち身が痛んでます・・・。

by おど (2016-02-12 19:54) 

joyclimb

晴天下の雪山登山、ワクワクしますね。
鷲ヶ岳山頂からの展望、素晴らしいです^^
by joyclimb (2016-02-13 23:59) 

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